80 / 97
第三章 魔王様、アルバイトは時給千円からです!
第79話 聖者の凱旋と、魔王、ゴミに悩む
しおりを挟む
【異世界・王宮大広間】
ボルドア子爵が逃げ去った後の大広間は、まるで熱病が過ぎ去ったかのような、奇妙な静けさと興奮の余韻に包まれていた。 割れた皿の破片は隅に寄せられ、貴族たちは三々五々、今しがた目撃したばかりの「奇跡」について、熱っぽく語り合っている。
「……見たか? 団長の、あの涙を」 「ああ…。ボルドア卿も、さすがに分が悪かったな」 「それよりも、あの料理人…橘陽人と言ったか。彼こそが、真の『聖者』やもしれんぞ…」
そんな囁きが飛び交う中、当の陽人は、厨房の片隅で、燃え尽きたように壁に寄りかかっていた。 (……終わった。何もかも……。もう、一歩も動きたくない……) 緊張の糸が切れた今、彼の体を支配しているのは、疲労。ただ、圧倒的な疲労だった。
「シェフ! お疲れ様でした! もう、私、感動で……!」 リリアが、興奮で顔を紅潮させながら駆け寄ってくる。 「ひっく……シェフ、すごかったですぅ……! まるで、伝説の勇者様みたいでしたぁ!」 ギギも、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、陽人のエプロンにすがりつく。 「……よくやった」 バルガスが、その巨大な手で、陽人の頭を(加減はしているつもりだろうが、かなり痛い力で)ワシワシと撫でた。
「お前ら……ありがとうな。本当に……」 陽人が、仲間たちの温かさに目頭を熱くした、その時だった。
「――実に見事な『宴』であったぞ、橘陽人殿」 オルロフ公爵が、いつの間にか厨房の入り口に立っていた。その穏やかな笑顔は、全てを見届けた勝者のそれだ。 「こ、公爵様! いえ、俺は、ただ夢中で……」 「謙遜は無用」
公爵は、陽人の前に立つと、その目を真っ直ぐに見据えた。 「君は、この国の空気を変えた。ボルドアら強硬派の貴族どもに、力ではなく『料理』という名の文化で、完膚なきまでの勝利を収めたのだ。……もはや、君はただの下町の料理人ではない」 「え……?」 「陽人殿。王宮の、正式な『食の御意見番』として、陛下(…が瞑想からお戻りになった後)に仕えてもらうことはできぬだろうか?」
「ご、ごいけん、ばん……!?」 陽人の声が裏返った。リリアとギギも「王宮!?」と目を輝かせている。 オルロフ公爵は、陽人の反応を楽しみながら続けた。 「うむ。君の料理は、もはや『政治』だ。君が作る一皿には、ボルドアの百の演説よりも、騎士団千の剣よりも、強く人の心を動かし、国を導く力がある。その力を、和平のために使ってはくれまいか?」
それは、料理人として、これ以上ないほどの賛辞だった。 だが、陽人は、ゆっくりと首を横に振った。 「……公爵様。お言葉、身に余る光栄です。ですが……」 陽人は、厨房を見渡した。リリア、ギギ、バルガス。この、凸凹で、手のかかる、愛すべき仲間たち。 「俺の居場所は、王宮じゃありません。あそこ(マカイ亭)です。俺は、下町の料理人ですから」
その答えを聞いて、オルロフ公爵は、一瞬きょとんとした顔をし、次の瞬間、腹の底から楽しそうに笑い出した。 「はっ、はっは! 違いない! それこそが君だ! よかろう、王宮への招聘は保留としよう。だが、『御意見番』の仕事は、君の店からでもできるはずだ。……これからも、君の『政治(料理)』、期待しているぞ」 公爵はそう言うと、満足げに頷き、大広間の喧騒の中へと戻っていった。
「……行こう、みんな」 陽人は、仲間たちに向かって、疲れ切ってはいたが、晴れやかな笑顔を見せた。 「マカイ亭に、帰ろう。俺たちの城へ」
【日本・横浜】
魔王ゼファーは、己の知性が、新たな、そしてあまりにも理不尽な試練に直面していることを、痛感していた。 彼の前には、一枚の薄っぺらい紙――『横浜市 ゴミと資源の分け方・出し方ガイド』――が広げられている。
「……解せぬ」 ゼファーは、アパートの四畳半で腕を組み、低い声で唸った。 「なぜだ、ギギよ。なぜ、『燃やすゴミ』と『燃えないゴミ』があるのだ? 燃えぬのならば、それはゴミではないのではないか? 兵器か? 財宝か?」 「ひぃぃ! わ、わかりません! ですが魔王様、それよりも、こっちの『ぷらすちっく製容器包装』というのが、最大の謎です!」 ギギが震える指で指し示したのは、ペットボトルや食品トレイのイラストだった。
「うむ……」ゼファーは、昨日食べた『金のハンバーグ』の空き袋を手に取った。 「これは『ぷら』だ。だが、このタレの汚れは、どうする? 書類(ガイド)によれば、『洗って出す』とある。……なんと非効率な! 我が魔王軍ならば、汚れごと火炎魔法で浄化するものを!」 「ま、魔王様! 大家のおばあ様が、今朝、すごい剣幕で……! 『分別を間違えたら、このアパートごと契約を解除する』と…!」 「なにぃ!? あの老婆、やはり『法』の執行者か……!」
ゼファーは、大家という名の、この世界の絶対的なルールの前に、再び膝を屈しかけていた。 (……だが、待てよ) 彼の脳裏に、テレビで見た『警察24時』の光景が蘇る。力を持ちながら、民に奉仕し、ルールを守らせることで秩序を保つ、あの姿。
(……そうか。この『ゴミ分別』こそが、この世界の民が、統治者(市)との『契約』を果たすための、日々の儀式なのだな!)
勝手な解釈(しかし半分は当たっている)により、ゼファーの目に闘志が宿った。 「ギギよ! これは、我らがこの世界の民として、その『理(ことわり)』に従う意志を示す、最初の試練だ! あの老婆に、我らの完璧な『分別』を見せつけ、このアパートの住人として、我らを認めさせてやるのだ!」 「は、はいぃぃっ! やってやりますぅ!」
かくして、魔王とゴブリンによる、壮絶なゴミ分別作業が始まった。 「魔王様! このカップ麺の容器! 外側は『紙』で、蓋は『ぷら』です!」 「うむ! だが、このスープの残りカスは!? 『燃やすゴミ』か!? いや、液体は『排水溝』という名の奈落に流すのか!?」 「ひぃぃ! ラベルを剥がすのが、こんなに難しいなんて……!」
夜中。アパートのゴミ捨て場に、こそこそと現れる二つの影。 ゼファーは、完璧に分別されたゴミ袋を、指定された場所の、指定されたネットの下に、まるで神殿に供物を捧げるかのように、厳かに置いた。
「……ふう。任務、完了だ」 「や、やりましたね、魔王様……!」 二人は、なぜか大きな仕事を成し遂げたかのような、謎の達成感に包まれていた。
その時、背後から、静かな声がかかった。 「――あら? ゼファーさんじゃないの。今夜は、ゴミ出し?」 そこには、買い物袋を提げた、大家の老婆が立っていた。 「なっ……!?」 ゼファーは、王の威厳を取り繕う暇もなく、飛び上がらんばかりに驚いた。 「う、うむ。……我らが、この世界の『法』に従う意志を、示したまでだ」
老婆は、ゼファーが置いたゴミ袋を一瞥すると、にっこりと笑った。 「あらあら、感心だねえ。ちゃんとラベルも剥がして、綺麗に洗って。……うん、合格!」 老婆は、そう言うと、自分の買い物袋から、一本のバナナを取り出した。 「偉いねえ、ゼファーさん。これ、あげるよ。見切り品だけどね」
ゼファーは、差し出された黄色い果物――バナナ――を、呆然と受け取った。 (……これが、『合格』の……対価……?) 魔王が、ゴミ出しを完璧にこなし、大家のおばあちゃんに、バナナを一本もらう。 その、あまりにもシュールで、しかし、あまりにも平和な光景。
ゼファーは、夜空を見上げ、深く、深く、ため息をついた。 (……我が魔王軍の幹部どもが、この姿を見たら、泣くな……)
王の威厳は、横浜の夜空の下、バナナ一本と共に、静かに溶けていくのだった。
ボルドア子爵が逃げ去った後の大広間は、まるで熱病が過ぎ去ったかのような、奇妙な静けさと興奮の余韻に包まれていた。 割れた皿の破片は隅に寄せられ、貴族たちは三々五々、今しがた目撃したばかりの「奇跡」について、熱っぽく語り合っている。
「……見たか? 団長の、あの涙を」 「ああ…。ボルドア卿も、さすがに分が悪かったな」 「それよりも、あの料理人…橘陽人と言ったか。彼こそが、真の『聖者』やもしれんぞ…」
そんな囁きが飛び交う中、当の陽人は、厨房の片隅で、燃え尽きたように壁に寄りかかっていた。 (……終わった。何もかも……。もう、一歩も動きたくない……) 緊張の糸が切れた今、彼の体を支配しているのは、疲労。ただ、圧倒的な疲労だった。
「シェフ! お疲れ様でした! もう、私、感動で……!」 リリアが、興奮で顔を紅潮させながら駆け寄ってくる。 「ひっく……シェフ、すごかったですぅ……! まるで、伝説の勇者様みたいでしたぁ!」 ギギも、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、陽人のエプロンにすがりつく。 「……よくやった」 バルガスが、その巨大な手で、陽人の頭を(加減はしているつもりだろうが、かなり痛い力で)ワシワシと撫でた。
「お前ら……ありがとうな。本当に……」 陽人が、仲間たちの温かさに目頭を熱くした、その時だった。
「――実に見事な『宴』であったぞ、橘陽人殿」 オルロフ公爵が、いつの間にか厨房の入り口に立っていた。その穏やかな笑顔は、全てを見届けた勝者のそれだ。 「こ、公爵様! いえ、俺は、ただ夢中で……」 「謙遜は無用」
公爵は、陽人の前に立つと、その目を真っ直ぐに見据えた。 「君は、この国の空気を変えた。ボルドアら強硬派の貴族どもに、力ではなく『料理』という名の文化で、完膚なきまでの勝利を収めたのだ。……もはや、君はただの下町の料理人ではない」 「え……?」 「陽人殿。王宮の、正式な『食の御意見番』として、陛下(…が瞑想からお戻りになった後)に仕えてもらうことはできぬだろうか?」
「ご、ごいけん、ばん……!?」 陽人の声が裏返った。リリアとギギも「王宮!?」と目を輝かせている。 オルロフ公爵は、陽人の反応を楽しみながら続けた。 「うむ。君の料理は、もはや『政治』だ。君が作る一皿には、ボルドアの百の演説よりも、騎士団千の剣よりも、強く人の心を動かし、国を導く力がある。その力を、和平のために使ってはくれまいか?」
それは、料理人として、これ以上ないほどの賛辞だった。 だが、陽人は、ゆっくりと首を横に振った。 「……公爵様。お言葉、身に余る光栄です。ですが……」 陽人は、厨房を見渡した。リリア、ギギ、バルガス。この、凸凹で、手のかかる、愛すべき仲間たち。 「俺の居場所は、王宮じゃありません。あそこ(マカイ亭)です。俺は、下町の料理人ですから」
その答えを聞いて、オルロフ公爵は、一瞬きょとんとした顔をし、次の瞬間、腹の底から楽しそうに笑い出した。 「はっ、はっは! 違いない! それこそが君だ! よかろう、王宮への招聘は保留としよう。だが、『御意見番』の仕事は、君の店からでもできるはずだ。……これからも、君の『政治(料理)』、期待しているぞ」 公爵はそう言うと、満足げに頷き、大広間の喧騒の中へと戻っていった。
「……行こう、みんな」 陽人は、仲間たちに向かって、疲れ切ってはいたが、晴れやかな笑顔を見せた。 「マカイ亭に、帰ろう。俺たちの城へ」
【日本・横浜】
魔王ゼファーは、己の知性が、新たな、そしてあまりにも理不尽な試練に直面していることを、痛感していた。 彼の前には、一枚の薄っぺらい紙――『横浜市 ゴミと資源の分け方・出し方ガイド』――が広げられている。
「……解せぬ」 ゼファーは、アパートの四畳半で腕を組み、低い声で唸った。 「なぜだ、ギギよ。なぜ、『燃やすゴミ』と『燃えないゴミ』があるのだ? 燃えぬのならば、それはゴミではないのではないか? 兵器か? 財宝か?」 「ひぃぃ! わ、わかりません! ですが魔王様、それよりも、こっちの『ぷらすちっく製容器包装』というのが、最大の謎です!」 ギギが震える指で指し示したのは、ペットボトルや食品トレイのイラストだった。
「うむ……」ゼファーは、昨日食べた『金のハンバーグ』の空き袋を手に取った。 「これは『ぷら』だ。だが、このタレの汚れは、どうする? 書類(ガイド)によれば、『洗って出す』とある。……なんと非効率な! 我が魔王軍ならば、汚れごと火炎魔法で浄化するものを!」 「ま、魔王様! 大家のおばあ様が、今朝、すごい剣幕で……! 『分別を間違えたら、このアパートごと契約を解除する』と…!」 「なにぃ!? あの老婆、やはり『法』の執行者か……!」
ゼファーは、大家という名の、この世界の絶対的なルールの前に、再び膝を屈しかけていた。 (……だが、待てよ) 彼の脳裏に、テレビで見た『警察24時』の光景が蘇る。力を持ちながら、民に奉仕し、ルールを守らせることで秩序を保つ、あの姿。
(……そうか。この『ゴミ分別』こそが、この世界の民が、統治者(市)との『契約』を果たすための、日々の儀式なのだな!)
勝手な解釈(しかし半分は当たっている)により、ゼファーの目に闘志が宿った。 「ギギよ! これは、我らがこの世界の民として、その『理(ことわり)』に従う意志を示す、最初の試練だ! あの老婆に、我らの完璧な『分別』を見せつけ、このアパートの住人として、我らを認めさせてやるのだ!」 「は、はいぃぃっ! やってやりますぅ!」
かくして、魔王とゴブリンによる、壮絶なゴミ分別作業が始まった。 「魔王様! このカップ麺の容器! 外側は『紙』で、蓋は『ぷら』です!」 「うむ! だが、このスープの残りカスは!? 『燃やすゴミ』か!? いや、液体は『排水溝』という名の奈落に流すのか!?」 「ひぃぃ! ラベルを剥がすのが、こんなに難しいなんて……!」
夜中。アパートのゴミ捨て場に、こそこそと現れる二つの影。 ゼファーは、完璧に分別されたゴミ袋を、指定された場所の、指定されたネットの下に、まるで神殿に供物を捧げるかのように、厳かに置いた。
「……ふう。任務、完了だ」 「や、やりましたね、魔王様……!」 二人は、なぜか大きな仕事を成し遂げたかのような、謎の達成感に包まれていた。
その時、背後から、静かな声がかかった。 「――あら? ゼファーさんじゃないの。今夜は、ゴミ出し?」 そこには、買い物袋を提げた、大家の老婆が立っていた。 「なっ……!?」 ゼファーは、王の威厳を取り繕う暇もなく、飛び上がらんばかりに驚いた。 「う、うむ。……我らが、この世界の『法』に従う意志を、示したまでだ」
老婆は、ゼファーが置いたゴミ袋を一瞥すると、にっこりと笑った。 「あらあら、感心だねえ。ちゃんとラベルも剥がして、綺麗に洗って。……うん、合格!」 老婆は、そう言うと、自分の買い物袋から、一本のバナナを取り出した。 「偉いねえ、ゼファーさん。これ、あげるよ。見切り品だけどね」
ゼファーは、差し出された黄色い果物――バナナ――を、呆然と受け取った。 (……これが、『合格』の……対価……?) 魔王が、ゴミ出しを完璧にこなし、大家のおばあちゃんに、バナナを一本もらう。 その、あまりにもシュールで、しかし、あまりにも平和な光景。
ゼファーは、夜空を見上げ、深く、深く、ため息をついた。 (……我が魔王軍の幹部どもが、この姿を見たら、泣くな……)
王の威厳は、横浜の夜空の下、バナナ一本と共に、静かに溶けていくのだった。
18
あなたにおすすめの小説
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい
広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」
「え?」
「は?」
「いせかい……?」
異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。
ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。
そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!?
異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。
時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。
目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』
半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。
そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。
伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。
信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。
少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。
====
※お気に入り、感想がありましたら励みになります
※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。
※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります
※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~
灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。
その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。
魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。
首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。
訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。
そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。
座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。
全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。
ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
元王城お抱えスキル研究家の、モフモフ子育てスローライフ 〜スキル:沼?!『前代未聞なスキル持ち』の成長、見守り生活〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「エレンはね、スレイがたくさん褒めてくれるから、ここに居ていいんだって思えたの」
***
魔法はないが、神から授かる特殊な力――スキルが存在する世界。
王城にはスキルのあらゆる可能性を模索し、スキル関係のトラブルを解消するための専門家・スキル研究家という職が存在していた。
しかしちょうど一年前、即位したばかりの国王の「そのようなもの、金がかかるばかりで意味がない」という鶴の一声で、職が消滅。
解雇されたスキル研究家のスレイ(26歳)は、ひょんな事から縁も所縁もない田舎の伯爵領に移住し、忙しく働いた王城時代の給金貯蓄でそれなりに広い庭付きの家を買い、元来からの拾い癖と大雑把な性格が相まって、拾ってきた動物たちを放し飼いにしての共同生活を送っている。
ひっそりと「スキルに関する相談を受け付けるための『スキル相談室』」を開業する傍ら、空いた時間は冒険者ギルドで、住民からの戦闘伴わない依頼――通称:非戦闘系依頼(畑仕事や牧場仕事の手伝い)を受け、スローな日々を謳歌していたスレイ。
しかしそんな穏やかな生活も、ある日拾い癖が高じてついに羊を連れた人間(小さな女の子)を拾った事で、少しずつ様変わりし始める。
スキル階級・底辺<ボトム>のありふれたスキル『召喚士』持ちの女の子・エレンと、彼女に召喚されたただの羊(か弱い非戦闘毛動物)メェ君。
何の変哲もない子たちだけど、実は「動物と会話ができる」という、スキル研究家のスレイでも初めて見る特殊な副効果持ちの少女と、『特性:沼』という、ヘンテコなステータス持ちの羊で……?
「今日は野菜の苗植えをします」
「おー!」
「めぇー!!」
友達を一千万人作る事が目標のエレンと、エレンの事が好きすぎるあまり、人前でもお構いなくつい『沼』の力を使ってしまうメェ君。
そんな一人と一匹を、スキル研究家としても保護者としても、スローライフを通して褒めて伸ばして導いていく。
子育て成長、お仕事ストーリー。
ここに爆誕!
SE転職。~妹よ。兄さん、しばらく、出張先(異世界)から帰れそうにない~
しばたろう
ファンタジー
ブラック企業で倒れたSEが、
目を覚ますと――そこは異世界だった。
賑やかなギルド、個性豊かな仲間たち、
そして「魔法」という名のシステム。
元エンジニアの知識と根性で、男は再び“仕事”を始める。
一方、現実世界では、
兄の意識が戻らぬまま、妹が孤独と絶望の中で抗っていた。
それでも彼女は、心ある人々に支えられながら、
科学と祈りを武器に、兄を救う道を探し続ける。
二つの世界を隔てる“システム”の謎が、やがて兄妹を結びつける。
異世界と現実が交錯するとき、物語は再起動する――。
《「小説家になろう」にも投稿しています》
限界勇者のスローライフ~追放気味に田舎暮らしに突入したけど、元魔王やら魔族の子と出会って何だか幸せに暮らせています~
みなかみしょう
ファンタジー
現代日本から転生し、魔王を倒した勇者クウト。
なんとか平和な世界を取り戻したはずが、彼だけは戦い続けていた。
その期間、120年。しかも年中無休、24時間営業である。
「さすがにこれは、ちょっとおかしくないか?」
戦いに疲れ果て、クウトはようやくそのことに気づいた。
自分を道具としてしか見ていない、かつての仲間の子孫にも飽き飽きだった。
会議の場で引退を宣言し、勇者の証も放棄。清々しく立場を強引に捨てることに成功。
遂に手に入れた自由な日々。
そんなクウトの前に、転生にも関わった女神が現れる。
想像よりも酷い状況を見て、女神は新たな力を授け言う。
「とりあえず、スローライフでもしてなさい」
そんな言葉と共に送り出された元勇者は、田舎でのんびり暮らすべく新生活を開始した。
しかし、そんな彼の前に現れたのは別世界に行ったはずの二代目魔王。
似たような事情を抱えた彼女の話を聞き、クウトは同居生活を提案する。
こうして、元勇者と元魔王の田舎暮らしが始まった。
無理のない範囲での畑仕事。
冒険者としての活動。
町の人々との触れ合い。
慣れない普通の生活に苦戦しつつも、二人は穏やかな日々を少しずつ手に入れていく。
たまに起きるトラブルは、その有り余るパワーで粉砕しながら……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる