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お母様の兄はお母様似
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「そなたが万葉が言っておった伽耶の娘か」
「はい」
目の前に、天皇様がいらっしゃる。まよ様にとても似ていて、美しくしなやかな雰囲気のある美貌の持ち主だった。
それから、周囲の護衛の目が怖い。この中にすおうって人の手駒も入っているんだろうか。気になるが知らんぷりする。
「遺物を盗んでいた者たちの捕縛に貢献したそうだな?」
「はい」
「流石は伽耶の娘だ」
チラチラと護衛を気にする私を天皇様は全く気にした風もなくにっこり笑う。そして、私へ何かを渡してきた。
「これは?」
「褒美だ。そなたは神石で此方にきたのだろう? やむを得ぬ事情があったと推測できる。これは予備のものだ。視たかぎり、問題は解決していないようだから」
ということは、私に纏わりついているらしい殿下の気が天皇様にも見えるってことですね?
神石って、まよ様の言葉を聞いていたら結構貴重なものみたいだから、破格の報酬なのかもしれない。しかし、それを渡される私って……殿下よ。さっさと諦めてくれ!!!!!!!!
「ありがとうございます」
「よい。使い方は万葉から教えてもらうように」
「はい」
早速教えてもらいたい。それから、護衛の目が怖い……やめてよ護衛の皆様。そんな怖い目で見ないでくれないかな!?!?
「まよ、伽耶の二の舞とならぬよう華雪を頼むぞ」
「分かっておる」
天皇様はまよ様にそう一言いって帰っていった。
「神石は使わないんですね」
「護衛が使えぬからのう。アレらはハッキリ言って無能じゃ」
え? じゃあなんているの!?!?
「兄は強いが、その力は隠しておる。護衛は他の皇族たちが天皇の命を握っていると思わせるためのものじゃ。有頂天になっておる奴らはアホじゃが……兄はほんに怖いぞえ」
え、そんなにお兄様強いの?
そう思ったが、天皇様はいつも自分に結界を張っているらしい。うん、まよ様が無理って言ったやつ。
ちなみに、最後。まよ様は、
「あやつは人ではない」
とも言っていた。多分冗談なんだろうけど。
◇◇◇
さて、皆さま。やっと念願の神力の扱い方を教えてもらう日になりました。
しかし、開始早々私は根を上げた。
「う……む……」
そう、私は神力を使うセンスが壊滅的になかったのだ。
普段から森羅万象より神に祈りを捧げている東の国の皇族達は、まよ様の言うことがわかるのだろう。でも、私には分からなかった。
「ま、まよ様」
「も、もう少し頑張ってみるのじゃ。丹田が分かるかの? 臍のーー」
数時間後、私とまよ様は家の畳に突っ伏していた。
「……そなたは神力の扱いが壊滅的じゃ。諦めるのじゃな」
「それだとせっかくもらった神石使えません……」
「神石には我が鍵をつけておいてやる。かろうじて、神力を出すことは出来ておるから大丈夫じゃろう」
私には分からないけど、さっきの数時間で神力を身体から出せるようになっているらしい。蛇口をひねるイメージで腹に力を込めたら、まよ様が神力が出ているって大喜びしていた。
だけど、その後はどれだけ頑張っても神力が出てくるだけで、神力を操ることは愚か、感じることさえも出来なかった。
こんな時、異世界物の小説では出来るはずなんだけど……腹に力を込めて……
ーーぷすぅ
…………すかしっぺが出てしまった。幸いまよ様は気づいていなかった。よし、気を取り直して。
「華雪、神力を出しすぎると体に障る。もうやめるのじゃ」
まよ様に止められた。
「腹に力を入れてオナラをしてしまったことは我でもある。じゃが、出そうになったら便所に行くのじゃぞ」
トドメの注意に、俺の顔は真っ赤に染まった。聞こえてたのね。
「はい、すみません」
「いや、よい。なんなら伽耶もやっておった。ちなみに伽耶はすかしっぺではなかったぞ」
つまり、音付き。
「……お母様の名誉のためにも、聞かなかったことにしますね」
「伽耶は笑っておったがのう」
……俺の記憶のお母様はお淑やかだったけど、案外お茶目な人だったのかもしれない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【日記スペースby作者】
おならは生理現象。お腹に力を込める=おなr
寛容な心で許してくださると嬉しいです。
感想とお気に入り登録よろしくお願いします!
「はい」
目の前に、天皇様がいらっしゃる。まよ様にとても似ていて、美しくしなやかな雰囲気のある美貌の持ち主だった。
それから、周囲の護衛の目が怖い。この中にすおうって人の手駒も入っているんだろうか。気になるが知らんぷりする。
「遺物を盗んでいた者たちの捕縛に貢献したそうだな?」
「はい」
「流石は伽耶の娘だ」
チラチラと護衛を気にする私を天皇様は全く気にした風もなくにっこり笑う。そして、私へ何かを渡してきた。
「これは?」
「褒美だ。そなたは神石で此方にきたのだろう? やむを得ぬ事情があったと推測できる。これは予備のものだ。視たかぎり、問題は解決していないようだから」
ということは、私に纏わりついているらしい殿下の気が天皇様にも見えるってことですね?
神石って、まよ様の言葉を聞いていたら結構貴重なものみたいだから、破格の報酬なのかもしれない。しかし、それを渡される私って……殿下よ。さっさと諦めてくれ!!!!!!!!
「ありがとうございます」
「よい。使い方は万葉から教えてもらうように」
「はい」
早速教えてもらいたい。それから、護衛の目が怖い……やめてよ護衛の皆様。そんな怖い目で見ないでくれないかな!?!?
「まよ、伽耶の二の舞とならぬよう華雪を頼むぞ」
「分かっておる」
天皇様はまよ様にそう一言いって帰っていった。
「神石は使わないんですね」
「護衛が使えぬからのう。アレらはハッキリ言って無能じゃ」
え? じゃあなんているの!?!?
「兄は強いが、その力は隠しておる。護衛は他の皇族たちが天皇の命を握っていると思わせるためのものじゃ。有頂天になっておる奴らはアホじゃが……兄はほんに怖いぞえ」
え、そんなにお兄様強いの?
そう思ったが、天皇様はいつも自分に結界を張っているらしい。うん、まよ様が無理って言ったやつ。
ちなみに、最後。まよ様は、
「あやつは人ではない」
とも言っていた。多分冗談なんだろうけど。
◇◇◇
さて、皆さま。やっと念願の神力の扱い方を教えてもらう日になりました。
しかし、開始早々私は根を上げた。
「う……む……」
そう、私は神力を使うセンスが壊滅的になかったのだ。
普段から森羅万象より神に祈りを捧げている東の国の皇族達は、まよ様の言うことがわかるのだろう。でも、私には分からなかった。
「ま、まよ様」
「も、もう少し頑張ってみるのじゃ。丹田が分かるかの? 臍のーー」
数時間後、私とまよ様は家の畳に突っ伏していた。
「……そなたは神力の扱いが壊滅的じゃ。諦めるのじゃな」
「それだとせっかくもらった神石使えません……」
「神石には我が鍵をつけておいてやる。かろうじて、神力を出すことは出来ておるから大丈夫じゃろう」
私には分からないけど、さっきの数時間で神力を身体から出せるようになっているらしい。蛇口をひねるイメージで腹に力を込めたら、まよ様が神力が出ているって大喜びしていた。
だけど、その後はどれだけ頑張っても神力が出てくるだけで、神力を操ることは愚か、感じることさえも出来なかった。
こんな時、異世界物の小説では出来るはずなんだけど……腹に力を込めて……
ーーぷすぅ
…………すかしっぺが出てしまった。幸いまよ様は気づいていなかった。よし、気を取り直して。
「華雪、神力を出しすぎると体に障る。もうやめるのじゃ」
まよ様に止められた。
「腹に力を入れてオナラをしてしまったことは我でもある。じゃが、出そうになったら便所に行くのじゃぞ」
トドメの注意に、俺の顔は真っ赤に染まった。聞こえてたのね。
「はい、すみません」
「いや、よい。なんなら伽耶もやっておった。ちなみに伽耶はすかしっぺではなかったぞ」
つまり、音付き。
「……お母様の名誉のためにも、聞かなかったことにしますね」
「伽耶は笑っておったがのう」
……俺の記憶のお母様はお淑やかだったけど、案外お茶目な人だったのかもしれない。
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おならは生理現象。お腹に力を込める=おなr
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