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前髪パッツンの黒髪ロングストレート(ギャルJK)
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(……ぉお……マジか……)
召喚された者を見て、センは絶句した。
(まさか、第一アルファ人を引くとはなぁ……当たりも当たり、特大の大当たりだぜ)
その『者』は、一言で言えば、
『ピンクと金でキラキラに飾られたスマホ』を片手に持つ『ギャルJK』だった。
ゴリゴリのギャルではなく、『まあ、多分、その界隈の人だろうな』と思わせる程度の盛り方。
髪型は、前髪パッツンの黒髪ロングストレート。
しかし、まつ毛バッシバシの、派手メイクなので、大和撫子感はゼロ。
制服姿で、あまり豪快に着崩してはいないが、
スカートを限界まで短くしているスタイル。
「……はぁ? ぇ、ここどこ?」
その前髪パッツンは、召喚されると同時、
キョロキョロとあたりをうかがい、
「って、ぇ、まさか……ちょ、ちょぉ待って……」
目を大きく見開いて、
「コレって、もしかして…………ぅ、ウソやろ……え、まさか……異世界転移? えぇ、ウソやん?!」
(ほう……『コレ系』の女子から『その単語』が出るか……しかも、この状況に置いて即座に、かつ、転生と転移を間違えずに……ふむ、興味深いねぇ)
『慣れて』いれば、その認識に至る事も、ありえなくはないだろうとセンは思う。
事実、センは、転生した直後、『これは、異世界転生だ』と確信した。
――三百作品以上の、異世界モノを読破していたという、
この手の事象に対する知識上の『慣れ』。
(転生と転移は、もちろん、意味からして全く違う……が、それ系のアニメをほんのり嗜む程度のルーキーでは、事実、頻繁に間違う。ウチのクラスにも、転移モノと転生モノをごっちゃにして会話をしている連中が二人ほどいた)
しょうもない事だが、妙に覚えている。
どれだけ長い時が経とうと、ナゼか忘れない『下らない事』の多さに呆れる。
(別に、間違う事が悪いとは思わないさ。不完全な人間に、完全を求めるほど、俺は酔狂じゃない。もっとも、間違えた本人が、その事実を盾にして、『だから間違えても構わない』などと言い出したら終わりだがね)
などと、つい、かつての思い出に浸っていると、
「すごいなぁ……ホンマにあるんや、異世界転移……ぁ、でも、まだ、『ただの転移』の可能性もあるなぁ、地球のどっかに飛んだだけ……って、ただの転移ってなんやねん。転移した時点でハンパないっちゅうねん」
自分で自分の言葉にリアクションしてから、前髪パッツンは、
「んー、でも、目の前に神様おるから、やっぱり異世界転移やと思うねんなぁ……あ、でも、ここが天国的なアレやったら、実は、あたし死んどって、こっから転生のパターンもあるなぁ。……ただ、ここ、まったく天国には見えへんけど」
センを見ながら、そんな事を言った。
――今の、ラムドの姿をしているセンを見ながら。
(……ぉいおい)
センは、鋭い視線で、前髪パッツンを観察しつつ、
「……おい、お前。……どうして、俺の事を神だと思った? 自分で言うのもなんだが、今の俺の姿は、極めて邪悪な――」
「え? いや、何言うてんの? そうとしか思えん『感じ』を露骨にバリバリ出しとって」
「……なに?」
ピクっとセンのコメカミが動く。
(……露骨な神様感だと……こ、こいつ……)
どうやら、確定。
センは、一歩距離を詰めて、
「答えろ。お前には、今の俺の姿がどう見えている?」
「え? なんか、頭に、虹色のワッカと、背中に……後光? を背負っとって、なんや、めっちゃ高そうな羽織りを着た……同じ年くらいの黒髪の男の人? 黒髪は確かに神様としては珍しいけど、そのビッシビシくる雰囲気は、完全に神様やろ。そうやなかったら、逆に恐いわ」
(……はっ……こいつは、また………………とんでもねぇ『神当たり』がきたな……)
召喚された者を見て、センは絶句した。
(まさか、第一アルファ人を引くとはなぁ……当たりも当たり、特大の大当たりだぜ)
その『者』は、一言で言えば、
『ピンクと金でキラキラに飾られたスマホ』を片手に持つ『ギャルJK』だった。
ゴリゴリのギャルではなく、『まあ、多分、その界隈の人だろうな』と思わせる程度の盛り方。
髪型は、前髪パッツンの黒髪ロングストレート。
しかし、まつ毛バッシバシの、派手メイクなので、大和撫子感はゼロ。
制服姿で、あまり豪快に着崩してはいないが、
スカートを限界まで短くしているスタイル。
「……はぁ? ぇ、ここどこ?」
その前髪パッツンは、召喚されると同時、
キョロキョロとあたりをうかがい、
「って、ぇ、まさか……ちょ、ちょぉ待って……」
目を大きく見開いて、
「コレって、もしかして…………ぅ、ウソやろ……え、まさか……異世界転移? えぇ、ウソやん?!」
(ほう……『コレ系』の女子から『その単語』が出るか……しかも、この状況に置いて即座に、かつ、転生と転移を間違えずに……ふむ、興味深いねぇ)
『慣れて』いれば、その認識に至る事も、ありえなくはないだろうとセンは思う。
事実、センは、転生した直後、『これは、異世界転生だ』と確信した。
――三百作品以上の、異世界モノを読破していたという、
この手の事象に対する知識上の『慣れ』。
(転生と転移は、もちろん、意味からして全く違う……が、それ系のアニメをほんのり嗜む程度のルーキーでは、事実、頻繁に間違う。ウチのクラスにも、転移モノと転生モノをごっちゃにして会話をしている連中が二人ほどいた)
しょうもない事だが、妙に覚えている。
どれだけ長い時が経とうと、ナゼか忘れない『下らない事』の多さに呆れる。
(別に、間違う事が悪いとは思わないさ。不完全な人間に、完全を求めるほど、俺は酔狂じゃない。もっとも、間違えた本人が、その事実を盾にして、『だから間違えても構わない』などと言い出したら終わりだがね)
などと、つい、かつての思い出に浸っていると、
「すごいなぁ……ホンマにあるんや、異世界転移……ぁ、でも、まだ、『ただの転移』の可能性もあるなぁ、地球のどっかに飛んだだけ……って、ただの転移ってなんやねん。転移した時点でハンパないっちゅうねん」
自分で自分の言葉にリアクションしてから、前髪パッツンは、
「んー、でも、目の前に神様おるから、やっぱり異世界転移やと思うねんなぁ……あ、でも、ここが天国的なアレやったら、実は、あたし死んどって、こっから転生のパターンもあるなぁ。……ただ、ここ、まったく天国には見えへんけど」
センを見ながら、そんな事を言った。
――今の、ラムドの姿をしているセンを見ながら。
(……ぉいおい)
センは、鋭い視線で、前髪パッツンを観察しつつ、
「……おい、お前。……どうして、俺の事を神だと思った? 自分で言うのもなんだが、今の俺の姿は、極めて邪悪な――」
「え? いや、何言うてんの? そうとしか思えん『感じ』を露骨にバリバリ出しとって」
「……なに?」
ピクっとセンのコメカミが動く。
(……露骨な神様感だと……こ、こいつ……)
どうやら、確定。
センは、一歩距離を詰めて、
「答えろ。お前には、今の俺の姿がどう見えている?」
「え? なんか、頭に、虹色のワッカと、背中に……後光? を背負っとって、なんや、めっちゃ高そうな羽織りを着た……同じ年くらいの黒髪の男の人? 黒髪は確かに神様としては珍しいけど、そのビッシビシくる雰囲気は、完全に神様やろ。そうやなかったら、逆に恐いわ」
(……はっ……こいつは、また………………とんでもねぇ『神当たり』がきたな……)
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