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13話 スタイン側の考え その2
「ネフィラ、どうだった? 少しは有意義な議論だと思ったか?」
「いえ、失礼ながら……有意義な議論には感じませんでした」
「良かったよ、私も同意見だ。フォルブース家の方は味方につけやすいだろうから、そういう意味では収穫はあったがな」
「そうですね」
有意義な議論は出来なかったけれど、両家の考えが分かっただけでも収穫ではあるのだろう。私はそのように考えていた。
それにしても……本当にハルベルト公爵家の考えは理解できないわ。あんなに挑発的な態度を取って……国家反逆でも考えているんじゃないかと思わせる程だった。
「ハルベルト家がとりあえず、アルカイック侯爵家に慰謝料を多めに支払うことを同意したのは良かったと言えるだろう。そちらはそれでとりあえず解決として……個人的にはもっと詰めたいところだがな」
「ありがとうございます、セシル様」
慰謝料請求で婚約破棄は手打ちとするのが、今の貴族社会では常識になっているしね。仕方のないところなのだと思うわ。
「あとは、ハルベルト家とフォルブース家同士の婚約をどうするかで、制裁とするのが自然な流れかもしれないな」
「なるほど……そういうことですか」
リードフ様がどういう反応をしてくるのかが怖いけれど、王家に逆らうことは出来ないだろうし、大丈夫なのだろうと思う。セシル様は王太子殿下だし、ジルカド国王陛下だって居るのだからね。
「それにしても……君とこういう形でで再会して、ゆっくりと話せる機会が訪れるというのも悪くないな」
「セシル様……私も同じ気持ちでございます」
「ははは、そう言って貰えると嬉しいよ」
私とセシル様は幼馴染になるわけで、本来ならもっと頻繁に出会うことは出来たはずだった。ただし、身分の違いもあるしそれは叶わなかったのだけれど。だからこそ、スタイン様との婚約破棄を通しての再会というのは、私にとっては怪我の功名と言えるのかもしれない。
「あとは、父上が正式に両家の婚約を断ってくれたタイミングで、リードフ殿達がどのように動くのか、だな。それまでは待ちに徹する必要があるだろう」
「なんだかモヤモヤとしてしまいます」
「それは私も同じだよ、ネフィラ」
狙い通りに事が運べば問題はないのだろうけれど……待つしかないというのは、なんともモヤモヤしてしまう。
そして……それから数日が経ち、ハルベルト家とフォルブース家との婚約が正式に決まったのだった。
私は驚きの余り、意味が分からなかった……。
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