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懐かしの教室

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『え?』
(なんで私ここにいるの!?)
「ここどこ?」
『リン!』
「リリ!ってか私たち突っ込んできたトラックに引かれたよね?」
『うん、私もトラックに引かれたあと意識が無くなって、、、』

ザワザワ

「おぉ成功したな!」
「さすがです殿下」
(え?この人達どこかで…)
「ねぇ、そこの男子2人、何か知ってるの?」
「無礼者!殿下に対してそのような口の利き方を!」
「よい、はじめましてお嬢さん、」
「で、あなた誰ですか?」
「僕はヴィクトリアの次期統治者、ルイス・クランと申します」
「そしてこっちが、騎士志望の、、、」
「カイル・リオナだ」
「あっそ、あたしは夜桜鈴、こっちの子は」
『如月莉々です…』
(思い出した!
確かこの2人、私が死ぬきっかけのあの事件に関わってた、、、)
「ふむ、ヨザクラ・リン
良い名前だな、リン」
「勝手に呼び捨てにしないでくれる?
ってかリリはどうなのよ!」
『リン、私は大丈夫だから』
「それで?私たちはどうしてここに?」
「それは私がお話しましょう」
「誰ですか?おばさん」
(リンってこういうとこあるからな…)
「おばっ!ゴホン
私はこのクラスを担当しているものです、あなた方は授業の一貫として呼ばせていただきました。」
「それで?帰る方法は?」
「…それが不幸なことに、あなた達を返すことができないんです」
「は?」
「まぁそれに関してはまた詳しく話そう」
「そうですね、では今日の授業はここまで!」
「リン、僕と一緒に来てくれないかな?」

周りの大人も、殿下も、みんな鈴の方へ行ってしまった。
まるで私が最初からいなかったように。
それもそうだ、鈴は女子の私から見ても綺麗な顔立ちをしている、その上テストで1位は当然、おまけに運動神経もいい。
まさに才色兼備。
そんな鈴が何故私なんかと一緒にいるかは分からないけど。
きっと、鈴はこっちの世界でも愛されるのだろうな、、、

(…私はこの世界である程度の常識はあるから大丈夫。)
『さよなら、リン』

人に聞こえるか聞こえないかぐらいの声量でそうつぶやき、教室を出ようとした。
だが、それは叶わなかった。

「何がサヨナラなのリリ」
『え?』
「…私はリリと一緒にいたい
リリは違うの?」
『でも…』
「リン、君がその娘と一緒にいたいと言うならば、それを叶えよう
だからこちらへ、、、」
「ふざけんなよッ!!!」
『ッ!』
「あたし言ってるよね?呼び捨てにするなって、初対面の女性に対して呼び捨てとか非常識にも程があるでしょ」
「それはすまなかった、不快にさせたのなら謝ろう」
「あたしにじゃないだろ!!
リリにだよ!リリも異世界から召喚されたんだよ!?あたしと同じ境遇なんだよ!
どうせお前ら全員、あたしの容姿を見て判断したんだろ!?」
「それは、、、」
「あたしは、クズなお前らと話す気は無い。
王様のような人がいるんだろ?
だったらあたしはその人と直接話す。」
「だが!当然だろ?!
どこにでも居そうな見た目の娘と、君のような可憐な姫君と比べたら、、、」
「…もういい
行こうリリ」
『え、うん』

それから私達は歩いて寮に着いた。
リン曰く、女子寮に泊まるように言われたらしい。

『…リン』
「何?」
『怒って…る?』
「、、、少しだけね」
『ごめ…』
「言っとくけど!怒ってるのはあいつらのことだからね!」

“ごめん”そう言おうとしてリンは私の言葉を遮った。
それからリンは殿下達の愚痴を私に零し始めた。

「ってことだから!わかった!?」
『う…うん』
「それと、、、もうサヨナラなんて言わないでよね」
「あたしはリリしかこっちで知り合いいないの!まぁリリもそれは一緒だと思うけど、
だから、これからもよろしくね」
『うん!』
「で?ここってリリの言ってた前世の世界?」
『うん、そうなんだ』
「あたしまだよくわかってないから教えてくれない?」
『わかった!
まずは国についてね
まず今いるこの国、ここは《フローレンス国》この世界では国は1つだけど、この国を4つに分けて統治しているの』
「王様は1人だけなの?」
『王様っていうか、RPGで例えるなら、四天王と魔王みたいな感じ?』
「なるほど」
『さっき、王子が《ヴィクトリア》って言ったでしょ?』
「言ってたねあの失礼なやつでしょ?」
『まぁそうだね、
ヴィクトリアは【勝利の地】と言われているの主に武器製造をしている地かな
ヴィクトリアを統治しているのは
”クラン家”ルイス様…さっきの王子はそこの次期統治者だよ』
「ふむふむ」
『あと3つあるんだけど、
今日は色々あって疲れたから明日にしようか』
「了解
…ねぇリリ、今日一緒のベッドで寝ない?」
『うん、いいよ!』
(リンってこういうところ可愛いんだよなぁ)
「それじゃあ、おやすみ」
『うん、おやすみ』
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