乙女ゲームにこんな設定いらなくない?〜BL(受)の声優は乙女ゲームに転生する(泣)〜改

十夜海

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第四章 ありえないよね?不憫なのはハノエルだけじゃないのかも・・・ 

ヒャクキュウ やや☆

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*注意)暴力ありです。
苦手な方は回避を。




ーーーーーーーーーーーーーーーー


Side カレイド


見つけた!
ようやく、ハルの気配を強く感じた!

「セバス、ハルはこの中だ!」

セバスを伴い中へ入ろうとするが、扉を守る騎士に阻まれる。

「「「何者か!」」」
「「「ここは、お通しできませぬ!」」」
「王の御所なりますぞ!」
「どけ!」
「そ、そのお声は、カレイド様?し、しかし、そのお姿は?!」

例え、王だろう王子だろうが許せない!
断罪すべき相手。
後にどうなろうが、押し通ってやる!

「うるさい!その王が私の婚約者を傷つけさらったのだ!」

直接には王子かもしれないが。
しかし、絶対に王が絡んでいるに決まっている。
なぜなら、王はハノエルにものすごく執着していたから!

しかし、ワラワラ、ワラワラと次から次へとうざったい!
ゴキブリのように兵士やら騎士やら侍従やらが湧き出てくる。
姿?
そんなことは俺がしりたいくらいだ。
まあ、魔王化したのだろうけど!
色は違うがな!

「内なる力よ、扉を破壊せよ!」

黒に光が纏い目の前の扉を大破させた。
とたん、目に入る光景。
悲惨すぎるその光景に、その場の誰もが目を見開いた。
しかし、結界に阻まれ近づくことができない!


黒い翼と黒い髪を靡かせた何者かと、貴族四人……内一人はレオンだと?が対峙し、さらに奥には……!
なんて酷い……。
玉座のような椅子に腰かけ、黒い触手のようなものでハノエルを操り……小さな局部を晒すように下から串刺しのように犯す王!
目の中が頭が沸騰する!
受け入れてる場所は血が溢れて……ハルを殺す気か!
ハルの目に光が見えない。
何も感じることのない瞳……。
ただ、口から小さな呻きと無理やり出させられているような喘ぎて、命があることだけが辛うじてわかるほど、か細い呼吸。
触手で体を持ち上げ、落とし深く中を抉るように犯す。
快感よりも痛みを優先するような犯し方……。

こ ろ し て や る !

そう思ったせつな!

結界が割れた?

「…ったまきた!ふざけんなよ!
私のお兄ちゃんにナニしてくれちゃうの!!」

「は?……セバス?」

と後ろを振り向いた瞬間、セバスが怒りにワナワナと震えていた。
一体、なんだ?

「ふざけんなよ?じじい!てめーだ、てめー。ぜってーゆるさないし!」
「おまえ?まさか?」
「カレイド、様。あと、そっちの!クリスさま、早くちゃっちゃとやっちゃうよ!」

いろいろツッコミたいところではあるが、今は現在進行形で傷つけられてるハルを助ける。

「……そうか、おまえはアレか?ああ、そうだ。おまえまで来ているのか?
……だが、この子はわたさん。私のものだ。」

ハルの悲鳴が上がる。
何をしている!
どさりとハルが床に落とされた。

「お前は、どこまでハルを!」
春樹玩具をどう扱おうと私の勝手だ。
これには『反抗』できないよう、痛みというお仕置きをしているのだから。」
「ハルは、おまえのものなんかじゃない!」
「何を馬鹿なことを。アレは私のものだ。この地に生まれる前からね?」
「ふざけるな!誰があんたみたいな『怨霊』擬の薄汚いおっさんにハルちゃんをあげるかってのよ!」
「……おまえ?」
「良かったわ!女神ちゃんに会っといて!さて、やるよ!」
「おまえっ!」
「おそい!」

セバスが短剣を手に王に応戦し始める。
クリスは闇を纏い光魔法で、レオンたちと戦っている。

「まじ、勘弁!な、なんで姿が変わったら強いんだよ!」
「ったく、保護者たちまで来ちゃうし?」
「これ、やばいんじゃね?」
「では、引けばいい。俺はひかない!」

「「王よ!これは一体!」」
「うるさいわっ!」

強大な魔法陣が現れる。
やばい!
アレは、やばいだろう。
ハルごと吹っ飛ばす気か!

「させないわ!サクチュアリーシールド!」
「「えっ!」」

七色に輝く結界が魔法陣を包み込む。
あれは、ハルが使った魔法。
そして、ヒロインの魔法?

「はやく!にぃを……ハルちゃんを!」
「ああ!」

もう、なんだっていい!
俺はハルの元に飛んだ。
そう、まさに飛んだのだ。

「ハル、ハル。」
「ふ、い、やぁ、ひ………。」

ガタガタっと震えるハル。
俺がわかっていない?
瞳が……。

「あんただけは、ゆるさないんだからっ!」
「くっ、いつまでも邪魔をするな!小娘がっ!」

「「「こ、むすめ?」」」
「へ、陛下がご乱心じゃ!セバスもわからないとは!」
「宰相様を呼べ!」

「ハル?頼むから俺を見て?」

一瞬だけ、瞳に光が戻る。
が!

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!見ないでぇぇぇぇ!」

ハルが絶叫して暴れて逃げようとする。

「ハル、暴れるな、傷が!」

フルフルと首を振って、体を引きずってでも離れようとする。
ぎゅっと抱きしめると、いやいやと逃れようとする。
沸沸と王への怒りがさらに沸く。
すると胸に一つの魔法が浮かぶ。

「魂に刻まれし不浄なるものに天からの裁きを……シャイニングジャスティス!」

ガガガガガーーーーッ!
轟音と共に雷のような……一筋の光というには凄まじい力が、国王に落ちた。
あれだけの力と威力だが、周りにはなんの被害もいかない。
これは……。

「不浄な心を持つものよ……闇に沈め。ダクネスアビス!」

クリスが同じように呪文を唱える。
すると四人の足元が闇色に変わり、底無し沼のように沈んでいった。
後には静寂が……。

「はあ、はあ、ふ、ふざけやがって!」
「ふーん、苅野さんもやるときゃやるじゃん。でも、あんたにハルちゃんはあげない。」
「おまえ、まさか?ハルの、春樹の妹か?」

「ハル!」

「と今は話は後々。」
「……とりあえず、アレはやったのか?」
「たぶん?」

国王はたぶん死んだ。
俺が殺したのだろう。

「ハル?私だよ?わかるか?」

何も答えず……ただ頭を振り続ける。

その時、後ろでヘドロのような魔力が膨れ上がるのを感じた。

「ぎざまーーーーーーーーーっ!」
「ダメェッ!」

シューーーーーーーーーーーーーーっという、音と共に黒い汚いソレが溶けるように消えた。
だが、王から放たれたソレはハルを抱いた俺の前に立ち塞がった『セバス』が受けたのだった。

「あ、あ、あ、いやぁ!せ、ばしゅーっ。」
「ハル?」
「にぃ、せばしゅが……だめ、ハルくんがいたらメなの。みんな……ひっくぅ。」
「大丈夫だよ、にいちゃん。守華は、にいちゃんが大好き。
だから、戻って?大丈夫。にいちゃん、手を。」
「せば、しゅ?」
「ふふ、どっちでもいいけど。最後に名前呼んでほしいな。
これはね?女神ちゃんからもらったの。大丈夫。ね?
守華の名において『開放』!」

セバス守華が光の玉をハルに握らせて、そう言うとハルの傷が消えてハルを眠らせた。

「カレイドさん、ううん。たぶんだけど神石先輩だよね?」
「…ああ。君は?」
「うん、守華だよ。ハルちゃんの妹。ね?あとは任せていいよね?
ここはさ、ゲームの世界とはパラレっちゃったらしい世界なんだって。だから、このあとまで守りたかったけど、残念だけど無理。
王様のハノエルを手に入れたい欲が、アイツを呼んだように。
セバスさんのハルちゃんを守りたい気持ちが守華あたしを呼んだんだー。
でも、この光の玉はアタシの世界に留めた鎖でもあったから、まあ使うつもりでもらったんだけどさ。
ただ……にいちゃんさ。
あっちの世界に生まれる前から、誰かの魂のカケラを持ってるんだよね……まあ、ソレが変態を呼ぶ?みたいな感じらしい。
さて、そろそろみたい。
ね、神石先輩。
ハルちゃん、守ってね?
絶対だよ?
体の傷は癒せても、心は……。
だから。お願いします。
あと、苅野さんも守るのは許す!
でも手を出したらゆるさないんだからねっ!」

ふふと微笑んで、セバスが光に変わって逝ってしまった。

「……やっぱ、妹ちゃんて無敵?」


俺もそう思う。

だが、貴族子息四名と国王、セバスが消えてしまった。
これからのハルを思うと頭が痛いのに、さらに消息不明の奴ら。

ああ、どう説明しよう。
俺たちのこの姿も。





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