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た、タブレットもどきだとぉ!?

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 あのすおうって人が帰った後、俺は神石のことについてまよ様に聞いた。

「あの、私がこっちに来た時もあの石を使ったのですが……」

 お母様は成人するまで使ってはいけないと言い、俺はそれを忠実に守った。だけど、どうして成人なのだろう。

「ふむ、神力が安定するのは成人になってからじゃ。それ以前に使うと、そなたは神力が伽耶と同レベルで多いからのう……おそらく神力が不安定で遺跡ではなく下手すれば海の底に転移しておったやもしれぬ」

 へぇ、海の底。マジかい!

「ち、ちなみにですがこの国での成人は何歳ですか?」

 帝国は18歳が成人だけど、もしかすると違う可能性もある。

「うむ、16じゃ」

 ふむ? ん? つまり、りんの歳だな。(※凛とは鳴子の時に華雪に声をかけてくれた子)

「俺、18ですが……」

「伽耶は彼方の成人の歳を知らなかったのであろう。しかし、華雪には西の血も混ざっておるからのう。18の方が安全だったであろうの」

 そうか、確かにな!

「あ、そうだ。私、神石の発動がすおう様よりも遅かったのですが……」

 実は俺、廊下走りながら神石発動しなさすぎて焦ってたんだよ。で、行き止まりで不味いってなった時にちょうど神石発動して間一髪だったんだよな。

 危なかった、マジで。本当に。
 
「ふむ? それは神力の使い方を教える者がいなかったからであろう。本当ならば、伽耶が神力の使い方を教えるものじゃ。じゃが、伽耶はその前に死んだようじゃからのう。伽耶が神力を鍵として神石に注いでおったのかも知れぬがそれでも此方まで跳べたのは凄いことじゃ」

 え、奇跡ってこと? 危ない橋渡ってた? ねぇ?

「な、ナルホド?」

「なんなら華雪、我がお主に神力の扱い方を教えてやろう」

「是非!!!!!!!!」

 願ってもない申し出に、私は一二もなく頷いた。

 まよ様のようになれば追ってきているらしい殿下からも逃げられる気がしたからだ。

 ちなみに、死んだら私に纏わりついている気は消えるらしいのだが、今まよ様に視てもらったら、来た時よりも濃くなっているらしい。近づいている証拠だと言われた。

 海渡ってる時に台風でも来ればいいのに。いや、冗談じゃなくてそう思う。殿下なら泳いでこっちに行き着きそうだけど、そんときは俺が海へと突き落とそうかなって思っている。先回りして……ダメ?

「華雪、明日兄が此方に来る」

 頭の中で俺にトラウマを植え付けてきた殿下をボコボコにするシュミレーションを建てていると、まよ様がそう告げてきた。

「え、そうなんですか?」

 唐突だなぁ。

 そう思ってまよ様を見ると……ん?

 まよ様、その手に持っている物はなんですか?

 え、タブレットじゃないけど多分遺物なんだろうけど、石っぽい材料の何かで作られた板……うん、石板でいいや。文字がその不思議な石板の上に浮かび上がっている。

「まよ様、その板はなんですか?」

「これは離れたところからでも連絡が出来る遺物じゃ。皇族の連絡で使われる」

「へぇ~~」

 すっげえ。この世界にもタブレット? あるぞ!!!!

 私も欲しいと思ったのは内緒だ。でも、本当にすごい。まるで文字が浮き上がってくるように石板に文章が出てくる。

『昼ごろ到着する』

 そう、石板には表示されていた。いや、本当にすごい。

「伽耶は巫女じゃったが、遺物と同じものを造ることができておった」

「え? そうなんですか?」

「うむ。この遺物も本来ならば2組しかなかったが、伽耶が造れたおかげで多くの皇族が今も助かっておる」

 母様すごすぎん? ってことは、お母様と同じ神力を持つ私も石板を造れるということか!?

「まよ様、私も神力の扱い方を学べばお母様みたいに遺物と同じようなものを造れるようになりますか?」

「む? それは分からん。伽耶は造り方が頭に浮かんでくると言っておったが……」

 え、それってチートじゃないのかな? 他に呼び名ある? ないよね。チートじゃん。お母様チートだったのね。ナルホド……


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【まよ様の神力の凄さ講座】

華雪「まよ様って神力でどんなことが出来るんですか?」

万葉「ふむ、1つあげるとするなら人の動きを制御できることかのう?」

華雪「え!? 人の!? じゃあ、私の足を速くすることもできる?」

万葉「出来るぞ? 逆に動きを止めることも可能じゃ! ただし、動きを止める方は人数に制限がある。10人以内ならば余裕で止められるぞえ?」

 


 
 
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