実はαだった俺、逃げることにした。

るるらら

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そして出会う俺とお前

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 「実際さ、お前らにとって俺はマーニアム神様の子って以外で一緒にいる理由ある?」
 「なんだ、妙な顔をしておると思ったらそんな事を考えておったのか。」
 「……なんかさ、色々と考える機会があって。」
 「そうさな…我はアルディウスに救われた身だ。……しかし、それ以上に危なっかしいお主があまりに可愛くての。ついつい世話を焼きたくなる。アルディウスは出会った時から他を守ろうとするが自身には目を向けもしない……ならば、我らが守れば良いではないか、と話になったのだ。」
 「……俺って、そんな自分に目を向けてなかった?」
 「自覚がないか。いくら怪我をしようとまるで他人事のように物申すものだからな。守らねばならぬと思うたのだ。確かにアルディウス、お主は我の恩人ではある。しかし、それ以上にお主はあまりに生きるのに拙くてな。」
 「なにそれ!つまり生きるの下手くそってこと?」
 「事実ではないか!お主は生きることに意味を見出さず生きておるのが目に見えてわかったわ。」
 「そんなわかりやすかったかなぁ…。」 
 「ワハハ、それはもう、な。お主が生きる世界がどのようなものかは想像がつかん。しかし、共にいることは出来よう。なれば、少しでも気が休まるように、我らが拠り所になりたいと思うたのだ。……残念ながら、アルディウスからは近寄ることはなかったがの。」
 「まぁ、……それは今まで俺に自覚がなかったからで…今では随分と大切にされていたことがわかって……。」
 「では、今ではどうだろう?我らと共にいたいか?」
 「そりゃ勿論!もう呆れてしまって俺とはいたくない?」
 「そのようなわけ、ないだろう?アルディウスは我らの子であり、兄弟であり、友だ。命尽きるまで共にいるよ。とこを共にするくらいには好いておるからの。」
 「………それだと、なんか意味合いが怪しくならない?ただ一緒に寝てるだけでしょ…。」
 「何が違うと言うんだ。家族なら共に寝ることもある。……そういえば、昔にコクヨウがお主を婿にすると騒ぎ立てておったな。お主どうするのだ?」
 「婿……俺、どうしても夫婦みたいな深い家族って信用出来なくて……多分、前世のせいもあるんだけど…。」
 「そういえば、アルディウスの前世の話は聞いたことがないなぁ。」
 「聞きたい?」
 「いや、今のアルディウスにしか興味は無いよ。話したくなったらすれば良い。……少し話しすぎたかの。少し寝るが良いぞ。」
 「……朝飯の時間にはちゃんと起こしてよね。今日はコクヨウが作ってくれるんだから楽しみにしてるんだから。……ハクア、もふもふになって。」
 『仕方あるまい。可愛い可愛いアルディウスの頼みならば……ほれ、どうだ?』
 「ふふふ、最高…。ふぁ~…暖かい…眠くなる…。」
 『今は寝るが良いぞ。起きたらまた話そう、色々な。』
 「うん……、おやすみ………。」
 『あぁ、おやすみアルディウス。』






 『ようやっと…ようやっと甘えることを覚えたかこの子は…ほんに甘え方を知らぬ男よ。……それでも、アルディウスは我らの大事な可愛い子。お主が我らと同じ境地になるまで共にいよう。コクヨウもコハクも同じように思っておるだろうに。

 アルディウスが可愛い我が子であることに変わりはないよ。安心して休むが良いぞ。』



 
 
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