『俺たちはイラナイ子たち』

伊東園

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第2章 ~俺たちの過去~

第2話 ~母さん~

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    ー白虎パートー

 『母さん今日の晩飯何?』
『今日は白虎と白夢が大好きなオムライスよ。』
『やったー!俺母さんのオムライスが世界で一番好き!』
『嬉しいこと言うじゃないの。』
この時はずっとこのまま幸せな日々が続くと思ってた。
それは俺が十歳の時だ。母はある日とても暗い表情をして家に帰ってきた。
『母さんどーしたの?』
俺は聞いた。
『白虎。私の会社倒産したの。良く取引していた会社が倒産してそれに巻き込まれて倒産したの。』
母は泣いていた。とても悔しそうだった。それもそのはずだ。母は俺たちが産まれる前からその会社の社長をしていた。それが消えてしまったんだ。しかもそれが巻き込まれてとなればとても悔しくて憎い気持ちでいっぱいになるだろう。
『母さんこれからどうするの?違うところで働くの?』
『うるさいわね!そんなの働かないとダメにきまってるでしょ!当たり前の事聞かないで!』
パチン
母は初めて俺の事を叩いた。その日から母は変わった。
いつも笑顔で優しかった母の面影はどこにも無くなった。母はその時もう40歳だった。その歳の母を新社員として迎え入れてくれる会社は早々なかった。母はやっと入社したがそこはブラック企業で残業ばかり。残業代もない。まだ新社員だからという理由で有給も取れない。その上給料もあまり高くなかった。そんな所で働いていた母はとても大きなストレスを抱えていた。
『あんた達なんか居なければ良かったのに。あんた達なんか要らない。』
そう言って母は俺と白夢にストレスをぶつけた。叩かれたり蹴られたりして俺たちは体中アザだらけだった。

そんな時俺は白夢を守るため強くなるって決めたんだ。毎日たくさん走ったり筋トレしたりして力をつけた。だから今は喧嘩で負けないほど強くなったんだぜ。
白夢は母の言葉を真に受けた。
『白夢なんか』
この言葉が白夢の口癖になっていた。
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