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第二十八話 ジェシカ
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姉が婚約を破棄したことについて父から説明を受けた後、ベンとともに今夜寝泊まりする部屋――私が使用していた部屋へと移動した。その間、気持ちを整理しようとしてもできず、心のもやもやが募る一方だった。
部屋に入るや否やソファーに座り込む。
「ソフィア……大丈夫か……」
隣に座ったベンに肩を抱かれる。
「大丈夫では……ありませんわ……っ」
ロバートが不倫をしたという事実に最も衝撃を受けたが、驚いたのはそれだけではなかった。不倫の証拠を掴んだのは父でも姉でもなく、ベンだったのだ。
私のエプロンを作りに少し離れた街へ出かけた際、ベンが知り合いに似ている人物を見かけていたが、その人物こそがロバートだったそうなのだ。その時、すでにロバートの怪しい噂を耳にしていたベンは、私がカフェで待っている間ロバートの後を追って聞き込みを行い、実際に不倫の現場を目撃していたと。
そしてそのことがベンから父へと知らされ、父の方で内密に調査を行ったところ、やはりロバートが不倫しているという事実が明らかとなったらしい。
あの日、知り合いに似た人物を見かけてからベンの顔が険しくなっていた理由が今となってわかった。あの時からずっと、私にショックな気持ちを隠しながら過ごしていただなんて……。
ベンがどういった経緯で怪しい噂を耳にしたのかはわからないが、姉も勘づいていたのだろうか。それとも、私と同じで突然知らされたのだろうか……。色んなことが頭の中をぐるぐると駆け巡り、気持ちが底なしに沈んでいくような感覚になり心が暗闇に覆われる。
「はぁぁ………………」
(お姉様……………………)
その夜、早めに就寝するも、中々寝付くことができないでいた。
(あ……)
ベンがそーっと、ベッドから出るのがわかった。
(お手洗いかしら)
もしかすると、ベンも中々寝付けていなかったのかもしれない。
私はケープを羽織り、部屋を出た。寝られないのなら、一緒に屋敷の廊下に飾ってある絵あるいは夜空を見ないか誘おうと思ったのだ。
ところが部屋を出ると、廊下の奥の方へと歩いていくベンの姿が目に留まった。ちょうど角を曲がるところだった。
(ベン様どちらへ……?)
後を追うように廊下を進み、角を曲がって階段を上がる。その先には絵が飾ってある空間があり、前にベンが今度グレイン家へ行くことがあったらじっくり絵を見たいと言っていたため、やはり寝られず絵を見ることにしたのだと思った。
階段をのぼると、ベンの声が聞こえてきた。
(……他に誰かいる……?)
こちらの姿が見えないところまで近づきしゃがみ込む。ゆっくりと顔だけ出してみると、そばの椅子の上に置物が置いてあり、その隙間からベンと姉の姿を捉えることができた。二人は並んだ椅子に腰かけている。
「驚かされたのはわたくしの方ですわ。まだ起きていらしたのですか」
「あぁ、寝られそうになかったんでな」
「どうしてこちらへ?」
「ここに飾ってある絵が観たくてな。中々じっくり観る機会がなかったんで、ちょうど寝られねぇなら夜中じゅう観ておこうかと思ってな」
「そうでしたのね……」
「そっちこそ、こんな時間にどうした」
「最近はこちらで絵を鑑賞してから寝るのが習慣となっているのですわ」
「……寝られねぇんだな」
「……何か勘違いをなさっているのではないかしら? わたくしは絵を観るのが好きなだけですわよ」
そう言うと、姉は顔を正面に向き直し、絵を見つめた。
「…………大丈夫か?」
「えぇ、なんともございませんわ」
「俺に遠慮する必要なんかねーだろ。吐き出したいことあんならここで吐いてスッキリしておいた方がいいんじゃねぇかと思うんだが……」
「別に……ショックも受けておりませんし、吐き出すことなど何もございませんわ」
「ショックを受けていない、か」
姉の表情が少し暗くなった。
「…………前々からひょっとしたら、とは思っておりましたもの。ベン様とソフィアの様子を見て確信に変わりましたわ」
「ん?」
「…………これ以上は何も申し上げませんわ」
「……おい、まさか……。いや、さすがにロバートに限ってそれはねぇと思うが……。何かひでぇことされて――」
「違いますわ」
「……だよな。悪ぃ」
「いえ」
「……………………」
しばしの沈黙が流れる。
「……最低なことをされましたが、ロバートと過ごした時間は素敵なものでしたわ。寂しさやもどかしさもございましたが、それ以上に幸せな時間の方が大きかったように思います」
「そうか……」
「ですが、今回のことを受けて裏切られたことには違いありませんので、未練は少しもございませんわ」
「…………」
「本当ですわよ。未練もなければ悲しくもないですわ……。ベン様には感謝しておりますの。歴とした証拠を見つけてくださり、滞りなく婚約を解消することができましたので」
姉はベンの方へ体を向けると、ゆっくりと頭を下げた。
「改めて、お礼申し上げます。この度は誠にありがとうございました」
「おいおい、んな改まった礼は要らねぇよ。ソフィアの家族のために何かすんのは当然のことだ。むしろ余計なことしちまったかと思ってたんだ……そう思ってもらえてんなら俺の方が救われてる」
「………………」
姉が口元をぎゅっとつぐんだように見えた。その表情からは辛い気持ちが伝わってくるようで、胸がぎゅっとなった。
(お姉様…………)
「…………どうして、どこかへ行ってくださらないのです? 気を使ってくださっても……いいではありませんか……っ……」
「………………」
「……別に……悲しくなんか…………」
姉と手を繋いだ記憶はあってもぎゅーっとハグをした記憶はなく、私たち姉妹はそういった仲なのだと思うが、今は姉をぎゅっと抱きしめたい気持ちに駆られている。恋愛にも他人にも興味のなかった以前までの自分だったら、今回のことをそれほど重く受け止めていなかったかもしれない。むしろそのような男と結婚せずに済んでよかったと、良い面にだけ目を向けていたかもしれない。
しかしベンとの出会いで愛を知った今の私は、痛いほど、苦しいほど姉の気持ちがわかってしまう。愛する人に裏切られることがどれだけ辛いことか、容易に想像がつく。
今にも二人の前に飛び出してしまいそうになっていると、ベンが優しくつぶやいた。
「泣きたきゃ泣いた方がいい」
「! だから……悲しくなど…………っ……ぅ…………っ」
鼻をすする音が悲しく響く。
(……お姉様…………!)
「気を張りすぎなんだよ、ジェシカ嬢は」
「っ……気を張ってなど、おりませんわ……」
「もっと肩の力を抜きゃいい。妹に対しても素直になればいいのによ」
ベンがそう言うと、姉の表情がすっと変わったように見えた。
姉はコホンと空咳をすると、背筋を伸ばし、さっと立ち上がった。
「どうもありがとうございました。お恥ずかしい姿をお見せし大変失礼いたしましたわ。それでは、おやすみなさいませ」
「はぁーー……ったく」
ベンは片手で頭を掻くと、立ち上がり、廊下を歩いて行く姉の後ろ姿に向かって声を出した。
「ジェシカ嬢!」
姉は足を止めるも、ベンの方を振り向きはしなかった。
「今度紹介したいやつがいるんだ」
「………………」
「今はまだそんな気分になれねぇかもしれねぇが、そいつとあんたは馬が合うと思う。俺の勘でしかねぇが、一度会ってみてくれよ」
「…………考えておきますわ」
そう言うと、姉は再び歩き出した。
ベンはふぅ……と息を吐くと、絵の方へと視線を向けた。
(はっ! 部屋に戻らないとだわ……!)
慌てて戻ろうとして、立ち上がった際、両手で掴んでいた椅子をぐいっと動かしてしまい置物が動いて音が立った。
ガタッ
「!!」
「……ん?」
(うそうそうそ……!!)
急いで階段を駆け下りようかどうしようかと悩む暇があるわけもなく、
「……ソフィア!?」
「っ…………!!」
部屋に入るや否やソファーに座り込む。
「ソフィア……大丈夫か……」
隣に座ったベンに肩を抱かれる。
「大丈夫では……ありませんわ……っ」
ロバートが不倫をしたという事実に最も衝撃を受けたが、驚いたのはそれだけではなかった。不倫の証拠を掴んだのは父でも姉でもなく、ベンだったのだ。
私のエプロンを作りに少し離れた街へ出かけた際、ベンが知り合いに似ている人物を見かけていたが、その人物こそがロバートだったそうなのだ。その時、すでにロバートの怪しい噂を耳にしていたベンは、私がカフェで待っている間ロバートの後を追って聞き込みを行い、実際に不倫の現場を目撃していたと。
そしてそのことがベンから父へと知らされ、父の方で内密に調査を行ったところ、やはりロバートが不倫しているという事実が明らかとなったらしい。
あの日、知り合いに似た人物を見かけてからベンの顔が険しくなっていた理由が今となってわかった。あの時からずっと、私にショックな気持ちを隠しながら過ごしていただなんて……。
ベンがどういった経緯で怪しい噂を耳にしたのかはわからないが、姉も勘づいていたのだろうか。それとも、私と同じで突然知らされたのだろうか……。色んなことが頭の中をぐるぐると駆け巡り、気持ちが底なしに沈んでいくような感覚になり心が暗闇に覆われる。
「はぁぁ………………」
(お姉様……………………)
その夜、早めに就寝するも、中々寝付くことができないでいた。
(あ……)
ベンがそーっと、ベッドから出るのがわかった。
(お手洗いかしら)
もしかすると、ベンも中々寝付けていなかったのかもしれない。
私はケープを羽織り、部屋を出た。寝られないのなら、一緒に屋敷の廊下に飾ってある絵あるいは夜空を見ないか誘おうと思ったのだ。
ところが部屋を出ると、廊下の奥の方へと歩いていくベンの姿が目に留まった。ちょうど角を曲がるところだった。
(ベン様どちらへ……?)
後を追うように廊下を進み、角を曲がって階段を上がる。その先には絵が飾ってある空間があり、前にベンが今度グレイン家へ行くことがあったらじっくり絵を見たいと言っていたため、やはり寝られず絵を見ることにしたのだと思った。
階段をのぼると、ベンの声が聞こえてきた。
(……他に誰かいる……?)
こちらの姿が見えないところまで近づきしゃがみ込む。ゆっくりと顔だけ出してみると、そばの椅子の上に置物が置いてあり、その隙間からベンと姉の姿を捉えることができた。二人は並んだ椅子に腰かけている。
「驚かされたのはわたくしの方ですわ。まだ起きていらしたのですか」
「あぁ、寝られそうになかったんでな」
「どうしてこちらへ?」
「ここに飾ってある絵が観たくてな。中々じっくり観る機会がなかったんで、ちょうど寝られねぇなら夜中じゅう観ておこうかと思ってな」
「そうでしたのね……」
「そっちこそ、こんな時間にどうした」
「最近はこちらで絵を鑑賞してから寝るのが習慣となっているのですわ」
「……寝られねぇんだな」
「……何か勘違いをなさっているのではないかしら? わたくしは絵を観るのが好きなだけですわよ」
そう言うと、姉は顔を正面に向き直し、絵を見つめた。
「…………大丈夫か?」
「えぇ、なんともございませんわ」
「俺に遠慮する必要なんかねーだろ。吐き出したいことあんならここで吐いてスッキリしておいた方がいいんじゃねぇかと思うんだが……」
「別に……ショックも受けておりませんし、吐き出すことなど何もございませんわ」
「ショックを受けていない、か」
姉の表情が少し暗くなった。
「…………前々からひょっとしたら、とは思っておりましたもの。ベン様とソフィアの様子を見て確信に変わりましたわ」
「ん?」
「…………これ以上は何も申し上げませんわ」
「……おい、まさか……。いや、さすがにロバートに限ってそれはねぇと思うが……。何かひでぇことされて――」
「違いますわ」
「……だよな。悪ぃ」
「いえ」
「……………………」
しばしの沈黙が流れる。
「……最低なことをされましたが、ロバートと過ごした時間は素敵なものでしたわ。寂しさやもどかしさもございましたが、それ以上に幸せな時間の方が大きかったように思います」
「そうか……」
「ですが、今回のことを受けて裏切られたことには違いありませんので、未練は少しもございませんわ」
「…………」
「本当ですわよ。未練もなければ悲しくもないですわ……。ベン様には感謝しておりますの。歴とした証拠を見つけてくださり、滞りなく婚約を解消することができましたので」
姉はベンの方へ体を向けると、ゆっくりと頭を下げた。
「改めて、お礼申し上げます。この度は誠にありがとうございました」
「おいおい、んな改まった礼は要らねぇよ。ソフィアの家族のために何かすんのは当然のことだ。むしろ余計なことしちまったかと思ってたんだ……そう思ってもらえてんなら俺の方が救われてる」
「………………」
姉が口元をぎゅっとつぐんだように見えた。その表情からは辛い気持ちが伝わってくるようで、胸がぎゅっとなった。
(お姉様…………)
「…………どうして、どこかへ行ってくださらないのです? 気を使ってくださっても……いいではありませんか……っ……」
「………………」
「……別に……悲しくなんか…………」
姉と手を繋いだ記憶はあってもぎゅーっとハグをした記憶はなく、私たち姉妹はそういった仲なのだと思うが、今は姉をぎゅっと抱きしめたい気持ちに駆られている。恋愛にも他人にも興味のなかった以前までの自分だったら、今回のことをそれほど重く受け止めていなかったかもしれない。むしろそのような男と結婚せずに済んでよかったと、良い面にだけ目を向けていたかもしれない。
しかしベンとの出会いで愛を知った今の私は、痛いほど、苦しいほど姉の気持ちがわかってしまう。愛する人に裏切られることがどれだけ辛いことか、容易に想像がつく。
今にも二人の前に飛び出してしまいそうになっていると、ベンが優しくつぶやいた。
「泣きたきゃ泣いた方がいい」
「! だから……悲しくなど…………っ……ぅ…………っ」
鼻をすする音が悲しく響く。
(……お姉様…………!)
「気を張りすぎなんだよ、ジェシカ嬢は」
「っ……気を張ってなど、おりませんわ……」
「もっと肩の力を抜きゃいい。妹に対しても素直になればいいのによ」
ベンがそう言うと、姉の表情がすっと変わったように見えた。
姉はコホンと空咳をすると、背筋を伸ばし、さっと立ち上がった。
「どうもありがとうございました。お恥ずかしい姿をお見せし大変失礼いたしましたわ。それでは、おやすみなさいませ」
「はぁーー……ったく」
ベンは片手で頭を掻くと、立ち上がり、廊下を歩いて行く姉の後ろ姿に向かって声を出した。
「ジェシカ嬢!」
姉は足を止めるも、ベンの方を振り向きはしなかった。
「今度紹介したいやつがいるんだ」
「………………」
「今はまだそんな気分になれねぇかもしれねぇが、そいつとあんたは馬が合うと思う。俺の勘でしかねぇが、一度会ってみてくれよ」
「…………考えておきますわ」
そう言うと、姉は再び歩き出した。
ベンはふぅ……と息を吐くと、絵の方へと視線を向けた。
(はっ! 部屋に戻らないとだわ……!)
慌てて戻ろうとして、立ち上がった際、両手で掴んでいた椅子をぐいっと動かしてしまい置物が動いて音が立った。
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