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ヴィクトリアにて
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『つ…着いた…』
「ここがヴィクトリア…!」
「案外時間がかかったのぅ」
『「いやハクのせいだからね!?」』
そう、ここに来るまでハクが色々なものを珍しがってあっちへ行ったりこっちへ行ったり…
そりゃあもう大変だった…
ダンジョンに潜ろうとした時は本気で焦った…
『まぁ、とにかく
ハク!勝手な行動禁止!
なにか見たいものがあったらせめて私かリンのどちらかに言うこと!』
「しかし…」
『じゃないともうご飯作ってあげない!』
「それだけは~!」
『わかったら大人しく!わかった?』
「うむ…」
「さ、さすがリリ…強い…」
『そういえば、ハクは武器を見たかったんだよね?』
「うむ、我もリリとリンのようなかっこいい武器が欲しくてのぅ!」
『確かに、武器はあった方がいいね』
「…なんかリリ、強くなった?」
『え?そんなことないよ?
いきなりどうしたの?』
「いや、別に」
「!
なるほどのぅ…」
「何よハク」
「別にぃ~」
「……」
『2人とも?構えないの』
ここに来るまでにわかったことがある。
それは、リンやハクはあまり仲が宜しくないということだ。
なんというか、2人とも姉貴肌?で思ったことをズバズバというところがあって、よく衝突している。
『ほら、武器見るんでしょ
行くよ』
「はーい」
「うむ!」
しばらくヴィクトリアを歩いていて、気付いたことがあった。
「ねぇ、ハク、リリ
ヴィクトリアは武器が多く造られているのんだよね?」
『うん』
「うむ、ヴィクトリアは戦がよく起こっていたからのぅ…
武器に関しては1番優れている国じゃな」
「…じゃあなんで武器屋が空っぽなの?」
『……』
「……」
そう、武器がひとつもない。
それどころか、人の気配すらない。
「そこらの店に入ってみるか?」
「そうね、どうしてヴィクトリアがこんな状態なのか分かるかもしれない」
『あ、あそこ!
かろうじて剣がショーウィンドウにあるよ』
「それじゃあ入ってみよう」
私たちがお店のドアを開けて入ると、
「ヒッ!
け、剣ならあれで最後です!
どうかお許しをッ!」
1人の男性が頭を抱えてうずくまっていた。
『あのー?』
「ギャァァァ!!!」
「リリ!大丈夫か!」
「リリ!?」
『わ、私は大丈夫、でも…』
悲鳴を上げ、その男性は倒れてしまった。
それから数十分たち…
「うぅ…
私は…?あれ?生き……てる?」
『あのー?』
「ギャァァァ!」
「うるさい!」
「ほぅ…リリの顔を見て叫ぶとはのぅ?
余程死にたいらしいなぁ?童?」
「アッいやぁ…」
『2人ともやめなさい
これ、お水です』
「あぁ、ありがとう
いきなり叫んですまなかったネ」
『いえ、私もすみませんでした…』
「…そういえばなんでこんなに人がいないんですか?」
「……魔王軍が攻めてきたンだよ」
「なっ!
魔王軍と言ったか!?」
「あ、あぁ」
「リリ、ハク
魔王軍って?」
『そのままの意味だよ
魔王軍は、普段はある一定の場所で暮らしてるんだけど…
私たち人間との関係はあまりいいとは言えなくてね…』
「それで、人間はミツギモノを数ヶ月に1回渡しているのじゃ」
「あぁ…
だが、このヴィクトリアの統治者が代替わりしてね、その統治者っていうのが、税金を巻き上げルだけ巻き上げるクソみたいなやつなのサ、頭だけはキレるみたいだがな」
「それはわかったけど、
それと魔王軍になんの関係が?」
「話ハここからだよ
その統治者がついにミツギモノにも手を出してね、いつも捧げているもノより少なかったんだ、統治者は魔王を所詮魔物だと舐めていたみたイでね」
『…今代の魔王と言えば、歴代のどの魔王より頭が切れるという噂では?』
「その通りサ
ミツギモノが少なかったこと、魔王を軽視していたことがバレてね
ヴィクトリアはもウ大変だったよ
ヴィクトリアの人間、武器、食料を全て奪っていったンダ」
「ふむ…
武器や食料は分かるが…何故人間を?
人間なんぞより、魔物の方が優れているであろう?」
「あぁ、私もそれが謎でネ
だカら、統治者が聞いたんだ、ナゼ人間も?
って」
「それで?
どうしてだったの?」
「なんでも魔王サマは、ある人間をサガシてるんだと」
『ある人間?』
「なんでも、ムカシ助けられたらしくてネ
心の優しい娘だったそうだ。
イマは生きていればちょうド君たち2人ぐらいのネンレイだったはずだヨ?」
「なるほどのぅ」
「……そういえばキミたちのナマエは?」
「我はハクじゃ」
「あたしはリン・ヨザクラ」
『私はリリ・キサラギだよ』
[ミツケタ]
『え?』
「何か言ったか?」
「アァ言ったヨ?
こうイワレタノサ
ミツケタ
ッテネ」
『ッ!?』
「リリ!」
『うわッ』
「大丈夫かのぅ!?リリよ!」
『ありがとうハク』
ミツケタ、そういった瞬間黒いモヤが私へ迫ってきた。
「とりあえず逃げるよ!」
「狙いはリリのようじゃな!
リリの料理は渡さぬ!!」
『こんな時にボケないで!?』
「ここがヴィクトリア…!」
「案外時間がかかったのぅ」
『「いやハクのせいだからね!?」』
そう、ここに来るまでハクが色々なものを珍しがってあっちへ行ったりこっちへ行ったり…
そりゃあもう大変だった…
ダンジョンに潜ろうとした時は本気で焦った…
『まぁ、とにかく
ハク!勝手な行動禁止!
なにか見たいものがあったらせめて私かリンのどちらかに言うこと!』
「しかし…」
『じゃないともうご飯作ってあげない!』
「それだけは~!」
『わかったら大人しく!わかった?』
「うむ…」
「さ、さすがリリ…強い…」
『そういえば、ハクは武器を見たかったんだよね?』
「うむ、我もリリとリンのようなかっこいい武器が欲しくてのぅ!」
『確かに、武器はあった方がいいね』
「…なんかリリ、強くなった?」
『え?そんなことないよ?
いきなりどうしたの?』
「いや、別に」
「!
なるほどのぅ…」
「何よハク」
「別にぃ~」
「……」
『2人とも?構えないの』
ここに来るまでにわかったことがある。
それは、リンやハクはあまり仲が宜しくないということだ。
なんというか、2人とも姉貴肌?で思ったことをズバズバというところがあって、よく衝突している。
『ほら、武器見るんでしょ
行くよ』
「はーい」
「うむ!」
しばらくヴィクトリアを歩いていて、気付いたことがあった。
「ねぇ、ハク、リリ
ヴィクトリアは武器が多く造られているのんだよね?」
『うん』
「うむ、ヴィクトリアは戦がよく起こっていたからのぅ…
武器に関しては1番優れている国じゃな」
「…じゃあなんで武器屋が空っぽなの?」
『……』
「……」
そう、武器がひとつもない。
それどころか、人の気配すらない。
「そこらの店に入ってみるか?」
「そうね、どうしてヴィクトリアがこんな状態なのか分かるかもしれない」
『あ、あそこ!
かろうじて剣がショーウィンドウにあるよ』
「それじゃあ入ってみよう」
私たちがお店のドアを開けて入ると、
「ヒッ!
け、剣ならあれで最後です!
どうかお許しをッ!」
1人の男性が頭を抱えてうずくまっていた。
『あのー?』
「ギャァァァ!!!」
「リリ!大丈夫か!」
「リリ!?」
『わ、私は大丈夫、でも…』
悲鳴を上げ、その男性は倒れてしまった。
それから数十分たち…
「うぅ…
私は…?あれ?生き……てる?」
『あのー?』
「ギャァァァ!」
「うるさい!」
「ほぅ…リリの顔を見て叫ぶとはのぅ?
余程死にたいらしいなぁ?童?」
「アッいやぁ…」
『2人ともやめなさい
これ、お水です』
「あぁ、ありがとう
いきなり叫んですまなかったネ」
『いえ、私もすみませんでした…』
「…そういえばなんでこんなに人がいないんですか?」
「……魔王軍が攻めてきたンだよ」
「なっ!
魔王軍と言ったか!?」
「あ、あぁ」
「リリ、ハク
魔王軍って?」
『そのままの意味だよ
魔王軍は、普段はある一定の場所で暮らしてるんだけど…
私たち人間との関係はあまりいいとは言えなくてね…』
「それで、人間はミツギモノを数ヶ月に1回渡しているのじゃ」
「あぁ…
だが、このヴィクトリアの統治者が代替わりしてね、その統治者っていうのが、税金を巻き上げルだけ巻き上げるクソみたいなやつなのサ、頭だけはキレるみたいだがな」
「それはわかったけど、
それと魔王軍になんの関係が?」
「話ハここからだよ
その統治者がついにミツギモノにも手を出してね、いつも捧げているもノより少なかったんだ、統治者は魔王を所詮魔物だと舐めていたみたイでね」
『…今代の魔王と言えば、歴代のどの魔王より頭が切れるという噂では?』
「その通りサ
ミツギモノが少なかったこと、魔王を軽視していたことがバレてね
ヴィクトリアはもウ大変だったよ
ヴィクトリアの人間、武器、食料を全て奪っていったンダ」
「ふむ…
武器や食料は分かるが…何故人間を?
人間なんぞより、魔物の方が優れているであろう?」
「あぁ、私もそれが謎でネ
だカら、統治者が聞いたんだ、ナゼ人間も?
って」
「それで?
どうしてだったの?」
「なんでも魔王サマは、ある人間をサガシてるんだと」
『ある人間?』
「なんでも、ムカシ助けられたらしくてネ
心の優しい娘だったそうだ。
イマは生きていればちょうド君たち2人ぐらいのネンレイだったはずだヨ?」
「なるほどのぅ」
「……そういえばキミたちのナマエは?」
「我はハクじゃ」
「あたしはリン・ヨザクラ」
『私はリリ・キサラギだよ』
[ミツケタ]
『え?』
「何か言ったか?」
「アァ言ったヨ?
こうイワレタノサ
ミツケタ
ッテネ」
『ッ!?』
「リリ!」
『うわッ』
「大丈夫かのぅ!?リリよ!」
『ありがとうハク』
ミツケタ、そういった瞬間黒いモヤが私へ迫ってきた。
「とりあえず逃げるよ!」
「狙いはリリのようじゃな!
リリの料理は渡さぬ!!」
『こんな時にボケないで!?』
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