フラスコの中の僕

悪魔の道化師

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約100年人類が進むには大きい一歩だったしかし、大きすぎる一歩ではなかったはずだ。

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~~~~~~~~~~~夜~~~

「麗蒔お帰りなさい。」

「まだ起きてたのか燈弥。玲哉はもう寝たのか?」

玄関を開けるとちょうど温めていたのか夕飯のいい匂いがする。

麗蒔は、愛する連れに挨拶と口づけを送り愛息子をキョロキョロと探しやがて今日あった参観の話を燈弥から聞こうと食卓につく。

そこに温めた夕飯を並べ燈弥は椅子に座る。

「僕たちの関係はまだ多くの人に受け入れにくいものみたいなんだ。その事で玲哉は友達から言われてるみたいなんだ。幸い隣の真人君が玲哉と一緒にいてくれているみたいなんだけど。」やっぱりね…

と続ける燈弥に麗蒔はため息をつくと

「10年以上も時が過ぎているのにいまだにこの国は進まないのか。最初の一歩はもう90年も前に踏まれたのにな。」と再びため息をつく。



その顔を見ながら燈弥はそれでも選んだのは自分達だと麗蒔に言う。

いくらでも他の国で結婚でき、申請も出せた。それでも生まれ故郷が良いとその方が子供のためになると言ったのは麗蒔だった。

「今さら海外へ何て言わないよね?」

それでも麗蒔に尋ねたくなる。しかし麗蒔はそれに気づかないとでも言うように

「もちろんだ。」

と言いきったのだった。

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