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第五章 ゲームカウントダウン?それとも開始とか?ヤバイんですが(泣)
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しおりを挟むというわけで……入学式ですよ。
ぬぬ、何がというわけなんだよって質問はうけつけませんっ!
だって、きぶんですから。
でもってですねー……きちゃいましたよ。
「「なんだ!アレはっ!」」
「「あの光はっ!」」
「「何がっ!」」
はい、光の柱イベント発生です。
キチャッタンデスヨネ……。
入学式一週間前に発生するはずのイベントは、入学式当日に発生しました。
まあ、話がめちゃめちゃ時系列的なものまるっこ無視ですけども。
イベントだけはおこるんだーって。ちょっと遠い目をしたのは内緒だ。
ただ、誰が?
ってのが疑問なんだよね。
えーっと?
光の柱の中心人物は見えません!
だって眩しいもの。
よーくみたら、目がーーー!!ってなっちゃうからみないよ。
でも、しかし……始まっちゃったのかな?
本当に?
マジで?
いや、でも。
本来なら話が始まるのは一年後のはずなんだけども。
もう、何度も言うけど、日程がめちゃめちゃじゃないかねえ?
もう、ゲームなぞるのやめないかね?
したら、ハノエルは平和に暮らせるよ?家族みんなで幸せに!って。
なーんて思っていたらば。
あ、光が!ってかんじに。
みるみるうちに光が収束していく。
そして、一人の黒髪の……少年が座り込んでいた……………………………………………………………………って、なんでよ!
なんで、少年よおっーーーーーーー!
「……巫女は女じゃないのか?」
「女の子だったはずだよね?」
そう、巫女は『巫女』って書くわけですから、歴代女性なわけ。
「あの光は?」
「うん。神聖魔法の暴走であってるよ。だって清い力を感じたもん。」
そう、同じ力を持つからこそわかるんだよね……。わかりたくないけども。
「つまり?」
「これが『覚醒イベント』なら……。」
「なら?」
「あの子のが聖なる巫女なんだと思う。」
んだが、納得いかないなあ。
「……いったい、どうなってんだ?」
「兄様、口調がくずれてます。」
「……すまん。しかし、また。」
うん。わかるよ。
また、めんどくさいことになったよね……。
一体全体、なんだってんだろう。
ねー、BLゲームになっちゃったの?
まさか!
いや、でもそもそもこのゲームBL要素濃いけどさっ!
ヒロインまでBOYにしなくても良くない?
いや、いいのか?
……………………っは!
もしかして、あのエロエロハノエルムービーは、あの子へ?
いや、それは……ちょっとかわいそうな気もするけど……。
うん、でもごめんなさい!
ゲームの通りに『かばったり』『身代わりになったり』『助言したり』はしません!
だって、そんなことをしたらハノエル不憫ゲームの真髄に到達してしまうから!
もうね?
俺は俺一人の体じゃないんだもの。
兄様のものであり、そして二人の子供を守る器なんだから。
だから、そんな危険なことはしません。しませんったら、しませんからね!
で、よくよく見ると真っ青な顔の『迷惑少女』がそばにいるじゃないか!
え?
学園に入れたの?
入れたんだよね?
だって制服着ているもの。
それにもう一人の黒髪の少女もいる。
彼女も制服をきている。
えーー!
もう、どうなってるのさ。
誰が、いったい本物?
いや、彼からは神聖な魔力を感じるから……確かに彼は『聖なる力』を覚醒したわけだ。
では、あの二人からは?
うーん?
わからない。
魔法を少しでも使えばわかるかな?
「……ハル。」
「なあに?」
「絶対にあの三人に近づくなよ?」
「もちろん。」
そう、絶対に!
近づかないよ!
だって、意味がわからないくらいめちゃめちゃな設定になり始めてるよね?
ちなみに、このシーンでヒロインは気を失うんだけど……彼は至って元気だ。
ただ、呆然とはしているけども。
真っ青な迷惑少女の方は『うそよ、なんで?』と何度も呟いている。
うん、やっぱり前世を持っていそう。それもこのゲームをやったことがある……いや、何周もしたことがあるんだろう。
だから、俺の最悪パターンを叫んだわけだし。
もう一人の少女は……冷めた瞳で少年を見て……口元だけで笑ってる?
器用だなあ……。
じゃなくて!
不気味だ。何か知ってるのか?
あーもー!
「ハル?兄様?どうしたの?あの光は何だったのかしら?」
「とうやら、魔力の暴走みたいだね?」
「治ったようだし、学園の者に任せれば良いだろう。」
「そうですね。」
兄がそう言って俺を抱き上げる。
知らず兄にギュッとしがみつく。
そのまま会場に入ると、兄は俺をおろした。
俺は姉に手を繋がれて席へと向かう。ルイくんは後ろについていくる。
「上でみてるから。」
兄はそういって、家族席に向かった。兄から離れてちょっと、不安だけども、姉がいてルイくんがいるし。
さっきからあそこの席で手を振ってくれているのは、マッケンくんだし。
……レンミリオンまでいて、手を振られたけども。
俺には、マッケンくんしか見えませーんよーだ。
帰ったら、兄と今後の対策を立てようと思うのだった。
マジでありえないよー。
ツカレチャウヨ……ね?
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