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第二十六話
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フィーレメントは早朝でも人が多い。
仕事終わりの軍人と、その後退に向かう軍人。
その軍人相手に物を売る商人。
「ねー、まずはご飯にしにゃい?」
そういえば白蛇はこの世界に来てからまともに食事を取ったことがなかった。
アンデットになってからと言うもの前の世界にいた時よりもさらにお腹が減らなくなり、食事を摂取しなくても空気中の魔力だけで生きていけるので食事をとると言う機会が全くなかったのである。
「レミ、結構な時間ご飯食べてにゃいからお腹すいちゃったにゃ」
「いいですね、どこに行きます?」
「それにゃらレミのおすすめがあるにゃ」
「なるほど」
◇
香辛料と砂埃が漂う街中。
フィーレメントにある大通りから横にそれると、さまざまな店がごちゃ混ぜになったカオス街が現れる。
沢山の人間の声とどこからともなく聞こえる、音楽。
もともとなんの肉なのかわからない大きな肉が、巨大化した釣り針のようなものに掛けられ店先で宙を待っている。
方やその隣では、大きなテントのような店の前で小さな赤い宝石が布の上に並べられ、それを小さな老婆が売っている。
「あんまりジロジロ見るのはやめといたほうがいいにゃ」
「すみません」
「絡まれるとめんどくさくなるにゃ、騒ぎでも起こしたら厳罰はまず免れにゃいからにゃー」
そう言いながら慣れた足取りで、白蛇の前を歩く。
治安はあまり良くないのだろう。
雰囲気は日本の都心部とそう変わらない。
大人達が訳のわからないことで笑って騒ぐ、汚くも明るい雰囲気を放っている。
遠くから見たことはあるが、ここまで踏み込んだのは初めての体験だった。
(案外悪くないですね)
「ここだにゃー」
木製の骨組みに、分厚い布がかけられた大きなテントのような外観。
中にはランタンが吊るされており中を照らしている。
その中に大雑把においてある、少し汚れた机と椅子。
そんな寂れたような店内は意外に賑わっていた。
その中で空いた席をレミは瞬時に見つけ、白蛇を呼び寄せる。
「さて、にゃに頼もうか?」
レミはそう言いメニューを開いた。
ラミネート加工の入ったメニュー表はいかにも個人経営店を感じさせる。
「あれ……読めませんね……」
この世界に来てから初めての困惑だった。
全く知らない形をした文字。
似ている文字といえば、筆記体の英語だろうか、筆記体の英語を上から潰して横に引き伸ばしたような細長い文字列だった。
「あー、旧文字だからにゃぁ」
「旧文字ですか? …‥なんです? ソレ?」
「このフィーレメントでは基本的に2種類の文字が使われてるんだけどにゃ。今このメニューに使われてるのが旧文字元々ずっと使われてる文字にゃ。この国の人間は大抵書けるにゃ」
「なるほど、基本的な文字は書いこっちなんですね」
「次に使われてるのが万能文字と言われてる新文字にゃ。この文字はすごくってにゃ、魔法の一種にゃんだけど基本的にどんな人間でも読むことができるんだにゃ。めちゃくちゃ簡単にいうと魔法で幻覚を起こしてその人にあった文字が見えるようにしてあるんだにゃ」
「なるほど、それで僕でも文字が読めたんですね」
「まぁ、術式が複雑なのとそれなりの魔法の才能がいるから、一般人でこの文字を書ける人はあんまりいにゃいんだけどにゃぁ」
ちなみにレミは書けるよ、と自慢げにいいメニューに目を落とした。
「読めないのなら仕方がありませんね、初めてのお店ですし。レミと同じものを頼もうと思います」
「にゃ! 責任重大だにゃぁ」
◇
なにが来るのかわからないワクワク感とレミの楽しそうな顔により長いのか短いのかわからないが少しだけ時間が経ったのだろう。
タコスとサンドイッチの中間、と言ったらいいのでしょうかでしょうか、トマトに葉野菜香辛料を絡めた肉を包むように作られたパン。
少し硬いパンを噛むと同時に野菜とソース肉の順番で口の中に味が広がる。
ウマイ。
白蛇はそれなりに色々なものを食べてきたつもりだ。
鬼姫の手料理からレストランまで様々なものを食べたがその中でも上位に食い込むうまさだった。
「うまぁい! これすっごく美味しいですよ」
「わかってるにゃぁ? 白蛇ここはレミが長い年月をかけて発掘した伝説と言っても過言じゃにゃい、ベストオブベスト飯屋だからにゃ」
「さすがですね」
「そりゃぁレミはにゃんでも知ってるからにゃぁ」
「なんでも、ですかじゃあ————」
仕事終わりの軍人と、その後退に向かう軍人。
その軍人相手に物を売る商人。
「ねー、まずはご飯にしにゃい?」
そういえば白蛇はこの世界に来てからまともに食事を取ったことがなかった。
アンデットになってからと言うもの前の世界にいた時よりもさらにお腹が減らなくなり、食事を摂取しなくても空気中の魔力だけで生きていけるので食事をとると言う機会が全くなかったのである。
「レミ、結構な時間ご飯食べてにゃいからお腹すいちゃったにゃ」
「いいですね、どこに行きます?」
「それにゃらレミのおすすめがあるにゃ」
「なるほど」
◇
香辛料と砂埃が漂う街中。
フィーレメントにある大通りから横にそれると、さまざまな店がごちゃ混ぜになったカオス街が現れる。
沢山の人間の声とどこからともなく聞こえる、音楽。
もともとなんの肉なのかわからない大きな肉が、巨大化した釣り針のようなものに掛けられ店先で宙を待っている。
方やその隣では、大きなテントのような店の前で小さな赤い宝石が布の上に並べられ、それを小さな老婆が売っている。
「あんまりジロジロ見るのはやめといたほうがいいにゃ」
「すみません」
「絡まれるとめんどくさくなるにゃ、騒ぎでも起こしたら厳罰はまず免れにゃいからにゃー」
そう言いながら慣れた足取りで、白蛇の前を歩く。
治安はあまり良くないのだろう。
雰囲気は日本の都心部とそう変わらない。
大人達が訳のわからないことで笑って騒ぐ、汚くも明るい雰囲気を放っている。
遠くから見たことはあるが、ここまで踏み込んだのは初めての体験だった。
(案外悪くないですね)
「ここだにゃー」
木製の骨組みに、分厚い布がかけられた大きなテントのような外観。
中にはランタンが吊るされており中を照らしている。
その中に大雑把においてある、少し汚れた机と椅子。
そんな寂れたような店内は意外に賑わっていた。
その中で空いた席をレミは瞬時に見つけ、白蛇を呼び寄せる。
「さて、にゃに頼もうか?」
レミはそう言いメニューを開いた。
ラミネート加工の入ったメニュー表はいかにも個人経営店を感じさせる。
「あれ……読めませんね……」
この世界に来てから初めての困惑だった。
全く知らない形をした文字。
似ている文字といえば、筆記体の英語だろうか、筆記体の英語を上から潰して横に引き伸ばしたような細長い文字列だった。
「あー、旧文字だからにゃぁ」
「旧文字ですか? …‥なんです? ソレ?」
「このフィーレメントでは基本的に2種類の文字が使われてるんだけどにゃ。今このメニューに使われてるのが旧文字元々ずっと使われてる文字にゃ。この国の人間は大抵書けるにゃ」
「なるほど、基本的な文字は書いこっちなんですね」
「次に使われてるのが万能文字と言われてる新文字にゃ。この文字はすごくってにゃ、魔法の一種にゃんだけど基本的にどんな人間でも読むことができるんだにゃ。めちゃくちゃ簡単にいうと魔法で幻覚を起こしてその人にあった文字が見えるようにしてあるんだにゃ」
「なるほど、それで僕でも文字が読めたんですね」
「まぁ、術式が複雑なのとそれなりの魔法の才能がいるから、一般人でこの文字を書ける人はあんまりいにゃいんだけどにゃぁ」
ちなみにレミは書けるよ、と自慢げにいいメニューに目を落とした。
「読めないのなら仕方がありませんね、初めてのお店ですし。レミと同じものを頼もうと思います」
「にゃ! 責任重大だにゃぁ」
◇
なにが来るのかわからないワクワク感とレミの楽しそうな顔により長いのか短いのかわからないが少しだけ時間が経ったのだろう。
タコスとサンドイッチの中間、と言ったらいいのでしょうかでしょうか、トマトに葉野菜香辛料を絡めた肉を包むように作られたパン。
少し硬いパンを噛むと同時に野菜とソース肉の順番で口の中に味が広がる。
ウマイ。
白蛇はそれなりに色々なものを食べてきたつもりだ。
鬼姫の手料理からレストランまで様々なものを食べたがその中でも上位に食い込むうまさだった。
「うまぁい! これすっごく美味しいですよ」
「わかってるにゃぁ? 白蛇ここはレミが長い年月をかけて発掘した伝説と言っても過言じゃにゃい、ベストオブベスト飯屋だからにゃ」
「さすがですね」
「そりゃぁレミはにゃんでも知ってるからにゃぁ」
「なんでも、ですかじゃあ————」
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