交錯する3つの運命―紫煙の救済と眩しすぎる光―

ひな

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壊れた平穏、加速する運命

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(講義室) 
女子学生A「……ねぇ……結城さんの噂……聞いた?」 
女子学生B「……ぁ……あれ?……ヤクザと関わってるとかいう……」 
女子学生A「……そうそれ……この前裏口で黒塗りの車から出てくるとこ見た人いたんだって……」 
女子学生B「……え……それまじ?……ほんとにヤクザと関わってるってこと?……やばいじゃん……え……もしかしてヤクザの女とか?……見た目もなんかあんな感じだしさ」 
女子学生A「……うわそれ有り得る………やば……大学の掲示板めっちゃ盛り上がってんだけど……」 
女子学生B「……まじで……見せて見せて……」

教授「……えー次……結城……前で説明しろ」
……(ザワザワ) 
結城 日向「……はい」 
……(てく…てく)
……(スッ)
結城 日向「……この絵は僕が夢で見た場面を現実化しました……ここに込めた意味は……」

女子学生A「……ねぇあの絵もなんか闇感じない?やっぱヤクザと関わってるから?」 
女子学生B「……ねぇそれはひどいってーでも否めないよねー」(クスクス)

教授「……ありがとう……この作品は凄く心に迫ってくる感じがして素晴らしいな……ここの黒の使い方が特にいいな……はい皆拍手」 
……(パチパチパチ)
結城 日向「ありがとうございます」(ぺこり)
(……早く……帰りたい)

(キーンコーンカーンコーン)
教授「……よしじゃあ今日はこれで終わりだ……お疲れ」
男子学生A「あー疲れたーなぁこの後ゲーセン行こうぜ」 男子学生B「お!いいな!行こうぜ!」
結城 日向「……はぁ」
(……やっと……終わった)

(講義室前)
(……てく……てく)
男子学生C「……おいあれヤクザと付き合ってるとかいう……」 男子学生D「……シーッ!……関わったらやべぇって!」
彩月 涼「……日向!」
(ダダダダッ)
(ガシッ!)
彩月 涼「大丈夫か!?お前…俺がヤクザに消されないように守ってくれてたんだな!もうそんなこと考えなくていいぞ!俺が守ってやるからな!」 
結城 日向「……は?……何言ってんの?」

(…ザワザワ…ザワザワ)
女子学生A「……え彩月がヤクザに消されるって何?……なんかほんとにヤバくない?」 

彩月 涼「日向!お前あいつに脅されてんだろ!?大丈夫だ!俺が守ってやるから!野球部の情報通のやつに頼んだ!絶対助けてやるからな!」

女子学生B「……脅されてるって何?……ヤクザの女じゃないの?」 男子学生C「……え……マジでやばい感じ?」
(ヒソヒソ…ザワザワ…)

結城 日向「っ……」
(……なに……これ……やだ……怖い……やだ)
彩月 涼「……なぁ日向!おいってば!」 
結城 日向「……うるさい」 
彩月 涼「……は?」 
結城 日向「……うるさいって言ってんの!!」
(ドンッ!)
(ドサッ)
彩月 涼「……え」 
…(タッタッタッタッタッ!) 
彩月 涼「…おい日向!待てって!」

(裏口付近) 
結城 日向「……はぁっ……はぁっ……はぁっ」 
……(京……早く……助けて)
……(ピッ……プルルル) 
結城 日向「……京……講義……終わった……はっ……早く……迎え……来て……ひゅっ……はっ……」

(京の車の中) 
江嵯樹 京「……ひな……お前……息……詰まっとるぞ……ちゃんと息吐け……フゥーーって……フゥーーっ……」 
結城 日向「……ふぅーっ……ひゅ……ふぅっ……ぅ……ひぅ……ふぅーっ……はっ……ふっ……ぅっ……ひゅっ……はっ……ぅ……」 
江嵯樹 京「……フゥーーっ……ほらもっと吐け……」 
(…あかん……吐こうとして途中で止まっとるわ……はよ行ったらなやばいな……またあのガキがなんかやりよったんか?……それとも噂が広がりよるせぇか……いや両方か……) 
江嵯樹 京「……ひなもう向かっとる……すぐ着く……そこから動かんと息吐き続けろ……フゥーーっ……」 
結城 日向「……はっ……ふぅっ……ひゅっ……は……ふぅーっ……ひぐっ……は……」 
江嵯樹 京「……それでええ……できとる……ええ子や……ちょっとでもええから吐け……フゥーーっ……」

(大学) 
彩月 涼「くそっ!日向っ!どこ行ったんだー!日向ー!」
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