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ずっと近くにあった本物の『愛』
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(裏口付近)
(タッタッタッタッ)
彩月 涼「……日向ー!どこだー!」
結城 日向「……ひゅっ……ふぅー……は……ふっ……」
(……やだ……こないで……やだ……)
結城 日向「……ひゅ……ふ……は……ひゅっ……」
彩月 涼「……日向ー!」
彩月 涼「……あ!いた!」
(ダダダダッ)
(ガシッ)(ギュッ)
結城 日向「っ……!?」
彩月 涼「やっと見つけたぞ!日向!もう絶対逃がさねぇからな!
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……ふっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……え…どうしたんだよ!?息苦しいのか!?おいってば!」(ガシッ)
結城 日向「っ……!?……ひゅっ……は……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「ちょっ!おい!しっかりしろって!おい!」(ユサユサ)
結城 日向「……ひゅっ……はぅ……ひぐっ……ひゅっ……ひゅっ……」
(京の車の中)
江嵯樹 京「……ひな……息吐け……フゥーーっ……」
(……なんや……急に息えらい乱れとるぞ……)
彩月 涼「……おい!日向!」
(……あ?)
彩月 涼「……日向!何やってんだ!てか電話なんかしてる場合じゃねぇだろ!貸せ!」
……(バッ!)
彩月 涼「……もしもし!今日向凄いことになっちゃってて!すんませんけど切ります!」
……(ピッ)
……(ツーツー)
江嵯樹 京「……あ?」
江嵯樹 京「…………ほうか……ほんまにひなを殺す気やな……わかったわ」
(裏口付近)
彩月 涼「……おい!しっかりしろって日向!」(ユサユサユサ)
結城 日向「……ぅっ……ひゅっ……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……なんか酷くなってんぞ!おい!ちゃんと息しろって!なあ!」
結城 日向「……はっ……ひゅっ……ひゅっ……」
……(ブォオオオ)
……(キィッ)
……(バタンッ)
……(コツ…コツ…)
江嵯樹 京「……おいガキ……その手ぇ離せ」
彩月 涼「……は?……なっ!?お前!」
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……渡すもんか!……ぜってぇ離さねえからな!日向!俺が守ってやる!」(ギュッ)
結城 日向「っ……!?……ひゅっ……ひゅっ」
江嵯樹 京「……ええ加減にせぇよ……離せ」(ギリギリギリ)
彩月 涼「……ぐっ!?……離すっ……もんか!」 江嵯樹 京「……離さんかったらこのまま肩……握り潰すで……」
彩月 涼「……やれるもんならやってみろよ!ぜってぇ守ってやるからな!日向!」
江嵯樹 京「……ちっ」
(……これでほんまにこいつの肩潰してもうたらひなが後で自分のせいや思いよんねん……)
江嵯樹 京「……おい……ええ加減にせぇ……もうええわ……寝とけ……」(ドンッ)
彩月 涼「……がっ…」(カクンッ)
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……はっ……ひゅっ……」
江嵯樹 京「……ひな……もう大丈夫や……よう頑張ったな……」
(ズウゥ……ギュゥウッ……)
(……抱きしめたひなの身体はいつもよりも冷たくて……小さく感じた……)
江嵯樹 京「……ほら……息……吐こな……フゥーーって……フゥーーっ……」
結城 日向「……ひゅ……ふぅーっ……は……ふぅーーっ……」
江嵯樹 京「……そうや……できてるで……ええ子や……もっと吐け……フゥーーっ……」
結城 日向「……は……ふぅーーっ……ぅ……は……ひぐっ……ぅえ……ぅわぁぁあんっ……うぇええんっ……怖かったぁっ……ひぐっ……怖かったっ……うぇえええんっ…!」
江嵯樹 京「……よし……よし……声出たな……ん……ええ子や……よう頑張った……ほんまえらいで……ひな……ちゅっ……」
結城 日向「……ぅ……ひぐっ……ぅえっ……ぅうっ……」
江嵯樹 京「ん……ちょっと落ち着いたか……帰ろかひな……」(ポンポン)
江嵯樹 京「……よいしょっと……車……行こな」
結城 日向「……ぅ……ひぐ……京……ぅ……」
江嵯樹 京「……ん……京やで……おるで……ここに……」
……(ガチャッ)
江嵯樹 京「……よし……乗ろな……ん……すぐ乗るからな……おらんなったりせんからな……ちゅっ……」
……(バタンッ)
……(コツ…コツ)
……(ガチャッ)
……(バンッ)
江嵯樹 京「……ん……来たで……ちゅっ……」(撫で)
結城 日向「……ん(スリスリ)」
江嵯樹 京「……甘えられるようなったんか……えらいな……ん……可愛ええなひな……ちゅっ……」
結城 日向「……ん……ちゅ……」
江嵯樹 京「ははっ……お返ししてくれたんか……ん……じゃあ帰ろか……行くで……」
結城 日向「……京……僕……大学……行けるの……かな……」
江嵯樹 京「…………ひな……俺な……分かっとんねん……ひなは絵描くこと自体は好きやって……人が怖いだけやってな………なぁひな……大学……行きたいか?」
結城 日向「……行き……たい……けど……でも……」
江嵯樹 京「……ほうか……よう言った……えらいで」
……(フワッ…ギュゥ……ナデ…)
江嵯樹 京「……ほんなら…転校でもしよか……単位は引き継げるようにしたる……ひなが頑張ったもんやからな……」
江嵯樹 京「……この後どっか行くか?……水族館でも……動物園でも……遊園地でも……なんでも行ったる」 (…トン…トン)
結城 日向「…………動物園……行きたい」
江嵯樹 京「……おっしゃ……お前が好きな虎とかよう見えるとこ行ったるわ……ほんなら行こか」
結城 日向「……うん!」(スリスリ)
江嵯樹 京「くくっ……猫みたいに甘えよって……」
結城 日向「……京…………好き…」
江嵯樹 京「………そんなもん……分かっとるわ」 江嵯樹 京「…………俺もや……もう死んでも……離したらんからな……」(…ギュゥッ)
結城 日向「……ん」(…むぎゅーっ)
江嵯樹 京「……ふっ……えらい力やな……自分も離さんってか?……ほんま可愛ええやっちゃ………ひな…………ほんまに………愛しとるで……ちゅっ…」
(タッタッタッタッ)
彩月 涼「……日向ー!どこだー!」
結城 日向「……ひゅっ……ふぅー……は……ふっ……」
(……やだ……こないで……やだ……)
結城 日向「……ひゅ……ふ……は……ひゅっ……」
彩月 涼「……日向ー!」
彩月 涼「……あ!いた!」
(ダダダダッ)
(ガシッ)(ギュッ)
結城 日向「っ……!?」
彩月 涼「やっと見つけたぞ!日向!もう絶対逃がさねぇからな!
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……ふっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……え…どうしたんだよ!?息苦しいのか!?おいってば!」(ガシッ)
結城 日向「っ……!?……ひゅっ……は……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「ちょっ!おい!しっかりしろって!おい!」(ユサユサ)
結城 日向「……ひゅっ……はぅ……ひぐっ……ひゅっ……ひゅっ……」
(京の車の中)
江嵯樹 京「……ひな……息吐け……フゥーーっ……」
(……なんや……急に息えらい乱れとるぞ……)
彩月 涼「……おい!日向!」
(……あ?)
彩月 涼「……日向!何やってんだ!てか電話なんかしてる場合じゃねぇだろ!貸せ!」
……(バッ!)
彩月 涼「……もしもし!今日向凄いことになっちゃってて!すんませんけど切ります!」
……(ピッ)
……(ツーツー)
江嵯樹 京「……あ?」
江嵯樹 京「…………ほうか……ほんまにひなを殺す気やな……わかったわ」
(裏口付近)
彩月 涼「……おい!しっかりしろって日向!」(ユサユサユサ)
結城 日向「……ぅっ……ひゅっ……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……なんか酷くなってんぞ!おい!ちゃんと息しろって!なあ!」
結城 日向「……はっ……ひゅっ……ひゅっ……」
……(ブォオオオ)
……(キィッ)
……(バタンッ)
……(コツ…コツ…)
江嵯樹 京「……おいガキ……その手ぇ離せ」
彩月 涼「……は?……なっ!?お前!」
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……」
彩月 涼「……渡すもんか!……ぜってぇ離さねえからな!日向!俺が守ってやる!」(ギュッ)
結城 日向「っ……!?……ひゅっ……ひゅっ」
江嵯樹 京「……ええ加減にせぇよ……離せ」(ギリギリギリ)
彩月 涼「……ぐっ!?……離すっ……もんか!」 江嵯樹 京「……離さんかったらこのまま肩……握り潰すで……」
彩月 涼「……やれるもんならやってみろよ!ぜってぇ守ってやるからな!日向!」
江嵯樹 京「……ちっ」
(……これでほんまにこいつの肩潰してもうたらひなが後で自分のせいや思いよんねん……)
江嵯樹 京「……おい……ええ加減にせぇ……もうええわ……寝とけ……」(ドンッ)
彩月 涼「……がっ…」(カクンッ)
結城 日向「……ひゅっ……ひゅっ……はっ……ひゅっ……」
江嵯樹 京「……ひな……もう大丈夫や……よう頑張ったな……」
(ズウゥ……ギュゥウッ……)
(……抱きしめたひなの身体はいつもよりも冷たくて……小さく感じた……)
江嵯樹 京「……ほら……息……吐こな……フゥーーって……フゥーーっ……」
結城 日向「……ひゅ……ふぅーっ……は……ふぅーーっ……」
江嵯樹 京「……そうや……できてるで……ええ子や……もっと吐け……フゥーーっ……」
結城 日向「……は……ふぅーーっ……ぅ……は……ひぐっ……ぅえ……ぅわぁぁあんっ……うぇええんっ……怖かったぁっ……ひぐっ……怖かったっ……うぇえええんっ…!」
江嵯樹 京「……よし……よし……声出たな……ん……ええ子や……よう頑張った……ほんまえらいで……ひな……ちゅっ……」
結城 日向「……ぅ……ひぐっ……ぅえっ……ぅうっ……」
江嵯樹 京「ん……ちょっと落ち着いたか……帰ろかひな……」(ポンポン)
江嵯樹 京「……よいしょっと……車……行こな」
結城 日向「……ぅ……ひぐ……京……ぅ……」
江嵯樹 京「……ん……京やで……おるで……ここに……」
……(ガチャッ)
江嵯樹 京「……よし……乗ろな……ん……すぐ乗るからな……おらんなったりせんからな……ちゅっ……」
……(バタンッ)
……(コツ…コツ)
……(ガチャッ)
……(バンッ)
江嵯樹 京「……ん……来たで……ちゅっ……」(撫で)
結城 日向「……ん(スリスリ)」
江嵯樹 京「……甘えられるようなったんか……えらいな……ん……可愛ええなひな……ちゅっ……」
結城 日向「……ん……ちゅ……」
江嵯樹 京「ははっ……お返ししてくれたんか……ん……じゃあ帰ろか……行くで……」
結城 日向「……京……僕……大学……行けるの……かな……」
江嵯樹 京「…………ひな……俺な……分かっとんねん……ひなは絵描くこと自体は好きやって……人が怖いだけやってな………なぁひな……大学……行きたいか?」
結城 日向「……行き……たい……けど……でも……」
江嵯樹 京「……ほうか……よう言った……えらいで」
……(フワッ…ギュゥ……ナデ…)
江嵯樹 京「……ほんなら…転校でもしよか……単位は引き継げるようにしたる……ひなが頑張ったもんやからな……」
江嵯樹 京「……この後どっか行くか?……水族館でも……動物園でも……遊園地でも……なんでも行ったる」 (…トン…トン)
結城 日向「…………動物園……行きたい」
江嵯樹 京「……おっしゃ……お前が好きな虎とかよう見えるとこ行ったるわ……ほんなら行こか」
結城 日向「……うん!」(スリスリ)
江嵯樹 京「くくっ……猫みたいに甘えよって……」
結城 日向「……京…………好き…」
江嵯樹 京「………そんなもん……分かっとるわ」 江嵯樹 京「…………俺もや……もう死んでも……離したらんからな……」(…ギュゥッ)
結城 日向「……ん」(…むぎゅーっ)
江嵯樹 京「……ふっ……えらい力やな……自分も離さんってか?……ほんま可愛ええやっちゃ………ひな…………ほんまに………愛しとるで……ちゅっ…」
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