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第1章 商業都市バノジェ
第42話 お寿司を食べましょう
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支部長室に入ると案の定、ジローのおじさまが難しい顔をされていました。
捜査に進展がなかったのかしら?
とりあえず、腰掛けてから、本題を切り出すと致しましょう。
「おじさま、そのご様子ではあまり、進みませんでしたの?」
「うむ。その通りでしてな。残念ながら、確保した者たちも…でしてな」
「まさか…?」
「手掛かりがやつらの遺した遺留品のみという状況ではお手上げでしてな。これが…その足がつかないように帝国内で流通している変哲の無い日常品でしてのう」
「面倒なことになってるってことか。爺やはどうするの?」
手掛かりも無く、足取りも掴めない。
ギルドではこれ以上、手の打ちようがないということですわね。
解決の糸口が見えないというのは困りますし、私の持っている情報をお伝えするべきかしら?
「あのおじさま、確証は持てないのですけど、あの一味、西のオルレーヌ王国の者かもしれません。帝国語に独特な訛りがありましたのでそうかもしれない、というくらいのお話ですわ」
「ふむ、それでも霧の中を手探りで探すのよりはましですな」
そうよね。
まさか、手掛かりとなる物すら、全く残さないほどに慎重な相手だとは思ってませんでしたもの。
「あいつらさ、倉庫に人質を確保して、どうやって人質を移動させるつもりだったのかな?」
「なるほど、確かにそうですな」
ん?どうして、そこに気付かなかったのかしら!
レオのそういう鋭いところが好きですわ。
鋭くなくても大好きですけど。
もう何でも好き!
熱に浮かされたようにボッーとレオの横顔に見惚れてしまいます。
ずっと見ていられますわ。
ジローのおじさまにコホンとわざとらしい咳払いをされて、我に返りましたけども。
「え、えっと…やはり、船を使っての逃亡を考えていたのではないかしら?人質を移動させるのも積み荷に見せかければ、怪しまれずに済みますわ。バノジェでは船も積み荷もそこまで入念に検査を行わないのではなくって?」
「ふむ、確かにそうですな。バノジェは自由商業都市ですからな。それが足枷とも仇ともなって、犯罪の温床になっておるのは否めませんな」
「その対策は今後の課題だね。とりあえず、入港している船を検査しないと駄目だね」
「いやあ、やはり殿下と姫がおられてよかった。お二人がおらなんだら、この事件は迷宮入りでしたな」
まだ、解決しておりませんけどね。
むしろ、解決の糸口が掴めたかも怪しいですわ。
周到に足がつかないような装具を用いるだけでなく、万が一にも口を割らないように自決する。
そんな慎重にも慎重を期した一味が手掛かりを残したとは思えないわね。
ジローのおじさまとの会談も無事に終わり、アンたちと一緒にちょっと遅めのお昼を摂ることにします。
明後日の昼にはここを発つことになりますから、出来れば、食べたことの無い珍しい物をいただきたいですわ。
「皆、何か食べたい物はあるかしら?」
「この町って、やっぱ、港町だから、海鮮物がいいんじゃないかな?寿司とか、ないかなぁ」
レオはお寿司がいいのね。
ん?お寿司?
あるのかしら?
拉麺がありましたから、全く可能性がないとも言えないのかしら?
転生者がオーナーの飲食店があれば、もしかしたら、存在するかもしれないわ。
それにお寿司は新鮮な生物があれば、再現が可能でしょうし、酢飯さえ用意が出来ればありですわね。
「殿下がお寿司を推されるのなら、お好み焼きなんてどうですかぁ?」
アンはお好み焼きを推すのね。
お寿司や拉麺よりも難易度が低いですわ。
誰かがアイデアを提供するだけで商業化に成功していてもおかしくないですわ。
「わちし、ふわふわで甘くてとろとろがいいのー」
ん?え?
ニールはまた、パンケーキですの?
三食パンケーキは栄養の面で考えると駄目ですわ。
おやつに食べればいいのでニールの案は却下ね。
「僕は何でもいいデス」
『何でもいい』『別に』
これは一番、よろしくない解答例ですわ。
罰として冥府に送ってあげましょうか?
心の中でそう思っただけでしたのにオーカスがビクビクしています。
怯え過ぎではないかしら?
「そういうリーナは何が食べたいの?」
「え?私?私は…お寿司でいいですわ」
あまり、食欲のない私も実は『別に』『何でも』なのです。
でも、そう答えてはレオにもアンにも悪いですもの。
それにレオがお寿司を食べたいと思っているのですから、賛同するしかありませんわ。
「ではまず、お寿司屋さんを探し、なければお好み焼き屋さん。どちらもなかったら、どうしましょう?パスタでもよろしいかしら?」
「いいんじゃない?港町だし、パスタが名物かもしれないよ」
そして、飲食店が多く立ち並ぶ通りを訪れた私達はあまり、苦労せずにお寿司屋さんを見つけることが出来たのです。
ええ。
それはもう、派手な店構えのお店でした。
あちらの世界でしたら、ネオンがどうのというくらいに派手なのです。
しかし、さらにびっくりすることになるのはお店に入ってからでした。
「えっと、これって、回転寿司だよね」
「そ、そうみたいですわ。回転寿司があるなんて、どうなっているのかしら?」
「あっ。でも最近の回転寿司は進化してますから、お好み焼きもパンケーキもあるかもしれませんよっ」
え?そうでしたの?
最近のお寿司屋さんはこんなことになってますのね。
思わず目を輝かせて、回っているお寿司を観察しているとボックス席に空きが出来たようで案内されました。
観察しているだけでも飽きずに見ていられるくらいに興味深いですわ。
どういう原理で動いているのか、分かりませんけれど、お皿に乗せられたお寿司が回っているのを見て、目前に来たお皿を取ろうとするとやんわりとレオに止められました。
「回ってるのは時間経ってるんだよ。食べるなら、新鮮なネタの方がいいから、直接注文するのが一番だね」
「レオは凄いのですわ。私が知らないことを色々と知っているんですもの」
心の底から、感心するようにそう言いますとレオとアンが微妙に口を開き、呆けていました。
なぜですの?
何か、変なことを言ったかしら?
え?オーカス?
話を全く、聞いていなかったのか、とりあえず回ってきたお皿をどんどん、口に放り込んでますわ。
重ねられていくお皿がどんどん、高くなっていくのですけど。
いつまでもタダで食べられると思っているのは甘いのよ?
「マーマ!ふわふわーの甘いのあるよ」
「そうね。パンケーキもあるなんて…しかも普通に美味しいですわ」
結局、私はというとお寿司屋さんに来たのにパンケーキを娘と食べています。
勿論、お寿司は美味しかったですのよ?
でも、サイドメニューだったかしら。
その完成度があまりに高いのでそちらばかり、いただいてしまったのです。
特にパンケーキが美味しかったですわ。
フワフワで中がトロッとしているオムレツの乗ったオムライスも絶品ですのよ。
アンもお好み焼きを食べてますわ。
回転寿司は何でもありのとても素敵なところですのね。
魅惑的な宝玉が詰まった宝石箱のようで楽しかったですわ。
今度はレオと二人きりなんて…そう思って、チラッと隣のレオの様子を窺ったら、視線が絡み合いました。
軽くウインクをされたということは彼も同じことを考えてくれたのかしら?
捜査に進展がなかったのかしら?
とりあえず、腰掛けてから、本題を切り出すと致しましょう。
「おじさま、そのご様子ではあまり、進みませんでしたの?」
「うむ。その通りでしてな。残念ながら、確保した者たちも…でしてな」
「まさか…?」
「手掛かりがやつらの遺した遺留品のみという状況ではお手上げでしてな。これが…その足がつかないように帝国内で流通している変哲の無い日常品でしてのう」
「面倒なことになってるってことか。爺やはどうするの?」
手掛かりも無く、足取りも掴めない。
ギルドではこれ以上、手の打ちようがないということですわね。
解決の糸口が見えないというのは困りますし、私の持っている情報をお伝えするべきかしら?
「あのおじさま、確証は持てないのですけど、あの一味、西のオルレーヌ王国の者かもしれません。帝国語に独特な訛りがありましたのでそうかもしれない、というくらいのお話ですわ」
「ふむ、それでも霧の中を手探りで探すのよりはましですな」
そうよね。
まさか、手掛かりとなる物すら、全く残さないほどに慎重な相手だとは思ってませんでしたもの。
「あいつらさ、倉庫に人質を確保して、どうやって人質を移動させるつもりだったのかな?」
「なるほど、確かにそうですな」
ん?どうして、そこに気付かなかったのかしら!
レオのそういう鋭いところが好きですわ。
鋭くなくても大好きですけど。
もう何でも好き!
熱に浮かされたようにボッーとレオの横顔に見惚れてしまいます。
ずっと見ていられますわ。
ジローのおじさまにコホンとわざとらしい咳払いをされて、我に返りましたけども。
「え、えっと…やはり、船を使っての逃亡を考えていたのではないかしら?人質を移動させるのも積み荷に見せかければ、怪しまれずに済みますわ。バノジェでは船も積み荷もそこまで入念に検査を行わないのではなくって?」
「ふむ、確かにそうですな。バノジェは自由商業都市ですからな。それが足枷とも仇ともなって、犯罪の温床になっておるのは否めませんな」
「その対策は今後の課題だね。とりあえず、入港している船を検査しないと駄目だね」
「いやあ、やはり殿下と姫がおられてよかった。お二人がおらなんだら、この事件は迷宮入りでしたな」
まだ、解決しておりませんけどね。
むしろ、解決の糸口が掴めたかも怪しいですわ。
周到に足がつかないような装具を用いるだけでなく、万が一にも口を割らないように自決する。
そんな慎重にも慎重を期した一味が手掛かりを残したとは思えないわね。
ジローのおじさまとの会談も無事に終わり、アンたちと一緒にちょっと遅めのお昼を摂ることにします。
明後日の昼にはここを発つことになりますから、出来れば、食べたことの無い珍しい物をいただきたいですわ。
「皆、何か食べたい物はあるかしら?」
「この町って、やっぱ、港町だから、海鮮物がいいんじゃないかな?寿司とか、ないかなぁ」
レオはお寿司がいいのね。
ん?お寿司?
あるのかしら?
拉麺がありましたから、全く可能性がないとも言えないのかしら?
転生者がオーナーの飲食店があれば、もしかしたら、存在するかもしれないわ。
それにお寿司は新鮮な生物があれば、再現が可能でしょうし、酢飯さえ用意が出来ればありですわね。
「殿下がお寿司を推されるのなら、お好み焼きなんてどうですかぁ?」
アンはお好み焼きを推すのね。
お寿司や拉麺よりも難易度が低いですわ。
誰かがアイデアを提供するだけで商業化に成功していてもおかしくないですわ。
「わちし、ふわふわで甘くてとろとろがいいのー」
ん?え?
ニールはまた、パンケーキですの?
三食パンケーキは栄養の面で考えると駄目ですわ。
おやつに食べればいいのでニールの案は却下ね。
「僕は何でもいいデス」
『何でもいい』『別に』
これは一番、よろしくない解答例ですわ。
罰として冥府に送ってあげましょうか?
心の中でそう思っただけでしたのにオーカスがビクビクしています。
怯え過ぎではないかしら?
「そういうリーナは何が食べたいの?」
「え?私?私は…お寿司でいいですわ」
あまり、食欲のない私も実は『別に』『何でも』なのです。
でも、そう答えてはレオにもアンにも悪いですもの。
それにレオがお寿司を食べたいと思っているのですから、賛同するしかありませんわ。
「ではまず、お寿司屋さんを探し、なければお好み焼き屋さん。どちらもなかったら、どうしましょう?パスタでもよろしいかしら?」
「いいんじゃない?港町だし、パスタが名物かもしれないよ」
そして、飲食店が多く立ち並ぶ通りを訪れた私達はあまり、苦労せずにお寿司屋さんを見つけることが出来たのです。
ええ。
それはもう、派手な店構えのお店でした。
あちらの世界でしたら、ネオンがどうのというくらいに派手なのです。
しかし、さらにびっくりすることになるのはお店に入ってからでした。
「えっと、これって、回転寿司だよね」
「そ、そうみたいですわ。回転寿司があるなんて、どうなっているのかしら?」
「あっ。でも最近の回転寿司は進化してますから、お好み焼きもパンケーキもあるかもしれませんよっ」
え?そうでしたの?
最近のお寿司屋さんはこんなことになってますのね。
思わず目を輝かせて、回っているお寿司を観察しているとボックス席に空きが出来たようで案内されました。
観察しているだけでも飽きずに見ていられるくらいに興味深いですわ。
どういう原理で動いているのか、分かりませんけれど、お皿に乗せられたお寿司が回っているのを見て、目前に来たお皿を取ろうとするとやんわりとレオに止められました。
「回ってるのは時間経ってるんだよ。食べるなら、新鮮なネタの方がいいから、直接注文するのが一番だね」
「レオは凄いのですわ。私が知らないことを色々と知っているんですもの」
心の底から、感心するようにそう言いますとレオとアンが微妙に口を開き、呆けていました。
なぜですの?
何か、変なことを言ったかしら?
え?オーカス?
話を全く、聞いていなかったのか、とりあえず回ってきたお皿をどんどん、口に放り込んでますわ。
重ねられていくお皿がどんどん、高くなっていくのですけど。
いつまでもタダで食べられると思っているのは甘いのよ?
「マーマ!ふわふわーの甘いのあるよ」
「そうね。パンケーキもあるなんて…しかも普通に美味しいですわ」
結局、私はというとお寿司屋さんに来たのにパンケーキを娘と食べています。
勿論、お寿司は美味しかったですのよ?
でも、サイドメニューだったかしら。
その完成度があまりに高いのでそちらばかり、いただいてしまったのです。
特にパンケーキが美味しかったですわ。
フワフワで中がトロッとしているオムレツの乗ったオムライスも絶品ですのよ。
アンもお好み焼きを食べてますわ。
回転寿司は何でもありのとても素敵なところですのね。
魅惑的な宝玉が詰まった宝石箱のようで楽しかったですわ。
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