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九話 私、可愛かったんだね……
しおりを挟むやってきましたよ!
ブリブリワンピースがだ。
それを私が着るんですか?
着ていいんですか?
似合わないと思うんだけど……。
だって、フリルたくさんあるよ?
だって、ロリ系だよ?
そう、憧れのロリ系だよ……。
うん、たしかにね?
10歳の時は美少女系だったよ?
それは認めます。
でもねえ、なんでかな?
こういう服の似合う子ではなかった気がするんだよ。記憶も古いけど。
性格のせいだったのかもしれないけどさ。
だから、無理ですよ?って、抵抗したの。
でも、にっこり笑顔で『大丈夫』って、抵抗虚しく着せられてしまった。
笑われないといいな。
そうそう、今度は下着もつけたよ。
ちょっと安心……防御力が上がった気がするね。
でもね?
ちゃんと女性用なんだね……子供といっても。びっくりだよ。
私さあ、ガーターベルト初めてだよ。
初体験です。
知ってる?ガーターベルトの上に下着なんだってよ?
たしかに用を足すたびに外すの大変だもんね?
でさらに、ニーハイの絹の靴下だよ!で、髪の毛も複雑に編まれて花飾りだよ。
靴がパンプスでしたよ。低めの踵だけど。それも赤い靴。歌になりそう。
出来上がりを姿見で見せられました。
はひふへほー!
って叫びたい。
私、マジで美少女だったんだね!
子供の時はが、カッコ書きでつくけども。
「「「可愛らしい。」」」
「素晴らしいですわね。」
メイドさんにも大絶賛中です。
なぜこれが、数年後には王子に育つんだろうね!
不思議だね!
「入っても、大丈夫か?」
「ええ、大丈夫でしてよ?」
一応、部屋の前で聞いてくれる紳士だな。ファラに招かれ、バルさんが入ってきた。
「いかがです?バルダッサーレ様。」
「これはまた…。」
変って言われちゃう?
「変?」
「まさか、とても可愛らしいな。」
本当に?
わー、よかったあ。
パフっと条件反射のようにバルさんに抱きついてしまった。
……しまった。
35歳なんだぞ、晶!
それは大人の女性の行動じゃない!
年齢、言い出しづらくなりそうだなあ。
ま、恐怖のために幼くなったと思って貰おう?かな?
「さあ、食事にいたしましょう。」
バルさんにそのまま抱き上げられて、食堂に連れてこられた。
ラファさんと男の人とバルさんと私で、お食事です。
誰なんでしょう?
でも、怖い人はいないっていったから……我慢する。
あれ?テーブルが高い。
そういえば、ラファさんもメイドさんもみんな身長高いよね?
私、前の身長でも一番低いみたいだなね。
椅子に座らせてもらうとテーブルが首だ。
あれ?巨人の国にきたのか?私は。
「んん?これでは食べれないな。仕方ない、今日だけは我慢しておくれ?」
と言われて膝の上に抱き上げられてしまった。
我慢て、食べにくとかじゃなくて抱っこで食べるってこと?
「仕方ありませんわね。服と一緒に椅子も頼まなくてはね。」
「さあ、食べよう。」
バルさんがにっこりと言った。
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