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もののけとの出会い
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「なんじゃー! 今度はなんじゃー」
葉子ちゃんが叫んでいるけど、私はなにもしてないよ? 今の光もなにがなんやら。友達になる握手をしただけだもんね。それにしても眩しい光だったね。
光が収まった後も大慌てしている葉子ちゃんを見ながら、私は今までの一連のイベントに驚きながらもアワアワしている葉子ちゃんは可愛いなと思っていた。
「妖狐ちゃんと友達なったとSNSでアップしたらイイねしてもらえるかな?」
「妾は写真には写らんわ。それにしても余裕じゃな。妾は今の謎の光が恐ろしくてならん。単に光っただけなのが逆に怖いわ」
私の暢気な台詞に葉子ちゃんが頬を膨らせてプリプリと怒っていた。ちょっと可愛い。でも、光っただけだからねー。あれで怖がれと言われても無理だよ。
「まあ、気にしなくていいんじゃない? 別に痛くなかったし」
「そうじゃが、お主のような無自覚能力者だと、なにをされたか気になるではないか! 滅せられるやもしれんのだぞ?」
滅せられるって酷いなー。私が葉子ちゃんを滅するわけないじゃん。お友達になったんだよ。これからも仲良くしようね。
だ・か・ら!
友達になったからモフモフしてもいいよね。ふっふっふ。ちょっとくらいなら、2時間くらいなら――
「あっ! なんで逃げるのよ?」
「なにや分からんが、お主から邪悪な気配がした! なにを考えとる! 妾になにをするつもりぞ!」
「なにもしないよ?」
「嘘じゃー!」
私が爽やかな笑顔で近付こうとすると、葉子ちゃんは大きく叫びながら2段ベッドの上に逃げちゃった。
二段ベッドの上に逃げちゃった葉子ちゃんに優しく言ったのに、激しい拒絶が返ってきちゃった。
……。ちょっと傷つくよね。
「大丈夫だって。ほら、阿闍梨餅はまだまだあるよ。そして! 緑寿庵清水の金平糖も選ばれると、なんと! リンゴ、レモン、巨峰、桃味を選ぶ権利が――いや、全てを味わえるのです! いかがですか、お客さん!」
「な、なんじゃと! う、うむ。そこまで言うなら許してやらん事もない」
私の素敵な提案に「がるるるる!」との擬音が聞こえてくる感じで拒絶していた葉子ちゃんの態度がちょっと和らいだ。
ちょろい。
ピコピコと耳を動かしながら、こちらを見ている葉子ちゃんにほんわかしていると、そわそわしながら両手を差し出してきた。
「早く見せるのじゃ! 金平糖を早く味わいたいのじゃ!」
「旅行カバンに入ってるから見てみる? いや、一緒に見て欲しいなー」
「そ、そこまで美裕が言うなら、一緒に見てやらんこともないぞ。はよ、案内いたせ」
「はいはい」
ベッドの上で仁王立ちになってふんぞり返っている葉子ちゃん。もう、本当に可愛いよね。どうしたら、ここまで私の好みをピンポイントで突けるのだろう? もう、お持ち帰りしても良いよね?
はっ! だめだ。あまり変な事を考えたら、葉子ちゃんが2段ベッドの上から降りてこなくなっちゃう。
「じゃあ金平糖を見に行こうよ。おいで」
冗談半分で両手を差し出したら、なんと洋子ちゃんが「ぽすん」との感じですっぽりと私の腕の中に納まってきた。
……。
まじで?
なに、この軽さ。いや、妖狐なのに重さがあるのを驚いたらいいの? それとも気楽に私の腕の中に来てくれた事を喜んだらいいの? それともルンルンと擬音が聞こえてくる感じで満面の笑みを浮かべている葉子ちゃんに悶えたら良いの?
「なにをしておる。早うせんか」
「はいはい。個人的には桃味が好きかなー」
腕の中でバタバタとしながら嬉しそうにしている葉子ちゃんを見てデレデレとしていると、荷物を置いている部屋からなにか気配がしてきた。あれ? 昨日から私しかいないよね? いや、葉子ちゃんはいるんだけどさ。
「なんじゃ? どうか――何者じゃ!」
それまでご機嫌だった葉子ちゃんが鋭い目線で隣の部屋へ声を飛ばす。そして私の腕の中から飛び降りると懐から5円玉を取り出した。
なぜ5円?
「葉子ちゃん? 5円でなにするの? 投げるの?」
「馬鹿者! これはお賽銭じゃ! 人間の祈りがこもったお賽銭を使って術を行使するのじゃ!」
「え? そうなの? じゃあ私のお賽銭も、誰かに使われているのかな?」
場違いだと判断されたのか、私の問い掛けに答えず、葉子ちゃんが鋭い視線で睨んでいると、誰も居ないはずの部屋から一人の着物姿の女性がやってきた。
葉子ちゃんが叫んでいるけど、私はなにもしてないよ? 今の光もなにがなんやら。友達になる握手をしただけだもんね。それにしても眩しい光だったね。
光が収まった後も大慌てしている葉子ちゃんを見ながら、私は今までの一連のイベントに驚きながらもアワアワしている葉子ちゃんは可愛いなと思っていた。
「妖狐ちゃんと友達なったとSNSでアップしたらイイねしてもらえるかな?」
「妾は写真には写らんわ。それにしても余裕じゃな。妾は今の謎の光が恐ろしくてならん。単に光っただけなのが逆に怖いわ」
私の暢気な台詞に葉子ちゃんが頬を膨らせてプリプリと怒っていた。ちょっと可愛い。でも、光っただけだからねー。あれで怖がれと言われても無理だよ。
「まあ、気にしなくていいんじゃない? 別に痛くなかったし」
「そうじゃが、お主のような無自覚能力者だと、なにをされたか気になるではないか! 滅せられるやもしれんのだぞ?」
滅せられるって酷いなー。私が葉子ちゃんを滅するわけないじゃん。お友達になったんだよ。これからも仲良くしようね。
だ・か・ら!
友達になったからモフモフしてもいいよね。ふっふっふ。ちょっとくらいなら、2時間くらいなら――
「あっ! なんで逃げるのよ?」
「なにや分からんが、お主から邪悪な気配がした! なにを考えとる! 妾になにをするつもりぞ!」
「なにもしないよ?」
「嘘じゃー!」
私が爽やかな笑顔で近付こうとすると、葉子ちゃんは大きく叫びながら2段ベッドの上に逃げちゃった。
二段ベッドの上に逃げちゃった葉子ちゃんに優しく言ったのに、激しい拒絶が返ってきちゃった。
……。ちょっと傷つくよね。
「大丈夫だって。ほら、阿闍梨餅はまだまだあるよ。そして! 緑寿庵清水の金平糖も選ばれると、なんと! リンゴ、レモン、巨峰、桃味を選ぶ権利が――いや、全てを味わえるのです! いかがですか、お客さん!」
「な、なんじゃと! う、うむ。そこまで言うなら許してやらん事もない」
私の素敵な提案に「がるるるる!」との擬音が聞こえてくる感じで拒絶していた葉子ちゃんの態度がちょっと和らいだ。
ちょろい。
ピコピコと耳を動かしながら、こちらを見ている葉子ちゃんにほんわかしていると、そわそわしながら両手を差し出してきた。
「早く見せるのじゃ! 金平糖を早く味わいたいのじゃ!」
「旅行カバンに入ってるから見てみる? いや、一緒に見て欲しいなー」
「そ、そこまで美裕が言うなら、一緒に見てやらんこともないぞ。はよ、案内いたせ」
「はいはい」
ベッドの上で仁王立ちになってふんぞり返っている葉子ちゃん。もう、本当に可愛いよね。どうしたら、ここまで私の好みをピンポイントで突けるのだろう? もう、お持ち帰りしても良いよね?
はっ! だめだ。あまり変な事を考えたら、葉子ちゃんが2段ベッドの上から降りてこなくなっちゃう。
「じゃあ金平糖を見に行こうよ。おいで」
冗談半分で両手を差し出したら、なんと洋子ちゃんが「ぽすん」との感じですっぽりと私の腕の中に納まってきた。
……。
まじで?
なに、この軽さ。いや、妖狐なのに重さがあるのを驚いたらいいの? それとも気楽に私の腕の中に来てくれた事を喜んだらいいの? それともルンルンと擬音が聞こえてくる感じで満面の笑みを浮かべている葉子ちゃんに悶えたら良いの?
「なにをしておる。早うせんか」
「はいはい。個人的には桃味が好きかなー」
腕の中でバタバタとしながら嬉しそうにしている葉子ちゃんを見てデレデレとしていると、荷物を置いている部屋からなにか気配がしてきた。あれ? 昨日から私しかいないよね? いや、葉子ちゃんはいるんだけどさ。
「なんじゃ? どうか――何者じゃ!」
それまでご機嫌だった葉子ちゃんが鋭い目線で隣の部屋へ声を飛ばす。そして私の腕の中から飛び降りると懐から5円玉を取り出した。
なぜ5円?
「葉子ちゃん? 5円でなにするの? 投げるの?」
「馬鹿者! これはお賽銭じゃ! 人間の祈りがこもったお賽銭を使って術を行使するのじゃ!」
「え? そうなの? じゃあ私のお賽銭も、誰かに使われているのかな?」
場違いだと判断されたのか、私の問い掛けに答えず、葉子ちゃんが鋭い視線で睨んでいると、誰も居ないはずの部屋から一人の着物姿の女性がやってきた。
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