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七章 審査結果発表
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時刻が午後五時に差し掛かり、会場が慌ただしくなって来た。再び各学校のマネキンが会場に戻され、司会者の女性がマイクを手にする姿が見える。
ただ会場の喧騒とは裏腹に、学生たちは黙り、顔には緊張感が見て取れた。
「いよいよだね……」
「っていうか、どの学校のドレスも素敵だね」
「あの服飾大学の附属校、なんか昔の映画とかに出て来そうなくらいクラシックで素敵」
木乃香が指差したのは、まるでマリーアントワネットが着ていそうな、フランス貴族のようなドレスで、グレーを基調としながらも、異素材を組み合わせた素晴らしいものだった。
「あの学校はシンプルだけど上品。ロングスカートの後ろのフリルなんて、プロが作ったとしか思えないんだけど」
日和が言った学校はセーラー服をうまく活かしたドレスに仕上がっていた。
「大丈夫。あなたたちのドレスも素敵よ」
そう言われても全員は心臓の音が耳に響くくらい表情が強張り、緊張感を隠すことが出来なかった。ただ竹代先生の言葉は、少しだけ安心感を与えたようにも見える。
司会者の女性が前に立ち、マイクのスイッチを入れた。
「皆さま、お疲れ様でした。長らくお待たせ致しました。これより表彰式を始めさせていただきます」
暫しの間を置いてから、司会者は再び口を開く。
「まずは皆さまに今大会にご参加いただきましたことにお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。最近ではハンドメイドに挑戦する方、元々好きだったけどさらに極める方、種類は違えど身近な存在になってきているように思われます。大人になってから始めた方が様々な方法で発信をする中、若い学生達の頑張る姿にスポットを当てたいと企画したのが、今回のハンドメイド甲子園です。スポーツには大会があるけれど、ハンドメイドはただの趣味で終わってしまう。そんなハンドメイドに光を当て、素晴らしい経験をして欲しい、それが私たちの願いです」
その言葉に、会場にいる人々が大きく頷く。もちろん学生たちも。
そう、だからこそ参加したのだ。大好きなハンドメイドの大会なんて今までなかったし、ジャンルを限定しないから全員で参加が出来た。毎日わくわくして、たくさんお喋りもした。全ての時間がかけがえのないものになったことは確かだった。
「では、これより優勝校、準優勝校を発表させていただきます。優勝校は……!」
ドラムロールが響き渡り、会場が緊張に包まれた。
ただ会場の喧騒とは裏腹に、学生たちは黙り、顔には緊張感が見て取れた。
「いよいよだね……」
「っていうか、どの学校のドレスも素敵だね」
「あの服飾大学の附属校、なんか昔の映画とかに出て来そうなくらいクラシックで素敵」
木乃香が指差したのは、まるでマリーアントワネットが着ていそうな、フランス貴族のようなドレスで、グレーを基調としながらも、異素材を組み合わせた素晴らしいものだった。
「あの学校はシンプルだけど上品。ロングスカートの後ろのフリルなんて、プロが作ったとしか思えないんだけど」
日和が言った学校はセーラー服をうまく活かしたドレスに仕上がっていた。
「大丈夫。あなたたちのドレスも素敵よ」
そう言われても全員は心臓の音が耳に響くくらい表情が強張り、緊張感を隠すことが出来なかった。ただ竹代先生の言葉は、少しだけ安心感を与えたようにも見える。
司会者の女性が前に立ち、マイクのスイッチを入れた。
「皆さま、お疲れ様でした。長らくお待たせ致しました。これより表彰式を始めさせていただきます」
暫しの間を置いてから、司会者は再び口を開く。
「まずは皆さまに今大会にご参加いただきましたことにお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。最近ではハンドメイドに挑戦する方、元々好きだったけどさらに極める方、種類は違えど身近な存在になってきているように思われます。大人になってから始めた方が様々な方法で発信をする中、若い学生達の頑張る姿にスポットを当てたいと企画したのが、今回のハンドメイド甲子園です。スポーツには大会があるけれど、ハンドメイドはただの趣味で終わってしまう。そんなハンドメイドに光を当て、素晴らしい経験をして欲しい、それが私たちの願いです」
その言葉に、会場にいる人々が大きく頷く。もちろん学生たちも。
そう、だからこそ参加したのだ。大好きなハンドメイドの大会なんて今までなかったし、ジャンルを限定しないから全員で参加が出来た。毎日わくわくして、たくさんお喋りもした。全ての時間がかけがえのないものになったことは確かだった。
「では、これより優勝校、準優勝校を発表させていただきます。優勝校は……!」
ドラムロールが響き渡り、会場が緊張に包まれた。
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