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誰かに呼ばれている気がした。
目を覚ますと最初に見えたのは天井――ではなく、立っている時と同じ視界。
俺、立ったまま寝ていたのか?
「――ジくん……まだ気を失ったままなのかしら」
ん? ソディアの声だ。
いや、俺起きてるけど、なんでこっちじゃなくって下を向いて話しかけているんだ?
下……おぉ、まさか!?
真下を見ると、そこにはぐっすり眠っている俺が!
そうだ。
地下通路から落下する途中、スケルトンとぶつかって意識が……。
ということは、もしかして中身がまた入れ替わっているのか!?
辺りを見渡すが、アブソディラスの姿がどこにも見えない。
「レイジくん……」
ソディア。俺はここにいる。
それにしてもここはどこだ?
地下通路の床が開いて落ちたはずだけど……もしかしてアブソディラスが言っていた迷宮なのか?
あぁっ。俺が気絶している間に、いったいどうなっているんだ。
アンデッドたちは王子たちを守るためか、ちょっと離れた位置でモンスターと戦っているようだし。
安心して休める状況を作っているんだろうけど……通訳がいない。
「レイジくんが見えますように……レイジくんが……」
ソディアは何かに祈るようそう呟いて、ずっと俺――の体の傍にいる。
見えないのって不便だよな。
昔は見えることが嫌で仕方なかったけど、今は見えることで良かったことが多い。
今回だって、見えるからこそキャスバル王子を救出できたんだしな。
「私もアリアン王女のように、この想いで見えるようになればいいのに」
『え? アリアン王女も見えるのか? そういえばキャスバル王子の生霊だった頃の声は聞こえていたみたいだけど』
ついに姿まで見えるようになったのか。
王女まで霊媒体質になってしまったとなると、後で対処法をお教えしたほうがいいんだろうな。
そのためにもまずはこの迷宮を脱出しなきゃいけないんだろうけど。
しかしソディア以外の生きている三人……と言っていいのだろうか。
キャスバル王子、アリアン王女、そして俺――は眠っている。
徹夜だったもんな。疲れて眠ったんだろう。
ソディアは休まなくてもいいのか?
彼女だって疲れているはずだ。
それなのに俺を気遣ってか、ずっと傍にいて祈っている。
『ソディア』
聞こえるはずはない。そう思って呼んだ名前だったが、予想外な反応が返ってくる。
「レイジくん!?」
『ソ、ソディア。聞こえるのか?』
「あぁ。聞こえるわ。あなたの声が聞こえる」
頬を赤らめ、それからすがるように俺の手を取った。もちろん肉体の、だ。
よかったよかったと何度も呟くソディア。
今がどんな状況なのか知りたい。
どのくらい俺は気を失っていたのかも知りたい。
だけど、もう少しだけこうしていよう。
ようやく落ち着きを取り戻したソディアに、まずはどのくらい俺が気を失っていたのか尋ねる。
「今が十時だから……六時間ぐらいかしら」
そう言ってソディアが懐中時計をポケットから取り出す。
へぇ、こういう時計はこの世界にもあるのか。初めてみたな。
『って、十時ってヤバいんじゃないか?』
「えぇ。でも出られないからどうしようも……。それに万が一お二人が亡くなったことにされても、今すぐ戦争が始まる訳じゃないだろうってキャスバル王子も仰って」
『確かに出れなきゃどうしようもないけど。出口、わかっているのか?』
この問にソディアは首を振る。
だけどあてはあると。
『迷宮の主? そいつを服従って……出来るのか?』
「さぁ? アブソディラスには何か考えがあるようだけど。ちょっと不安」
『むしろ俺は不安しかない』
それからここが、落下地点より五階ほど下った階層だとソディアは話す。
ただ正確に地下何階なのかはわからない、とも。
残った食料のことを考えると、最低でも今日中に最下層に到着しなきゃならないな。
もし迷宮の主を服従させられないとか、出口を知らないとかいうオチだと引き返さなきゃならないし。
『そうだ。どの道を歩いたのか、なにか印をつけて進んだほうがいいな』
「大丈夫。壁に矢印を掘りながら進んだから」
『マジか! さっすがソディア。頼りになるな』
「そんな……私じゃなくって、冒険者グループの人に言われてそうしただけだから」
『そか。でもソディアは頼りになるよ。それに君がいてくれて安心もできるし』
このアンデッドだらけのパーティーの中で、唯一生きてるしな。
「そ、そんな……。私こそ、あなたがいてくれるだけで……なんだか安心できるの」
『え……』
顔を赤らめそういうソディアを見て、俺の鼓動が急加速していく。
俺たちは見つめ合ったまま硬直した。
『み、見える?』
「うん……見えるようになったわ。嬉しい」
ソディアは立ち上がり、触れることのできない俺の霊体に手を差し伸べた。
その手を掴もうと俺も手を伸ばすが、やっぱり掴めない。
でもなんだろう。
重なり合った手が、とても暖かく感じる。
父さん母さんじいちゃんばあちゃんひいじいちゃんひいばあちゃん。
もしかすると俺にも春が訪れるかもしれません。
「うぅん……お? なんじゃ、起きてしもうたのか」
『お前もな……』
なんてタイミングで目を覚ますんだこいつは。
まぁいい。目を覚ましたのなら変わって貰おう。
『アブソディラス、変わってくれ』
「いやいや、主はまだまだ休んでおれ。儂がしっかり迷宮攻略を務めてやるからの」
『いやいや、もう大丈夫だから』
「いやいやいや。遠慮せんでもいいから」
『遠慮とかしてないし』
「主もわからん奴じゃのぉ。気絶しておったんじゃぞ? もっとしっかり休まんかいっ」
『六時間も休んだじゃないか!』
「ぬぅぅぅぅ」
『くうぅぅっ』
アブソディラスと睨み合っているのだが、なんとも奇妙な光景になってしまっている。
睨んでいる相手の顔は――俺。
睨んでいるのも――俺。
自然と噴き出してしまうと、肉体側の俺が鼻を鳴らす。
「儂の勝ちじゃ!」
『睨めっこしてた訳じゃないから!』
どんっと肉体を突き飛ばすと、ぽんっと弾かれたように出ていくアブソディラス。
その瞬間、俺は肉体を手に入れた!
「戻ったぞおおっ!」
『ぬわあぁぁぁっ。迷宮攻略があぁぁぁっ』
俺を気遣う気持ちなんて、アブソディラスには微塵もないこともわかっていたさ。
目を覚ますと最初に見えたのは天井――ではなく、立っている時と同じ視界。
俺、立ったまま寝ていたのか?
「――ジくん……まだ気を失ったままなのかしら」
ん? ソディアの声だ。
いや、俺起きてるけど、なんでこっちじゃなくって下を向いて話しかけているんだ?
下……おぉ、まさか!?
真下を見ると、そこにはぐっすり眠っている俺が!
そうだ。
地下通路から落下する途中、スケルトンとぶつかって意識が……。
ということは、もしかして中身がまた入れ替わっているのか!?
辺りを見渡すが、アブソディラスの姿がどこにも見えない。
「レイジくん……」
ソディア。俺はここにいる。
それにしてもここはどこだ?
地下通路の床が開いて落ちたはずだけど……もしかしてアブソディラスが言っていた迷宮なのか?
あぁっ。俺が気絶している間に、いったいどうなっているんだ。
アンデッドたちは王子たちを守るためか、ちょっと離れた位置でモンスターと戦っているようだし。
安心して休める状況を作っているんだろうけど……通訳がいない。
「レイジくんが見えますように……レイジくんが……」
ソディアは何かに祈るようそう呟いて、ずっと俺――の体の傍にいる。
見えないのって不便だよな。
昔は見えることが嫌で仕方なかったけど、今は見えることで良かったことが多い。
今回だって、見えるからこそキャスバル王子を救出できたんだしな。
「私もアリアン王女のように、この想いで見えるようになればいいのに」
『え? アリアン王女も見えるのか? そういえばキャスバル王子の生霊だった頃の声は聞こえていたみたいだけど』
ついに姿まで見えるようになったのか。
王女まで霊媒体質になってしまったとなると、後で対処法をお教えしたほうがいいんだろうな。
そのためにもまずはこの迷宮を脱出しなきゃいけないんだろうけど。
しかしソディア以外の生きている三人……と言っていいのだろうか。
キャスバル王子、アリアン王女、そして俺――は眠っている。
徹夜だったもんな。疲れて眠ったんだろう。
ソディアは休まなくてもいいのか?
彼女だって疲れているはずだ。
それなのに俺を気遣ってか、ずっと傍にいて祈っている。
『ソディア』
聞こえるはずはない。そう思って呼んだ名前だったが、予想外な反応が返ってくる。
「レイジくん!?」
『ソ、ソディア。聞こえるのか?』
「あぁ。聞こえるわ。あなたの声が聞こえる」
頬を赤らめ、それからすがるように俺の手を取った。もちろん肉体の、だ。
よかったよかったと何度も呟くソディア。
今がどんな状況なのか知りたい。
どのくらい俺は気を失っていたのかも知りたい。
だけど、もう少しだけこうしていよう。
ようやく落ち着きを取り戻したソディアに、まずはどのくらい俺が気を失っていたのか尋ねる。
「今が十時だから……六時間ぐらいかしら」
そう言ってソディアが懐中時計をポケットから取り出す。
へぇ、こういう時計はこの世界にもあるのか。初めてみたな。
『って、十時ってヤバいんじゃないか?』
「えぇ。でも出られないからどうしようも……。それに万が一お二人が亡くなったことにされても、今すぐ戦争が始まる訳じゃないだろうってキャスバル王子も仰って」
『確かに出れなきゃどうしようもないけど。出口、わかっているのか?』
この問にソディアは首を振る。
だけどあてはあると。
『迷宮の主? そいつを服従って……出来るのか?』
「さぁ? アブソディラスには何か考えがあるようだけど。ちょっと不安」
『むしろ俺は不安しかない』
それからここが、落下地点より五階ほど下った階層だとソディアは話す。
ただ正確に地下何階なのかはわからない、とも。
残った食料のことを考えると、最低でも今日中に最下層に到着しなきゃならないな。
もし迷宮の主を服従させられないとか、出口を知らないとかいうオチだと引き返さなきゃならないし。
『そうだ。どの道を歩いたのか、なにか印をつけて進んだほうがいいな』
「大丈夫。壁に矢印を掘りながら進んだから」
『マジか! さっすがソディア。頼りになるな』
「そんな……私じゃなくって、冒険者グループの人に言われてそうしただけだから」
『そか。でもソディアは頼りになるよ。それに君がいてくれて安心もできるし』
このアンデッドだらけのパーティーの中で、唯一生きてるしな。
「そ、そんな……。私こそ、あなたがいてくれるだけで……なんだか安心できるの」
『え……』
顔を赤らめそういうソディアを見て、俺の鼓動が急加速していく。
俺たちは見つめ合ったまま硬直した。
『み、見える?』
「うん……見えるようになったわ。嬉しい」
ソディアは立ち上がり、触れることのできない俺の霊体に手を差し伸べた。
その手を掴もうと俺も手を伸ばすが、やっぱり掴めない。
でもなんだろう。
重なり合った手が、とても暖かく感じる。
父さん母さんじいちゃんばあちゃんひいじいちゃんひいばあちゃん。
もしかすると俺にも春が訪れるかもしれません。
「うぅん……お? なんじゃ、起きてしもうたのか」
『お前もな……』
なんてタイミングで目を覚ますんだこいつは。
まぁいい。目を覚ましたのなら変わって貰おう。
『アブソディラス、変わってくれ』
「いやいや、主はまだまだ休んでおれ。儂がしっかり迷宮攻略を務めてやるからの」
『いやいや、もう大丈夫だから』
「いやいやいや。遠慮せんでもいいから」
『遠慮とかしてないし』
「主もわからん奴じゃのぉ。気絶しておったんじゃぞ? もっとしっかり休まんかいっ」
『六時間も休んだじゃないか!』
「ぬぅぅぅぅ」
『くうぅぅっ』
アブソディラスと睨み合っているのだが、なんとも奇妙な光景になってしまっている。
睨んでいる相手の顔は――俺。
睨んでいるのも――俺。
自然と噴き出してしまうと、肉体側の俺が鼻を鳴らす。
「儂の勝ちじゃ!」
『睨めっこしてた訳じゃないから!』
どんっと肉体を突き飛ばすと、ぽんっと弾かれたように出ていくアブソディラス。
その瞬間、俺は肉体を手に入れた!
「戻ったぞおおっ!」
『ぬわあぁぁぁっ。迷宮攻略があぁぁぁっ』
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