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43:錬金術師
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ゴブリンを倒すとゴブリン・リーダーが。ゴブリン・リーダーを倒すとゴブリン・キングが登場。
ぜーんぶ倒し終わって、やっと巨大モンスターの襲撃イベントは終わった。
紅葉ちゃんは『妖刀・紅丸』という短剣をゲットして大喜び。
「これは確実に忍者が実装されるでござるな!」
「そうなの?」
「そうでござるっ。そうじゃなかったら、こんなネーミングの武器があるはずないでござるから」
そんなものなのかな~と思いつつ、紅葉ちゃんが喜んでいるからそれでいいや。
『わんわんっ』
「わんわん王くんもお疲れ~」
『わんっ』
「え、わんわん王くんも何か拾ったの?」
わんわん王くんは自分の脇に鼻先を突っ込み、そこから綺麗な石を咥えて差し出した。
深緑色に光る石……なんだろう?
「鑑定っと──えぇ、アレキサンドライト。NPCに売却するだけの希少な宝石。売却価格30万EN」
宝石は売却にしか使えないのかぁ。
素材とも書いてないし、錬成してアクセサリーとか作れればよかったの──……30……万?
さんじゅう……。
「ほええぇぇ!?」
「うわぁっ!? ど、どうしたでござるか主殿」
さっき、ロックんさんが言った言葉を思い出した。
きっと報われるよ。
って言葉。
一本31ENのポーションを、イベントの間に800本ぐらい投げたから……。
金額としては2万5千ENぐらい。
お、お釣なんてもんじゃない金額が手に入っちゃったよぉぉぉーっ!
ゴブリンイベントから一週間。
「お待たせ~、紅葉ちゃん」
「主殿~、久しぶりでござるぅ。某、ようやく、ようやく遊べるようになったでござるよぉ」
「受験お疲れ様~。でもまだ結果は──」
「あー、あーっ。聞きたくないでござるっ。そのことは忘れたいでござる!」
あ、あはは。あんまり試験のできがよくなかったのかなぁ。
紅葉ちゃんの受験が終わって、久しぶりに一緒に遊べるようになった。
さっそく二人でダンジョンに行こうってことになって移動。
「門の所に人だかりがあるでござるな」
「あ、最近はね、北門のところでもパーティーの募集が増えたの。噴水広場だと人が多くなりすぎたみたいで」
「なるほど。ここだとする出発もできるでござるしね」
「うん」
門を通り過ぎるとき「錬金術師さん募集ー」という声が聞こえた。
あれから錬金術師は「予備ヒーラー枠」と言われるようになって、ちょこっと攻撃もできるし、ちょこっとヒールも出来るし。もしもの時はアタッカーホムを出して切り抜けられるってこともあり、パーティーでも声を掛けて貰えるようになった。
「って、お友達になった錬金術師さんが言ってたの」
「ほほー。掲示板でももう、不遇と呼ばれなくなってきたでござるな」
「そうなんだ! よかったぁ」
「中には不遇だから選んだのにという、マゾプレイヤーの嘆きもあったでござるが」
はうっ。そ、それは……。
でもいろんな人をパーティーを組んで遊ぶのは、すっごく楽しいと思うの。
私も紅葉ちゃんがいない間、二回ぐらいパーティーに参加させてもらったけど、楽しかったもん。
「紅葉ちゃんは他の人とパーティーを組んで遊びたいとかって、ないの?」
「某でござるか? うーん、パーティーは確かに楽しいでござるが……」
「じ、じゃあ行ってみる?」
通り過ぎた北門を振り返る。
「行って……みるでござるか?」
「行ってみよう!」
「ホムはどうするでござるか!?」
紅葉ちゃんの手を握って、北門へと引き返す。
「パーティーではモルさんとわんわん王くんを出すの。わんわん王くんは、みんながピンチになったら助けてねって言って」
だから滅多に攻撃には参加しない。だけど──
「わんわん王くんがいると、喜ぶ人が多いみたい」
「あぁ、納得でござる」
引き返した北門で、さっそくパーティー探し。
「私たち、もう二人いるし……あと四人誰かいないかなぁ」
「募集するでござるか?」
「募集? んー、やったことないけど、それもいいね!」
さっそく二人であれこれ決めて、それから募集開始!
「ポ、ポルポル高原行き募集しま~す」
「武器マスタリーは10プラスマイナス2で、四名募集でござるー」
「こちらは錬金術師とシーフでーす。一緒に行きませんかー?」
ちょっとドキドキしたけど、無事に集まるかなぁ?
小さなモルさんが他の人に踏まれないように抱っこしてあげると──
「あのー、杖9の神官ですが、参加できますか?」
と、真っ白な法衣の男の子がやって来た。
すすっと紅葉ちゃんが前に立つ。
「出来るでござるよ」
「よかった。ヒーラーのホムだよね、その子? ホムいるとMPポーションがぶ飲みしなくて済むから、助かるだよねぇ」
「いないとガブ飲みでござるか」
「うん……まぁパーティーにもよりけりだけど。無茶されると必死にヒールするから……」
と、神官さんがちょっと遠い目に。
あ、人数増えたから──
「の、残り三人でーす。今、錬金術師、シーフ、神官で──」
「はいはいっ! 参加希望ですっ。盾12、剣9の戦士いいですか!?」
「杖11の魔法使い、いいですか?」
「シーフ被りでもオケですか? あともふもふはおさわり自由ですか?」
わっわっ。一気に揃っちゃった。
「主殿、締めるでござるよ」
「う、うん。ポルポル高原閉めます~」
うわぁうわぁ。初めてのパーティー募集だったけど、直ぐに集まっちゃった。
よかったぁ~。
それからひとりひとりにパーティー申請を出して、ご挨拶。
「えっと、チョコ・ミントです。こっちがヒーラーのモルさん。わんわん王くんはピンチになった時のお助けキャラです」
「もふもふのおさわりは自由ですか?」
「ぷふっ。優しくならいいですよぉ」
シーフさんはよっぽどモルさんやわんわん王くんに触りたかったみたい。
みんなが狩場に合わせた準備に向かう。
私はと言えば──
ポーションよし。
予備の武器も持った。
いつでも錬成出来るように紙もある。
バッチリ!
北門にみんなが戻って来て、いざ出発!
「それじゃあ、いっぱい楽しもう!」
「「おーっ」でござる」
ゲームを始めるときに、不遇職だと言われていた錬金術師だけど。
新しくこのゲームを始める人がいて、錬金術師になろうかと迷っている人がいたら、私は胸を張って言える。
全然不遇なんかじゃないよ。
生産だって戦闘だって、どっちも楽しめるオールマイティー職業──それが錬金術師。
そう胸を張って言える。
だって私、こんなに楽しいんだもん!
ぜーんぶ倒し終わって、やっと巨大モンスターの襲撃イベントは終わった。
紅葉ちゃんは『妖刀・紅丸』という短剣をゲットして大喜び。
「これは確実に忍者が実装されるでござるな!」
「そうなの?」
「そうでござるっ。そうじゃなかったら、こんなネーミングの武器があるはずないでござるから」
そんなものなのかな~と思いつつ、紅葉ちゃんが喜んでいるからそれでいいや。
『わんわんっ』
「わんわん王くんもお疲れ~」
『わんっ』
「え、わんわん王くんも何か拾ったの?」
わんわん王くんは自分の脇に鼻先を突っ込み、そこから綺麗な石を咥えて差し出した。
深緑色に光る石……なんだろう?
「鑑定っと──えぇ、アレキサンドライト。NPCに売却するだけの希少な宝石。売却価格30万EN」
宝石は売却にしか使えないのかぁ。
素材とも書いてないし、錬成してアクセサリーとか作れればよかったの──……30……万?
さんじゅう……。
「ほええぇぇ!?」
「うわぁっ!? ど、どうしたでござるか主殿」
さっき、ロックんさんが言った言葉を思い出した。
きっと報われるよ。
って言葉。
一本31ENのポーションを、イベントの間に800本ぐらい投げたから……。
金額としては2万5千ENぐらい。
お、お釣なんてもんじゃない金額が手に入っちゃったよぉぉぉーっ!
ゴブリンイベントから一週間。
「お待たせ~、紅葉ちゃん」
「主殿~、久しぶりでござるぅ。某、ようやく、ようやく遊べるようになったでござるよぉ」
「受験お疲れ様~。でもまだ結果は──」
「あー、あーっ。聞きたくないでござるっ。そのことは忘れたいでござる!」
あ、あはは。あんまり試験のできがよくなかったのかなぁ。
紅葉ちゃんの受験が終わって、久しぶりに一緒に遊べるようになった。
さっそく二人でダンジョンに行こうってことになって移動。
「門の所に人だかりがあるでござるな」
「あ、最近はね、北門のところでもパーティーの募集が増えたの。噴水広場だと人が多くなりすぎたみたいで」
「なるほど。ここだとする出発もできるでござるしね」
「うん」
門を通り過ぎるとき「錬金術師さん募集ー」という声が聞こえた。
あれから錬金術師は「予備ヒーラー枠」と言われるようになって、ちょこっと攻撃もできるし、ちょこっとヒールも出来るし。もしもの時はアタッカーホムを出して切り抜けられるってこともあり、パーティーでも声を掛けて貰えるようになった。
「って、お友達になった錬金術師さんが言ってたの」
「ほほー。掲示板でももう、不遇と呼ばれなくなってきたでござるな」
「そうなんだ! よかったぁ」
「中には不遇だから選んだのにという、マゾプレイヤーの嘆きもあったでござるが」
はうっ。そ、それは……。
でもいろんな人をパーティーを組んで遊ぶのは、すっごく楽しいと思うの。
私も紅葉ちゃんがいない間、二回ぐらいパーティーに参加させてもらったけど、楽しかったもん。
「紅葉ちゃんは他の人とパーティーを組んで遊びたいとかって、ないの?」
「某でござるか? うーん、パーティーは確かに楽しいでござるが……」
「じ、じゃあ行ってみる?」
通り過ぎた北門を振り返る。
「行って……みるでござるか?」
「行ってみよう!」
「ホムはどうするでござるか!?」
紅葉ちゃんの手を握って、北門へと引き返す。
「パーティーではモルさんとわんわん王くんを出すの。わんわん王くんは、みんながピンチになったら助けてねって言って」
だから滅多に攻撃には参加しない。だけど──
「わんわん王くんがいると、喜ぶ人が多いみたい」
「あぁ、納得でござる」
引き返した北門で、さっそくパーティー探し。
「私たち、もう二人いるし……あと四人誰かいないかなぁ」
「募集するでござるか?」
「募集? んー、やったことないけど、それもいいね!」
さっそく二人であれこれ決めて、それから募集開始!
「ポ、ポルポル高原行き募集しま~す」
「武器マスタリーは10プラスマイナス2で、四名募集でござるー」
「こちらは錬金術師とシーフでーす。一緒に行きませんかー?」
ちょっとドキドキしたけど、無事に集まるかなぁ?
小さなモルさんが他の人に踏まれないように抱っこしてあげると──
「あのー、杖9の神官ですが、参加できますか?」
と、真っ白な法衣の男の子がやって来た。
すすっと紅葉ちゃんが前に立つ。
「出来るでござるよ」
「よかった。ヒーラーのホムだよね、その子? ホムいるとMPポーションがぶ飲みしなくて済むから、助かるだよねぇ」
「いないとガブ飲みでござるか」
「うん……まぁパーティーにもよりけりだけど。無茶されると必死にヒールするから……」
と、神官さんがちょっと遠い目に。
あ、人数増えたから──
「の、残り三人でーす。今、錬金術師、シーフ、神官で──」
「はいはいっ! 参加希望ですっ。盾12、剣9の戦士いいですか!?」
「杖11の魔法使い、いいですか?」
「シーフ被りでもオケですか? あともふもふはおさわり自由ですか?」
わっわっ。一気に揃っちゃった。
「主殿、締めるでござるよ」
「う、うん。ポルポル高原閉めます~」
うわぁうわぁ。初めてのパーティー募集だったけど、直ぐに集まっちゃった。
よかったぁ~。
それからひとりひとりにパーティー申請を出して、ご挨拶。
「えっと、チョコ・ミントです。こっちがヒーラーのモルさん。わんわん王くんはピンチになった時のお助けキャラです」
「もふもふのおさわりは自由ですか?」
「ぷふっ。優しくならいいですよぉ」
シーフさんはよっぽどモルさんやわんわん王くんに触りたかったみたい。
みんなが狩場に合わせた準備に向かう。
私はと言えば──
ポーションよし。
予備の武器も持った。
いつでも錬成出来るように紙もある。
バッチリ!
北門にみんなが戻って来て、いざ出発!
「それじゃあ、いっぱい楽しもう!」
「「おーっ」でござる」
ゲームを始めるときに、不遇職だと言われていた錬金術師だけど。
新しくこのゲームを始める人がいて、錬金術師になろうかと迷っている人がいたら、私は胸を張って言える。
全然不遇なんかじゃないよ。
生産だって戦闘だって、どっちも楽しめるオールマイティー職業──それが錬金術師。
そう胸を張って言える。
だって私、こんなに楽しいんだもん!
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