1 / 5
1話 追放された後方支援役
しおりを挟む
私の名前はメリアドール・トレスカ。年齢は17歳だけど、こう見えても一応は冒険者をやっている。今は冒険者活動が世界の中心と言っても過言ではないからね。
生涯で1度だけ発現すると言われているスキルに目覚めて、私は「リムーズ」という冒険者パーティに入ることが出来た。パーティ全体の強さ指数はおそらく、中堅くらいになるのかな。
「あのさ、ロイド」
「ん? どうかしたのか、メリアドール?」
私はその日、リーダーのロイドの部屋を訪れていた。私達は4人パーティで一軒家を借りているから、すぐに会うことは出来る。
「あのさ……家事とか、少しは手伝って欲しいんだけれど……」
「はあ? 何を言っているんだ、お前は?」
「いや、だから……」
私のスキルは簡単な回復薬とかを作り出せる【アイテム生成】
そのスキルで後方支援として、ダンジョンに入った味方の傷を癒したりしていた。ある程度、役に立っていたと思っていたのだけれど、私が作れるクラスのアイテムは事前に買ったりも出来るし、戦闘力には期待出来ないという面から、後方支援役の私は馬鹿にされていた。
他の冒険者パーティでもそんなものなのか、「リムーズ」のメンバーが特殊なのかは分からないけれど。私はその為に家事全般をやらされていたわけで……。
「お前は後方支援で安全な立場なんだから、日頃の俺達の世話をするのは当たり前だろ? お前にも稼ぎの何割かは行っているんだからな」
「それはそうだけど。流石に家事等の雑用を全部、私がするのはおかしいんじゃない?」
割が合わないというのもあるけれど、炊事、洗濯、掃除などを全く手伝ってくれないのは、人としておかしい気がしてしまう。今までは我慢していたけれど、今日は本音をリーダーであるロイドに言ってみた。少しは考え直してくれれば良いと期待して……。
「お前……マジで言ってるよな?」
「えっ? それはまあ……」
その瞬間、ロイドはどこか悟った表情に変化していた。あれ、考え直してくれたのかな? 私は淡い期待を持ってしまったけれど、それは間違いだった。
「お前もういらねぇわ。解雇だ、解雇。今すぐにここから出て行け」
「えっ……ロイド?」
「パーティから追放するって言ってるんだよ……おら、荷物まとめて出て行きな」
つ、追放……? なんでいきなりそんな言葉が……。
「ロイド、意味が分からないわ。私は別に雑用をしないなんて言ってないでしょ? 私が雑用係になるのは当然だと思っているし。ただ、料理や洗濯なんかに関しては少しだけ手伝って欲しいと言っているだけで……」
「それが生意気なんだよボケが。ったく……17歳のクソガキなんて雇うんじゃなかったぜ。まあ丁度いいや……お前の能力は微妙だと思ってたところだし、分け前が減るのには納得言ってなかったからな」
「そ、そんな……ロイド……!」
「うるせぇ奴だな……さっさと出て行かないと、鉄拳が飛んで来るかもしれないぜ?」
「……!」
脅しも同然の強制的な解雇だ……私には信じられなかった。でも、これ以上ロイドに何か言おうものなら、そのまま殴られてしまうかもしれない。私は後方支援で戦闘力はほとんどないから、彼の攻撃を受ければひとたまりもない。
私はパーティ追放を受け入れざるを得なかった……。
生涯で1度だけ発現すると言われているスキルに目覚めて、私は「リムーズ」という冒険者パーティに入ることが出来た。パーティ全体の強さ指数はおそらく、中堅くらいになるのかな。
「あのさ、ロイド」
「ん? どうかしたのか、メリアドール?」
私はその日、リーダーのロイドの部屋を訪れていた。私達は4人パーティで一軒家を借りているから、すぐに会うことは出来る。
「あのさ……家事とか、少しは手伝って欲しいんだけれど……」
「はあ? 何を言っているんだ、お前は?」
「いや、だから……」
私のスキルは簡単な回復薬とかを作り出せる【アイテム生成】
そのスキルで後方支援として、ダンジョンに入った味方の傷を癒したりしていた。ある程度、役に立っていたと思っていたのだけれど、私が作れるクラスのアイテムは事前に買ったりも出来るし、戦闘力には期待出来ないという面から、後方支援役の私は馬鹿にされていた。
他の冒険者パーティでもそんなものなのか、「リムーズ」のメンバーが特殊なのかは分からないけれど。私はその為に家事全般をやらされていたわけで……。
「お前は後方支援で安全な立場なんだから、日頃の俺達の世話をするのは当たり前だろ? お前にも稼ぎの何割かは行っているんだからな」
「それはそうだけど。流石に家事等の雑用を全部、私がするのはおかしいんじゃない?」
割が合わないというのもあるけれど、炊事、洗濯、掃除などを全く手伝ってくれないのは、人としておかしい気がしてしまう。今までは我慢していたけれど、今日は本音をリーダーであるロイドに言ってみた。少しは考え直してくれれば良いと期待して……。
「お前……マジで言ってるよな?」
「えっ? それはまあ……」
その瞬間、ロイドはどこか悟った表情に変化していた。あれ、考え直してくれたのかな? 私は淡い期待を持ってしまったけれど、それは間違いだった。
「お前もういらねぇわ。解雇だ、解雇。今すぐにここから出て行け」
「えっ……ロイド?」
「パーティから追放するって言ってるんだよ……おら、荷物まとめて出て行きな」
つ、追放……? なんでいきなりそんな言葉が……。
「ロイド、意味が分からないわ。私は別に雑用をしないなんて言ってないでしょ? 私が雑用係になるのは当然だと思っているし。ただ、料理や洗濯なんかに関しては少しだけ手伝って欲しいと言っているだけで……」
「それが生意気なんだよボケが。ったく……17歳のクソガキなんて雇うんじゃなかったぜ。まあ丁度いいや……お前の能力は微妙だと思ってたところだし、分け前が減るのには納得言ってなかったからな」
「そ、そんな……ロイド……!」
「うるせぇ奴だな……さっさと出て行かないと、鉄拳が飛んで来るかもしれないぜ?」
「……!」
脅しも同然の強制的な解雇だ……私には信じられなかった。でも、これ以上ロイドに何か言おうものなら、そのまま殴られてしまうかもしれない。私は後方支援で戦闘力はほとんどないから、彼の攻撃を受ければひとたまりもない。
私はパーティ追放を受け入れざるを得なかった……。
0
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!
雪奈 水無月
ファンタジー
帝国の第二王子として生まれたノルは15才を迎えた時、この世界では必ず『ギフト授与式』を教会で受けなくてはいけない。
ギフトは神からの祝福で様々な能力を与えてくれる。
観衆や皇帝の父、母、兄が見守る中…
ノルは祝福を受けるのだが…手にしたのはハズレと言われているギフト…【建築】だった。
それを見た皇帝は激怒してノルを国外追放処分してしまう。
帝国から南西の最果ての森林地帯をノルは仲間と共に開拓していく…
さぁ〜て今日も一日、街作りの始まりだ!!
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
勇者パーティを追放されてしまったおっさん冒険者37歳……実はパーティメンバーにヤバいほど慕われていた
秋月静流
ファンタジー
勇者パーティを追放されたおっさん冒険者ガリウス・ノーザン37歳。
しかし彼を追放した筈のメンバーは実はヤバいほど彼を慕っていて……
テンプレ的な展開を逆手に取ったコメディーファンタジーの連載版です。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる