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「んっまぁ!? 二カ月ちょっとでこれだけ集めたっていうの!?」
教会の祈りの間に出た俺たちは、神父もいなかったしそのまま地上へ出た。
マリアン店長の店で取って来た素材を広げると、店員含めてみんなが目を丸くした。
「でもさすがに多いわね。依頼分の数でその装備代はチャラに出来るけど、残り全部を買い取るのは厳しいわね。知り合いの店を紹介したげるから、そっちに持って行ってくれないかしらん?」
「金を払ってくれるなら、別に構わないよ」
「んふふ。アリガト」
マリアン店長の投げキッスを躱す。それを見て店長が頬を膨らませた。
マッチョが唇を尖らせて頬を膨らませても可愛くないどころか、悪寒が走る。
「出発前に話したでしょ。アンタに素材集めを依頼した理由でもある、狩場の独占ってやつ」
「あぁ、まだやってんのか?」
「独占対象が変わっただけで、まんだやってんのよぉ。しかもね、そのせいで市場の相場が上がっちゃってねぇ」
素材を売りに来る冒険者が少ないから、市場の素材が枯渇気味に。
枯渇しているから買取価格が値上がりする。買取価格が値上がりするから、ギルドが素材を卸す価格も上がるって訳だ。
その上で素材が少ないんじゃ、職人としては最悪な状況なんだとか。
「店長。また素材採取の依頼を出してくれないか? もっと地上をうろうろしたいし」
「んー、そうねぇ。アンタたちには秘密の狩場があるようだけど、そこにアタシが求めてる素材があるかしらん」
「何欲しいの? 私、知ってるのあう?」
「どうかしらん? ちょっと一覧作ってあげるから、その間に残りの素材をさっき話した知り合いの店に持って行ったら? セバスチャン、ねぇセバスチャーン」
店長が男性店員を呼びつけて話をする。どうやらマリアン店長の言う、知り合いの店まで案内してくれるようだ。
セバスチャンに連れられて向かったのは三軒の店だ。
どこでも素材不足で、新作装備が作れないと嘆いていた。
三軒目の店の店主はドワーフで、彼は鍛冶職人だった。
「こりゃ随分と集めたな」
「集めたのは俺たちじゃなくって、ホブゴブリンなんだけどな」
「ほぉ。もしかして巣穴で拾って来たのか?」
「ご名答。たまたまホブゴブリンに襲われている人たちを助ける機会があって、その時に巣穴の場所を教えて貰ったんだ」
ドワーフは値踏みしたあと、鉱石を全て買い取ると言った。
「助かったぜ、ほんと。クソ領主めが、欲に目がくらんで鉱石の価格を便乗吊り上げしやがってな」
「便乗って、まさか狩場独占してる奴らのせいで、素材の価格がってアレか?」
「そうだ。鉱石なんざ資源区画で取れるってのに、なんで便乗なんぞ……まぁまた鉱石類を拾って来たら、俺んところに声をかけてくれねえか? 俺はこいつで暫くやっていけるが、鍛冶仲間にも分けてやりてえ」
「買い取ってくれるなら、俺は誰だっていいぜ。あ、それなら俺に依頼を出してくれないか?」
素材採取の依頼を俺宛てに出してくれれば、また地上に出ていける。
マリアン店長の分と合わせて受けると、もっと長期滞在出来ねえかな。
ドワーフのおっちゃんには、俺とセシリアの名前を告げて店を出た。
三軒で総額25,000エル。金貨二十五枚分になった。
二カ月ちょいで金貨二十五枚か。
レア狩り、美味すぎだろ! これなら地上の居住権用の代金も、あっという間だろうな。
教会の祈りの間に出た俺たちは、神父もいなかったしそのまま地上へ出た。
マリアン店長の店で取って来た素材を広げると、店員含めてみんなが目を丸くした。
「でもさすがに多いわね。依頼分の数でその装備代はチャラに出来るけど、残り全部を買い取るのは厳しいわね。知り合いの店を紹介したげるから、そっちに持って行ってくれないかしらん?」
「金を払ってくれるなら、別に構わないよ」
「んふふ。アリガト」
マリアン店長の投げキッスを躱す。それを見て店長が頬を膨らませた。
マッチョが唇を尖らせて頬を膨らませても可愛くないどころか、悪寒が走る。
「出発前に話したでしょ。アンタに素材集めを依頼した理由でもある、狩場の独占ってやつ」
「あぁ、まだやってんのか?」
「独占対象が変わっただけで、まんだやってんのよぉ。しかもね、そのせいで市場の相場が上がっちゃってねぇ」
素材を売りに来る冒険者が少ないから、市場の素材が枯渇気味に。
枯渇しているから買取価格が値上がりする。買取価格が値上がりするから、ギルドが素材を卸す価格も上がるって訳だ。
その上で素材が少ないんじゃ、職人としては最悪な状況なんだとか。
「店長。また素材採取の依頼を出してくれないか? もっと地上をうろうろしたいし」
「んー、そうねぇ。アンタたちには秘密の狩場があるようだけど、そこにアタシが求めてる素材があるかしらん」
「何欲しいの? 私、知ってるのあう?」
「どうかしらん? ちょっと一覧作ってあげるから、その間に残りの素材をさっき話した知り合いの店に持って行ったら? セバスチャン、ねぇセバスチャーン」
店長が男性店員を呼びつけて話をする。どうやらマリアン店長の言う、知り合いの店まで案内してくれるようだ。
セバスチャンに連れられて向かったのは三軒の店だ。
どこでも素材不足で、新作装備が作れないと嘆いていた。
三軒目の店の店主はドワーフで、彼は鍛冶職人だった。
「こりゃ随分と集めたな」
「集めたのは俺たちじゃなくって、ホブゴブリンなんだけどな」
「ほぉ。もしかして巣穴で拾って来たのか?」
「ご名答。たまたまホブゴブリンに襲われている人たちを助ける機会があって、その時に巣穴の場所を教えて貰ったんだ」
ドワーフは値踏みしたあと、鉱石を全て買い取ると言った。
「助かったぜ、ほんと。クソ領主めが、欲に目がくらんで鉱石の価格を便乗吊り上げしやがってな」
「便乗って、まさか狩場独占してる奴らのせいで、素材の価格がってアレか?」
「そうだ。鉱石なんざ資源区画で取れるってのに、なんで便乗なんぞ……まぁまた鉱石類を拾って来たら、俺んところに声をかけてくれねえか? 俺はこいつで暫くやっていけるが、鍛冶仲間にも分けてやりてえ」
「買い取ってくれるなら、俺は誰だっていいぜ。あ、それなら俺に依頼を出してくれないか?」
素材採取の依頼を俺宛てに出してくれれば、また地上に出ていける。
マリアン店長の分と合わせて受けると、もっと長期滞在出来ねえかな。
ドワーフのおっちゃんには、俺とセシリアの名前を告げて店を出た。
三軒で総額25,000エル。金貨二十五枚分になった。
二カ月ちょいで金貨二十五枚か。
レア狩り、美味すぎだろ! これなら地上の居住権用の代金も、あっという間だろうな。
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