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第二章 あれれ?王都でドキ?はやすぎない?
ヨンジュウサン
しおりを挟むお風呂を見た瞬間、俺はあまりの広さに物凄く興奮してしまった。
本当は銭湯とか温泉とか広いお風呂が好きなんだけど。入りにいくとジロジロとすごく見られるし、妹に絶対にダメって言われて。最後は小学六年の頃に、家族で部屋に温泉がついてるっていう温泉宿にいったきりです。母にまでストップかけられてしまったんですもん。
だから、興奮しても許してほしい。
いま、まさにハノエルは年相応だと思う!
「すっごーい!兄様、兄様!泳げそうです!」
「ハル?泳いだことある……わけないか。」
「(やばっ、ハノエルは水遊びすらしたことなかった)ほ、本にありました!たくさんお水があるところで泳ぐのだと。」
ちょっと苦しいか?
「ああ、そうか。のぼせない程度になら泳いでみるかい?」
「怒られたりしませんか?」
「ふふふ、内緒にしてあげる。」
「ありがとう、兄様。」
ちなみに、春樹の頃は泳ぐのは好きだったんだけども。
小学五年の頃に公共のプールの更衣室で着替えてる時に、変なおじさんにパンツを脱がされかけたのだ。
びっくりやら恥ずかしいやらで、泣き叫んだところをヤンキーのお兄ちゃんたちに助けられた。
実はヤンキーのお兄ちゃんたちってなにげに優しいよね?
おかげで、脱がされただけで済んだんだけど、以来一人でプールには行けなくなるという……トラウマ。
好きなことがどんどん出来なくなっていく悲しさ!
……あれ?俺も結構、変態遭遇率高い?トラウマ、結構ある?
よくよく考えると……痴漢にもあったし、公衆トイレに連れ込まれそうになったし……空手を習うつもりの道場で……思い出すまい。
俺としても……変態にあってる?
ちなみに、ハノエルと同じで女性にも拉致されかけたことがある。
その度に、妹が強くなってる気がします。
妹は、なんと空手が黒帯ですよ。俺?そんなことがあり、習わせてもらえなかった。
解せぬ!
とはいえ、ある程度強くなった妹に護身程度は習いました。
が、妹曰く。
『にいちゃんは運動神経悪くないのに、実戦の戦いには向かないなあ。だから、頭の戦略戦か、玉蹴りして逃げた方がいい!』
とのことでした。
……妹に玉蹴り勧められる兄って、てゆーか!今気づいたけど、玉蹴りって、男に襲われる前提じゃん!
でも、妹よ、金的はマジで危険なわざだぜよ?
……忘れよう。
さて、泳いだことのないハノエルが泳ぐのは変なので、俺は犬かきをしてみることにした。
これなら、誰でもできるからね。
「ふふ、ハル、上手だね。そのまま、手と足を真っ直ぐにして力を抜いてから足を動かしてごらん。」
と兄の言葉にしたがう。
まあ、いわゆるバタ足ですね。
兄がいる場所までバタ足で戻ると、兄に抱えられた。
「はい、おしまい。今日はお出かけの興奮で元気にしていても、無理をしちゃだめだよ。」
「はあい。」
「それにこの屋敷は、お風呂がここと小さいのがあるだけだからね、順番をかわらなきゃ。いつまでも独占したら悪いだろう?」
「そうでした。」
「いい子だね。じゃあ、まずは洗おうか。」
何度もいうけど、この世界は魔法が使える世界。
だから、お風呂があるのは貴族や富裕層だけ。一般庶民は体を拭いたり顔を洗ったりしながら魔法をつかう。
そう、クリーンの魔法は精度の違いあれ、誰でも使えるようになる魔法なのである。
生活魔法で必要な魔法の一番とも言えるかもね。ほら、男同士もオッケーな世界だから……わかるでしょう?
実際にお風呂も貴族によっては家にあるけど使わないって人も多いんだとか。見栄みたいなものもあるようですよ。
それに綺麗にするというよりは、体を温めるって意味が強いみたいです。
うちはみんな好きみたい。
特に兄と俺は好きなので、毎日入ることが多い。禁止されてしまう時もありますが、疲れを取るために薬湯にされる時もあるよ。
現代で言うならハーブ湯とかかな?
だから、うちにいる使用人や護衛の人もお風呂好きみたい。
でも流石に皆んなでお風呂にはいるわけにもいかないの(身分やら、いろいろあるんだよ)で、順番です。抱き上げられて、洗い場で膝抱っこされた。
で、兄に丸洗いされる。
もうね、隅々までだよ……もちろん、未だポークビッツなる俺の大事な場所も……もう慣れました……なんてことはない。
女性陣は小さい(とはいっても一坪風呂二つ分はあるよ?)方にゆっくりと。女性は時間がかかるからね!
優しく丸洗いされて、兄は自分をクリーンで終わりにしてしまう。
前に俺もクリーンでいいよっていったら、楽しみを取らないでと言われた。……楽しいの?
丸洗いされたのち、もう一度湯に使ってから(ちなみに魔石の魔法で常に浄化される湯なので、何人入っても清潔なんだよ!すごいよね!)、ホカホカハノエルくんは、ルイくんによってマッサージです。
ルイくんだって疲れてるからいいって言ったのに、だめだと言われた。
肌というよりは、体をほぐす意味のあるマッサージですから!ってさ。
今日はくれぐれもと、兄はアズリアからエッチ禁止と言われていた。
休むための連泊なのに、疲れてどうするってことです。
夕食を取った後、食休みしつつアズリアから診察をされた。
魔法でスキャンするだけなんだけど。
ハノエル、魔力高いじゃない?
その上、兄以外の魔力を跳ね返すらしいんだ。
だから、兄の魔力を流しつつ……なんだか、かんだと説明されたけど、いまいち理解できなくて。
というか、なんだろう……すごく適当感があって『は?』って感じなんだ。
きっと、ここらへんは適当な設定でゲームを作っちゃったんじゃないかな?
まあ、とにかく診察されたわけです。
そしたら、やっぱり微熱があって……さっさと寝室に追いやられました。
まだ、8時にもならないのに。
「ごめんなさい、兄様。」
そう、俺が寝室に行くということは、兄も行くわけです。
なぜって?
前にも言ったよね?兄がいないとというか、気配がないと眠れません。
難儀な身体よの。
「ふふ、私はハルといられるなら、構わないよ。」
「でも。時間早いでしょう?」
「気にしないでいい。私はハルの隣で読書でもするよ。」
また頬にキスをされてベッドに運ばれました。
するとわらわらと猫もベッドの上に。どうも俺を守ってるみたい。
まあ、確かに今までも猫が助けを呼びに行ったりと……助かってる部分が大きいので、やはり守られているんだろうなあ。
ベッドに入れられると、気持ち的には元気だったのだけど、やはりかなり疲れていたみたいだ。
兄と猫の暖かさに包まれて、自然と眠くなってきた。
それに、領地よりも少し肌寒く感じるみたいだ。
王都は、今の時期寒暖差が激しいらしいので、気をつけるようにと耳にタコがらできるくらい言われていましたよ。
中間地点とはいえ、やはり領地よりも冷えるみたいですねえ。
そうそう、言っていませんでしたが、ヴァルはなんと魔法猫でした。
『魔法猫』となんぞや?
と思うでしょ?思うよね?
俺は思いました。
『魔法猫』とはまんま、魔法を使える猫だそう。
そして、寿命は人に近く……尻尾が分かれていくらしい。
それは魔法猫というよりは、猫又というものでは?
この世界のクオリティ……めちゃめちゃだよね?
って、俺はおもったよ。
魔法猫だろうが、猫又だろうが、俺にとったら可愛いもふもふのヴァルなのでよいのです。
あとね、なんか姉猫たちも……猫にしては頭いい気がするんだよ。
親バカとか猫馬鹿とかじゃなく。本気で!
いいんですけどね。
猫であるだけで、俺は大好きだからさ。
兄がたくさんキスをくれながら、頭を撫でられてるうちに俺はそのまま眠りについた。
ちなみに、普段は……兄にえっちぃレッスンをされておりますよ?
「本当にかわいいなあ……。」
うん、毎日の呟きはどうやらやっぱり兄のようで……。
……照れちゃうね。
というわけでおやすみなさい。
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