娘と二人、異世界に来たようです……頑張る母娘の異世界生活……ラブ少し!

十夜海

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第三章 異世界を満喫する

No.4

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向こう側から見ていたミリオンとロドリヌスが感心したように言う。

「しかし、手際がいいわね……。」
「神業だな……。」

まあ、魔法を使ってるから前世よりもスピーディー!
そうそう、レンチンモドキ……なんだけどね?結論をいうとできちゃった。
温め直しなら前にロドリヌスがしていたウォーム的な魔法でできるけど…あくまで温め直しだからさ。
そして、原理的には、さらに簡単な圧力窯的なこともできました。
おかげで豚肉っぽいなんかのお肉で角煮モドキもできた。
これは、肉好きが多いので大量です。一緒にゆで卵と大根モドキも煮た。我が家では定番なんだが、実際には邪道かもしれないね。
全部モドキ料理でしかないけども、数時間かけていろいろ作った。
面倒なので、モドキはこの際置き……メニューは、こんな感じだ。
マイマイ、マイマイのおにぎり(しゃけ、昆布、おかか)、サンドイッチ(卵、肉カツ、ハムサラダ)、ポテトサラダ、シーザーサラダ、とり唐揚げ、てんぷら(魚、とり、ピーマン、大葉)、角煮(大根、卵入り)、ハンバーグ、ガーリックトースト、一口ステーキ、みそ汁、卵スープ、フライドポテト、ポテトと野菜のチップス、野菜スティック……以上。量もかなり作ったけども……足りるだろうか。
あとは、ロドリヌスとミリオン、ラナンで
用意したらしいお酒だ。
もちろん果実水もある。
でも、この世界お酒も水も常温で、冷たいものに慣れている私ら的にはあまりおいしいとは感じられない。そもそも氷を作るには水魔法の上級が使えなきゃならないわけだし、時間停止魔法のついた物入は高額だし、空間収納自体持っているものは少ない。
つまり氷を作れる人どころか、保存もできないわけ。そりゃ、普及しないよね。
でも、今回は、空間収納もちは、3人。そして、水魔法高ランク者は4人いるのだ。
氷を作るだけのランクを持つのだ。
前に見せた時に、話したらできるようになっていた。
言わずと知れたロドリヌスとミリオンだよ。
他は、水魔法を意外にも持っていたのはハロルド。でも、氷までは作れない。
ハロルドは、水と土の二色。
ハリーは、風と火の二色。
ラナンは、風と火と土の三色。
ハロルドが一番魔力操作が上手くて、ただ魔力値があまり高くないらしい。
逆にラナンは魔力値が高いのに、操作が下手なんだとか。
ハリーは、可もなく不可もなくということだ。
ラナンは、なんでも面倒くさいからって、練習しないだけじゃないのかな?何せ、浄化さえあまりしない奴なのだから。

閑話休題それはさておき

できた料理やら飲み物やらを片っ端からサロンへ運んでもらう。
普段はもちろん食事はコッチだけど、今日は奏歌のリサイタルでもあるわけで……ふふふ、なんか楽しくなってきた。これで自分が歌うっていうのがなければ最高だというのに。
でも、私のことは無しで……せっかくドレスもあるじゃない?
今日は、食べて飲んでもあるから普段着だけどさ、月に一回とかリサイタルよくない?いいよねえ?
ふふふ、できるならやりたいなあと思う。まあ、客はいつも同じだけどさ……。
でも、そうだなあ。エレノアさんや王妃様、宰相様は呼んでもいい……まあ、呼びませんけどね。あとあとが面倒になりそうだから。

では、料理も揃ったし……始めましょう!
ソカちゃんバースディパーティ&引越しパーティ~ソカちゃんリサイタル付き~を。
長!

「さて、じゃあまずは引越しに乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
「ソカの成人に乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
「まずは、少し食べましょう!」
「「「はーい。」」」

と、みんなが物凄い勢いで食べ物に食いついた。
どこの欠食児童たちなんでしょうねえ?

「そう言えばさあ、この国って学校ってないの?」
「あるぞ?」
「ふーん、必ず行くの?」
「いや、金がないと無理だな。」
「そうなんだ。」
「ああ、まあ、だいたいが上位の商人の子供や貴族、王族だな。庶民はあまり行けないかな。」
「えー、じゃあさあ。頭いい子とかも行けないってこと?」
「ああ。だが例外もある。一番の例外は魔力値の差だな。学校は四種類で魔術学園、士官学校、貴族学園、神使学舎しんしがくしゃだ。」
「貴族学園は、名前からしてわかるだろう?まあ、簡単にいやあ生粋の貴族、王族なら馬鹿でもアホでも入れるって奴だ。
魔術学園はわかるように魔力ランクがモノをいう。もちろん魔力値もな。ここも基本は貴族だ。何故なら王族に近いほど魔力が高いと言われている。だから、高い魔力値や高ランクで生まれたものは……貴族の養子になることが多いのさ。これが例外の一つ。次に士官学校は、庶民、貴族の学校にはなるが……体力や魔力がそこそこないとついていけないし、頭が良くなければ、文官の道もない。……そして文官としての技量があれば、貴族に仕えたり商人の家入ったり……道は広がるし、強ければ兵士となれる。そして武功を立てれば貴族の仲間入りを果たせる可能性もある。貴族に至っては騎士団に入れるわけだ。そこからまた色々な騎士があるが、まあそこは割愛だ。
でエレノアは、ここの出になる。
で最後な、神使学舎は教会直轄だと言えばわかるか?」
「光魔法を持っていればオッケー?みたいな?」
「そうだ。というか光魔法があれば絶対に入れられるってやつかな。」
「じゃあ、庶民のままで自由に入れるのは結局士官学校のみ?
基礎的な勉強とかは、そこでするの?」
「いや、読み書き、計算は、あらかじめだ。だから、金がなく教われないと入れないわけだ。」

庶民だと無理ってこと?

「小さな子が読み書きを習うような場所はないの?」
「ないな。基本は家庭教師だからな。」
「マジか。」
「教えることができるってことは、学があるってことでしょう?その知識を無料でなんか教える奇特な人はいないわ。」
「それじゃあ、騙されたりも多いじゃん。」

お金をちょろまかしたりされたりって、多そうだ。

「まあ、基本的には商売やってる奴らは読み書き計算くらいはできるようには家で家庭教師を雇ってるがな。短い期間ならなんとかなるらしい。まあ、一定以上の収入がある者だけだがな。」
「農家なんかは不必要って全くやらないわねえ。あと代々冒険者とかもね。字が読めればなんとかなるもの。」
「え、じゃあ頭がいい人と組んだらいいようにお金とか変に分配されちゃったりするんじゃない?」
「そうだなあ、まあ大体がギルドでお願いしてるんじゃないか?でないと喧嘩ばかりになりそうだ。」

そうか……じゃあ、みんながみんな読み書き計算できないわけか……。
魔法や剣の世界に科学やなんかは必要ないから?で
もさ、科学を知っていたら魔法で再現できるじゃんね?
あっ、そうか!魔力値の問題があるか……。でも、小さい魔法を大きな力に出来たりしそうだ。私たち二人は、たしかに中二病全開でのイメージだけど、科学の知識も使う。レンチンや空気ローラーね。想像も。
でも、そうか。
ある意味『爆弾』や『銃』という『兵器』を知らないってのはいいことかもしれない。だって、それこそ魔法と合わせたら……恐ろしいことになりそうだから。

ただなあ……勉強は、皆んなが自由にできる権利があればいいのに……とは思う。
でも、そーいうのは偉い人が考えるもんだからね。




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