私は義肢装具士ですよ?

夢々(むむ)

文字の大きさ
4 / 5

4.おうちに着きました

しおりを挟む
お待たせしました(^^)/

──────────


「おぉ…お?!」


「まぁ♪」


パパはおどろいて固まってて、ママは何だか喜んでる?
固まって動かないパパの目の前で右手をヒラヒラさせてみた。


「パパ何で固まってるの?」


「う、あ、シェ、シェリー?
義肢装具士になりたいって今言った…?」


「?うん言ったよ??
言ったけどそれがどっぐぇ?!」


「良かったわねールーくん♪」


パパにつよくだきつかれた?!
マ、ママにこにこしてないでたすけ…あ…パパ…だんだん…ちからが…何かからだがミシミシ…く…くるし…ぃ…


「ダー!!!」


ベシッ!!!


「へぶっほぁ?!」


ベチョッ!!!


「んぶっ?!」


あ……ゆ、るくなった…はぁー…からだは痛いけど息ができるようになったから楽~。


「ココー…ありがとう」


「ダ~?」


「うん…ただ、ちょっぴりからだが痛いかな」


ココが片手(?)をニョキッと出してからからだをぷるるっとしたら、ポンッとその片手に小指の先くらいのあわいみどり色の丸い玉が乗っていた。
そして、それをシェリーに差し出した。


「ナ~」


「あ、ココのかいふくあめ玉だ!
ありがとう~」


シェリーはココから受け取りすぐに口にあめ玉を入れ口の中で転がした。
薬草の苦い味がうっすらと感じるけど、甘さがちゃんとあるからシェリーはこのあめ玉が大好きだ。
カゼのときに院長さまから飲まされるお薬のほうが苦手…うぇーってなるもん。
口の中でコロコロさせていれば、からだの痛みがだんだんなくなってきた。


「あ、あれ?
僕が地味にだけどダメージを受けてる?
しかもスライムに…?」


「それも驚くべき事だけど、ココちゃん体内から回復要素のあるらしい飴玉みたいなものをを取り出してシェリーに渡して、それをシェリーは躊躇なく口に入れてたわよ」


「えぇ?
何それ…スライムが物を生成するなんて聞いたことがないんだけど……レア種か?」


「フ~」


「んん?
ココがパパとママに言いたいことがあるみたい」


「「何だ(かしら)?」」


ここからココの二人へのおせっきょうがはじまった。





   * * *





ココのおせっきょう…わたしがココがたぶんこう言ってるかな?というのを二人に言ってるんだけど…なんだかパパとママよりココのが年上みたいだ。
実際は、わたしの手の上で小さなスライムがニョッキリと生えた手をわたしの手にペチペチさせながら、対面にすわる大人のパパとママにおせっきょうしてるっていう変なことになってるんだけど。


「旦那~、王都の門番が通過証明と荷物等の確認をしたいそうですよ~」


およ?
いつの間にか王都に着いてたみたい…あ、お外ももう夕日が沈みかけてて暗くなってきてるや。
ココのおせっきょうでけっこう時間がたってたんだねー…。


「っ…あ、ああ、わかった。
今開ける」


馬車からパパが出て行ってすぐになんだが変なシュッとした感じがして、その後に馬車のとびらを開けてパパが戻ってきて再び馬車が動き出した。
そういえば、馬車のガタガタいってたのが少し小さくなったみたいだ。


「何も問題なし!
あと、捕まえた連中も引き渡してきたよ…ああ、いつも通りちゃんとキレイにしてからな」


「もちろんよ、あのままなんて連れて行く方が可愛そうだもの」


キレイに?
なんのことだろう?


「キ~」


「うん?
気にするなって?
うーん…ココがそういうなら気にしないことにする」


「イ~」


たぶんいい子~って言ってるんだと思うココがいつのまにか手から肩に移動してきてて、手(?)をのばしてわたしのほっぺをナデナデしてきた。


「う~ん、鬼ココにお説教されたばかりだけど、この光景もものすごく癒やされるな~」


「そうねぇ~♪
それにしてもシェリーとココって契約を交わしてるにしても仲が良いわねぇー…私達もこれくらい仲良く…ううん違うわね。
今のシェリーとココの仲よりもっともー…っと仲良しな親子ね~って言われるくらいになりたいわ!
というか、きっとすぐにそうなるわね!」


「だな!」


パパとママが何か言っていたけど、ココのナデナデがほっぺから首のところに変わってくすぐったくて聞けなかった。
パパもママも笑顔だからわるいお話じゃないと思う…たぶん。
ココのナデナデからのくすぐりが終わってからは、パパとママが順番にわたしをだっこするなどしていたら馬車がゆっくりと止まった。


「旦那~、到着しましたよ~」


「おー今降りるな~…ってことで、”我が家”に着いたようだから降りような~」


ちょうどパパにだっこされてたから、そのままパパにだっこされながら馬車からおそとに出た。
こ…ここが家…なの?


「パ、パパ?
ここがおうちなの?」


「そう!…って言いたいところだけどー、ちょっと違うんだよ」


「ちがう?」


でも、さっきわがやって言ってたよ?


「シェリー、正しくはこの敷地内にお家があるのよー」


「しきちない?
んーと…この大きいの中にあるってこと??」


「正解だ(よ)!」


お城の中……えっと、なか?ナ、カ…?
………。


「あー…シェリー、口開いて固まってるなぁ。
やっぱり驚いちゃったか」


「ふふ、可愛い♪」




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

処理中です...