娘と二人、異世界に来たようです……頑張る母娘の異世界生活……ラブ少し!

十夜海

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第二章 異世界というものは

No.28.

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朝になりました。
やっぱり、疲れていたのか……よく寝れました。……いびきとかかいてないよね?……ちょっと心配。だって女の子だもーん。

はて?外がザワザワと騒がしいですねえ。
いったいぜんたい、なんじゃらほい。

「なにか、騒がしいわねえ?何かしら?」
「クックック。まあ、自業自得というやつだ。」

どうやらロドリヌスは心当たりがあるみたい。?頭に?がたくさん浮かびますよ。

「昨夜、ショウはどんな結界にしたんだ?普通じゃあないだろう?」
「ん?どんな?って。なんか、とっても嫌な感じしたから、ちょっと八つ当たりかな?だから、ビリビリって雷系で痺れるといいかな~なんて、思ってさ。ビリビリって言ったらショックガンかなって……的な?」

なんか、痴漢撃退って思ったらそんな感じに思っちゃったんだよね。
いや、痴漢が出るって思ったわけじゃないんだけどさ。
なんか、軽いじゃん?的な?だから、死んだりはしないようにしたつもり~。
絶対防御系の結界は、ロドリヌスがかけてくれたじゃん。
だからさ、私は攻撃ってわけじゃないけどバチが当たるくらいはあったらなって。痛い!って思ってくれたらよいなと。

「しょっくがん?がわからないが、まあ、そうか。雷的なものか。」
「うん。」
「虫がたくさんかかったようだな。」
「うげぇ、むしぃ?」

うわあ、人じゃなくて虫なのか。嫌だわ!まじ嫌だわ。じゃ、ビリビリ電気は正解ってことだね。
まあ王都じゃないし、安い宿だから虫除けの結界だっけ?されてないのかもね。
だって窓開けてるのふつうになっちゃったんだよ?虫が来るなんてやだやだ。あーやだやだ。

「ああ、悪い虫ね。」
「そうそう。」
「なら、私の番かしら?」
「頼んでいいか?」
「そうねえ、いいわよ。二人をお願い。」
「もちろんだ。」
「じゃあ、いってくるわね?」
「おう。」
「ミリさんは虫大丈夫なの?」
「ええ、今回の虫くらいなら私でも大丈夫よ。」
「ふーん。」

虫が大丈夫なのなら、心強い。
まあ、生きる環境が違えば美少女だって、虫を食うわけだしなあ。
いかにも『きやー、虫、いやあ!』って感じに見える人も、パッと捕まえてペッと捨てられる人だったりするわけだもんね。
まあ、逆もあるけどね?
程なくして、ミリオンが戻ってきてみんな揃ったので朝ごはんにしました。
朝なので、パンケーキにベーコンエッグもどきですよ。あと温野菜。私は一枚、ソカは二枚、ロドリヌスとミリオンとシャルは10枚ずつ出してみました。いやあ、ペロリですな。
ちなみにシャルは、私が作ったご飯の時だけ出てくるのですよ?
食べるとご馳走さまといって、短剣にもどる……。
今回、初めて短剣を使ったけど、中々の切れ味だったなあ。うむうむ。

「今回は、私も武器使いたかった。残念だなあ。」
「次だね。」
「うん。」

まあ、魔法が強いからつい魔法にしちゃうよね。楽だし。

「さて、戻りますか!」

私の声にみんなが、返事を返して外に出る。
なんだか、縄でぐるぐる巻きにされてる……ああ、あの冒険者じゃん。が、警備兵に立ち上がらせられるところだった。
なんか、嫌な感じの奴らだったけど、悪いことしたみたいだね。

「ちくしょー!覚えてろよー!」

って、誰に言ってるか知らんけど、自分が悪いならちゃんと反省すべきだと思う。
しっかり、罪を償いましょう!

「ねえ、ショウ。アレ、こっちに向かっていってなかった?」
「まっさか~、だってうちらなんもしてないし?」
「だよね?」

と私たちが話しているうちに、外れにある馬の預け場所まで来ました。
また、乗せてもらって帰ります。

途中で休憩を取り、虫のことで少し出発が遅れたものの、日が暮れる前に王都に入ることができました。
そのまま、ギルドに行きます。
カウンターで声をかけると、おじさんが奥にある素材確認部屋に通してくれました。

「じゃ、たのむ。」
「はーい。」

そういって、真っ赤な魔石を台の上に出していきます。

「……買い取っていいのか?」
「うん。お願いします。」
「おう。」
「あ、あとこの角って売れる?」
「ん?うぉあ、炎牛の角!」

「すごいな。ロド様たちが手を貸したんですか?」
「ここだけの話で頼むな。この二人で倒した。」
「……わかりました。極秘にしますよ。」
「たのむ。」
「ですが、今回のでランクアップしますよ?」
「仕方ないだろうなあ。」
「本当ならBくらいまであげてぇんだがよ。」
「まあ、実力的にはそれ以上だがな。」
「だが、Dが妥当か?」
「だな。」

んん?なんだか、ランクが上がるみたい。ちょっとウキウキだ。
なんで?って、ランクが上がらないと難しいクエストとか受けらんないじゃん?そうすると、数こなさないとお金にならないんだよ。
まあ、ソカと私はどうやらこの世界では長生きできそうだから、急ぐ必要はないけども~。
やっぱさ、資格取るのが好きな私としてはランクアップの評価は素直に嬉しい!
そりゃさ、目立たず、騒がず、静かにいきていたいよ?
でも、既に無理じゃん。
ソカと私のコンビはどうしたって見た目で目立つし、絡まれるし。
綺麗だとかそーゆーのだけじゃなく、小さいちびっこが冒険者?ってゆー意味でもね。
冒険者じゃなきゃいいんじゃない?って思うしょ?
でもさ、ほら、ロドリヌスたちにこの世界のこと教えてもらったじゃん?『庶民』であるなら、やはり権力には逆らえないわけですよ。
で、多勢に無勢になったらさ隠れて住むことになったり、にげまわることになるじゃない?
でなきゃ、変態に売られたりだとか?攫われたり、だとか……まあ、偉くて金のある奴に逆らえない可能性があるわけ(まあロドリヌスとミリオンが黙っちゃいないがな!って黒い笑顔浮かべていたがね!)でも、冒険者なら治外法権なところがあるんだって言うんだよ。
そもそも、この王国以外も行き放題だし(一度だけ通行税がかかるらしいが)、強ければ強いほど国は手を出せないんだって!
まあ、だから勇者や元勇者、英雄には手を出せないし発言権デカイんだって話……なんです。
だから、まあランクが上がるのは歓迎なのですよ。
そういつか、静かに暮らすためにね。簡単に言うなら布石ってやつ?

で、討伐報酬……ですよ。
どうもねー、群を一つやっちゃったみたいで、スライムって……この世界『群』で生活するんだってさ。女王がいるんだよ。それごとやっちゃったみたいで、この群れね100匹だったみたい。
でっかい赤い魔石に、おじさんが息を止めて見てた。

「いやあ。見事だな。Aランクでもこんな魔石持ってこれねーよ。」

といってました。
特級魔石……1(言わずと知れた女王の魔石でした。)
上級魔石……80(スプリンクラーで丸々しとめたやつ。)
中級魔石……5(ソカが一発しとめしたやつ。)
下級魔石……15(ソカがバンバンしたやつ。)
炎牛の角(上級素材)……1

全部で……一千万クルーになっちゃいました。
あれ?10回くらい討伐したら、家建つんじゃない?
いや、今回はたまたま群れだったんだもんね。毎回そうは問屋が卸さないだろうね。
だってさ。普通は『はぐれ』っていわれるスライムを狙うみたいなんだよねー。
集団は強さが増すんだってさ。
まあ、普通はそうだよねー。
それに物理攻撃のきく、魔獣のクエストのが人気が高いんだって。
肉も取れるから、お金のない冒険者は必須みたいですよ。
で、このトカゲ……ティアは、なんのか聞いて見たんだけど、ギルドのおじさんも初めて見るみたいでわからないって。

「んー、王立図書館に行ってみる?王に会わないといけないけど……。」
「……うぇぇ。やだなあ。それ。」
「会わずには無理?」
「流石に無理ねえ。」
「……わかった。考えとく。」

だってね、何かわからないと。
飼い方もわからないものね?
ほら、昔の映画であったじゃない?
水をかけて12時以降に食べ物あげて、大変なことになるペットの話。
そんなことになったら嫌だものね。猫ならいくら増えても、ウェルカムだけどなー。

この後は、いつものように酒場兼食堂でご飯を食べて、久々の(たった3日なんだけどね)女宿で、お湯浴びの上クリーンしておやすみなさい。

明日はまたギルドにいくよー。
稼ぎまくるよー。
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