紫炎の微笑み

あるひ

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プロローグ

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もやもやとした空間。
私はどこにいるんだろう?
背景がボヤけている。
その中に人がひとり居た。
立っているのか座っているのかすらよくわからないその人だが、その存在感はスバ抜けて居た。
その人を見たのは初めてではなかった。
私は確かにこの人を知っている…!
柔らかな表情、優しげな眼差し。
長い髪を揺らめかせ、その人は私の眼をまっすぐ見た。ドキリ!何故かそわそわする。

「お前」
…その人が言葉を発した。私に向かって話しているらしい。
「…死にたいらしいな。」
え…?私はギョッとして固まる。言葉が出ない。
「唯一の命を棄てたいとは。身の程知らずめ。」ズキリ…!と私の胸が痛んだ。この人は私の何を知っているのか…頭が混乱する…。
「死ぬのがどういうことか、今のお前に解っているのかどうか。」呆れたように視線を泳がせその人は言うと、「これが、欲しいか。」続けてそう言い、また私を鋭く見詰めた。手に持っていた何かを揺らせている。

小瓶。中に何か液体が入っている。
紫色の液体が…。
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