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51:グレン卿のお薦め
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「うわぁぁぁ」
「凄いよ姉さま。ふわふわしてるっ」
け、毛皮だ。毛皮のコートだ!
グレン卿に連れられてやって来たお店には、ふわふわもこもこな服がたくさんあった。
これから北部へ向かうという人向けのお店なんだとか。
「とりあえず、北部の都に到着するまでは、毛皮のコートでしのげ」
「う、うん。分かったわ」
よっぽど寒いのね……。
うぅん、どれにしようかなぁ。
日本にいたときだって毛皮のコートなんて、当たり前だけど着たことないし。
寒いならロングコートのほうがいいよね。
「おい」
「はい?」
呼ばれて振り向くと、グレン卿が白いコートを手にしていた。
「これを買えってこと?」
「き、気に入るなら、俺が……」
「グレン卿は着るの?」
「女ものだぞっ」
うぅん、いまいち今回は何を言っているのか分からないわ。
「姉さまのためにグレン卿が買ってくれるって!」
突然クリフがにこにこしながらやって来て、そう言う。
「えぇ!? か、買ってくれる??」
「き、気に入ったなら、な」
「いやいや、そんなに安いものじゃないでしょ」
「たいしたことはない」
た、たいしたことはないって。
くっ。グレン卿ってば実は結構お金持ちぼんぼんなのかしら。
「お、お金ならちゃんと持って来てるから」
「お嬢様。殿方がプレゼントすると仰っているのに、断るのは失礼です」
「そうですルシアナ様。受け取ることもマナーでございますよ」
「そ、外堀から埋められていくっ」
チラりとグレン卿を見ると、こくこくと頷いちゃってるし。
はぁ……。
うん、でもまぁ真っ白な毛皮のコートって、ちょっと憧れるよね。
すごく触り心地も良さそうだし、あったかそうだし。
「じ、じゃあ……お言葉に甘えて」
「そうか」
ひゃ、なんで嬉しそうな顔するの?
え、そんなに誰かにプレゼントしたかった?
「あとこれと、これもどうだ?」
「い、一着でいいですってばぁ」
「……ではせめて、これとこれぐらいは」
意地でもまだプレゼントしたいのか。
白い毛皮のコートとお揃いの帽子と、あと手袋を持って来てくれた。
まぁこれぐらいならいいか。
「分かりました。じゃあグレン卿のお薦めをいただきます」
「あぁ」
せっかくだから帽子を被ってみた。
うん、まだ平野部だと暑いわね。
「凄いよ姉さま。ふわふわしてるっ」
け、毛皮だ。毛皮のコートだ!
グレン卿に連れられてやって来たお店には、ふわふわもこもこな服がたくさんあった。
これから北部へ向かうという人向けのお店なんだとか。
「とりあえず、北部の都に到着するまでは、毛皮のコートでしのげ」
「う、うん。分かったわ」
よっぽど寒いのね……。
うぅん、どれにしようかなぁ。
日本にいたときだって毛皮のコートなんて、当たり前だけど着たことないし。
寒いならロングコートのほうがいいよね。
「おい」
「はい?」
呼ばれて振り向くと、グレン卿が白いコートを手にしていた。
「これを買えってこと?」
「き、気に入るなら、俺が……」
「グレン卿は着るの?」
「女ものだぞっ」
うぅん、いまいち今回は何を言っているのか分からないわ。
「姉さまのためにグレン卿が買ってくれるって!」
突然クリフがにこにこしながらやって来て、そう言う。
「えぇ!? か、買ってくれる??」
「き、気に入ったなら、な」
「いやいや、そんなに安いものじゃないでしょ」
「たいしたことはない」
た、たいしたことはないって。
くっ。グレン卿ってば実は結構お金持ちぼんぼんなのかしら。
「お、お金ならちゃんと持って来てるから」
「お嬢様。殿方がプレゼントすると仰っているのに、断るのは失礼です」
「そうですルシアナ様。受け取ることもマナーでございますよ」
「そ、外堀から埋められていくっ」
チラりとグレン卿を見ると、こくこくと頷いちゃってるし。
はぁ……。
うん、でもまぁ真っ白な毛皮のコートって、ちょっと憧れるよね。
すごく触り心地も良さそうだし、あったかそうだし。
「じ、じゃあ……お言葉に甘えて」
「そうか」
ひゃ、なんで嬉しそうな顔するの?
え、そんなに誰かにプレゼントしたかった?
「あとこれと、これもどうだ?」
「い、一着でいいですってばぁ」
「……ではせめて、これとこれぐらいは」
意地でもまだプレゼントしたいのか。
白い毛皮のコートとお揃いの帽子と、あと手袋を持って来てくれた。
まぁこれぐらいならいいか。
「分かりました。じゃあグレン卿のお薦めをいただきます」
「あぁ」
せっかくだから帽子を被ってみた。
うん、まだ平野部だと暑いわね。
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