10回目の婚約破棄。もう飽きたので、今回は断罪される前に自分で自分を追放します。二度と探さないでください(フリではありません)

放浪人

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第一話 プロの悪役令嬢

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朝、目覚めた瞬間に全てを悟った。

窓から差し込む、妙に白々しい朝の光。 遠くで鳴く小鳥のさえずり。 そして、部屋に入ってきたメイドの、どこかよそよそしいノックの音。

「……はぁ。またか」

私は、リーゼロッテ・フォン・エーデル。 この国の筆頭公爵家の令嬢であり、王太子アレクセイ殿下の婚約者。 そして――今、記念すべき『10回目』の人生をスタートさせたばかりの、プロのループ経験者である。

ベッドの上で体を起こし、ふかふかの羽毛布団を無造作に払いのける。 天蓋付きの豪奢なベッド。 壁に飾られた高名な画家の絵画。 猫足の家具たち。

見飽きた。 もう、何もかもが見飽きた。

私は大きくため息をつき、サイドテーブルに置かれた鏡を手に取る。 そこに映っているのは、艶やかなプラチナブロンドの髪に、宝石のように鋭いアメジストの瞳。 誰もが振り返る美貌の悪役令嬢。

「……顔色が良すぎるのよね、このタイミングだと」

鏡の中の自分に向かって、独りごちる。 今は16歳。 学園の卒業パーティーで行われる『断罪イベント』まで、あと一ヶ月という時期だ。

過去9回の人生。 その全ての結末を、私は鮮明に記憶している。

1回目。 何も知らず、無実の罪を着せられて断罪された。 「身に覚えがありません!」と叫ぶ私の言葉は誰にも届かず、地下牢で毒杯を仰いだ。 あの時の喉が焼けるような痛みは、トラウマというより、もはや嫌な思い出ランキングの殿堂入りだ。

2回目。 前回の反省を活かし、必死に潔白を証明しようと奔走した。 証拠を集め、証人を確保し、完璧な論理武装で断罪の場に臨んだ。 結果、「口答えする可愛げのない女だ」とアレクセイ殿下に切り捨てられ、国外追放のち野垂れ死に。 寒かった。ひもじかった。冬の野宿は二度とごめんだ。

3回目。 方針を変え、聖女のように振る舞ってみた。 慈善事業に精を出し、誰にでも優しく微笑みかけた。 だが、本来のヒロインであるミナ男爵令嬢が現れた瞬間、殿下は「君の笑顔は胡散臭い」と言い放った。 修道院送りの刑。 粗食に耐えかねて、脱走しようとして崖から落ちた。

4回目から6回目は、もうダイジェストでもいいくらいだ。 暗殺者に転身してみたり、隣国へ亡命を企てて国境で捕まったり、あえて悪女を演じ切って返り討ちに遭ったり。

そして7回目から9回目。 私は『虚無』の境地に達した。 何をしても無駄。 運命という強制力は、どうあがいても私をバッドエンドへと引きずり込む。 だから、部屋に引きこもってひたすら寝て過ごした。 それでも、断罪の日には騎士団がドアをぶち破って迎えに来た。 「公務放棄」という新たな罪状が追加されていただけだった。

「……馬鹿馬鹿しい」

10回目ともなれば、怒りや悲しみなんて感情は、とっくの昔に摩耗して消え失せている。 残っているのは、乾いた諦念と、どうしようもない『飽き』だけだ。

私はベッドから降り、素足でふかふかの絨毯を踏みしめる。

もう、頑張るのはやめた。 愛されようと努力するのも、誤解を解こうと必殺するのも、運命に抗おうとするのも。 全部、やめだ。

「今回は、私の好きにさせてもらう」

私は決意した。 この10回目の人生は、誰のためでもない、自分のためだけに使う。 断罪されるのを待つだけの人生なんて、もうたくさんだ。

目標はただ一つ。 『安眠』と『自由』。 誰にも邪魔されず、昼まで寝て、好きな時に起きて、美味しいものを食べる。 そんな当たり前の生活を手に入れるのだ。

そのためには――。

「逃げるしかないわね」

結論は早かった。 過去の失敗パターンを分析するに、この国にいる限り、アレクセイ殿下という災害からは逃れられない。 ならば、物理的に距離を取るしかない。 それも、中途半端な距離ではない。 国境を越え、身分を捨て、赤の他人として生きるのだ。

幸い、私には『9回分の人生経験』というチート級の武器がある。 4回目の人生で習得した暗殺術。 5回目の人生で極めた隠密魔法。 6回目の人生で身につけた薬学知識。 それら全てを総動員すれば、今の私に不可能なことなどほとんどない。

「さて、と」

私はクローゼットを開け放つ。 煌びやかなドレスには目もくれず、一番地味な、侍女に変装するためのワンピースを取り出す。 これは7回目の人生で使ったやつだ。懐かしい。

着替えを済ませると、私は部屋の隅にある大きな姿見を動かした。 その裏には、隠し金庫がある。 公爵家の令嬢としてのお小遣いだけでなく、過去のループで得た知識を利用してこっそり貯め込んでおいた、裏金だ。

「……足りないわね」

金貨の袋を確認し、眉を寄せる。 逃亡生活には金がかかる。 特に、私の目標である『優雅なスローライフ』を実現するためには、莫大な資金が必要だ。 身分証明書の偽造、住居の確保、当面の生活費。 そして何より、最高の寝具を揃えるための費用。

「仕方ない。慰謝料として、少し頂いていきましょう」

私は悪びれもなく呟くと、窓を開けた。 夜風が冷たい。 だが、今の私には心地よかった。 自由の匂いがする。

私は窓枠に足をかけ、軽やかに跳躍した。 身体強化の魔法を無詠唱で発動。 ドレス姿では難しい動きも、今の私なら造作もない。 音もなく庭の木に着地すると、私は闇に溶けるようにして走り出した。

目指すは、王城の宝物庫。 自分の家の金庫ではない。 私を散々な目に遭わせてくれた、アレクセイ殿下の家の財布だ。 9回も殺されたのだから、少しくらい手切れ金を貰っても罰は当たらないはずだ。

   ◇

王城への侵入は、散歩よりも簡単だった。 警備兵の巡回ルート、交代のタイミング、魔導センサーの死角。 全てが頭に入っている。 何しろ、以前の人生で『城の構造図』を暗記するほど読み込んだし、実際に侵入を試みて成功した経験もある。

「(右、左、3秒待って、直進)」

頭の中でカウントしながら、回廊を音もなく進む。 すれ違う衛兵たちは、私の存在にすら気づかない。 認識阻害の魔法を併用しているおかげだ。 今の私は、城内の空気と同化している。

宝物庫の扉の前に到着した。 巨大な鋼鉄製の扉には、厳重な魔法鍵がかけられている。 通常なら、王族の生体認証と、宮廷魔導師長レベルの解除コードが必要な代物だ。

だが。

「『解錠(オープン)』」

私は短く呟き、指先で複雑な幾何学模様を空中に描く。 これは失われた古代語魔法。 8回目の人生で、遺跡の奥深くで見つけた禁断の魔道書から習得した技術だ。 現代の魔法体系とは根本から異なるため、最新鋭のセキュリティであればあるほど、逆にザルのように通り抜けてしまう。

カチャリ、と重い音がして、扉がひとりでに開いた。 警報も鳴らない。完璧だ。

中に入ると、そこは宝の山だった。 金銀財宝、伝説の武器、魔道具の数々。 目が眩むような光景だが、私は冷静だった。

「嵩張るものはダメ。換金性の高い宝石類と、実用的な魔道具だけ」

私は持参した魔法の鞄(容量無限・重量軽減機能付き)を広げ、手際よく選別していく。 最高級のダイヤモンドのネックレス。 希少金属オリハルコンのインゴット。 そして、状態異常を無効化する国宝級のアミュレット。

「これも貰っておこうかしら」

目に留まったのは、王家に伝わる『転移の指輪』だ。 使用回数に制限はあるが、緊急時の脱出手段としてこれ以上のものはない。 迷わず鞄に放り込む。

作業は3分で終わった。 欲張りすぎないのが、プロの逃亡者の流儀だ。 長居は無用。

「さて、仕上げね」

私は懐から一枚の羊皮紙を取り出した。 ここに来る前に、部屋でしたためておいた『置手紙』だ。 これを、一番目立つ場所――宝物庫の中央にある台座の上に置く。

内容は簡潔だ。

『殿下へ。 10回目の婚約破棄、おめでとうございます。 もう疲れました。 貴方の顔を見るのも、貴方の声を聞くのも、貴方と同じ空気を吸うのも限界です。 私のことは死んだと思って忘れてください。 探さないでください。 これはフリではありません。絶対に、探さないでください。 さようなら。 リーゼロッテより』

完璧だ。 これ以上ないほど、拒絶の意思を示した。 これを見れば、さすがの殿下も私のことを諦め、激怒して手配書を回すだろう。 だが、その頃には私は既に国境を越えている。

「あばよ、とっつぁん」

私は前世の記憶にある名台詞を小声で呟き、宝物庫を後にした。 足取りは軽い。 心臓が高鳴っている。 恐怖ではない。 これから始まる新しい人生への、期待による高鳴りだ。

城を抜け出し、城下町の路地裏へ。 そこから用意しておいた乗合馬車の発着所へと向かう。 夜明け前の薄暗い空を見上げ、私はニヤリと笑った。

勝った。 今度こそ、私は勝ったのだ。

さらば、アレクセイ。 さらば、断罪の日々。 私は自由だ!

   ◇

翌朝。 王城は蜂の巣をつついたような大騒ぎになっていた。 宝物庫への侵入者。 盗まれた国宝。 そして、消えた公爵令嬢。

その報告を受けた王太子アレクセイは、執務室で一人、羊皮紙を凝視していた。 宝物庫に残されていた、リーゼロッテからの手紙だ。

彼の周囲には、側近や騎士団長、宮廷魔導師たちが青ざめた顔で控えている。 誰もが、王太子の激怒を予期し、身を震わせていた。 婚約者に逃げられ、国宝を盗まれ、あまつさえ「顔も見たくない」とまで書かれているのだ。 処刑命令が出てもおかしくない状況だ。

沈黙が続く。 重苦しい空気が、部屋を支配する。

やがて、アレクセイの肩が震え始めた。 わなわなと、小刻みに震えている。 やはり、怒り狂っているのか。 側近の一人が、恐る恐る声をかけた。

「で、殿下……? 直ちに追っ手を差し向け、リーゼロッテ嬢を捕縛し、処刑の準備を……」

「……違う」

アレクセイが顔を上げた。 その表情を見た全員が、息を呑んだ。

彼は、泣いていた。 いや、違う。 その美しい顔は、恍惚とした喜びに歪み、瞳は異様な光を放っていた。

「見ろ、これを」

アレクセイは、震える手で手紙を掲げた。

「『絶対に、探さないでください』……だと?」

彼の声は、熱っぽく潤んでいた。

「これは……『フリ』ではないか!」

「は?」

側近たちは全員、耳を疑った。 手紙には明確に『これはフリではありません』と書かれている。

だが、アレクセイの脳内では、全く別の解釈が爆速で生成されていた。

(ああ、愛しいリゼ……。君はなんて可愛らしいんだ)

アレクセイは知っていた。 リーゼロッテが、どれほど優秀で、どれほど思慮深く、そしてどれほど照れ屋(と彼は思い込んでいる)であるかを。

(彼女ほどの才女が、本気で姿を消したいのなら、こんな手紙を残すはずがない。黙って消えればいいだけだ。それをわざわざ、俺の最も大切な場所(宝物庫)に、俺へのメッセージを残すなんて……)

これは、メッセージだ。 ただの別れの言葉ではない。

『私を見つけてごらんなさい』 『貴方の愛が本物なら、地の果てまで追いかけてきて』 『私を捕まえて、その腕の中に閉じ込めて』

そう言っているに違いない。

(『顔を見るのも限界』? ああ、それはつまり、俺への愛が深すぎて、直視すると心臓が持たないということか。なんて健気な……!) (『死んだと思って忘れて』? 俺以外の男のものになるくらいなら死を選ぶという、貞操の誓いか!)

アレクセイの思考回路は、ポジティブという概念を超越し、もはやホラーの領域に達していた。 彼は10回のループの記憶を持っていない。 だが、彼のリーゼロッテへの執着心は、時空を超えて蓄積されていた。 無自覚なヤンデレ。 それが、アレクセイ・ド・グランツという男の本性だった。

「……試されている」

アレクセイは立ち上がった。 その全身から、凄まじい覇気が立ち昇る。

「これは、彼女からの『愛の試練(かくれんぼ)』だ。俺の愛の深さを試しているんだ。ならば、受けて立つのが男というものだろう!」

彼は机を叩き、叫んだ。

「総員、聞け! これより国家の総力を挙げて、リーゼロッテ嬢を捜索する! ただし、決して傷つけるな。髪の毛一本でも損なわせた者は、俺が直々に八つ裂きにする!」

「は、はぁ……?」

騎士団長が困惑の声を上げるが、アレクセイの耳には届かない。

「彼女は賢い。普通の捜索では見つからないだろう。俺が出る」

「で、殿下!? 公務は!?」

「知らん! 愛する女がいなくなって、何が公務だ! 国などどうでもいい! 俺にはリゼが必要なんだ!」

アレクセイは窓際に歩み寄り、眼下に広がる王都を見下ろした。 その瞳は、獲物を狙う猛獣のように細められている。

「待っていろ、リゼ。必ず見つけ出してやる。そして、二度と逃げられないように、俺の部屋に軟禁して、一生愛でてやるからな……」

ククク、と喉の奥で笑うその姿は、完全に狂気に満ちていた。 側近たちは悟った。 この国は、もう終わりだと。

一方その頃。 そんなこととは露知らず、リーゼロッテは揺れる馬車の中で、持参したおにぎりを頬張っていた。

「んー! 外の空気で食べる具なしおにぎり、最高!」
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