【完結】殿下から逃げ出したい転生者と、転生者を手に入れたい殿下の攻防〜味方のはずの父と兄は殿下とグルでした〜

ウミ

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6伯爵家:兄と父

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「お父様、本当にルヴィルを王妃にしてしまってよかったのですか?」

 ルヴィルが殿下に捕まったその日、伯爵家では兄と父が真剣な表情で向かい合っていた。

「いい、殿下の執着はもはや止められようもないほどだった。ルヴィルは優秀な駒だったが、殿下に捕まったならもはや使い道はない」

 王家の一員となったルーナを駒に出来るわけがない。そこのところは2人はしっかりと分かっていた。

 以前、王家に入った娘を駒にしようとした貴族の家がものの見事に没落したからだ。

「まぁ、そうですがね。ルヴィルは女体化すると可愛らしかった。私の嫁にしたかったほどですよ」

 冗談混じりにそういうルヴィルの兄に、父は顔を顰めた。

「冗談でもそのようなことは言うな。殿下にバレると一家もろとも処刑されかねん」

「まぁ、分かっております」

「それよりも、だ。今回、ルヴィルを差し出した対価として新たな領地と鉱山をいただいた。お前もそろそろ許嫁と結婚してもいい年頃だろう?」

 ふむと、腕を組む兄の顔は何か思案しているようだ。

「私にその土地の領主をやれと?」

「そうだ。儂もそろそろ引退を考えている。一度、そう言った経験をしておらんと舐められるからな」

 ここで、領地運営に失敗すれば父は容易く兄を切り捨て、それこそ遠縁の貴族から養子を貰ってくるだろう。

 これが伯爵家を継ぐための最後の試練。兄はそう思い至り、表情を引き締めた。

「分かりました。では、来月にも結婚式を挙げましょう」

「うむ」

 鷹揚に頷いて、部屋を立ち去る父の後ろ姿を見送る兄。

 ルヴィルのお陰で、当主の座に着く時期が早まった。

「ルヴィル……いや、ルーナには感謝しないとな」

 そう呟く兄の表情は、よく知る人が見れば笑みを浮かべていると気づいただろう。

 しかし、感謝を告げられたルーナ本人は現在進行形で、殿下に貪られている最中であり、心の中では家族やら、はては公爵家次男への罵詈雑言を並べ立てているのであった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【日記スペース】

 クソが!!!! 休憩も取れんとかふざけてやがる! この性力大魔王をどうにかしやがれ! 絶対こいつ前世淫魔かなんかだろ! コイツを倒すにはみんなの力が必要だ! 感想とお気に入り登録をしてコイツを倒すためのアドバイスをくれーーーー!!!! あ、ちなみに股間を蹴るやつはやった。速攻で反撃にあったから体術はナシな!!!!
 


        byルヴィルことルーナ

 
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