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アビスの異次元砲
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「……ぁ……が……あ……」
アビス・リザードマンは、あまりの出来ごとに呆けていた。
「バカな……どういう……」
理解できないという顔をしている『その黒いリザードマン』のもとまで、ゴートは一瞬でつめよると、その頭部をガシっと掴み、
「おお、体、軽っ……」
「がっ、離せっ……いだだだだっ!!」
「ん……ああ、悪い、悪い。まったく力は入れてなかったんだが、これでも、お前には強すぎたらしいな。一気に強くなりすぎて、調節が難しい……まあ、すぐに慣れてみせるが」
ソっと、卵の黄身をつまむようにアビスの頭を掴みなおし、
「さて、質問するから答えてくれ。ここから出たいんだが、出口はどこだ?」
「うう、くそがぁあ! 侵入者め! 死ねぇ! 絶闇火弾ランク15」
言いながら、右手を向けて、かなり高位の魔法を使うアビス。
魔法を受けたゴートは、しかし、まったく意に介していないようで、
「ちょっと熱かったが、痛くはなかったな。うん、どうやら、俺は強くなり過ぎたらしい。絶闇火弾ランク15……高クオリティかつ高ランクの超魔法……その凄まじさは理解できているつもりだが……まったく脅威を感じない……」
「くそぉお! な、ならば! これならばどうだ! 異次元砲ぉお!」
凶悪なエネルギーの照射。
アビス・リザードマンは魔法特化型のリザードマンで、MPが非常に高い。
存在値300オーバーのMP特化ビルドが放つ異次元砲。
その火力はハンパじゃない!
――しかし、
「ぉっと、思ったよりもダメージを受けたな……なんだ、その技。異次元砲? ……知らないぞ」
エックスで異次元砲が使える者は、殿堂入りした連中くらい。
ラムドの知識には当然ない。
Q これまでの闘いで、UV1は異次元砲を使わなかったのか?
A UV1はMPが少ないタイプ(あくまでも比較的)なので、
MPがボラれる異次元砲は、基本的に使わない(一応、習得はしている)。
「……『全世界最強の領域』にまで至った俺の、このイカれた防御力をも無視する、その異常な火力……もしかして、貫通系とか無属性とかの技? ほしいな」
「ぁぁ……あ……異次元砲でも……無傷……そんな……バカな話……」
「いや、無傷じゃない。それなりにダメージは受けた。すごい技を使うじゃないか。あとでキッチリ、奪わせてもらう。まあ、でも、まずは出口を教えてもらうのが先だ。どうやら、このシステムでは、知識とかは奪えないみたいでな。だから、どうか、教えてくれよ、どこから出られるんだ?」
「うぉおお! くそったれぇ! もう一発だぁ! 異次げ――」
「聞けよ、人の話」
「ぐぎぃいいい!!」
ブチっと、腕をひきちぎって、首をギュゥっとしめつけ、
「次、答えなければ殺すぞ。いいか、出口を、教えろ」
首から手を離して、
「ごほっ、ぐへぇ!」
喋るように促す。
しかし、
「うぅ……くぅ! くそが! 侵入者ぁああ! 死ねぇええ! 異次元砲ぉおおおおおおおお!!」
「……ちっ」
この期に及んでも、まったく話を聞かず、再度攻撃をしかけてきたアビス・リザードマン。
これぞ、ダンジョンモンスター。
知性を持たぬ者の愚行。
仕方なく、ゴートは、
「ぐぽへっ――」
アビス・リザードマンの頭を潰して吸収した。
(……ダンジョンモンスター……本当に、ゲームキャラみたいだな。恐怖とか驚愕とか、『感情っぽいもの』は見せるくせに、『本物の知性』は感じられない。本当に、ただの簡易AIが迎撃してきているだけ……)
そんな事を考えていると、
《まだだ、まだ終わらんよ》
どこからか、くぐもった声が聞こえてきたかと思った、その直後、
グワァァッっと、
空間が拡張された。
フロアの広さが十倍以上に広がって、その床に、ビッシリとジオメトリが描かれた。
二秒とかからず、ゾロゾロと、這いあがってくるモンスターたち。
ウジャウジャと、
とめどなく、
大量に、
全部で10000を超える化け物の群れ。
アビス・リザードマンは、あまりの出来ごとに呆けていた。
「バカな……どういう……」
理解できないという顔をしている『その黒いリザードマン』のもとまで、ゴートは一瞬でつめよると、その頭部をガシっと掴み、
「おお、体、軽っ……」
「がっ、離せっ……いだだだだっ!!」
「ん……ああ、悪い、悪い。まったく力は入れてなかったんだが、これでも、お前には強すぎたらしいな。一気に強くなりすぎて、調節が難しい……まあ、すぐに慣れてみせるが」
ソっと、卵の黄身をつまむようにアビスの頭を掴みなおし、
「さて、質問するから答えてくれ。ここから出たいんだが、出口はどこだ?」
「うう、くそがぁあ! 侵入者め! 死ねぇ! 絶闇火弾ランク15」
言いながら、右手を向けて、かなり高位の魔法を使うアビス。
魔法を受けたゴートは、しかし、まったく意に介していないようで、
「ちょっと熱かったが、痛くはなかったな。うん、どうやら、俺は強くなり過ぎたらしい。絶闇火弾ランク15……高クオリティかつ高ランクの超魔法……その凄まじさは理解できているつもりだが……まったく脅威を感じない……」
「くそぉお! な、ならば! これならばどうだ! 異次元砲ぉお!」
凶悪なエネルギーの照射。
アビス・リザードマンは魔法特化型のリザードマンで、MPが非常に高い。
存在値300オーバーのMP特化ビルドが放つ異次元砲。
その火力はハンパじゃない!
――しかし、
「ぉっと、思ったよりもダメージを受けたな……なんだ、その技。異次元砲? ……知らないぞ」
エックスで異次元砲が使える者は、殿堂入りした連中くらい。
ラムドの知識には当然ない。
Q これまでの闘いで、UV1は異次元砲を使わなかったのか?
A UV1はMPが少ないタイプ(あくまでも比較的)なので、
MPがボラれる異次元砲は、基本的に使わない(一応、習得はしている)。
「……『全世界最強の領域』にまで至った俺の、このイカれた防御力をも無視する、その異常な火力……もしかして、貫通系とか無属性とかの技? ほしいな」
「ぁぁ……あ……異次元砲でも……無傷……そんな……バカな話……」
「いや、無傷じゃない。それなりにダメージは受けた。すごい技を使うじゃないか。あとでキッチリ、奪わせてもらう。まあ、でも、まずは出口を教えてもらうのが先だ。どうやら、このシステムでは、知識とかは奪えないみたいでな。だから、どうか、教えてくれよ、どこから出られるんだ?」
「うぉおお! くそったれぇ! もう一発だぁ! 異次げ――」
「聞けよ、人の話」
「ぐぎぃいいい!!」
ブチっと、腕をひきちぎって、首をギュゥっとしめつけ、
「次、答えなければ殺すぞ。いいか、出口を、教えろ」
首から手を離して、
「ごほっ、ぐへぇ!」
喋るように促す。
しかし、
「うぅ……くぅ! くそが! 侵入者ぁああ! 死ねぇええ! 異次元砲ぉおおおおおおおお!!」
「……ちっ」
この期に及んでも、まったく話を聞かず、再度攻撃をしかけてきたアビス・リザードマン。
これぞ、ダンジョンモンスター。
知性を持たぬ者の愚行。
仕方なく、ゴートは、
「ぐぽへっ――」
アビス・リザードマンの頭を潰して吸収した。
(……ダンジョンモンスター……本当に、ゲームキャラみたいだな。恐怖とか驚愕とか、『感情っぽいもの』は見せるくせに、『本物の知性』は感じられない。本当に、ただの簡易AIが迎撃してきているだけ……)
そんな事を考えていると、
《まだだ、まだ終わらんよ》
どこからか、くぐもった声が聞こえてきたかと思った、その直後、
グワァァッっと、
空間が拡張された。
フロアの広さが十倍以上に広がって、その床に、ビッシリとジオメトリが描かれた。
二秒とかからず、ゾロゾロと、這いあがってくるモンスターたち。
ウジャウジャと、
とめどなく、
大量に、
全部で10000を超える化け物の群れ。
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