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エピローグ
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息をするため、唇を離した時だった。
「ねぇ、宗吾ってずっと男子校って言ってたよね?」
突然六花に質問をされ、宗吾は首を傾げる。
「そうだけど。どうして?」
「ん? いや、もしかしたらそうなのかなぁって、お風呂に入りながらぼんやり思ってたことがあって……」
少し視線を泳がせた後、もじもじしながら宗吾の耳元に唇を寄せてそっと囁く。
「もしかして……私が初めてだった?」
その瞬間、宗吾の顔は真っ赤に染まり、六花の肩に顔を埋めてしまった。
「やっぱりそうだったんだ!」
ついニヤニヤしながら宗吾の顔を覗き込もうとするが、彼は避けるように額をゴリゴリと肩に押し付けてきたので、六花はくすぐったくて身悶えてしまう。
「な、なんでそう思ったんだよ……」
「だって男子校出身で女子が苦手なら、まず彼女はいたことなさそうだし。朝夏さんに四年も片思いをしていたのなら……」
「あぁ、もう! そうだよ! 恥ずかしいからそれ以上言わないでくれ」
クスクス笑いながら、そんな宗吾の髪を撫でる。まるで初めて恋をした時みたいな甘酸っぱさを感じた。
「ねぇ、私だけって思っていいの?」
「……当たり前のこと聞くなよ。六花だけだよ……俺はこう見えて一途なんだから」
宗吾は六花の体をソファに押し倒したかと思うと、貪るようなキスを繰り返した。
彼の初めてが全部私だなんて、こんなに幸せ過ぎてどうしたらいいのかしら……宗吾のTシャツの中へ手を滑り込ませると、彼の体の熱さが指に伝わる。
「私ね、宗吾とするの……すごく好きなの。最初からずっと。これってやっぱり相性がいいってことなのかな?」
六花が言うと、宗吾は子供のような満面の笑みを浮かべた。
「……六花は俺を喜ばせるのが上手すぎる」
「でも本音なんだから仕方ないでしょ」
にこりと微笑んだ六花だったが、突然彼の体に足を巻きつけ身動きが取れないようにしてしまう。
「六花?」
「本当はもう一つ聞きたいことがあるんだけど……それはまたにする」
しかしその言葉を聞いた宗吾は真顔になると、六花の頬をそっと撫でる。
「ちゃんと言葉にしようって言っただろ? 思った時にきちんと話そう。我慢なんていらなから、後回しにしないでさ、何でも聞くから」
あぁ、そうだったーーそのことを心がけようとしてくれている彼の言葉には、私への思いやりも溢れていた。
「ねぇ、宗吾ってずっと男子校って言ってたよね?」
突然六花に質問をされ、宗吾は首を傾げる。
「そうだけど。どうして?」
「ん? いや、もしかしたらそうなのかなぁって、お風呂に入りながらぼんやり思ってたことがあって……」
少し視線を泳がせた後、もじもじしながら宗吾の耳元に唇を寄せてそっと囁く。
「もしかして……私が初めてだった?」
その瞬間、宗吾の顔は真っ赤に染まり、六花の肩に顔を埋めてしまった。
「やっぱりそうだったんだ!」
ついニヤニヤしながら宗吾の顔を覗き込もうとするが、彼は避けるように額をゴリゴリと肩に押し付けてきたので、六花はくすぐったくて身悶えてしまう。
「な、なんでそう思ったんだよ……」
「だって男子校出身で女子が苦手なら、まず彼女はいたことなさそうだし。朝夏さんに四年も片思いをしていたのなら……」
「あぁ、もう! そうだよ! 恥ずかしいからそれ以上言わないでくれ」
クスクス笑いながら、そんな宗吾の髪を撫でる。まるで初めて恋をした時みたいな甘酸っぱさを感じた。
「ねぇ、私だけって思っていいの?」
「……当たり前のこと聞くなよ。六花だけだよ……俺はこう見えて一途なんだから」
宗吾は六花の体をソファに押し倒したかと思うと、貪るようなキスを繰り返した。
彼の初めてが全部私だなんて、こんなに幸せ過ぎてどうしたらいいのかしら……宗吾のTシャツの中へ手を滑り込ませると、彼の体の熱さが指に伝わる。
「私ね、宗吾とするの……すごく好きなの。最初からずっと。これってやっぱり相性がいいってことなのかな?」
六花が言うと、宗吾は子供のような満面の笑みを浮かべた。
「……六花は俺を喜ばせるのが上手すぎる」
「でも本音なんだから仕方ないでしょ」
にこりと微笑んだ六花だったが、突然彼の体に足を巻きつけ身動きが取れないようにしてしまう。
「六花?」
「本当はもう一つ聞きたいことがあるんだけど……それはまたにする」
しかしその言葉を聞いた宗吾は真顔になると、六花の頬をそっと撫でる。
「ちゃんと言葉にしようって言っただろ? 思った時にきちんと話そう。我慢なんていらなから、後回しにしないでさ、何でも聞くから」
あぁ、そうだったーーそのことを心がけようとしてくれている彼の言葉には、私への思いやりも溢れていた。
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