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第12話 聞き覚えのある名前
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「――グランにはこの状況を作り出してくれた礼をしなければならないな」
ローザに再度座るように促された俺に、ゼオンがそう告げる。その表情は満面の笑みで、絶対にロクなことを考えていない顔だ。
「いや。礼を言われるほどの事はしていない。気にせず領地の運営を頑張ってくれ」
俺は嫌な気配にその場から逃げ出そうと必死に言葉を紡ぐ。だが、ゼオンは一枚の書類を俺の前に置き、有無を言わさない圧と共に話を始めた。
「この書類に書かれている地区は男爵家が治めているのだが、報告書によるとかなり財政が悪化しているようだ。理由として一番大きいのは魔獣が畑を荒らして農作物に多大な被害を与えており、納税に支障が出ていることらしい」
ゼオンが示す地図を確認すると、その町はノーズ地方の最北部に位置する場所で、以前魔族王の住んでいた半島に最も近い地域であることが分かる。
「なるほど。北に行くほど魔素が多く発生しているから魔獣の活動も活発ということだな」
「そういうことだ。本来ならば勇者である俺が行って対処するのが筋なのかもしれないが、俺も領都に来たばかりでとても手を回す余裕はない。そこでだ、情に厚くて政策知識があって高度な魔法を扱える、とても暇そうな人材を知っているのでその男爵家の再建を頼もうと思っているんだ」
「ほう。そんな人材を知っているとはゼオンもやるじゃないか。だが、その話と俺にどんな関係がある?」
どう考えても面倒ごとを押し付けようとしているのは分かり切っているので俺は徹底的にとぼける作戦をとることにしたのだ。
「そうか。確かにグランには関係なかったかもしれんな。話は変わるがグランはこの領内に魔法が研究出来る家を構えたいと言っていたよな?」
「あ、ああ。そうだな」
「そんなグランにとても良い話をしよう。この手紙を持って男爵家を訪ねてくれれば魔法工房を無料で手にすることが出来るぞ」
「ま、魔法工房を無料だと? ……それで俺に何をさせるつもりだ?」
「グランなら理解してくれると思っていたよ。話は簡単だ。今も言ったようにこの手紙を男爵家の当主に渡して話を聞き、直属の騎士団を引き連れて魔獣の駆除をするだけだ。その任務が完了次第、土地付きの工房を手配するようにとこの手紙に指示を書いた。君なら簡単な依頼だろ?」
確かに魔獣程度を駆除することはそう大変なことではない。しかも一人でやるわけじゃなく騎士団を動員しての駆除だ。恐らく騎士団が手を焼いているボス的存在だけ俺が対処すればあとは指示するだけでけりが付くだろう。それで工房が土地付きで手に入るなら報酬としては破格かもしれない。
「手紙を渡す事と魔獣の駆除だけだな?」
「この報告書に書かれている内容を確認する限りそのようだな。詳しい事は男爵家当主に聞くといいだろう」
俺は面倒ごとと報酬を天秤にかけて割に合うと判断して了承の返事をする。
「今回だけだぞ。工房を手に入れたら俺はのんびりと魔法の修行をして暮らすから面倒ごとを持ち込むんじゃないぞ」
「善処するよ。ああ、今日は屋敷に泊まっていってくれ。明日にはドンスタンへ向かう馬車を準備するから」
「ドンスタンだって?」
俺は向かう先の名前に聞き覚えがあると記憶を探る。そういえばセシリアの実家がドンスタン家と言ってなかったか? 奇妙な縁もあるものだ。
「知っているのか?」
「いや、最近その名前に縁のある者と知り合っただけだ」
「そうか。ならばドンスタンの再建を手伝う理由のひとつにもなるんじゃないか?」
「そう――だな。あの才能を育ててみるのも面白いかもしれん」
俺はセシリアの才能を思い出して自然と笑みがこぼれる。ちょうど男爵家に向かうのだ、交渉して彼女を弟子にするのもありだろう。もちろんセシリア本人の希望を聞いてからだが……。
「よく分からんが、やる気になってくれたようで良かった。心配せずとも歩いて行けとは言わないさ。そうだ、せっかくだから今から食事を兼ねて一杯やろうじゃないか」
依頼の締結を済ませたゼオンは俺の気が変わらないうちにと食事と酒を勧めてくる。パーティーを組んでいた時間はそれほど長くはなかったはずだが、俺の性格を良く知っているようだ。
「――この酒は上等なものだな」
「ここにある酒は全て代官のクローマが集めていたものだよ。領内の財政が厳しいというのに自らは高級な酒を飲むほどに贅沢をしていたようだな。俺はあまり酒を飲まないから欲しいものがあったら好きなだけ持って行っていいぞ」
「本当か!? そいつはありがたい。遠慮なく貰っていくぞ」
俺はゼオンの言葉を受けて棚に並べてあった高級酒を軒並み魔法鞄に詰め込む。酒好きの俺にとっては最高の報酬かもしれない。
「本当にグラン様はお酒がお好きですよね。そういえば資料を読んでいて知ったことですが、グラン様が向かわれる予定のドンスタン地区ではアププと呼ばれる果物の栽培が盛んで、これは口当たりの良いお酒の原料となっているようです。グラン様のよく飲まれるエールの原料であるムーギも領内一の農地を有するこの地区での生産が主であるみたいですね」
領主邸に務める料理長の美味しい料理が並べられたテーブルで極上の酒を堪能しながら、ローザが俺にドンスタン地区の話を説明してくれる。
「エールの原材料を生産しているということは酒工房もあるのか?」
「そりゃそうだろ。材料だけあっても工房が無ければ酒は出来ないからな」
「魔法工房に酒工房か。俺のセカンドライフは悠々自適が決まったようなものだな」
その時の俺の頭の中は好きな酒を好きな時に飲みながら魔法の真髄を探るのんびりライフを描いていた。だが、それが全くの幻想に過ぎない事とはこの時は思いも寄らなかったのだった。
ローザに再度座るように促された俺に、ゼオンがそう告げる。その表情は満面の笑みで、絶対にロクなことを考えていない顔だ。
「いや。礼を言われるほどの事はしていない。気にせず領地の運営を頑張ってくれ」
俺は嫌な気配にその場から逃げ出そうと必死に言葉を紡ぐ。だが、ゼオンは一枚の書類を俺の前に置き、有無を言わさない圧と共に話を始めた。
「この書類に書かれている地区は男爵家が治めているのだが、報告書によるとかなり財政が悪化しているようだ。理由として一番大きいのは魔獣が畑を荒らして農作物に多大な被害を与えており、納税に支障が出ていることらしい」
ゼオンが示す地図を確認すると、その町はノーズ地方の最北部に位置する場所で、以前魔族王の住んでいた半島に最も近い地域であることが分かる。
「なるほど。北に行くほど魔素が多く発生しているから魔獣の活動も活発ということだな」
「そういうことだ。本来ならば勇者である俺が行って対処するのが筋なのかもしれないが、俺も領都に来たばかりでとても手を回す余裕はない。そこでだ、情に厚くて政策知識があって高度な魔法を扱える、とても暇そうな人材を知っているのでその男爵家の再建を頼もうと思っているんだ」
「ほう。そんな人材を知っているとはゼオンもやるじゃないか。だが、その話と俺にどんな関係がある?」
どう考えても面倒ごとを押し付けようとしているのは分かり切っているので俺は徹底的にとぼける作戦をとることにしたのだ。
「そうか。確かにグランには関係なかったかもしれんな。話は変わるがグランはこの領内に魔法が研究出来る家を構えたいと言っていたよな?」
「あ、ああ。そうだな」
「そんなグランにとても良い話をしよう。この手紙を持って男爵家を訪ねてくれれば魔法工房を無料で手にすることが出来るぞ」
「ま、魔法工房を無料だと? ……それで俺に何をさせるつもりだ?」
「グランなら理解してくれると思っていたよ。話は簡単だ。今も言ったようにこの手紙を男爵家の当主に渡して話を聞き、直属の騎士団を引き連れて魔獣の駆除をするだけだ。その任務が完了次第、土地付きの工房を手配するようにとこの手紙に指示を書いた。君なら簡単な依頼だろ?」
確かに魔獣程度を駆除することはそう大変なことではない。しかも一人でやるわけじゃなく騎士団を動員しての駆除だ。恐らく騎士団が手を焼いているボス的存在だけ俺が対処すればあとは指示するだけでけりが付くだろう。それで工房が土地付きで手に入るなら報酬としては破格かもしれない。
「手紙を渡す事と魔獣の駆除だけだな?」
「この報告書に書かれている内容を確認する限りそのようだな。詳しい事は男爵家当主に聞くといいだろう」
俺は面倒ごとと報酬を天秤にかけて割に合うと判断して了承の返事をする。
「今回だけだぞ。工房を手に入れたら俺はのんびりと魔法の修行をして暮らすから面倒ごとを持ち込むんじゃないぞ」
「善処するよ。ああ、今日は屋敷に泊まっていってくれ。明日にはドンスタンへ向かう馬車を準備するから」
「ドンスタンだって?」
俺は向かう先の名前に聞き覚えがあると記憶を探る。そういえばセシリアの実家がドンスタン家と言ってなかったか? 奇妙な縁もあるものだ。
「知っているのか?」
「いや、最近その名前に縁のある者と知り合っただけだ」
「そうか。ならばドンスタンの再建を手伝う理由のひとつにもなるんじゃないか?」
「そう――だな。あの才能を育ててみるのも面白いかもしれん」
俺はセシリアの才能を思い出して自然と笑みがこぼれる。ちょうど男爵家に向かうのだ、交渉して彼女を弟子にするのもありだろう。もちろんセシリア本人の希望を聞いてからだが……。
「よく分からんが、やる気になってくれたようで良かった。心配せずとも歩いて行けとは言わないさ。そうだ、せっかくだから今から食事を兼ねて一杯やろうじゃないか」
依頼の締結を済ませたゼオンは俺の気が変わらないうちにと食事と酒を勧めてくる。パーティーを組んでいた時間はそれほど長くはなかったはずだが、俺の性格を良く知っているようだ。
「――この酒は上等なものだな」
「ここにある酒は全て代官のクローマが集めていたものだよ。領内の財政が厳しいというのに自らは高級な酒を飲むほどに贅沢をしていたようだな。俺はあまり酒を飲まないから欲しいものがあったら好きなだけ持って行っていいぞ」
「本当か!? そいつはありがたい。遠慮なく貰っていくぞ」
俺はゼオンの言葉を受けて棚に並べてあった高級酒を軒並み魔法鞄に詰め込む。酒好きの俺にとっては最高の報酬かもしれない。
「本当にグラン様はお酒がお好きですよね。そういえば資料を読んでいて知ったことですが、グラン様が向かわれる予定のドンスタン地区ではアププと呼ばれる果物の栽培が盛んで、これは口当たりの良いお酒の原料となっているようです。グラン様のよく飲まれるエールの原料であるムーギも領内一の農地を有するこの地区での生産が主であるみたいですね」
領主邸に務める料理長の美味しい料理が並べられたテーブルで極上の酒を堪能しながら、ローザが俺にドンスタン地区の話を説明してくれる。
「エールの原材料を生産しているということは酒工房もあるのか?」
「そりゃそうだろ。材料だけあっても工房が無ければ酒は出来ないからな」
「魔法工房に酒工房か。俺のセカンドライフは悠々自適が決まったようなものだな」
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