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6 新たな繋がり
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十月も半ばを迎え、過ごしやすい時期になっていた。萌音は紺色のシャツワンピースを着ると、式場の厳かな空気を意識して白いカーディガンを羽織る。
部屋を出た萌音は、華子に声を掛けようとキッチンに立ち寄った。中では華子がお皿に盛り付けた料理にラップをかけ、冷蔵庫にしまっているところだった。
「華子さん、じゃあ私そろそろ出かけますね。戸締まりよろしくお願いします」
それに気付いた華子はにこにこしながら、萌音の全身をくまなく見つめていく。
「あら、可愛いじゃないですか! 二日連続でデートだなんて、ヒューヒューですね!」
「で、デートじゃないですから!」
「はいはい、わかってますよ」
冷蔵庫の扉を閉めると、華子は萌音のそばに近寄り、少しだけズレていたカーディガンの肩の部分を直す。
「別にデートでもいいじゃないですか。とても素敵な方でしたよ」
「だって……デートって恋人同士がするものでしょ? 私には……婚約者がいるし……」
「あら、別に付き合ってなくたってデートはしますよ! いつの時代の方ですか。それにいま流行ってるの、知りません?」
「流行ってるって何が?」
萌音が不思議そうに首を傾げると、華子は照れたように口元を押さえる。
「ふふふ。大体婚約破棄したら、別の人に溺愛されるらしいです。孫が言ってました」
「それって二次元のお話じゃ……」
「うふふ、そうでしたか? でもねぇ、恋をするってすごく素敵なことなんですよ。誰かを想ってときめいたり切なくなったり。恋の仕方がわからない、どんな感情か知らないなんて人もたくさんいますから、その感情と出会えただけでも奇跡じゃないですか?」
その時にふと、翔のことを思い出して胸が苦しくなる。
「でも……恋を知ってしまったら、結婚なんて出来なくなっちゃう……それってすごく怖いの」
「それなら婚約者の方と二度目の恋に落ちればいいんですよ」
「……華子さん、簡単に言い過ぎ」
「かもしれませんね。でもせっかく芽生え始めている気持ちをなかったことにするのも、それはそれでもったいないですよ。暫しのランデブーを楽しむのもアリじゃないかしら」
「……華子さんの言葉って、なんかいろいろな時代が反映されてる感じね」
「だから深いでしょ?」
「でも……別に好きというか、翔さんは私にとっては憧れの人なの。だから……恋じゃないわ」
「はいはい。夕飯は冷蔵庫に入れてありますよ。必要なかったら、明日の朝にでも食べてください」
華子は含みを持たせたつもりだったが、萌音には伝わらなかったようで、ただ笑顔で頷かれてしまった。
部屋を出た萌音は、華子に声を掛けようとキッチンに立ち寄った。中では華子がお皿に盛り付けた料理にラップをかけ、冷蔵庫にしまっているところだった。
「華子さん、じゃあ私そろそろ出かけますね。戸締まりよろしくお願いします」
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「あら、可愛いじゃないですか! 二日連続でデートだなんて、ヒューヒューですね!」
「で、デートじゃないですから!」
「はいはい、わかってますよ」
冷蔵庫の扉を閉めると、華子は萌音のそばに近寄り、少しだけズレていたカーディガンの肩の部分を直す。
「別にデートでもいいじゃないですか。とても素敵な方でしたよ」
「だって……デートって恋人同士がするものでしょ? 私には……婚約者がいるし……」
「あら、別に付き合ってなくたってデートはしますよ! いつの時代の方ですか。それにいま流行ってるの、知りません?」
「流行ってるって何が?」
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「それって二次元のお話じゃ……」
「うふふ、そうでしたか? でもねぇ、恋をするってすごく素敵なことなんですよ。誰かを想ってときめいたり切なくなったり。恋の仕方がわからない、どんな感情か知らないなんて人もたくさんいますから、その感情と出会えただけでも奇跡じゃないですか?」
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「……華子さんの言葉って、なんかいろいろな時代が反映されてる感じね」
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「でも……別に好きというか、翔さんは私にとっては憧れの人なの。だから……恋じゃないわ」
「はいはい。夕飯は冷蔵庫に入れてありますよ。必要なかったら、明日の朝にでも食べてください」
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