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第四章 異世界を自由に静かに……生きたい
No.5
しおりを挟む「そろそろ、ドロンカ町につくぞ。」
「ん?あれ?がそう?」
「ああ。」
ふーん、思ったよりも大きそうだ。
外壁で囲まれているから、中は見えないけど……外壁の大きさからかなり大きいんだとわかる。
外壁の終わりが見えないからね。
いやあ、楽しみだ。
でも、この崖を下っていくのか?
……あ、左端に長い坂道があった。
この道を下ると荒野が続いて……距離的にはまだあるかな。
でも、あまり木はない。
枯れた草が少しずつあるくらい?
むき出しの岩ばっかな荒地だね。
なんか、一山超えただけでこんなにも景色が変わるんだねー。
びっくりだ。
もちろん途中にも村とかはあったよ。、
そう、集落としか言えない村をいくつかと残念ながら人が絶えている廃村を通った。
村とか集落みたいなところは、行ったことあるし……小さな町くらいなら行ったことはある。
でも、あんまりお店は少なかったし……王都からそれほど離れていないせいか……あまり、めぼしいものはなかった。
ドロンカ町は町というが、王都の半分くらいの大きさがあるらしい。
それなりに栄えてるのは、近くに鉱山があって魔鉱石とかいう鉱石が取れるらしい。
この魔鉱石は、魔石とものすごい相性が良くて魔石の加工や魔石安定して使うのに不可欠なんだとか。
これが取れるし、取るための鉱夫って言うのが沢山いるみたい。
地下深くには犯罪奴隷も働かされているらしい。
地下に行くほど、純度が高いのが取れるっていうのだけど……ガスやら魔物やらで危険も多いから……犯罪奴隷に潜らせるとか言ってたかな?
一応は、強い兵士とかも守ってはいるっていうけどねー。
ってはわけで、見たことないものあるといいなあ。
え?なんで今まで来なかったか?って?
だって、ここまで来るのにすでに20日かかってるんだもん。
よく、ロドリヌスたちはお尻が痛くないなあって思うよ。
ゆっくりした旅にはなってますけどね。
たまに一泊二日くらいは同じ場所で体をほぐしたりもしたからね。
私たちは、シャルだからもふもふで気持ちいいけど。それでも疲れるんだもん。
馬車も考えたけど、さらに時間がかかるしさ。
……馬車強盗のテンプレ来そうなのでやめました。
だから、騎乗での移動。
冒険者によっては乗合馬車みたいなものできたりもするみたい。
あとは、商人とかの護衛とかを兼ねたりね。
ちなみに私は護衛の仕事をしたことはない。
子供すぎて信用がないって思われることもあるし?
あと、一番は面倒ごとがやってきそうだから。
ロドリヌスがいるから、ちゃんと受け取りサインとかしてくれたけど、もし、アスカやティアとだけなら……足元見られそうだね。
子供三人に何が出来るんだってさ。
冒険者仲間には、私の実力が見た目と違うって浸透しているけど、貴族とか商人はちがうもの。
私も依頼を一人じゃ受けなかったしね。
受けさせてもらえないってのが、本当だけどもね。
「この速さなら、あと1時間かからず着くはずだが、多分検問が一番時間食うかもな。」
「やっぱ、検問あるんだね。」
「ママ、検問ないとこのが珍しい。村でさえ門番いたじゃん。」
「んー、でも、ギルドカード見せるだけじゃん?検問だとさー調べられるじゃんか。」
悪いことはしていないから、別にいーじゃって思うんだけどさー。
面倒なのさ。
初見ですんなり通れないんだもん。
そう、一度だけどーーーーしても港町に行きたくて。
……その時はズルしてロドリヌスに転移してもらっちゃいました。
もちろん、中にいきなりはだめだから。近くにね。
で、検問。
まず、カードを二度見、三度見。
あげく、盗んだ、偽造した……できないでしょーが!
ロドリヌスも喧嘩ごしになるし、結局……ギルド支部で確認。
ってなって半日以上かかったんだもん。
まあ、だから、よけい出不精になっちゃったんだけど……。
すんなり通れたらいいなあ……。
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