迷宮探偵〜迷宮での事件を解決する最強探偵ここにあらわる〜

第一章

8.

　さて、俺には，ここで、二択ある。
　まず、ギルマスを説得する。
　これは，失敗する確率が多いし、なんと言っても不安要素しかない。
　次に、殺す。
　これは，失敗する確率がない。
　しかも、心配もあまりない。
　と考えると、成功法は、見えてくるよな。
　俺は，右手を出し、

「アドランティス・バーストッ！」

　俺は，叫んだ。
　その瞬間、全身に魔力が流れる。
　そして、その魔力が右手のひらに集中して放出される。
　その様子は，まるで、

「伝説よねぇ」

　その中に一人、聞いたことのある声が、

「ま、まさか、カラミラ様が……」
「あら？その下品で卑劣な貴方が私の名を呼んでもいいと？」
「す、すいま……」
「ま、いいわ。それより、貴方、死んだよね？」

　ギルマスの動きが止まったその一瞬をつき、ブラッドネオンを出現させる。
　そして、俺は，その銃を構えて、

「バンっ！」

　そう言った。
　すると、そこから出たのは，

「え？何も……」

　次の瞬間ギルマスの頭が吹き飛んだ。
　ブチャッと、汚い音が鳴る。

「さすがね。空間抑制魔力からの空間膨張魔力の転換よね？」
「基本だろ？てか、どこ行ってたんだよ」

　俺は，ギルマスの頭を掴んで、倒れていた彼女に投げつけた。

「な……」
「これで、お前の因縁は，晴れた。もう、いいだろ」

　俺は，そう言って、走り出した。
　さらに地下に降りるために。
　その後ろをカラミラが追いかけてくる。
　なぜ追いかけてくるのかは，知らないが、まぁ、俺の気分は，悪くなかった。