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第四章 異世界を自由に静かに……生きたい
No.2
しおりを挟む「もちろん、俺も行くからな?」
「あー、はいはい。」
「そもそもダンジョンって、二人じゃダメでしょ?」
「そうだったか?」
「そうよー。安全のために三人以上だったはずよ?」
「って、ミリいつのまに……。」
「今よ?本当はアタシも行きたいのだけど……流石にね。」
いや、ちゃんと仕事してくれ。
「ま、ということでロド様宜しくね?」
「言われなくても。」
まあ、ロドリヌスが来ないのは考えらんないか。
「ショウ、アスカもいくよ?」
「ほんと?でもみんなから離れちゃうよ?」
「大丈夫。」
「ママ、ティアもだからね!」
「もっちろん。」
ただ……。
「野菜たちどうしよう……。」
「ハリーはいけないんじゃない?」
「……行く。」
「え?大丈夫なの?」
仕事的に!だって、『英雄』が国を離れちゃまずいんじゃ……。
「うっ……。」
で、結局……ハリーは居残り。
一緒に行くのは、奏歌、ラナン、ハロルドの三人とロドリヌス、ティア、アスカと私の四人の計七人のメンバーで行くことになった。
なので、ハリーは週一度は畑を見てくれるって言うし……よく考えたら……転移で見にこれるじゃんね!
一度行った場所はいけるんだからさ……。
なんで私は今まで気づかなかったんだろうか?
「それは、ママが面倒くさがりだからじゃない?あと、現状で満足してたし。
私が、あっちこっち行っては転移して、ご飯もらいに来てたの知ってたじゃん。」
「あっ……。」
「まあ、私もダンジョンだと面倒だからさ。行ってないけど。ただ、ダンジョン内は転移使えないらしいじゃん?」
「え?そうなの?」
「そうだな。数階おきのフロア奥には転移装置があって、地上には転移できるようになっていたはずだ。ただ、何故かはわからないが、自らの魔法では転移ができない。
たぶん、何かで阻害されているんだろう。」
「じゃ、潜るまでは畑見に来れたりするわけだね。よかった。でも潜ったらどのくらいかかる?」
「ソカはどこまで行きたいんだ?」
「わたし?うーん。できたら……完全攻略されてないんでしょ?完遂したいな。無理でも未踏の場所まではいきたい。」
「なら、結構かかるかもな。」
「そーなんだ?」
「基本的には、転移装置は戻りのみの一方通行だからな。
行くのは自らの足のみだな。」
「そっか、戻るとまた最初からなのか。」
「そりゃ大変だ。」
「そうだろ?だから、空間収納もちは狙われるってな。」
「ん?関係あるの?」
「最低限、食料が必要だろう?未踏地までいくなら……一月は必要だぞ?」
「そっかあ、荷物の問題か!」
「だけじゃないわ。食べ物を一ヶ月間腐らせないなんて……なかなか難しいのよ。」
つまり、一ヶ月分の食料をもって潜らないといけないわけか。
マジックバックは容量が大きければ大きいほど高価だし。
さらに、時間不経過の付与なんてさらに高額。
……それこそ、スキル持ちを探した方がいいんじゃないか?ってなるわけ……でも、スキルも魔力の差がでちゃうからなあ。
奏歌と私は狙い目か。
とは言っても私らを捕まえるなんて、そんじょそこらの奴らじゃ無理だけどねー?
そして、私のは……制限あるのかわからないほど入る。
未だにいっぱいになったことはない。
たぶん、この人数で2週間くらいは食べれる量は常に入ってるけど、それじゃあ足りないよね。
「ま、とりあえずは出発日を決めるか。」
「そうだねー。あと一週間で夏暁けの月じゃん?その日にする?」
「そうだね、そうしよう!」
というわけで1週間後に出発。
「まあ、俺がいるときは畑を見るぞ?」
「ありがとう、ハリー。できる限りは転移して見に来るけど。無理な時はお願いね。」
とは言ってもなかなか難しいだろうけどな。
ま、転移すれば良いかと思っていたけど、なんと……黒ニャンのポーンとルーク……ポーンはサライ、ルークはカトラって言うんだけど。ちなみにアスカのパパのキングはトスカって言うんだよ。
っで、その二人が毎日交代で世話してくれるって。
いつも二人は手伝ってくれていたから、やり方もわかるので……ハリーよりも頼りになるとおもう。
そもそも……週一だって、見てもらえるかわからないもんね。
これで、とりあえず私の憂いはなくなったよ。
ちなみに、畑仕事のもふもふは、最高に疲れが取れるんだよ。
というわけで1週間後、王都を出て『キャンベリーニダンジョン』キャンベリー領にある王国最大のダンジョンに出発です。
略して『キャンジョン』にレッツゴー!
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