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第三章
声
「帽子は要りませんか?」
「え?誰?」
風景がぼやけて周りを見渡してもどんな所か分からない。そんな中ずっと男の人が帽子を売っていた。その隣には青紫色の首から下が無いネコがいて私はすぐに夢ということがすぐに分かった。
「帽子はいかが?」
お金が無いのでと、思わず言いそうになったとき、
「お嬢さん、あんたは何処に行きたいんだい?」
と青紫色のネコが話し掛けてきた。
ネコは普通、喋らない。
「ネコが喋った?!」
夢の中でも驚いてしまった。今日何回驚いただろう…。なんて事を考えていたら
「お嬢さん、ネコが喋らないなんて事ないよ。」
と意味が分からない事を言われた。
「お嬢さんは他国の人だね。」
「え……あ、うん。」
「名前はアリス…。」
「え?私はアリスじゃ」
「アリスだって?!」
またアリスと呼ばれたかと思うと突然帽子を売っていた男の人が戸惑い自己紹介をしてきた。
「ああ、アリス会えて光栄です。私は帽子屋。
そして私のとなりはチェシャ猫です。」
「ご丁寧にどうも…。」
アリス。
私はアリス?
いや違う。
さっきからずっとアリスばかりで私はうんざりしていた。
「お嬢さん。」
淡々とチェシャ猫が私に話しかけてきた。
「シロウサギと女王に気をつけるんだよ。」
「え?」
シロウサギと女王に気をつける?
何かあるのかな?と思った瞬間、黒い霧が私を包み込んで目の前にはバラバラと何かが千切れる。泣き叫ぶ幼い声が聞こえる。
何かがそれの腕をつかみまた叫んでいた。
「うわぁあぁああ!!」
「静かにしてよ!!」
コレハダレノキオク?
「目が覚めた?」
「……女王?」
ウサギと女王に気をつける……
さっきの話を思い出し、私は女王の傍から思い切り離れた。それをみた女王が寂しそうな顔をしながら私を見て話し掛けてきた。
「アリス?どうしたの?私のことが嫌いになっちゃたの?」
「違うわ…。」
気をつけないと、いけないことはさっき教えられたがやはり見た目からか半減される。割と大丈夫なのだろうかと思うとどこからか声が聞こえた。
『アリス。』
え?
誰?
『ここから』
「ここから…?」
そこで声が消え、私は一人になっていることに気付いた。女王はどこに行ったのかと廊下に出て辺りを見渡したが広いだけで誰もいない。しんと静かで壁に掛かっている大きな絵画だけが私を見つめていた。
「アリス。」
「ひっ!!」
突然後ろから聞き慣れた声が聞こえたかというとシロウサギがいた。
「何?」
「ご飯。付いてきて。」
「・・・・。」
恐る恐るシロウサギに近づき、後についていく。
「こっちだよ。」
長い廊下のさきには大きな扉がドンとそこに居座るかのようにあった。その周りにはトランプの兵士がそれを守るように武器を持ち立っていた。
「着いたよ。僕は外で待ってるからね。」
その部屋は広いテーブルがあり壁には大きな暖炉と大きな窓側張り巡らされていた。テーブルの上には目移りしてしまうほどの量の食事がたくさん乗っていた。
「…凄い。」
思わず呟く。それに気づいたのか、女王が嬉しそうにこちらに近づき、話し掛けてきた。
「あ!アリス。待ってたわ。さあ朝ご飯にしましょう。」
そう言われたが私には食欲が無かった。夢のせいでもあるが一刻も早くここから帰りたかったからだ。
「ごめんね。女王。私、今は食欲が湧かないの。」
「そっか、でも少しでも良いから食べないと!ほらこの料理はとても美味しいのよ。きっと食欲も戻ってくるわ。」
優しく言われ少し身が止まる。違うの、そうではなくてと言おうとするが女王は私を笑顔で見つめてその場から離れない。
思わず黙り込んでしまっていると女王が冷めた声で言い放った。
「アリスの好きな物じゃなかったのね。」
え?と目を見開く。止めようとするが、女王が遮りトランプの兵士たちに命令を下していた。
「アリスの好きな食べ物を用意しなさい。これは処分して!」
「は!!」
テーブルの上に乗っていた食べ物が兵士達によって片付けられていく。私は呆気にとられ立ち止まってしまった。さっきの冷めた声とは裏腹に女王は私に優しく話し掛けてきた。
「別の朝ご飯は今用意するから大丈夫よ。そうだわ!私アリスにパイを作ろうとしてたの忘れてた!ここで待っていてね!何しててもいいわよ!」
逃げなくちゃいけないのに、逃げられずに私は呆然としていた。外にはきっとトランプの兵士がドアを守っているだろう。困り果てていたとき、私の足下に小瓶が転がってきた。それを取ると私の頭の中で言葉が次々に出てきた。
"私を飲んだらきっと貴方は救われるわ。
さあ、勇気を出して私をお飲み。"
「これを飲めばいいの…?」
悩んでいる時間は無い。その言葉を信じ、私はクイッと飲み干した。
何が起こったか分からなかった。身体はそのままだったし、声も出る。本当に行き詰まってしまい、私はまた呆然としているとまた頭の中に言葉が次々と出てきた。
"私を飲んでくれたのね、とても嬉しいわ。
そのままどこかに隠れていてそしたら大きな音を出してすぐに逃げるの大丈夫よ。怖くはないわ。私がついてる。"
私はメッセージ通りにテーブルクロスの中に入り、悲鳴を上げた。
「きゃあああああ!!!!」
するとドアがバンッと開きトランプの兵士達が中に入ってきた。その中にはシロウサギもいて心臓がバクバクなった。怖い。それだけが私を襲っていたが、小瓶を信じてテーブルクロスから出て広間から逃げた。
「どこにもいないぞ!女王様に連絡しろ!」
その言葉をきき後ろを振り返った。私は確かにここにいる。見えてない…?廊下の途中にあった大きな鏡で私は姿を確認した。
「姿が消えてる…!」
信じられない。こんなことが起きるなんて。驚愕しながら私はお城の出口を探して走り回っていると声が上から聞こえた。
「お嬢さん。」
「チェシャ猫で、良いのかしら?貴方は私が見えるのね。」
「まあね。それはともかく逃げているんだね。正しい判断だ。」
チェシャ猫が近づく。
少し体が引いてしまう。
「お嬢さん?どうしたんだい?」
「首から下が無いのはやっぱり可笑しいよ。」
「まあまあ、あ。」
「?」
チェシャ猫が前に出てくる。
私は走るのをやめ、耳をかたむけた。
「お嬢さんに話さなければいけない事がある。」
・
・
・
「どう言う事…?」
話を聞いて綿差はチェシャ猫が言った“話さなければいけない事”の意味が分からなかった。
「つまり、この国から出たいなら女王の部屋にある4つの鍵を集めるか、女王に状況を話して、納得させて出て貰うか。この国の宝物、教会を壊す。しかし、教会を壊すとこの国が滅亡する。僕が知っているのはそれらだけさ。」
「危険なのばっかりじゃない!」
チェシャ猫に反論した。教えてくれたのは嬉しいが、内容が内容なだけに私は声を荒げてしまった。すぐに静かにして話を続ける。
「無理よ、危険すぎるわ。」
「お嬢さん。危険から身を引いては強くなれないよ。」
正論を主張された。
さすがの私も反論出来ないため、質問をした。
「聞いても良いかしら。」
「どうぞ。」
「私はなんで此処に居るの?」
それを聞いた瞬間、チェシャ猫は顔を悩ませた。
「難しい質問だね。」
「気になってたの。私は普通に日常を過ごしていたわ。何も変なことなんてしてないのに。」
「・・・・・。」
チェシャ猫は黙ってしまっていた。そんなに私に聞かれたくなかったのか、尚更気になってしまった。
「チェシャ猫?」
「すまないね、お嬢さん。」
え?いきなり謝られても対応に困ってしまう。
「もう、時間だ。」
「!ちょっとどこにいく…の…。」
パッと姿が消え静かになった。私は周りを見渡し確認しようとしたがやはりいない。
「消えちゃった……。」
『逃げて。』
まただ。
あの声が聞こえる。私はまた走り、出口を探した。
「え?誰?」
風景がぼやけて周りを見渡してもどんな所か分からない。そんな中ずっと男の人が帽子を売っていた。その隣には青紫色の首から下が無いネコがいて私はすぐに夢ということがすぐに分かった。
「帽子はいかが?」
お金が無いのでと、思わず言いそうになったとき、
「お嬢さん、あんたは何処に行きたいんだい?」
と青紫色のネコが話し掛けてきた。
ネコは普通、喋らない。
「ネコが喋った?!」
夢の中でも驚いてしまった。今日何回驚いただろう…。なんて事を考えていたら
「お嬢さん、ネコが喋らないなんて事ないよ。」
と意味が分からない事を言われた。
「お嬢さんは他国の人だね。」
「え……あ、うん。」
「名前はアリス…。」
「え?私はアリスじゃ」
「アリスだって?!」
またアリスと呼ばれたかと思うと突然帽子を売っていた男の人が戸惑い自己紹介をしてきた。
「ああ、アリス会えて光栄です。私は帽子屋。
そして私のとなりはチェシャ猫です。」
「ご丁寧にどうも…。」
アリス。
私はアリス?
いや違う。
さっきからずっとアリスばかりで私はうんざりしていた。
「お嬢さん。」
淡々とチェシャ猫が私に話しかけてきた。
「シロウサギと女王に気をつけるんだよ。」
「え?」
シロウサギと女王に気をつける?
何かあるのかな?と思った瞬間、黒い霧が私を包み込んで目の前にはバラバラと何かが千切れる。泣き叫ぶ幼い声が聞こえる。
何かがそれの腕をつかみまた叫んでいた。
「うわぁあぁああ!!」
「静かにしてよ!!」
コレハダレノキオク?
「目が覚めた?」
「……女王?」
ウサギと女王に気をつける……
さっきの話を思い出し、私は女王の傍から思い切り離れた。それをみた女王が寂しそうな顔をしながら私を見て話し掛けてきた。
「アリス?どうしたの?私のことが嫌いになっちゃたの?」
「違うわ…。」
気をつけないと、いけないことはさっき教えられたがやはり見た目からか半減される。割と大丈夫なのだろうかと思うとどこからか声が聞こえた。
『アリス。』
え?
誰?
『ここから』
「ここから…?」
そこで声が消え、私は一人になっていることに気付いた。女王はどこに行ったのかと廊下に出て辺りを見渡したが広いだけで誰もいない。しんと静かで壁に掛かっている大きな絵画だけが私を見つめていた。
「アリス。」
「ひっ!!」
突然後ろから聞き慣れた声が聞こえたかというとシロウサギがいた。
「何?」
「ご飯。付いてきて。」
「・・・・。」
恐る恐るシロウサギに近づき、後についていく。
「こっちだよ。」
長い廊下のさきには大きな扉がドンとそこに居座るかのようにあった。その周りにはトランプの兵士がそれを守るように武器を持ち立っていた。
「着いたよ。僕は外で待ってるからね。」
その部屋は広いテーブルがあり壁には大きな暖炉と大きな窓側張り巡らされていた。テーブルの上には目移りしてしまうほどの量の食事がたくさん乗っていた。
「…凄い。」
思わず呟く。それに気づいたのか、女王が嬉しそうにこちらに近づき、話し掛けてきた。
「あ!アリス。待ってたわ。さあ朝ご飯にしましょう。」
そう言われたが私には食欲が無かった。夢のせいでもあるが一刻も早くここから帰りたかったからだ。
「ごめんね。女王。私、今は食欲が湧かないの。」
「そっか、でも少しでも良いから食べないと!ほらこの料理はとても美味しいのよ。きっと食欲も戻ってくるわ。」
優しく言われ少し身が止まる。違うの、そうではなくてと言おうとするが女王は私を笑顔で見つめてその場から離れない。
思わず黙り込んでしまっていると女王が冷めた声で言い放った。
「アリスの好きな物じゃなかったのね。」
え?と目を見開く。止めようとするが、女王が遮りトランプの兵士たちに命令を下していた。
「アリスの好きな食べ物を用意しなさい。これは処分して!」
「は!!」
テーブルの上に乗っていた食べ物が兵士達によって片付けられていく。私は呆気にとられ立ち止まってしまった。さっきの冷めた声とは裏腹に女王は私に優しく話し掛けてきた。
「別の朝ご飯は今用意するから大丈夫よ。そうだわ!私アリスにパイを作ろうとしてたの忘れてた!ここで待っていてね!何しててもいいわよ!」
逃げなくちゃいけないのに、逃げられずに私は呆然としていた。外にはきっとトランプの兵士がドアを守っているだろう。困り果てていたとき、私の足下に小瓶が転がってきた。それを取ると私の頭の中で言葉が次々に出てきた。
"私を飲んだらきっと貴方は救われるわ。
さあ、勇気を出して私をお飲み。"
「これを飲めばいいの…?」
悩んでいる時間は無い。その言葉を信じ、私はクイッと飲み干した。
何が起こったか分からなかった。身体はそのままだったし、声も出る。本当に行き詰まってしまい、私はまた呆然としているとまた頭の中に言葉が次々と出てきた。
"私を飲んでくれたのね、とても嬉しいわ。
そのままどこかに隠れていてそしたら大きな音を出してすぐに逃げるの大丈夫よ。怖くはないわ。私がついてる。"
私はメッセージ通りにテーブルクロスの中に入り、悲鳴を上げた。
「きゃあああああ!!!!」
するとドアがバンッと開きトランプの兵士達が中に入ってきた。その中にはシロウサギもいて心臓がバクバクなった。怖い。それだけが私を襲っていたが、小瓶を信じてテーブルクロスから出て広間から逃げた。
「どこにもいないぞ!女王様に連絡しろ!」
その言葉をきき後ろを振り返った。私は確かにここにいる。見えてない…?廊下の途中にあった大きな鏡で私は姿を確認した。
「姿が消えてる…!」
信じられない。こんなことが起きるなんて。驚愕しながら私はお城の出口を探して走り回っていると声が上から聞こえた。
「お嬢さん。」
「チェシャ猫で、良いのかしら?貴方は私が見えるのね。」
「まあね。それはともかく逃げているんだね。正しい判断だ。」
チェシャ猫が近づく。
少し体が引いてしまう。
「お嬢さん?どうしたんだい?」
「首から下が無いのはやっぱり可笑しいよ。」
「まあまあ、あ。」
「?」
チェシャ猫が前に出てくる。
私は走るのをやめ、耳をかたむけた。
「お嬢さんに話さなければいけない事がある。」
・
・
・
「どう言う事…?」
話を聞いて綿差はチェシャ猫が言った“話さなければいけない事”の意味が分からなかった。
「つまり、この国から出たいなら女王の部屋にある4つの鍵を集めるか、女王に状況を話して、納得させて出て貰うか。この国の宝物、教会を壊す。しかし、教会を壊すとこの国が滅亡する。僕が知っているのはそれらだけさ。」
「危険なのばっかりじゃない!」
チェシャ猫に反論した。教えてくれたのは嬉しいが、内容が内容なだけに私は声を荒げてしまった。すぐに静かにして話を続ける。
「無理よ、危険すぎるわ。」
「お嬢さん。危険から身を引いては強くなれないよ。」
正論を主張された。
さすがの私も反論出来ないため、質問をした。
「聞いても良いかしら。」
「どうぞ。」
「私はなんで此処に居るの?」
それを聞いた瞬間、チェシャ猫は顔を悩ませた。
「難しい質問だね。」
「気になってたの。私は普通に日常を過ごしていたわ。何も変なことなんてしてないのに。」
「・・・・・。」
チェシャ猫は黙ってしまっていた。そんなに私に聞かれたくなかったのか、尚更気になってしまった。
「チェシャ猫?」
「すまないね、お嬢さん。」
え?いきなり謝られても対応に困ってしまう。
「もう、時間だ。」
「!ちょっとどこにいく…の…。」
パッと姿が消え静かになった。私は周りを見渡し確認しようとしたがやはりいない。
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まただ。
あの声が聞こえる。私はまた走り、出口を探した。
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