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12 突然の来訪
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* * * *
翔の車に乗りこみ、到着したのは彼の経営する式場だった。しかし敷地に入った車は、右側のレストランでも、正面の式場でもなく、左折をして道なりに進んでいく。
この方角に萌音は覚えがあった。
「もしかして畑に行くの?」
「正解。よくわかったね」
「前に気になったから……それならスカートじゃない方が良かったかな」
「大丈夫。畑仕事をするわけじゃないから。近くでおやつを食べようと思ってただけなんだ」
しばらく進んでいくと、先ほどまでの景色とはガラリと変わり、広い畑が姿を現した。
「すごい……こんなに大きい畑だとは思わなかった……」
「管理は別の人に頼んでるんだけどね。あとここから離れた場所にももう一ヶ所あるよ」
萌音が車の窓から感心したように外を眺めていると、小さな小屋のそばに翔は車を停めた。促されるように車から降りた萌音は、目の前に広がるキャベツ畑をみて感嘆の声を上げる。
「ここで作った野菜は、うちのレストランだけじゃなくて系列の店に出荷してるんだ」
「そういえばカフェの店長さんがそんなことを言ってた……」
翔は話しながらシートを敷き、その上に小さな紙袋と水筒を置いた。まるでピクニックのような様子に、思わず萌音は吹き出す。
「なんだか遠足みたい」
「楽しそうでしょ?」
シートに二人並んで座ると、翔は紙袋からランチボックスを取り出した。蓋を開けると、中には以前食べたゴーフルがいくも入っていたため、萌音は危うくお腹が鳴りそうになる。
「俺、昔からこういうふうに自然の中で過ごすのが好きだったんだよね。だから未だにここにいると虫捕りとか普通にしちゃう」
普段の彼からは想像つかない姿に、萌音はギャップを感じてときめいてしまう。カッコいいから好きだけじゃなくて、優しいから好きなわけでもなくて、意外性のある姿が知るたびに好きが増えていく。不思議な感覚だった。
翔に勧められゴーフルを口にすると、その美味しさにほっこりして頬が緩む。
「あはは! 元基が言っていた通り、萌音ってばすごく美味しそうな顔をしてる」
「えっ……だって本当に美味しいんだもん」
からかわれたような気がして恥ずかしくなった萌音は、慌ててゴーフルを食べ切ってしまう。
「そんな萌音が可愛いって言うことだよ。もう一つ食べる?」
「……今口がパンパンだから、もう少ししたらいただく」
すると翔は微笑みながら萌音の髪を優しく撫でると、自分の方へそっと抱き寄せた。
翔の車に乗りこみ、到着したのは彼の経営する式場だった。しかし敷地に入った車は、右側のレストランでも、正面の式場でもなく、左折をして道なりに進んでいく。
この方角に萌音は覚えがあった。
「もしかして畑に行くの?」
「正解。よくわかったね」
「前に気になったから……それならスカートじゃない方が良かったかな」
「大丈夫。畑仕事をするわけじゃないから。近くでおやつを食べようと思ってただけなんだ」
しばらく進んでいくと、先ほどまでの景色とはガラリと変わり、広い畑が姿を現した。
「すごい……こんなに大きい畑だとは思わなかった……」
「管理は別の人に頼んでるんだけどね。あとここから離れた場所にももう一ヶ所あるよ」
萌音が車の窓から感心したように外を眺めていると、小さな小屋のそばに翔は車を停めた。促されるように車から降りた萌音は、目の前に広がるキャベツ畑をみて感嘆の声を上げる。
「ここで作った野菜は、うちのレストランだけじゃなくて系列の店に出荷してるんだ」
「そういえばカフェの店長さんがそんなことを言ってた……」
翔は話しながらシートを敷き、その上に小さな紙袋と水筒を置いた。まるでピクニックのような様子に、思わず萌音は吹き出す。
「なんだか遠足みたい」
「楽しそうでしょ?」
シートに二人並んで座ると、翔は紙袋からランチボックスを取り出した。蓋を開けると、中には以前食べたゴーフルがいくも入っていたため、萌音は危うくお腹が鳴りそうになる。
「俺、昔からこういうふうに自然の中で過ごすのが好きだったんだよね。だから未だにここにいると虫捕りとか普通にしちゃう」
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「あはは! 元基が言っていた通り、萌音ってばすごく美味しそうな顔をしてる」
「えっ……だって本当に美味しいんだもん」
からかわれたような気がして恥ずかしくなった萌音は、慌ててゴーフルを食べ切ってしまう。
「そんな萌音が可愛いって言うことだよ。もう一つ食べる?」
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