stone form ―世界を滅ぼした死神の、ただ一人への執着―

ホタカ

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第1章

第13話 ボサ髪の総司令官と、ココアでほどける夜

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夕食時。
いつものようにじんの向かい席でご飯を食べていた流実るみは意を決して「お話があります」と口火を切った。
まだ疲れた顔をしているものの、いつも通りに戻った靭は、唐突の発言にチラリと流実を見ると最後の米を口に放り込む。

「なんだ」
紅族べにぞくの皆さんと、食事をしながらお話ししましょう」
「……何言ってんだお前」

明らかに不機嫌になった彼は、そう言うと味噌汁を流し込んで箸を置き、席を立った。

「あっ、まだ話は…」
「そんな戯言を言う暇があるなら仕事しろ。もう世話係として問題ないと聞いたが」

痛いところを突かれて、つい「うっ」と口籠る。
その隙に二階の書斎へと消えてく靭を見て、流実は悔しげに唇を噛んだ。
問答無用だ。取り付く島もない。

確かに彼は忙しい。
それは一重に自分が世話係として働けない分、彼が一人で業務をこなしているからだ。
そんな仕事もできない部下から急に食事会開こうと言われたら「は?」となるのは当然だ。怒られないだけマシなのかも知れない。
…だが、おちおちしてられない。ギルバートの話では、いつ彼が城へ追い返されてもおかしくはないのだから。

(でも、どうしたら話を聞いてくれるかな…)

自分だったら、どんな人からのお願いなら素直に聞くだろう?

(…仲の良い人だったり、好きな人からなら聞くかも)

今は世話係の仕事をして信頼を得てから仲良くなろう。そもそも、自分はあの人の世話係なんだし。
流実はそう考えると、新たな決意で明日からの仕事に向き合うのであった。


◇◇◇◇


翌朝から宣言通りに世話係の仕事は始まった。
初めて彼の書斎に入った流実は、目の前の主人の姿に目を奪われていた。

「―――以上だ。何か問題があればその都度聞け」
「は、はい。今日からよろしくお願いします」

今日は一日来客の予定もない靭は、シャツにズボンのラフ着で眼鏡をかけていた。
今まで眼鏡をかけた姿を見たことがなかったが、どうも書類業務の時はかけているらしい。
神憑かみつきは万能ではないのだと、初めて知った。

(………いや、それよりも…)

流実は気まずそうに目の前の銀髪を見る。
今まで彼の髪はサラッサラの猫っ毛だと思っていた。後ろで一つに括り、彼が歩くたび腰まで伸びた真っ直ぐな髪が風に靡いてとても綺麗だと思っていたのに…。

今の彼は目を背けたくなるほどのボサ髪だ。
彼の顔が整いすぎているせいで妙にアンバランスになり残念の一言。

しかし当の本人は全く気にする事もなく淡々と執務をこなしていく。食事時は彼なりに気を遣っていたのか。とにかくこの姿を見るのは初めてである。

(外見が綺麗な人って案外無頓着だったりするよね…。まあ、意外な一面を知れて良かったという事にしておこう…)

雑念を振り払い、改めて世話係の仕事に集中する。
・書類作成のサポート
・完成書類の伝達・書類の受け取り
・資料整理
言い渡された業務は三つだった。

「早速だがこの資料を持ってこい」

そう言って紙切れを渡される流実。
見れば、三冊分の本のタイトルと詳細地図の名称が書いてあった。
成る程、これが書類作成のサポート業務らしい。

指定された書類を運ぶ業務は思いの外簡単に感じ、流実はホッと息をつき書斎を出て……そして足が止まった。

一歩部屋を出れば所狭しと本が積み上がり、一階には図書館化した膨大な書類や本の山が一面に広がっている。

そしてここ数日、本を読んでいて文字順に並べられていない事には気付いていた。
この中からたった三冊の本と指定された地図を見つけ出すなど…一日かけたって無理だ。

「すみません、クロノアさん…」
「なんだ?もう持ってきたのか?」

数分もしないうちに再び書斎のドアを開けた世話係に、靭は幾分驚いた表情をしていた。
流実はチクリと胃が痛む。……ごめんなさい違います。

「あの…どの本棚にあるかヒントもらえますか?」

おずおずと聞いた流実に、一転して無表情になる靭。

「………最初の本は一階のリビング側にあった。二冊目はキッチンの近くの本棚だったか。三冊目は――ああ、もう良い」

そう言うと、靭はため息を吐いて立ち上がった。
説明するより自分で探した方が早いと思ったのだろう。ズカズカと階段を降りていく彼に慌てて後を付いていく。

彼が数分探すと、目的の本は見つかった。詳細地図は階段下の壺の中に丸めて突っ込まれていた。これは彼に聞かなければ絶対分からないやつだ。

「あの…聞いても良いでしょうか?」
「……なんだ」
「この本棚の並べ方は、何か決まりがあるんですか?」
「適当」

「てきとう…」言った言葉が理解できずに、つい小声で同じ言葉を繰り返す流実。

「前回一人で整理した時は時間がなくてな」
「…その節はすみません」
「これからはお前の管轄だ。お前のやりやすいように変えろ」

なるほど、特に決まりがないなら好きにできる。
……ん?つまり、彼は適当に本を突っ込んだにもかかわらず、それを覚えていて探し出したということだろうか?

(……怖)

「なんか言ったか」
「い、いえ!何も言ってないはずですけど!?」
「顔が言ってる」
「!? あっ!じゃあこれから資料整理をして良いでしょうか?」

「はあ?」と、眉を上げて不機嫌そうに返す靭。

「文字の次はこれか」
「す、すみません……。すぐに掃除婦さんを」
「三日やる。それまでに終わらせろ」

食い気味に了承してくれた靭に流実はペコリと頭を下げた。
彼にとって一人分の仕事が増えるよりも他人が一人増える方が嫌らしい。

流実は大変申し訳ない気持ちで書斎へ消えて行く彼の背中を見送った。
ボサボサの長い銀髪がとても目立ち、つい流実は整えたい衝動にかられるが、そんな事をしていれば怒られそうなので我慢する。
流実は心の中で謝罪をして意を決したように目の前の本達を睨むのであった。
 
それから――約束の日。
整然と並んだ書類と本、そして魂が抜けた顔の流実がいた。短時間睡眠で切り抜けた三日間、夢の中でも本を並べていた気がする。

ふと視線を上げれば、二階の書斎の灯りが目に入る。

「……なんか、ずっと明かりが付いてる気がする…」

ボソリと、精気の抜けたまま呟く流実。
朝起きた時には既に書斎で仕事をしているし、夜中にトイレに目を覚ませば書斎から紙をめくる音が聞こえる。
あの戦闘が終わってからずっとこの状態だ。

(……いつ、寝てるんだろう?)

今更気付いた事実に血の気が引いていく。
そして、気付けば流実は勢いそのまま彼の書斎を開けていた。

血相を変えて飛び込んできた世話係に、彼は少しだけ驚いているようだった。
相変わらずのボサ髪にラフ着の靭だが、流実が渡した髪留めで前髪をキッチリ留めており、眼鏡の奥の隈がよく分かった。

「―――ごめんなさい!!」
「!? 何をした!」

いきなり謝罪を口にした世話係に、彼は何かをやらかして謝っているのだと思ったらしい。つい声を上げて問いただす。

「えっ?あ、ギリギリでしたが、書類整理が終わりました。これでようやく通常業務ができます」
「……は?」
「じゃなくて、私のせいでクロノアさんは休む事もできずに一人で仕事をする羽目に…。それを謝りたくて。本当にすみませんでした」

ペコリと、書斎の入り口で頭を下げる流実。
しばらく沈黙が流れる。

「……それだけか」
「え!?や、やっぱり謝るだけじゃ駄目でしょうか?」

不安になりパッと顔を上げる。
するとそこには、ここ数日よく見る死んだ目をした靭がいた。前髪という彼の顔を遮るものがないせいで、ご尊顔が無の境地に至っているのが分かる。

「っ本当にごめんなさい!私、もう何でもできますので!」

暫く遠くを見つめていた彼は眼鏡を外すと、フーッと深くため息を吐く。そして眉間に寄った皺をもみほぐすように右手で目頭を掴んだ。
しばらくその状態のまま微動だにしなかったが、やがてゆっくりと目頭から指を離すと、背もたれに深く寄りかかった。

「……今、何時だ?」
「え!?深夜二時です」
「そうか…。少し休憩する。何でもいいから、飲み物を持ってこい」
「! はいっ!!」

書斎から出て行った流実を確認し、彼は深いため息を吐いて再び目頭をもみほぐした。



◇◇◇◇


お盆にタオルだけ乗せて書斎に入ってきた流実に、思わず靭は「何だソレは」と怪訝そうに言った。
まさか絞って飲めとでも?と言いたそうな表情でジロリと流実を睨む。一方の流実はキョトンとした表情で見つめ返した。

「飲み物は今作ってますよ。その間にホットタオルをと思いまして」
「ホットタオル?」
「やった事ないですか?目に当てるとスッキリするんですよ」

お盆のタオルを持ち上げながら言う流実。

「……これを目に当てるのか」
「そうです。だいぶ目が辛そうだったので。目をつぶって上を向いて下さい」

一瞬身構える靭。

だが――しばらく経って、言われた通り目を瞑り、上を向いてくれた。
軍の総司令官である彼は、普段であれば決して無防備な姿を晒す事などしないだろう。が、いかんせん彼は疲れきっていた。
黙って上を向いている靭に、流実はそっとタオルを彼の目元に置く。

「……!」
「じんわり気持ち良くないですか?」

どうやら良かったらしく、タオルを目に当てたまま微動だにしない。

(……美形って…顔の輪郭だけでも美形だとわかるんだ)

そんな事を考え、ついジッと見つめてしまう。線が細いのに、男性的な骨格と筋ばった首筋。そして、意志の強そうな唇。
いくらホットタオルを当てるためとはいえ、とんでもないモノを間近で見てしまった。

流実は今見た刺激物を忘れるように慌てて書斎から出ると、キッチンへ向かうのであった。


「……あ~……やっぱりココアは落ち着くなぁ……」

その甘い香りを嗅いだ瞬間、流実は疲れも先程の刺激物も忘れて綻んだ。
―――缶を開けた時のあの至福の香り。流実はココアが一番好きな飲み物だった。
眠れない時や元気のない時でも、何故かあの匂いを嗅げばホッとリラックスできる不思議な飲み物だ。

彼のココアを作るついでに、自分の分もコップに入れた流実は再び書斎のドアを開ける。すると、靭はちょうどホットタオルを外していたところだった。

「少しはスッキリしましたか?」
「……ああ」

心なしか先程よりも顔色が良くなった靭は素直に返す。
流実は少しだけ高鳴った心臓に気付かない振りをして、持ってきたコップを渡し、タオルを受け取った。

「何だこれは」
「ココアですよ。これも初めてですか?」

書斎に広がるココアの芳醇な香りに、怪訝そうに中身を確認する靭。

「……甘い匂いがする」
「ココアの匂いですよ。原末は苦いので牛乳とハチミツを加えました。ちゃんと味見しましたし変な物ではないですよ?」

眉を寄せて動かない彼を無視して流実は自分のココアを一口飲んだ。

(……ああ、癒される…)

ハチミツの甘さと牛乳のまろやかさ。そしてカカオの香り高さに思わず表情が緩む。ちょうど良い飲み頃になったそれは、喉を過ぎて全身にじわりとほのかな温かさが伝わってくる。
彼が飲まないなら後で私が貰えばいいや。
そう思ってチラリと見ると、彼もコップを傾けているところだった。
どうやら流実の表情を見て飲んでみる気になったらしい。

「!」
「……美味しいですよね?私もココア大好きなんです」

その驚いた表情を確認した流実はしたり顔で彼に話しかけた。

靭はハッと我にかえると直ぐに表情を引き締めたが、どうやら美味しかったらしくあっという間にコップは空になった。
……案外分かりやすい人だ。また作ってあげよう。
流実は心の中でクスリと笑うと、空のコップを見つめる靭に話しかけた。

「まだ仕事が残っているんですか?」
「見りゃ分かんだろ」
「今日中に終わらせないとダメなものですか?」
「いや、そんな事もないが…」
「だったら、今日はもう寝て下さい」
「は?」

まさかそんな事を言われると思わなかったのか、本当に「は?」という表情で流実を見ていた。

「ここ最近休めてないですよね?」
「……休んでも書類は来るだろ」

眉を寄せて答える靭。
まあ、その通りなんだけど。

「私のせいで負担をかけてしまって、本当にごめんなさい」
「別にお前のせいではない。この書類は殆ど総主のものだ。それに、自分の体調くらい自分で管理できる」
「明日からきちんと世話係として働きます。だから…今日くらいは…」

暗い表情で靭を見つめる。
すると、しばらく無言だった彼がようやく口を開いた。

「ちょうどキリも良いし、今日は休む事にする。―――明日からきちんと働け」
「!…はい!」

思わずホッとして微笑む。
その顔を見た靭が、一瞬動揺した顔になった。
それには気付かない流実は、未だココアの甘い匂いが残る書斎を出る。

後に残された靭は、空のコップを眺め、そして――

「…悪くない」

そう、小さく呟いた。
もちろん流実には聞こえなかったけれど。
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