チートを望んだ少年と最『恐』の竜。「友達になろう」「え?やですけど……」

滑るさん

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第4章 王都

第44話 ギルドの様子

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「これはどういうことだ!?」


ギルド内部では、王都に攻めてくるというモンスターの対策を練っている。
南東北西にある、ギルドから集まったギルドマスターと、上級ハンター等が集会に集まって会議を開いている。現在、中央ギルドマスターは不在である。
一人の坊主頭をしたギルドマスターはテーブルを強く叩き、グラスに入った液体が揺れる。


「落ち着いて。そんな怒る事はないでしょぅ?王都の国王も理解しているわ」

「それでもだ。これだけで戦場に行けと申すか!支援が有るとはいえ……兵士や騎手が少なすぎる!これでどう戦えばいいのだっ!!」

「……それだけ王から信頼されているとお考え下さい。貴方は少し、抑えるというものを学んできてはどうかな?東のギルドマスターさん?」


ギルドマスターは勿論名前を持っているが、ここでは名前ではなく、ギルドマスターとしての名前や2つ名が使われる。


絢爛けんらんさんもひどいですなー。スライムよりも弱い設定はどこにいったんです?」

「大丈夫だよぉ。今でも現役で『スライムより弱く、狼の様に躍り狂う女盗賊』のさ。あんたのはあたしより物騒な物を持っとるじゃないかい」


ギルドでは様々な職業があっても、必ずしも恵まれる訳ではない。この絢爛と呼ばれる女性がそうだ。
髪を一つにまとめ、花柄の宝石が埋め込まれたヘアピンで止めている。顔には薄く化粧が施されており、ピリピリとした雰囲気とはかけ離れている人物だ。
して、話を戻すと絢爛は美しい外見とはイメージの違う『盗賊』という職業を持つ。

『盗賊』は盗みや隠蔽スキルに特化したもので、絢爛は『盗賊』の中では優秀な者で、ギルドマスターになる程の実力である。最初は本当に初心者で、上手くいかないことが山の様に多かった。
女性の盗賊は珍しい訳でもないし、異様なのは絢爛はかなりの運動音痴・・・・だったこと。
冒険者になっていいのは基本的に最低で15歳から始める者が多い。が、少女だった絢爛は10歳で冒険者になった。しかし、親からは冒険者になるのを反対していた。

盗賊は速さも求められ、アクロバットスキルを求められる事も少なくない。相手の情報を収集したりダンジョンではトラップ等の回避、解除方法も得意とされ、パーティーに信頼されやすいものだ。
絢爛はそこから勉強を始め、努力を続けた結果今に至る。


「お前らよりはまだマシだ。で、兵士や騎手はどれくらい来てくれるんだ」

「話によれば30人は来るかと。まあ、もしもうちらが破れ、王都に潜入するならば護る戦力が必要ですから。私達より王様の方を優先するのも頷けます。納得してくださいね?」

「ぐぅっ。資金を貰えたとしても我々みたく強いやつは少ない。この場にいる者は徹底的に暴れるのもよし。パーティー以外は殺してもよし。強制参加と言えど………どうやれば」

「だから、若者に任せればいいんじゃなぁい?今の時代、力が全てでないのは変わりないものさ」

「当たり前ですね。東のギルドマスターさんも、迷ってないで兵士さん達に指示をだしたらどうですかぁ。この時間でさえ着々と攻めてきているんですから」

「そうだ。お前らは危機感が無さすぎているのだ!呑気な事を言って死んではもう遅いのだぞ。誰か、協力してくれる冒険者はいないのか?知り合いや遠い親戚はいないか」


そう怒鳴り付ける東のギルドマスター。ギルドマスターになって10年近くやっている。まだベテランになりかけの東。
本業は剣では戦わず、剣士や戦闘職業を持つ冒険者をモンスターの攻撃から守る重剣士。剣を持って闘う者もいるが、東は剣を使わず重い盾を振り回して闘う重剣士なのだ。
その成績を認められ、ギルドマスターに就任したが、本人曰く『闘うよりも指示する事が多くなった』と語る。

東は大人しく見ている人ではなかった。こういう緊急事態は自分から突っ込んでしまう人であるためか、他の冒険者は頭を悩ませている。
しかし、ギルドマスターである東が報酬を受け取っても、他の冒険者にお裾分けする事も少なくない。評判は良くも悪くもなかったのだ。
そんな東のギルドマスターは、焦って周りの冒険者に呼び掛ける。誰も挙げようとせず、頭を痛めていると高齢の魔術師が手を挙げた。


「それならば。最近………腕前のある者の噂がありますよ」

「あら。それは何者かしらねぇ。名前は知っているの?おじいさん」

「勿論ですとも。現在、別のパーティーに入っている。前までは冒険者を辞めていた人ですよ。名は、ヘンリー・ジハァーウ」

「何っ!?ヘンリー・ジハァーウが戻ってきたんですか!」


これに反応したのは南のギルドマスターだった。ギルドマスターになって日が浅い。この中で一番若いといっていい。


「ほう。南さんは知っているのですか。そのヘンリーという若者を」

「知っているも何も、私達みたいな若者は誰でもご存知かと。Aランクのパーティーの一員で、モンスターの頭を潰すような力強さ。きっと噂かも知れませんが……。国1つを護ったパーティーと云われていましたから!」


興奮気味にペラペラ喋る様子の、南のギルドマスターを見て。魔術師は頷き、言葉を続けた。


「何週間前にこの王都に来ているみたいです。あなた方が配った依頼はBランク以上の冒険者に届けていましたよね。きっとヘンリーにも届いていると思われますよ?だから、東さんは何も心配は入りません」

「むむむ……。爺さんがそう言うなら期待させてもらおう。ならば、私達の出来る限りの支援をしなくてはならんな。おい、お前。本部に伝言を」


身軽そうな男に耳打ちすると、直ぐ様走り始めた。


「あの者。いつ居たの?」

「ずっと後ろに控えていたが。それがなんだ」

(((知らん奴かと思ったわ!!)))


周りに居た冒険者達は東の話より、見慣れない者に気を取られて今の話を聞き納得しちゃった皆さんだった。






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もしも?と思ってギルドの様子を載せました。
あと南くんは新入りの10歳前後の青年です。


次回、?
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