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番外編

生徒会会計の息抜き①

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机の上には大量の書類。
今は授業中のはずなのに、パソコンと向き合い、時には書類に書き込むという作業を1人生徒会室で行っていた。

「あーーー、もう、終わんないよぉーー。皆んなのばーか!」

文句を言っても、それに歯向かってくる相手は誰もいない。
独り言を言いながらも、作業をする手は止めない自分に少し悲しくなる。

こんな状態になったのはいつからだろうか。1年の時に生徒会へと勧誘され、先輩や同じく生徒会に入った同級生と共に、切磋琢磨しながら楽しく過ごせていたはずなのに。

……
………
…………


この学園の方針で、卒業後に大学へは進まず起業したり家業を継ぐ生徒もそれなりにいるからか、色々な行事について企画から運営まで生徒で行うこととなっている。

今は5月。
新入生歓迎会が予定されている。

学園生活中に友好関係を広げる…将来のビジネスパートナーを見つける目的もある一大イベントだ。


学年が一つ上がり、今年は新入生を出迎える側だ。1年生には、自分が感じた様に楽しい思いをして欲しい。
それなのに…まだ企画段階なのだ。

今の時期なら、当日の流れを確認していてもおかしくない。
ただ、本来いるはずである生徒会メンバーが、ある生徒の存在によっていなくなってしまったのである。

「バカバカバカアホ……特にバ会長ぉー!」

いつもは偉そうに会長席に踏ん反り返って座る人を思い出し、丸めた紙をそこに投げた。
何にも当たらずぽとりと落ちたその様子に虚しさが溢れ、忙しなく動いていた手も止まった。

「….。」

そうした時、コンコンコンと生徒会室の扉が鳴った。

もしかしたら、と期待してしまう心をすぐに打ち消す。
いつも通りのトーンを心がけて返事をした。

「はーい、どうぞー。」
「失礼します。」

礼儀正しく頭を下げ、入って来たのは入学前から生徒会に入ることが決まっていたという異例の後輩だった。

「うるしーじゃん。どうしたの?」
「宇留島、ですよ。森先輩。」
「宇留島だから、うるしーでしょ?」
「今、どこまで進んでますか?」
「ちょっとー、無視はいけないんじゃないの?」

勝手に人の机の資料を見ながら、口をとがらせる俺を無視しする。数枚資料を見ると理解したのか説明も待たずに自身に与えられたデスクに向かった。

「授業中じゃないの?」

後輩の手がピタと止まる。

「……先輩、少し休んだ方がいいですよ。今は昼休みです。」

時計を見るといつの間にか昼の時間になっていたらしい。

「あー、じゃあお言葉に甘えて、ちょっと休んで来ようかな。」

ガシガシと髪をかき、グッと背伸びをして立ち上がる。
横目で作業をし始めた後輩を見て、これだけは言わないとと近づく。

「今やってるヤツ、うるしーも歓迎される側なんだからね!…それ以外のヤツやってよ。」

情けないなと思いつつ、生徒会室から出て外の空気を吸いに行った。
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