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最終回.「あなたに合いたかったです」
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「あ、その前に」
良輔さんに止められた。
彼からは日本語だ。
「俺たちは、暑い外から来た友だちをひきとめるわけだから。
まず、ジュースでも買いなさい」
やれやれ。
商売上手だな。
と思ったけど、安菜が反応していない?
・・・・・・もし安菜たちがタダでジュースをわたしたら。
それはワイロだ。
これからすることは、機密じゃないけど結構重要な話だ。
あくまでも、日常会話として扱いたいのか。
トロワグロ家の配慮かもしれない。
ジリ ジリ ジリ ジリ
金属の粒を擦り合わせたような音。
今の心臓のドキドキに合わせたような、リズム。
怖いものが、ゆっくり身がまえてるような、音。
リンゴジュースを買った。
「安菜から聞いた話だと、ルルディ王夫妻に言ったそうね」
ルネさんは、そうフランス語で言って、少し思いだすために黙った。
「閻魔 文華は自分じゃ勝てない相手がいることを認めた。
それを言えるようになったのなら。
今まで、できないことが、できるようになったなら、それは強くなったと言えるんじゃないですか?! 」
この長いセリフは日本語。
やっぱり、安菜はスゴいな。
プロウォカトルへの報告でも、見届け人の仕事を完璧にこなしてた。
「・・・・・・どうかな? 」
これはフランス語。
「そう、そう言いました」
私もフランス語でかえした。
ルネさんは、どんな質問をするんだろう。
「閻魔 文華は、魂呼長官の両腕を奪った悪いヤツでしょ。
何で弁護する気になったの? 」
これは答えにくいな。
正直、感情的に叫んだものだから。
それでも。
「私は、現場主義者・・・・・・」
と言いかけて、やめた。
もっと、ハッキリ言える。
「私は、合ったこともない人に、これが正しいとか、こうしなさいとか言うのが嫌いです。
その分、合った人のことはちゃんと見ていたいんです」
よし。
続ける。
「他人の責任にしてるように聴こえると思いますけど・・・・・・」
言える。
「安菜も怖がってませんでした。
それで決めたんです。
閻魔 文華は、丁寧にご飯を出す人にはやさしいんだって。
それに、強硬な手段にでたら安菜を危険にさらすことになる。
それはできません」
ジリ ジリ ジリ ジリ
胸のドキドキに似た、音は止まらない。
一方、安菜はじっと見つめてくる。
「で、これからどうする気なの? 」
聴いてきた。
やっぱり、私と他人で聞こえるMCOの音はちがう。
私は、答える!
「今だって、閻魔 文華に重罰を課したい気持ちはあります。
それに、私は魂呼長官の腕が吹き飛んだときの目撃者です!
必要とあれば、どんな協力だってします! 」
怒りと一緒に胸の鼓動が、そしてMCOの音がはげしくなってくる。
それでも、安菜からの音は静かなまま。
そうか。
それが良い。
冷静に聴いてくれてる証拠だから。
これは、人によって取りつくMCOはちがうと言う、証拠にすぎない。
だから、さみしくない。
「その前に、私はプロウォカトルのハンターキラーです。
魂呼長官は、裁判はルルディ王国に任せると言っています。
指揮官にしたがいます。
それに私は、シャイニー☆シャウツでもあります。
知っていることを伝えるのと、立場を利用して自分の有利のために使うのは、ちがう。
それは、わきまえてます」
言い切るんだ。
たとえ怖くても。
「私は、知ってることを伝える側でいたいです」
ルネさんが口を開いた。
「・・・・・・ジュ・ヴォア」
「なるほどね」と。
それが、この一家からの試練なんだ。
その時、人が入ってきた。
「あ、監督」
これからは日本語。
「ちょうど良かった」
やっぱり私はラッキーだね。
入ってきたのは、次のシャイニー☆シャウツの動画の、監督さん。
私が知ってることを伝える相手だ。
「あなたに合いたかったです」
良輔さんに止められた。
彼からは日本語だ。
「俺たちは、暑い外から来た友だちをひきとめるわけだから。
まず、ジュースでも買いなさい」
やれやれ。
商売上手だな。
と思ったけど、安菜が反応していない?
・・・・・・もし安菜たちがタダでジュースをわたしたら。
それはワイロだ。
これからすることは、機密じゃないけど結構重要な話だ。
あくまでも、日常会話として扱いたいのか。
トロワグロ家の配慮かもしれない。
ジリ ジリ ジリ ジリ
金属の粒を擦り合わせたような音。
今の心臓のドキドキに合わせたような、リズム。
怖いものが、ゆっくり身がまえてるような、音。
リンゴジュースを買った。
「安菜から聞いた話だと、ルルディ王夫妻に言ったそうね」
ルネさんは、そうフランス語で言って、少し思いだすために黙った。
「閻魔 文華は自分じゃ勝てない相手がいることを認めた。
それを言えるようになったのなら。
今まで、できないことが、できるようになったなら、それは強くなったと言えるんじゃないですか?! 」
この長いセリフは日本語。
やっぱり、安菜はスゴいな。
プロウォカトルへの報告でも、見届け人の仕事を完璧にこなしてた。
「・・・・・・どうかな? 」
これはフランス語。
「そう、そう言いました」
私もフランス語でかえした。
ルネさんは、どんな質問をするんだろう。
「閻魔 文華は、魂呼長官の両腕を奪った悪いヤツでしょ。
何で弁護する気になったの? 」
これは答えにくいな。
正直、感情的に叫んだものだから。
それでも。
「私は、現場主義者・・・・・・」
と言いかけて、やめた。
もっと、ハッキリ言える。
「私は、合ったこともない人に、これが正しいとか、こうしなさいとか言うのが嫌いです。
その分、合った人のことはちゃんと見ていたいんです」
よし。
続ける。
「他人の責任にしてるように聴こえると思いますけど・・・・・・」
言える。
「安菜も怖がってませんでした。
それで決めたんです。
閻魔 文華は、丁寧にご飯を出す人にはやさしいんだって。
それに、強硬な手段にでたら安菜を危険にさらすことになる。
それはできません」
ジリ ジリ ジリ ジリ
胸のドキドキに似た、音は止まらない。
一方、安菜はじっと見つめてくる。
「で、これからどうする気なの? 」
聴いてきた。
やっぱり、私と他人で聞こえるMCOの音はちがう。
私は、答える!
「今だって、閻魔 文華に重罰を課したい気持ちはあります。
それに、私は魂呼長官の腕が吹き飛んだときの目撃者です!
必要とあれば、どんな協力だってします! 」
怒りと一緒に胸の鼓動が、そしてMCOの音がはげしくなってくる。
それでも、安菜からの音は静かなまま。
そうか。
それが良い。
冷静に聴いてくれてる証拠だから。
これは、人によって取りつくMCOはちがうと言う、証拠にすぎない。
だから、さみしくない。
「その前に、私はプロウォカトルのハンターキラーです。
魂呼長官は、裁判はルルディ王国に任せると言っています。
指揮官にしたがいます。
それに私は、シャイニー☆シャウツでもあります。
知っていることを伝えるのと、立場を利用して自分の有利のために使うのは、ちがう。
それは、わきまえてます」
言い切るんだ。
たとえ怖くても。
「私は、知ってることを伝える側でいたいです」
ルネさんが口を開いた。
「・・・・・・ジュ・ヴォア」
「なるほどね」と。
それが、この一家からの試練なんだ。
その時、人が入ってきた。
「あ、監督」
これからは日本語。
「ちょうど良かった」
やっぱり私はラッキーだね。
入ってきたのは、次のシャイニー☆シャウツの動画の、監督さん。
私が知ってることを伝える相手だ。
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