52 / 60
四重奏連続殺人事件
しおりを挟む
倉科の仮説と樋山の見解
倉科は一つの仮説を立ててみた。誰かが江利子と一緒に部屋にいた。その人物が江利子をベランダから転落させた……。その方法は倉科がベランダで考えたようだとして、その後、鍵をかけて部屋を出た。――しかし、どうやって鍵をかけたのだろう? 鍵が無くとも外側から施錠できる方法は?
(そんなことができるだろうか? 鍵が無くとも開錠する方法はある。ピッキングだ。しかし、今回の件は逆になっている……)
江利子の部屋にいた人物が合鍵を持っていたと仮定したら、事件以前、既に入手していたと考えるしかない。彼女を転落させてから入手して施錠したとするなら、説明が非常に困難になると言うか、不可能だ。何故なら、鍵は紛失していないからだ。
つまり、犯行後、合鍵を作製して、それを使って施錠したことになるからだ。それだけの時間的余裕があったとは、到底考えられない。事前に合鍵を用意していたと考えるのが妥当だ。合鍵を所有している杉谷には不動のアリバイがある。江利子が杉谷以外に合鍵を渡すような関係者がいたのだろうか?
(星野遼介はどうだろうか?)
しかし、両者の関係は、そのようなものではないと亀井綾乃が断言している。
(外から鍵を掛ける方法があればいいのだが……)
考えが行き詰まった倉科は、ウーンと大きく唸りながら温泉の湯船とサウナ室を行き来している。
数人がドヤドヤと浴室に入ってきた。大きな声で、課長がどうの、部長がどうのとはなしている。会社の同僚だろうか。温泉の湧きでる音しか聞こえなかったのが、にわかに騒がしくなる。
倉科は思考を中断して、入浴だけを楽しむことにした。
部屋に戻った倉科は樋山に電話をした。スマホのかけ放題プランは貧乏探偵にとって最高だ。込み入った調査事項を長電話で伝えるのを気にしなくて済む。通話料金にひやひやしていた頃が、嘘のように感じられる。
樋山はこちらの用件を聞く前に喋り始める。
「先生が話していたあの件、星野氏の被害者についてですけど、発見しましたよ」
倉科は江利子の件ばかり考えていたので、反応が少し遅れた。
「ああ、裏口入学の件だったよね、どこに住んでいる人?」
無意識に札幌であって欲しくない、綾乃とは無関係であって欲しいと願っていた。
「東京在住者です。音楽関係者やその他いろいろなコネを使って調べてみたのですが、夢想花音楽事務所と星野氏 は、音大志望者とその保護者達の間で結構、噂になっているようです」
「裏口入学で?」
「そうじゃないです。入学するための先生選びについてです」
倉科は綾乃の話と樋山の調査結果を思い出した。
「星野氏のラインで有力教授を紹介してもらうと、謝礼は高額ですが、合格率が高いとの評判らしいです」
「ふーん。それで、被害者はどの程度の被害を受けたのかね? 実際に会って事情を聴いたの? 相当高額な謝礼を支払ったとか」
樋山は得意げな口調で、
「勿論ですよ。推測憶測で物事を語ってはいけない、と強く教えられましたからね」
倉科は苦笑した。何と忠実に教えを守っていることか。
樋山の説明によると、ピアノを専攻志望の女子で、中学三年生のとき、某大手の音楽教室から星野遼介氏を紹介された。
高校三年間レッスンを受ければ、都内の有名音大に絶対合格できるとのことで、それを信じて志望校の有名教授を紹介してもらい、高校三年間、高額なレッスン料――数百万円を支払ったにも拘わらず不合格になった。技能が低すぎて合格ラインに達していないとの尤もらしい理由を告げられたとのこと。
「うーん。当事者同士の密約みたいなものだから、どうしようもないね」
「そうなんですけど、両親は怒りが収まらないので、弁護士に相談したらしいです。支払ったレッスン料の一部でも取り戻せないかと」
倉科は当事者間の法律関係を組み立てながら、
「駄目だと言われるに決まっているよ。現実にレッスンは実施されて、その対価として謝礼を支払ったのだから、その教授にレッスン料を返還する義務は発生しないよ。別の考え方として、裏口入学の対価として謝礼を支払ったのなら、法的には不法原因給付になるから、これも返還請求できないんだ。判り易く言うと、殺人の依頼をして金を払ったけど殺人が実行されなかった場合、依頼者は金を返せと言う権利がないんだ。不法なことのために支払った金は、法律によって取り戻せないってことだよ」
樋山に理解し易いよう比喩を交えて話した。
「でも、入試間際になって、もっとレッスンの回数を増やさないと合格ラインに届かないって、言われたので相当高価な特別レッスンとやらを受けたそうです。それでも受からなかったのは、詐欺じゃないんですかね?」
樋山には法律が不合理に映るらしい。怒った口調になってくる。
「それでも、駄目だろうな。詐欺罪を成立させるのはとても困難なんだ。詐欺罪は、俗に心の犯罪とも言われて、犯人が『騙すつもりでした』って言わない限り立件できないんだ」
「へーっ。そんなもんですかねぇ」
ますます怒りを露わにした語調になった。倉科は、この話題を避けようとして、
「それよりも、他に被害を受けた人はいるの?」
「都内だけでも何人もいるらしいですよ。全国的には相当の被害者数になるんじゃないですか?」
「星野氏が大々的にこのビジネスを展開していたことは証明できるね」
倉科の声は、一つの問題に目鼻が付いたことを素直に喜び弾んだ。
「ところで、ちょっと教えて欲しいのだけど、ピッキングで、鍵を閉めることはできるのかね?」
「えっ?」樋山は少しの間、絶句した。
「せんせい。ピッキングって鍵を開ける方法ですよ」
少々、馬鹿にしたような様子が伝わってくる。この先生は何も知らないんだなぁ、と思っているようだ。
「君は、鍵のエキスパートだから、鍵については何でも知っているんじゃないの?」
樋山は少しムッとしたような口調で、
「鍵を開けるのが専門で、鍵を閉るのはやってないですよ。それに、技術的に考えても、ピッキングで鍵を閉めるのは……」
倉科は樋山をおだてるように、
「いやー、ピッキングを習得するのは相当に難しいんでしょう。熟練者の君でもピッキングで鍵を閉めるなんてのは考えつかないのだから、技術を習得していない者には及びもつかないだろうね」
樋山の声が先生口調になり、ピッキングの技術が一朝一夕に習得できるものではないことを力説した。
「ピッキングにおいて、ピックとテンションを操作する方法はですね、ピックでタンブラーを押し上げて、テンションでシリンダーの内筒を回転させるのですが、その調整具合が微妙でして、なかなか熟練を要します。云々」
御高説を聞き終わった倉科が尋ねた。
「それじゃあ、ピッキング以外の方法で鍵を閉めることができる?」
「いろいろありますけど……。鍵の種類、ドアの状態にもよりますから、一概には言えませんね」
樋山は含みのある回答をした。
「見て欲しいものがあって、君の意見を聞きたいのだけど」
樋山の声が急にガラリと変わった。おそらく明日の遠足を楽しみにしている小学生のような表情になっているのだろう。
「ワクワクしますね。例の博多の一件でしょう? 先生はいつ東京へ?」
早くも謎解きに挑戦するかのような勢いだ。
「名古屋に立ち寄ってからになるから、二、三日かかるかも知れないけど……」
「先生の予定は、結構、不確かですからねぇ……」
嫌味なことを言う奴だ。確かに倉科はフリーの仕事をしているので、気ままに予定を変更したりすることが度々だった。事実、樋山との約束を大幅に変更したり、直前になってキャンセルしたことも一度や二度ではなかった。根に持っているのだろう。
「どんな資料ですか? すぐにメールで送ってくださいよ。早く見たいので」
倉科はスマホ操作して映像を捜した。
「写真はすぐに送れるけど、ビデオは無理だろう?」
電話の向こうから樋山が苦笑しながら、
「ビデオ撮影した映像も遅れるんですけどね、まあ、先生は情報弱者だから、東京で拝見しますよ」
どいつもこいつも、人のことを情報弱者、情報弱者と言いやがってと、ムッとしたが、
「まあ、スマホの映像だけでも、よく精査しておいてくれ」
「了解しました。楽しみにしています」
倉科はスマホをテーブルに置き、タバコを燻らせながら、リモコンを取り、テレビの電源を入れると、特別番組として、アラブかアフリカあたりと思われるゲリラ訓練所の様子が中継されていた。
特に、倉科の目を引いたのが、車に関連した、テロ及び暗殺方法だった。それぞれ、イグニッションキーを回すと仕掛けられた爆弾が破裂するものや、ブレーキ・ホースを切断して追突死させる手口、暗殺対象のシート・ベルトに切れ目を入れておき故意に正面衝突引き起こすもの等が紹介されていた。
シート・ベルト……? 何かチラッと閃いたが、その後は続かなかった。
鈴木正恵の件を思い出していたが、彼女はシート・ベルトをしていなかった。同乗者の星野遼介は着装していたが……。
倉科は一つの仮説を立ててみた。誰かが江利子と一緒に部屋にいた。その人物が江利子をベランダから転落させた……。その方法は倉科がベランダで考えたようだとして、その後、鍵をかけて部屋を出た。――しかし、どうやって鍵をかけたのだろう? 鍵が無くとも外側から施錠できる方法は?
(そんなことができるだろうか? 鍵が無くとも開錠する方法はある。ピッキングだ。しかし、今回の件は逆になっている……)
江利子の部屋にいた人物が合鍵を持っていたと仮定したら、事件以前、既に入手していたと考えるしかない。彼女を転落させてから入手して施錠したとするなら、説明が非常に困難になると言うか、不可能だ。何故なら、鍵は紛失していないからだ。
つまり、犯行後、合鍵を作製して、それを使って施錠したことになるからだ。それだけの時間的余裕があったとは、到底考えられない。事前に合鍵を用意していたと考えるのが妥当だ。合鍵を所有している杉谷には不動のアリバイがある。江利子が杉谷以外に合鍵を渡すような関係者がいたのだろうか?
(星野遼介はどうだろうか?)
しかし、両者の関係は、そのようなものではないと亀井綾乃が断言している。
(外から鍵を掛ける方法があればいいのだが……)
考えが行き詰まった倉科は、ウーンと大きく唸りながら温泉の湯船とサウナ室を行き来している。
数人がドヤドヤと浴室に入ってきた。大きな声で、課長がどうの、部長がどうのとはなしている。会社の同僚だろうか。温泉の湧きでる音しか聞こえなかったのが、にわかに騒がしくなる。
倉科は思考を中断して、入浴だけを楽しむことにした。
部屋に戻った倉科は樋山に電話をした。スマホのかけ放題プランは貧乏探偵にとって最高だ。込み入った調査事項を長電話で伝えるのを気にしなくて済む。通話料金にひやひやしていた頃が、嘘のように感じられる。
樋山はこちらの用件を聞く前に喋り始める。
「先生が話していたあの件、星野氏の被害者についてですけど、発見しましたよ」
倉科は江利子の件ばかり考えていたので、反応が少し遅れた。
「ああ、裏口入学の件だったよね、どこに住んでいる人?」
無意識に札幌であって欲しくない、綾乃とは無関係であって欲しいと願っていた。
「東京在住者です。音楽関係者やその他いろいろなコネを使って調べてみたのですが、夢想花音楽事務所と星野氏 は、音大志望者とその保護者達の間で結構、噂になっているようです」
「裏口入学で?」
「そうじゃないです。入学するための先生選びについてです」
倉科は綾乃の話と樋山の調査結果を思い出した。
「星野氏のラインで有力教授を紹介してもらうと、謝礼は高額ですが、合格率が高いとの評判らしいです」
「ふーん。それで、被害者はどの程度の被害を受けたのかね? 実際に会って事情を聴いたの? 相当高額な謝礼を支払ったとか」
樋山は得意げな口調で、
「勿論ですよ。推測憶測で物事を語ってはいけない、と強く教えられましたからね」
倉科は苦笑した。何と忠実に教えを守っていることか。
樋山の説明によると、ピアノを専攻志望の女子で、中学三年生のとき、某大手の音楽教室から星野遼介氏を紹介された。
高校三年間レッスンを受ければ、都内の有名音大に絶対合格できるとのことで、それを信じて志望校の有名教授を紹介してもらい、高校三年間、高額なレッスン料――数百万円を支払ったにも拘わらず不合格になった。技能が低すぎて合格ラインに達していないとの尤もらしい理由を告げられたとのこと。
「うーん。当事者同士の密約みたいなものだから、どうしようもないね」
「そうなんですけど、両親は怒りが収まらないので、弁護士に相談したらしいです。支払ったレッスン料の一部でも取り戻せないかと」
倉科は当事者間の法律関係を組み立てながら、
「駄目だと言われるに決まっているよ。現実にレッスンは実施されて、その対価として謝礼を支払ったのだから、その教授にレッスン料を返還する義務は発生しないよ。別の考え方として、裏口入学の対価として謝礼を支払ったのなら、法的には不法原因給付になるから、これも返還請求できないんだ。判り易く言うと、殺人の依頼をして金を払ったけど殺人が実行されなかった場合、依頼者は金を返せと言う権利がないんだ。不法なことのために支払った金は、法律によって取り戻せないってことだよ」
樋山に理解し易いよう比喩を交えて話した。
「でも、入試間際になって、もっとレッスンの回数を増やさないと合格ラインに届かないって、言われたので相当高価な特別レッスンとやらを受けたそうです。それでも受からなかったのは、詐欺じゃないんですかね?」
樋山には法律が不合理に映るらしい。怒った口調になってくる。
「それでも、駄目だろうな。詐欺罪を成立させるのはとても困難なんだ。詐欺罪は、俗に心の犯罪とも言われて、犯人が『騙すつもりでした』って言わない限り立件できないんだ」
「へーっ。そんなもんですかねぇ」
ますます怒りを露わにした語調になった。倉科は、この話題を避けようとして、
「それよりも、他に被害を受けた人はいるの?」
「都内だけでも何人もいるらしいですよ。全国的には相当の被害者数になるんじゃないですか?」
「星野氏が大々的にこのビジネスを展開していたことは証明できるね」
倉科の声は、一つの問題に目鼻が付いたことを素直に喜び弾んだ。
「ところで、ちょっと教えて欲しいのだけど、ピッキングで、鍵を閉めることはできるのかね?」
「えっ?」樋山は少しの間、絶句した。
「せんせい。ピッキングって鍵を開ける方法ですよ」
少々、馬鹿にしたような様子が伝わってくる。この先生は何も知らないんだなぁ、と思っているようだ。
「君は、鍵のエキスパートだから、鍵については何でも知っているんじゃないの?」
樋山は少しムッとしたような口調で、
「鍵を開けるのが専門で、鍵を閉るのはやってないですよ。それに、技術的に考えても、ピッキングで鍵を閉めるのは……」
倉科は樋山をおだてるように、
「いやー、ピッキングを習得するのは相当に難しいんでしょう。熟練者の君でもピッキングで鍵を閉めるなんてのは考えつかないのだから、技術を習得していない者には及びもつかないだろうね」
樋山の声が先生口調になり、ピッキングの技術が一朝一夕に習得できるものではないことを力説した。
「ピッキングにおいて、ピックとテンションを操作する方法はですね、ピックでタンブラーを押し上げて、テンションでシリンダーの内筒を回転させるのですが、その調整具合が微妙でして、なかなか熟練を要します。云々」
御高説を聞き終わった倉科が尋ねた。
「それじゃあ、ピッキング以外の方法で鍵を閉めることができる?」
「いろいろありますけど……。鍵の種類、ドアの状態にもよりますから、一概には言えませんね」
樋山は含みのある回答をした。
「見て欲しいものがあって、君の意見を聞きたいのだけど」
樋山の声が急にガラリと変わった。おそらく明日の遠足を楽しみにしている小学生のような表情になっているのだろう。
「ワクワクしますね。例の博多の一件でしょう? 先生はいつ東京へ?」
早くも謎解きに挑戦するかのような勢いだ。
「名古屋に立ち寄ってからになるから、二、三日かかるかも知れないけど……」
「先生の予定は、結構、不確かですからねぇ……」
嫌味なことを言う奴だ。確かに倉科はフリーの仕事をしているので、気ままに予定を変更したりすることが度々だった。事実、樋山との約束を大幅に変更したり、直前になってキャンセルしたことも一度や二度ではなかった。根に持っているのだろう。
「どんな資料ですか? すぐにメールで送ってくださいよ。早く見たいので」
倉科はスマホ操作して映像を捜した。
「写真はすぐに送れるけど、ビデオは無理だろう?」
電話の向こうから樋山が苦笑しながら、
「ビデオ撮影した映像も遅れるんですけどね、まあ、先生は情報弱者だから、東京で拝見しますよ」
どいつもこいつも、人のことを情報弱者、情報弱者と言いやがってと、ムッとしたが、
「まあ、スマホの映像だけでも、よく精査しておいてくれ」
「了解しました。楽しみにしています」
倉科はスマホをテーブルに置き、タバコを燻らせながら、リモコンを取り、テレビの電源を入れると、特別番組として、アラブかアフリカあたりと思われるゲリラ訓練所の様子が中継されていた。
特に、倉科の目を引いたのが、車に関連した、テロ及び暗殺方法だった。それぞれ、イグニッションキーを回すと仕掛けられた爆弾が破裂するものや、ブレーキ・ホースを切断して追突死させる手口、暗殺対象のシート・ベルトに切れ目を入れておき故意に正面衝突引き起こすもの等が紹介されていた。
シート・ベルト……? 何かチラッと閃いたが、その後は続かなかった。
鈴木正恵の件を思い出していたが、彼女はシート・ベルトをしていなかった。同乗者の星野遼介は着装していたが……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる