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3.なりたいものが決まりました
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やっと三話目更新できました(^-^)/
──────────────
再び走り出した馬車……なんだけど、お外から聞こえてくるものがガタゴト以外にもしている。
ガタゴト以外何が聞こえてくるのかというとね?
ボヨン
〝ンゴぁ!〟
ボヨン
〝グァあっ!〟
ボヨン
〝ッオエェェェエ…〟
…っていう、ね?
ちょっとこわい声が聞こえてくるの…。
しょうがないんだよ?
だって、悪いことをした人たちを王都の騎士さまたちに渡さないといけないからって、パパが悪い人たちをグルグル巻きにしたの。
それでね、馬車の後ろにグルグル巻のひもをつけて…えーと引きずるのはケガしちゃうから空気の玉?みたいのをまほうで作ってその中に悪い人たちをいれたの。
その時は、パパ優しい!…って思ったんだけど…優しいのとちがうのかもって今は思ってる。
うぅ…ちょっと気持ちわるくなってきたかも…。
「ん?
シェリー何だか顔色が悪くなってきたなぁ……あ、もしかして馬車に酔ったのか?」
「んー…お外の声を聞いてたらなんだか気持ちわるくなってきちゃったの…」
「えっ?!
あー…いつも馬車移動するとこんな感じだからこれが通常になってたわー……ルーくん」
「ああ、ちょっとやってくる」
パパはそう言うと走ってる馬車のドアを開けてお外に出ていった。
えっ?!
お外にでちゃった?!?!
「マ、ママ!
パパパパがおおおお外にでちゃったよ?!」
「そうね~、でもすぐに戻ってくるわよん」
ヒュッと開けたままだったドアからパパが入ってきた。
「さあ、これで外からするあの声は聞こえなくなったぞー。
気づいてやれなくてごめんな~?」
「パ…パパ…」
パパの方に行きたくてパパに向かって手を広げた。
「おー、どうした?
……って泣いてる?!」
「うっ…ぐすっ…パパっがっ…無事でよかったぁぁー…えっぐ」
「え、僕シェリーに心配されちゃったの?!
んー…と、心配させちゃってごめんな?
でも、パパ結構強いから大概大丈夫だぞ?
さっきだって無事だっただろう?」
「ふっ…ぅん、パパが強いぃ冒険者っだってぇママがっ言ってったけどぉぉお」
「ルーくん、シェリーはそれでも心配しちゃったのよ………はぁ私の娘可愛いわぁ」
「うんうん、パパを心配してくれてありがとう………僕の娘超可愛いなぁ」
泣いてるわたしの背中をゆっくりポンポンってパパがしてくれて、だんだん涙が止まってきた。
うぅ…なんだかちょっぴりはずかしい。
わたしの涙のあとで熱くなっていたほっぺたに、冷たいものがスリスリってしてきた。
「ぁ…ココ、ほっぺた冷たくて気持ちいいの」
「ヒ~」
「うん、冷やしてくれてありがとうココ」
お礼を言ったらプルンってお返事をしてくれた。
「あ、そういえば、さっきパパのせいって言ってたけどなんでなの?」
さっきいろいろとあったせいで忘れそうになっていたけど、思い出したらとても気になりだした。
「パパのせい……あぁ、それなー。
パパのお仕事のせいですぐに帰らなくちゃいけなかったからなんだよ」
「お仕事?
じゃあ、冒険者のお仕事??」
「あー、違う違う。
パパ、冒険者ではあるけど本業のために必要だから副業で冒険者をしているんだよ」
ほんぎょう?
ふくぎょう?
「あー、こう言った方がシェリーにはわかるかな?
本業で使う材料を集めるのに依頼を出すと結構お金がかかってしまうから、冒険者となって自分で取ってきた方が早いし安く済むんだよ。
安く済むとそれだけ患者さん達への負担が減るからね」
「安く?
患者さん…パパはお医者さんなの?」
「んー、残念だがパパはお医者さんじゃないんだなぁ。
パパはね、『義肢装具士』というお仕事をしているんだよ」
「ぎしそうぐし…?」
聞いたことがない言葉が今日はたくさんだ。
でも、患者さんっていうくらいだからー…人をいやしたりなおしたりするお仕事なのかな?
「義肢装具士ってね、身体の一部を失った人…例えば、片腕を魔物に食われてしまって失った人がいるとする。
そうしたら、パパはその人の失った片腕を新たに作ってまた以前の腕のあった日常に戻せるようにするお仕事なんだよ」
「パパは人を助けてるんだね」
「そうなの、ルーくんは義肢装具士というお仕事で沢山の人を助けてるのよ。
パパはとーってもカッコいいパパなの!」
お医者さんでも失ったからだの部分をなおせないのに、パパはそれをできちゃうんだ!
「パパすごいの!」
「いやー、娘に褒められるとすごく嬉しいな」
「うふふ」
こんなにすごい人がわたしのパパなんだ…。
ぎしそうぐし…。
わたしも…わたしもぎしそうぐしになったなら、パパみたいに人を助けることができる?
「パパ、ママ!
わたし、ぎしそうぐしになりたい!!」
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再び走り出した馬車……なんだけど、お外から聞こえてくるものがガタゴト以外にもしている。
ガタゴト以外何が聞こえてくるのかというとね?
ボヨン
〝ンゴぁ!〟
ボヨン
〝グァあっ!〟
ボヨン
〝ッオエェェェエ…〟
…っていう、ね?
ちょっとこわい声が聞こえてくるの…。
しょうがないんだよ?
だって、悪いことをした人たちを王都の騎士さまたちに渡さないといけないからって、パパが悪い人たちをグルグル巻きにしたの。
それでね、馬車の後ろにグルグル巻のひもをつけて…えーと引きずるのはケガしちゃうから空気の玉?みたいのをまほうで作ってその中に悪い人たちをいれたの。
その時は、パパ優しい!…って思ったんだけど…優しいのとちがうのかもって今は思ってる。
うぅ…ちょっと気持ちわるくなってきたかも…。
「ん?
シェリー何だか顔色が悪くなってきたなぁ……あ、もしかして馬車に酔ったのか?」
「んー…お外の声を聞いてたらなんだか気持ちわるくなってきちゃったの…」
「えっ?!
あー…いつも馬車移動するとこんな感じだからこれが通常になってたわー……ルーくん」
「ああ、ちょっとやってくる」
パパはそう言うと走ってる馬車のドアを開けてお外に出ていった。
えっ?!
お外にでちゃった?!?!
「マ、ママ!
パパパパがおおおお外にでちゃったよ?!」
「そうね~、でもすぐに戻ってくるわよん」
ヒュッと開けたままだったドアからパパが入ってきた。
「さあ、これで外からするあの声は聞こえなくなったぞー。
気づいてやれなくてごめんな~?」
「パ…パパ…」
パパの方に行きたくてパパに向かって手を広げた。
「おー、どうした?
……って泣いてる?!」
「うっ…ぐすっ…パパっがっ…無事でよかったぁぁー…えっぐ」
「え、僕シェリーに心配されちゃったの?!
んー…と、心配させちゃってごめんな?
でも、パパ結構強いから大概大丈夫だぞ?
さっきだって無事だっただろう?」
「ふっ…ぅん、パパが強いぃ冒険者っだってぇママがっ言ってったけどぉぉお」
「ルーくん、シェリーはそれでも心配しちゃったのよ………はぁ私の娘可愛いわぁ」
「うんうん、パパを心配してくれてありがとう………僕の娘超可愛いなぁ」
泣いてるわたしの背中をゆっくりポンポンってパパがしてくれて、だんだん涙が止まってきた。
うぅ…なんだかちょっぴりはずかしい。
わたしの涙のあとで熱くなっていたほっぺたに、冷たいものがスリスリってしてきた。
「ぁ…ココ、ほっぺた冷たくて気持ちいいの」
「ヒ~」
「うん、冷やしてくれてありがとうココ」
お礼を言ったらプルンってお返事をしてくれた。
「あ、そういえば、さっきパパのせいって言ってたけどなんでなの?」
さっきいろいろとあったせいで忘れそうになっていたけど、思い出したらとても気になりだした。
「パパのせい……あぁ、それなー。
パパのお仕事のせいですぐに帰らなくちゃいけなかったからなんだよ」
「お仕事?
じゃあ、冒険者のお仕事??」
「あー、違う違う。
パパ、冒険者ではあるけど本業のために必要だから副業で冒険者をしているんだよ」
ほんぎょう?
ふくぎょう?
「あー、こう言った方がシェリーにはわかるかな?
本業で使う材料を集めるのに依頼を出すと結構お金がかかってしまうから、冒険者となって自分で取ってきた方が早いし安く済むんだよ。
安く済むとそれだけ患者さん達への負担が減るからね」
「安く?
患者さん…パパはお医者さんなの?」
「んー、残念だがパパはお医者さんじゃないんだなぁ。
パパはね、『義肢装具士』というお仕事をしているんだよ」
「ぎしそうぐし…?」
聞いたことがない言葉が今日はたくさんだ。
でも、患者さんっていうくらいだからー…人をいやしたりなおしたりするお仕事なのかな?
「義肢装具士ってね、身体の一部を失った人…例えば、片腕を魔物に食われてしまって失った人がいるとする。
そうしたら、パパはその人の失った片腕を新たに作ってまた以前の腕のあった日常に戻せるようにするお仕事なんだよ」
「パパは人を助けてるんだね」
「そうなの、ルーくんは義肢装具士というお仕事で沢山の人を助けてるのよ。
パパはとーってもカッコいいパパなの!」
お医者さんでも失ったからだの部分をなおせないのに、パパはそれをできちゃうんだ!
「パパすごいの!」
「いやー、娘に褒められるとすごく嬉しいな」
「うふふ」
こんなにすごい人がわたしのパパなんだ…。
ぎしそうぐし…。
わたしも…わたしもぎしそうぐしになったなら、パパみたいに人を助けることができる?
「パパ、ママ!
わたし、ぎしそうぐしになりたい!!」
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