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第三章 オソレカラス山編
第24話 新しい仲間
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世界を覆う闇。この人も知ってるんだ。ということはもしかして同じことを疑問に思ってる?
私「ヒョウタン人が私達をどうして長い間支配してるのかってことだよね。あなたも疑問に思っているの?」
チャンパカ「もちろん。そもそも僕らが殺されるのが当たり前って教育されてる意味もわからないし、35年間生き続けたら死ななきゃいけない理由もよく分からない。他にも見えない規則とかがありそうだし、ヒョウタン人はなんでプレイバイトンという地名をこの世から消そうと試みてるのかも謎だ。」
凄い...!。同じことを疑問に思っている人がいた...これは、新しい発見がある予感。
というか、やっぱり私と同じような疑問を持ってる人はいるんだな・・・
彼は少し間を置いて話を始めた。
チャンパカ「記憶のモノリス。」
チャンパカ「君は知ってるかな。」
私「きおくのものりす?なにそれ。」
チャンパカ「昔のおとぎ話に出てくる石像なんだけれど。この石像に触れると先祖の記憶とつながるっていうおとぎ話があるんだ。」
チャンパカ「ここから東の方角に『オソレカラス山』という大きな山があるのは知ってると思うけど、その山の地下には記憶のモノリスと呼ばれる場所があるらしい。僕はこれからそこを調査しようと思ってるんだけど、よかったら一緒にいくかい?」
私「なにそれすっごい面白そう!」
記憶のモノリス。凄いワクワクする響きだ。それだけじゃない。黒い星についてのなにか新しい手がかりがつかめるならそれでいい。
私「私も一緒に行きたい。」
チャンパカ「じゃあそうしよっか。これからよろしくねクロヴァン。」
私「こちらこそよろしく!私、ハーヴァって読んでいいかな!」
私がハーヴァというあだ名にしようとすると、チャンパカは少し頬を赤らめていた。
チャンパカよりもずっと呼びやすいのだけれど、彼は少し恥ずかしかったらしい。
チャンパカ「それは、なんか恥ずかしいな...チャンパカでお願い出来ないかな?」
私「え~チャンパカよりもハーヴァの方が呼びやすいのになぁ...」
私は素直にそう伝えた。彼は少し考えたあとこう言った。
チャンパカ「じゃあ...記憶のモノリスを発見したらそう呼んでもいいよ。」
私「なにそれ~。まぁでもオソレカラス山に行けば有るんでしょ?」
私はそう返事を返すと、彼は急に顔色を変えてこっちを鋭く見た。
チャンパカ「そんなに甘くないよあの場所は。そこにたどり着くためにはたくさんの罠がしかけてあるし、多くの人はそこにたどり着く前に死んでしまうらしい。それだけじゃない。一番奥の扉を開けるためには特定の『白色の宝石』をどこかで手に入れなきゃいけないんだ。」
なんかこの話しどこかで聞いたことが有る記憶が...
そう言えばお母さんが昔お守りとして持っていなさい。って言ってたあの白い宝石のペンダントのことかな?
私「もしかして、それってこれのこと?」
私はそう言うと、ポケットからそれらしきものを出す。
チャンパカ「ん!?それどこで見つけたんだ?」
チャンパカは驚いた表情でこっちを見た。
チャンパカ「メラさんと何度か探したんだけど見つからなかったやつなんだよそれ。」
私「へ?。これはお母さんが昔大事にしてた宝石なんだけど...」
そんなに驚くようなものだったのかこれ。ただの宝石ではないと思っていたけどそんなに重要なものだったのか。
チャンパカ「それがあるなら、記憶のモノリスは行けると思うけど...でもなんで君が持っているんだ?」
チャンパカ「もしかして、君のお母さんも探偵だったの?」
私「うん...実はね。」
私は急に寂しくなった。母のことを思い出すと少し悲しくなったのだ。
私はふと彼の顔を見ると、彼の目はどこか哀しい目をして下を見つめていたことに気づいた。
彼は少し深呼吸をした後、私を見てこう言った。
チャンパカ「あ、そうだ!メラさんがそろそろ帰ってくると思うんだが...」
その時、ガチャっとドアが開いた音がした。
メラ「チャンパカ~!今すぐお腹の傷止血するから待ってて...ってあれ...」
((メラさんが突然部屋に入ってきたと思ったら、お腹を止血って一体なにごと...。てか、よく見たらチャンパカの服、少し血が滲んでる...というか今まで気づかなかったけど大丈夫なのか?。ひょっとして大量出血してるんじゃ。))
私は彼の様子がおかしいようには見受けられなかったものの、下着を通り越して服に血が染み出している様子から明らかに重症であることはメラさんの発言で察した。
彼は痛みに耐えてまで私と話そうとしていたにだとすれば、それは申し訳ないことをしてしまったと思っていたところ...
彼はこう言ったのである。
チャンパカ「『これくらいの致命傷なら大丈夫です。』」
((致命傷にこれくらいもクソもあるか?それ死ぬってことだぞ。))
私は彼の発言に衝撃を覚えながら、彼の腹部を見ていると血がまだ止まっていないことに気づいた。彼は自分の上着を脱ぐと、体には痛々しい斬りつけられたような傷口が腹にあった。
((これは酷い...肉が痛々しく見えてるしあと残っちゃいそう...一体なんの傷だろうか。))
私「チャンパカ...その傷は...」
チャンパカ「この傷はその...ヒョウタn..」
メラ「とりあえずあなたは黙ってそこの横になりなさい。」
チャンパカ「えぇ...?」
メラさんは彼の発言を切るように食い気味に発言して黙らせた。
チャンパカは不思議そうな目でメラさんを見つつ、横になるとメラさんが謎の薬をポーチから取り出した。
私は彼のその痛々しい傷口をまじまじと見ていると彼はこっちを見てこう言った。
チャンパカ「僕はね...ヒョウタン人の秘密をいくつか知っているんだ。彼らがこれからなにをしようとしていて、プレイバイトンをどう消す予定なのかとかね。僕とメラさんはその情報を知ってる数少ない人なんだ。だからヒョウタン人は僕のことを殺そうとしてくることがあるんだ。」
メラ「こら。あんまり喋らないの。」
ん。プレイバイトンを消す?どういうことだろう。物理的になのだとしたら一気に虐殺するっていうことになると思うんだけど・・・一体どうやってやるんだろう。いやまてまて...それって結構重要な事柄なんじゃないか?
チャンパカ「とは言っても僕のことを知ってるのは今のところごくわずかみたいなんだけどね。」
私「そう...なの?」
なんでだろう。こんなことを知ってたら普通ヒョウタン人に警戒されそうだけどな。一体何者なんだろう。
メラ「まあでも。そもそもこの街は私が作った村だから...ここまで来れば襲われることはないでしょうけどね。」
((メラさんが作った村?一体なにものなんだこの人。))
私は衝撃を受けつつ更に会話を続けた。
私「ここはメラさんが作った村だったんですね。」
メラ「そうよ~。ボウンスラウサリ。いい場所でしょ。」
私「はい。水が綺麗だし土地も開けているのでこれから発展しそうな場所ですね。」
メラ「あら。あなた意外と土地に関する知識があるのね。ちょっと驚いたわ。」
私「そうですかね...えへへ。」
メラさんは私と会話しながら、チャンパカの傷口に謎の薬を塗っていった。
チャンパカ「痛いなあ...この薬むちゃくちゃ染みるから嫌いなんだよな。」
メラ「なに情けないこと言ってんの。男の子なんだからこれくらい我慢しなさい。」
チャンパカ「男とか女とか関係ないでしょこれ...」
メラ「はいはい。包帯巻くから大人しくしておきなさい。」
そう言ってポーチから包帯を出すと、手際よくチャンパカの腹に巻き付けた。そうするとチャンパカは上着を着てメラさんにお礼を言った。
チャンパカ「ありがとうございます。」
メラ「しばらくは安静にしてなさい。」
チャンパカ「そのことなんですけど..僕、記憶のモノリスに行きたいんです。」
メラ「なにを言ってるのあなたは。まだ見つかってないでしょアレ。」
そうメラさんが言うと、チャンパカは顔を私の方に向けた。
チャンパカ「いやぁその...あったんですよ。ほらそこの彼女が持って...」
私「あ..えっと。はい!持ってます!この白い宝石のことですよね!」
メラ「え!?本当に。さすがバイトンちゃん!やっぱり、あなたはいつも仕事が早いわね~。」
少しの間沈黙が走った。
私「え?」
メラ「あ。ごめんなさい。スマウちゃんだったわね。最近人の名前を間違えやすくなっちゃったわね...あはは。」
この人度々私のお母さんの名前出してくるが、本当にどういう繋がりがあったんだろうか
今度聞いてみたい限りである。
チャンパカ「白々しい演技してないで、さっさと僕に移動許可出してくれませんかね。」
メラ「なにその反抗的な態度?ちょっと良くないわよそういうの。」
チャンパカ「はいはい。流石は名演技のメラさんですね~。」
メラ「はぁ?なにその言い方?そもそも私が居なかったらあなたあの時死んでたでしょ!」
チャンパカ「いやいや、そもそもあの時、僕は戦おうと思ってたんですよ?それなのに突然ヒョウタン人の前で病人の振りをするから、むしろ僕の計画は台無しに...!」
メラ「大体ね!大通りであんな馬鹿騒ぎなんか起こしたら、どうなると思ってんの!」
チャンパカ「僕には僕の考えがあるんですよ...」
メラ/チャンパカ「そんなの認められるわけがない!」
チャンパカ「絶対言うと思った~...」
メラ「この言に及んで揚げ足取り?一体何歳?幼稚園児かよ?」
((メラさんとチャンパカ。なんかお母さんと反抗期の息子みたい。見ててちょっとほっこりするなぁ。))
私はそんなことを思いつつ、メラさんに彼と一緒に記憶のモノリスに行きたい思いを告げた。
私「メラさん。私チャンパカと一緒に記憶のモノリスに行きたいです。どうか私からもお願いできますか。」
メラ「えぇ!?、でも記憶のモノリスって本当に危険な場所よ。二人だけで大丈夫なの?」
私「大丈夫です!私がどうにかしてみせます!」
メラ「そうね...まぁ1回くらいならスマウちゃんに任せてもいいかなぁ。」
私「やった!これでこれから一緒に!」
チャンパカ「これからってそんなすぐには動けないよ。クロヴァン。」
メラ「って、まだあなたには移動許可だしてなi...」
チャンパカはメラさんの話を遮るように話を続けた。
チャンパカ「数日くらいはここで休日を取ろう。僕の傷もまだ癒えていないからね。」
私「そっか。じゃあそうしよっかな。」
メラ「おいッ!」
数日か...殺されたりしないだろうか。
私達は故郷以外の場所でヒョウタン人のところに申告なしで長くいると、殺されてしまう場合がある。これが私が恐れていること。そもそも無断で故郷から離れて越境すること自体、射殺案件なのだから。
チャンパカ「あんまり同じ場所にとどまりたくない気持ちはわかるけど、ここはヒョウタン人が来ることは少ないんだよ。それにメラさんを裏切る人もいないしねこの街は。だから安全だよ。」
私「ふ~ん。まぁ...それならいいんだけどさ。」
まあメラさんが作った村なら大丈夫かな...なんていう根拠のない安心感を得て私はそれ以上考えるのをやめた。そっちの方が気が楽なると思ったからである。
メラ「まぁどうせ、止めてもいくんでしょう。二人で。」
メラ「なら...」
メラ「そんなに服がボロボロじゃ、この先どのみち大変でしょうし、ここには金具屋さんだけじゃなくて、服屋さんとかもあるから、バックパックとか服を見繕って貰ったらどうかしら。」
チャンパカ「確かにこんな軽装じゃ資料を持ち込むのも大変かもな...記憶のモノリスでは色々貴重なものとかがあるからな...」
記憶のモノリスは、貴重なものとかが多いらしい。一体どれくらい重くなるんだろうか。
そもそも私達は身軽である方が移動が有利なのでわざわざ重いものを背負うのは嫌なのだが...
私「そんなに荷物多くなるの?」
チャンパカ「どれくらいになるかはわからないけど、オソレカラス山の頂上までは、2日以上かかることも珍しくない。食料とか必要になったり水筒が必要になったりするかもしれないからな。それにクマとかが出るかもしれないし、ナイフなんかも持っておかないとダメかもしれないからね。」
私「ナイフ?武器ってこと?」
チャンパカ「この辺の出身じゃあまり印象はないかもね。実は山の方だとナイフを持って生活するのが当たり前なんだよ。しょっちゅう野生動物が出るからね。」
私「へ~...ヒョウタン人がナイフなんかとりあげてそうなもんだけどなぁ...」
チャンパカ「まあヒョウタン人も流石に対処しきれなくて、無理だってなったんだろうね。そもそもヒョウタン人の人口はあまり多くないから、緑樹人の人口の多さに圧倒されることもあるんだとか。」
へ~。ヒョウタン人ってあんまり人口が多くないんだ。緑樹人の方が多数派ってことなんだ。でもなんで多数派が支配権を握られてるんだろう。普通なら逆になると思うんだけどな...
私「う~んでも費用がな~。」
メラ「お代は私が負担しておくから、もし冒険するなら遠慮なく買ってきなさい。」
私「え!?いいんですか?」
メラ「いいのよ。このくらい。バイトンちゃんにはいっぱい借りがあるからスマウちゃんにその分返さなくっちゃ。」
私「あ、ありがとうございます!」
メラ「チャンパカ。私は日が暮れた後に帰るからあとはよろしくお願い出来るかしら。」
チャンパカ「わかりましたよ。メラさん。あとは僕がやるんで任せてください。」
メラ「よろしく頼んだわよ~。」
そうするとメラさんは部屋のドアを開けるとまた風のようにどこかへ去っていった。
本当にあの人、消えるときは本当に突然だなぁ。
チャンパカ「クロヴァン。日が暮れはじめてるから今日は一旦外に出るのはやめて、一回夕食の準備をしよう。」
私「夕食の時間か...そろそろ作らないと日が暮れて作業しづらいもんね。」
チャンパカ「そうそう、実はちょっとおもしろい仕掛けのものがあってね...この部屋の隅の暗いところにある置物を見てみるといいよ。」
そうしてチャンパカが指を刺す部屋の隅には、紙が四角錐状に組み立てられた置物があった。
一体これがなんだっていうんだろうか。
チャンパカ「(指パッチン)」
彼が指を鳴らすと、急に部屋が明るくなった。
= 続く =
私「ヒョウタン人が私達をどうして長い間支配してるのかってことだよね。あなたも疑問に思っているの?」
チャンパカ「もちろん。そもそも僕らが殺されるのが当たり前って教育されてる意味もわからないし、35年間生き続けたら死ななきゃいけない理由もよく分からない。他にも見えない規則とかがありそうだし、ヒョウタン人はなんでプレイバイトンという地名をこの世から消そうと試みてるのかも謎だ。」
凄い...!。同じことを疑問に思っている人がいた...これは、新しい発見がある予感。
というか、やっぱり私と同じような疑問を持ってる人はいるんだな・・・
彼は少し間を置いて話を始めた。
チャンパカ「記憶のモノリス。」
チャンパカ「君は知ってるかな。」
私「きおくのものりす?なにそれ。」
チャンパカ「昔のおとぎ話に出てくる石像なんだけれど。この石像に触れると先祖の記憶とつながるっていうおとぎ話があるんだ。」
チャンパカ「ここから東の方角に『オソレカラス山』という大きな山があるのは知ってると思うけど、その山の地下には記憶のモノリスと呼ばれる場所があるらしい。僕はこれからそこを調査しようと思ってるんだけど、よかったら一緒にいくかい?」
私「なにそれすっごい面白そう!」
記憶のモノリス。凄いワクワクする響きだ。それだけじゃない。黒い星についてのなにか新しい手がかりがつかめるならそれでいい。
私「私も一緒に行きたい。」
チャンパカ「じゃあそうしよっか。これからよろしくねクロヴァン。」
私「こちらこそよろしく!私、ハーヴァって読んでいいかな!」
私がハーヴァというあだ名にしようとすると、チャンパカは少し頬を赤らめていた。
チャンパカよりもずっと呼びやすいのだけれど、彼は少し恥ずかしかったらしい。
チャンパカ「それは、なんか恥ずかしいな...チャンパカでお願い出来ないかな?」
私「え~チャンパカよりもハーヴァの方が呼びやすいのになぁ...」
私は素直にそう伝えた。彼は少し考えたあとこう言った。
チャンパカ「じゃあ...記憶のモノリスを発見したらそう呼んでもいいよ。」
私「なにそれ~。まぁでもオソレカラス山に行けば有るんでしょ?」
私はそう返事を返すと、彼は急に顔色を変えてこっちを鋭く見た。
チャンパカ「そんなに甘くないよあの場所は。そこにたどり着くためにはたくさんの罠がしかけてあるし、多くの人はそこにたどり着く前に死んでしまうらしい。それだけじゃない。一番奥の扉を開けるためには特定の『白色の宝石』をどこかで手に入れなきゃいけないんだ。」
なんかこの話しどこかで聞いたことが有る記憶が...
そう言えばお母さんが昔お守りとして持っていなさい。って言ってたあの白い宝石のペンダントのことかな?
私「もしかして、それってこれのこと?」
私はそう言うと、ポケットからそれらしきものを出す。
チャンパカ「ん!?それどこで見つけたんだ?」
チャンパカは驚いた表情でこっちを見た。
チャンパカ「メラさんと何度か探したんだけど見つからなかったやつなんだよそれ。」
私「へ?。これはお母さんが昔大事にしてた宝石なんだけど...」
そんなに驚くようなものだったのかこれ。ただの宝石ではないと思っていたけどそんなに重要なものだったのか。
チャンパカ「それがあるなら、記憶のモノリスは行けると思うけど...でもなんで君が持っているんだ?」
チャンパカ「もしかして、君のお母さんも探偵だったの?」
私「うん...実はね。」
私は急に寂しくなった。母のことを思い出すと少し悲しくなったのだ。
私はふと彼の顔を見ると、彼の目はどこか哀しい目をして下を見つめていたことに気づいた。
彼は少し深呼吸をした後、私を見てこう言った。
チャンパカ「あ、そうだ!メラさんがそろそろ帰ってくると思うんだが...」
その時、ガチャっとドアが開いた音がした。
メラ「チャンパカ~!今すぐお腹の傷止血するから待ってて...ってあれ...」
((メラさんが突然部屋に入ってきたと思ったら、お腹を止血って一体なにごと...。てか、よく見たらチャンパカの服、少し血が滲んでる...というか今まで気づかなかったけど大丈夫なのか?。ひょっとして大量出血してるんじゃ。))
私は彼の様子がおかしいようには見受けられなかったものの、下着を通り越して服に血が染み出している様子から明らかに重症であることはメラさんの発言で察した。
彼は痛みに耐えてまで私と話そうとしていたにだとすれば、それは申し訳ないことをしてしまったと思っていたところ...
彼はこう言ったのである。
チャンパカ「『これくらいの致命傷なら大丈夫です。』」
((致命傷にこれくらいもクソもあるか?それ死ぬってことだぞ。))
私は彼の発言に衝撃を覚えながら、彼の腹部を見ていると血がまだ止まっていないことに気づいた。彼は自分の上着を脱ぐと、体には痛々しい斬りつけられたような傷口が腹にあった。
((これは酷い...肉が痛々しく見えてるしあと残っちゃいそう...一体なんの傷だろうか。))
私「チャンパカ...その傷は...」
チャンパカ「この傷はその...ヒョウタn..」
メラ「とりあえずあなたは黙ってそこの横になりなさい。」
チャンパカ「えぇ...?」
メラさんは彼の発言を切るように食い気味に発言して黙らせた。
チャンパカは不思議そうな目でメラさんを見つつ、横になるとメラさんが謎の薬をポーチから取り出した。
私は彼のその痛々しい傷口をまじまじと見ていると彼はこっちを見てこう言った。
チャンパカ「僕はね...ヒョウタン人の秘密をいくつか知っているんだ。彼らがこれからなにをしようとしていて、プレイバイトンをどう消す予定なのかとかね。僕とメラさんはその情報を知ってる数少ない人なんだ。だからヒョウタン人は僕のことを殺そうとしてくることがあるんだ。」
メラ「こら。あんまり喋らないの。」
ん。プレイバイトンを消す?どういうことだろう。物理的になのだとしたら一気に虐殺するっていうことになると思うんだけど・・・一体どうやってやるんだろう。いやまてまて...それって結構重要な事柄なんじゃないか?
チャンパカ「とは言っても僕のことを知ってるのは今のところごくわずかみたいなんだけどね。」
私「そう...なの?」
なんでだろう。こんなことを知ってたら普通ヒョウタン人に警戒されそうだけどな。一体何者なんだろう。
メラ「まあでも。そもそもこの街は私が作った村だから...ここまで来れば襲われることはないでしょうけどね。」
((メラさんが作った村?一体なにものなんだこの人。))
私は衝撃を受けつつ更に会話を続けた。
私「ここはメラさんが作った村だったんですね。」
メラ「そうよ~。ボウンスラウサリ。いい場所でしょ。」
私「はい。水が綺麗だし土地も開けているのでこれから発展しそうな場所ですね。」
メラ「あら。あなた意外と土地に関する知識があるのね。ちょっと驚いたわ。」
私「そうですかね...えへへ。」
メラさんは私と会話しながら、チャンパカの傷口に謎の薬を塗っていった。
チャンパカ「痛いなあ...この薬むちゃくちゃ染みるから嫌いなんだよな。」
メラ「なに情けないこと言ってんの。男の子なんだからこれくらい我慢しなさい。」
チャンパカ「男とか女とか関係ないでしょこれ...」
メラ「はいはい。包帯巻くから大人しくしておきなさい。」
そう言ってポーチから包帯を出すと、手際よくチャンパカの腹に巻き付けた。そうするとチャンパカは上着を着てメラさんにお礼を言った。
チャンパカ「ありがとうございます。」
メラ「しばらくは安静にしてなさい。」
チャンパカ「そのことなんですけど..僕、記憶のモノリスに行きたいんです。」
メラ「なにを言ってるのあなたは。まだ見つかってないでしょアレ。」
そうメラさんが言うと、チャンパカは顔を私の方に向けた。
チャンパカ「いやぁその...あったんですよ。ほらそこの彼女が持って...」
私「あ..えっと。はい!持ってます!この白い宝石のことですよね!」
メラ「え!?本当に。さすがバイトンちゃん!やっぱり、あなたはいつも仕事が早いわね~。」
少しの間沈黙が走った。
私「え?」
メラ「あ。ごめんなさい。スマウちゃんだったわね。最近人の名前を間違えやすくなっちゃったわね...あはは。」
この人度々私のお母さんの名前出してくるが、本当にどういう繋がりがあったんだろうか
今度聞いてみたい限りである。
チャンパカ「白々しい演技してないで、さっさと僕に移動許可出してくれませんかね。」
メラ「なにその反抗的な態度?ちょっと良くないわよそういうの。」
チャンパカ「はいはい。流石は名演技のメラさんですね~。」
メラ「はぁ?なにその言い方?そもそも私が居なかったらあなたあの時死んでたでしょ!」
チャンパカ「いやいや、そもそもあの時、僕は戦おうと思ってたんですよ?それなのに突然ヒョウタン人の前で病人の振りをするから、むしろ僕の計画は台無しに...!」
メラ「大体ね!大通りであんな馬鹿騒ぎなんか起こしたら、どうなると思ってんの!」
チャンパカ「僕には僕の考えがあるんですよ...」
メラ/チャンパカ「そんなの認められるわけがない!」
チャンパカ「絶対言うと思った~...」
メラ「この言に及んで揚げ足取り?一体何歳?幼稚園児かよ?」
((メラさんとチャンパカ。なんかお母さんと反抗期の息子みたい。見ててちょっとほっこりするなぁ。))
私はそんなことを思いつつ、メラさんに彼と一緒に記憶のモノリスに行きたい思いを告げた。
私「メラさん。私チャンパカと一緒に記憶のモノリスに行きたいです。どうか私からもお願いできますか。」
メラ「えぇ!?、でも記憶のモノリスって本当に危険な場所よ。二人だけで大丈夫なの?」
私「大丈夫です!私がどうにかしてみせます!」
メラ「そうね...まぁ1回くらいならスマウちゃんに任せてもいいかなぁ。」
私「やった!これでこれから一緒に!」
チャンパカ「これからってそんなすぐには動けないよ。クロヴァン。」
メラ「って、まだあなたには移動許可だしてなi...」
チャンパカはメラさんの話を遮るように話を続けた。
チャンパカ「数日くらいはここで休日を取ろう。僕の傷もまだ癒えていないからね。」
私「そっか。じゃあそうしよっかな。」
メラ「おいッ!」
数日か...殺されたりしないだろうか。
私達は故郷以外の場所でヒョウタン人のところに申告なしで長くいると、殺されてしまう場合がある。これが私が恐れていること。そもそも無断で故郷から離れて越境すること自体、射殺案件なのだから。
チャンパカ「あんまり同じ場所にとどまりたくない気持ちはわかるけど、ここはヒョウタン人が来ることは少ないんだよ。それにメラさんを裏切る人もいないしねこの街は。だから安全だよ。」
私「ふ~ん。まぁ...それならいいんだけどさ。」
まあメラさんが作った村なら大丈夫かな...なんていう根拠のない安心感を得て私はそれ以上考えるのをやめた。そっちの方が気が楽なると思ったからである。
メラ「まぁどうせ、止めてもいくんでしょう。二人で。」
メラ「なら...」
メラ「そんなに服がボロボロじゃ、この先どのみち大変でしょうし、ここには金具屋さんだけじゃなくて、服屋さんとかもあるから、バックパックとか服を見繕って貰ったらどうかしら。」
チャンパカ「確かにこんな軽装じゃ資料を持ち込むのも大変かもな...記憶のモノリスでは色々貴重なものとかがあるからな...」
記憶のモノリスは、貴重なものとかが多いらしい。一体どれくらい重くなるんだろうか。
そもそも私達は身軽である方が移動が有利なのでわざわざ重いものを背負うのは嫌なのだが...
私「そんなに荷物多くなるの?」
チャンパカ「どれくらいになるかはわからないけど、オソレカラス山の頂上までは、2日以上かかることも珍しくない。食料とか必要になったり水筒が必要になったりするかもしれないからな。それにクマとかが出るかもしれないし、ナイフなんかも持っておかないとダメかもしれないからね。」
私「ナイフ?武器ってこと?」
チャンパカ「この辺の出身じゃあまり印象はないかもね。実は山の方だとナイフを持って生活するのが当たり前なんだよ。しょっちゅう野生動物が出るからね。」
私「へ~...ヒョウタン人がナイフなんかとりあげてそうなもんだけどなぁ...」
チャンパカ「まあヒョウタン人も流石に対処しきれなくて、無理だってなったんだろうね。そもそもヒョウタン人の人口はあまり多くないから、緑樹人の人口の多さに圧倒されることもあるんだとか。」
へ~。ヒョウタン人ってあんまり人口が多くないんだ。緑樹人の方が多数派ってことなんだ。でもなんで多数派が支配権を握られてるんだろう。普通なら逆になると思うんだけどな...
私「う~んでも費用がな~。」
メラ「お代は私が負担しておくから、もし冒険するなら遠慮なく買ってきなさい。」
私「え!?いいんですか?」
メラ「いいのよ。このくらい。バイトンちゃんにはいっぱい借りがあるからスマウちゃんにその分返さなくっちゃ。」
私「あ、ありがとうございます!」
メラ「チャンパカ。私は日が暮れた後に帰るからあとはよろしくお願い出来るかしら。」
チャンパカ「わかりましたよ。メラさん。あとは僕がやるんで任せてください。」
メラ「よろしく頼んだわよ~。」
そうするとメラさんは部屋のドアを開けるとまた風のようにどこかへ去っていった。
本当にあの人、消えるときは本当に突然だなぁ。
チャンパカ「クロヴァン。日が暮れはじめてるから今日は一旦外に出るのはやめて、一回夕食の準備をしよう。」
私「夕食の時間か...そろそろ作らないと日が暮れて作業しづらいもんね。」
チャンパカ「そうそう、実はちょっとおもしろい仕掛けのものがあってね...この部屋の隅の暗いところにある置物を見てみるといいよ。」
そうしてチャンパカが指を刺す部屋の隅には、紙が四角錐状に組み立てられた置物があった。
一体これがなんだっていうんだろうか。
チャンパカ「(指パッチン)」
彼が指を鳴らすと、急に部屋が明るくなった。
= 続く =
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