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6 新たな繋がり
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* * * *
屋内のチャペル、新郎新婦の控え室、披露宴会場を見て回った後、翔は萌音を連れて中二階に上がる階段を昇り始めた。
「実は今一組お客様がいらっしゃっているんです」
「えっ、じゃあ私は下で待ってます」
「いえ、萌音さんに一緒に来てもらいたいんです」
「私が……ですか?」
階段を昇り切ると、そこは四組のソファとテーブルが置かれた部屋があり、打ち合わせをする場所であることが伺える。
その奥の席に一組のカップルと女性のプランナーが向かい合って話し合っている。
どう考えても自分が場違いな気がした萌音は、不安そうに翔の顔を見る。しかし彼はニコリと微笑むと、そのまま打ち合わせをしているテーブルへと歩き出した。
その時、翔に気付いた男性が勢いよく立ち上がると、突然表情を輝かせる。
「由利先輩! お久しぶりです! うわぁ、実物だ! 会いたかったですよ~」
「元気そうじゃないか。電話とかメッセージのやり取りはしてたけどね。大崎の結婚式以来だから、もう三年くらいになるのかな?」
「そうですよ。先輩全然飲み会とかも来てくれなかったし」
「まぁ日本にいなかったからね」
長身でメガネをかけた優しそうな男性は、どうやら翔の高校の後輩のようだった。相当彼を慕っているのか、まるで子犬のように喜びを表していた。
それよりも萌音は、翔の言葉遣いにドキドキを隠せなくなる。いつも萌音の前では"私"と言って敬語を話す彼が、この男性の前では"俺"と言って普通に会話している。そのギャップにときめきながらも、自分よりもずっと距離の近い男性に少しだけ嫉妬しまった。
私だって前から知っているのにな……そう思った途端、翔が萌音の方へ向き直る。
「萌音さん、こちらは私の中学高校の後輩の上野波斗です」
すると波斗は萌音に微笑みかけると、丁寧に頭を下げた。
「上野です。よろしくお願いします。こちらが妻の紗世です」
波斗の奥に座っていた長い黒髪の小柄な女性は立ち上がると、にっこり笑いかけてから同じように頭を下げた。
やはり夫婦だからだろうか。雰囲気というか、笑顔も似ている。
「紗世さん、どうぞ座ってくださいね」
「うふふ、ありがとうございます」
波斗に支えられながらソファに座る姿を見て、萌音はあることを感じ取る。翔の顔を覗き込む萌音を見て、紗世が笑顔で口を開く。
「そうなんです。今妊娠四ヵ月に入ったところで、まだ安定期じゃないから無理は出来ないんですけどね」
「でも産まれたら忙しくなりそうだし、安定期に入ったら結婚式をやりたいねって話してたんです」
二人が寄り添い合って、自然とお互いの手を握り合う姿を見ていると、心が温かくなるようだった。
「そうだったんですか……。それはおめでとうございます!」
「うふふ、ありがとうございます」
つい雰囲気に流されてしまったが、今もまだ自分がこの場に連れて来られた理由がわからなかった。
屋内のチャペル、新郎新婦の控え室、披露宴会場を見て回った後、翔は萌音を連れて中二階に上がる階段を昇り始めた。
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「いえ、萌音さんに一緒に来てもらいたいんです」
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階段を昇り切ると、そこは四組のソファとテーブルが置かれた部屋があり、打ち合わせをする場所であることが伺える。
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その時、翔に気付いた男性が勢いよく立ち上がると、突然表情を輝かせる。
「由利先輩! お久しぶりです! うわぁ、実物だ! 会いたかったですよ~」
「元気そうじゃないか。電話とかメッセージのやり取りはしてたけどね。大崎の結婚式以来だから、もう三年くらいになるのかな?」
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それよりも萌音は、翔の言葉遣いにドキドキを隠せなくなる。いつも萌音の前では"私"と言って敬語を話す彼が、この男性の前では"俺"と言って普通に会話している。そのギャップにときめきながらも、自分よりもずっと距離の近い男性に少しだけ嫉妬しまった。
私だって前から知っているのにな……そう思った途端、翔が萌音の方へ向き直る。
「萌音さん、こちらは私の中学高校の後輩の上野波斗です」
すると波斗は萌音に微笑みかけると、丁寧に頭を下げた。
「上野です。よろしくお願いします。こちらが妻の紗世です」
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やはり夫婦だからだろうか。雰囲気というか、笑顔も似ている。
「紗世さん、どうぞ座ってくださいね」
「うふふ、ありがとうございます」
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