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連載
デサッバの影瘴!
「ようこそデサッバ・ルブ王国へ。」
ロラカリアへ行き、チェリーサ・モン・ロラカリア女王と話をした一行は、その足でデサッバ・ルブ王国へ向かった、そしてフェアリーリングから現れた王妃、女王を見た兵士は膝をつく。
「デサッバ王はいらっしゃるかしら?」
「はっ、こちらへ。」
兵士は頭を上げる、その時千春と目が合うと、もう一度頭を下げる。
「・・・こちらへ。」
立ち上がる兵士はチラリと千春に視線を動かすと、城へ皆を迎え入れる、他の兵士は城内を走り伝令に向かう、その姿を見てマルグリットはフフッと微笑む。
「この国も変わったわね。」
「そうですわね♪」
マルグリットの言葉にロラカリアの女王、チェリーサが面白そうに微笑む、見た目が10歳ほどの少女に見えるが、もうすぐ三十路を迎えるチェリーサ女王には威厳が見える。
「こちらへ。」
兵士が扉を開けると、中には執事と侍女が並び皆を出迎える。
「おぉぅ。」
思わず声が漏れる千春に日葵がポンと腰を叩く。
「ほら、聖女筆頭なんだから堂々としてよね。」
「えぇ~、勝手に筆頭にしたのはみんなじゃん。」
「誰が何と言おうとチハルは筆頭なの、ほら。」
腰を押され千春は部屋に入る、侍女達は頭を下げ、執事がソファーに促す。
「国王陛下をお呼び致しております、少々お待ちくださいませ。」
マルグリットは微笑み頷くとソファーに座る、侍女達が動き出すと、お茶やフルーツが並べられる。
「わっ、美味しそう。」
「そう言えば前来た時って買い物出来なかったっけ。」
「そうなの!」
千春は思わず叫ぶ、目の前の籠に入った沢山のフルーツを1つ手に取る。
「・・・ぱいなっぽー!」
「そちらはフェニクシスと言う果物で御座います。」
執事が微笑みながら答える。
「これは?」
日葵はパッションフルーツの様な果物を手に取る。
「それはエスフィリアで御座います、お食べになりますか?」
「「はい!」」
千春と日葵が即答すると、マルグリット、ルイーズ、イショナ、チェリーサは微笑む。
「んまぁ!パイナップルだよねコレ。」
「こっちはモニョモニョしてる。」
「なんだろね、でも美味しいよ。」
切られたフルーツをパクパクと食べる千春と日葵は満足そうに答える。
「これっ!マンゴーっぽい!」
「そちらはルナミアと申します。」
「・・・うん、これはもう改めて王都に遊びに来るべきだね。」
「はい、クゥクゥ。」
「おいしいわぁ~♪」
妖精クゥクゥは幸せそうにフルーツに齧り付く。
「妖精達連れてきたらヤバい事になりそうだね。」
「フルーツ王国らしいからね。」
2人が話をしていると扉のノックが鳴る、侍女が扉を開けると男が入って来る、その後ろには女性が続く。
「お待たせしました、聖女チハル様、マルグリット王妃殿下。」
「ようこそデサッバ・ルブへ。」
千春とマルグリットに挨拶したのは、ジーアス・ルブ・デサッバ国王だ、そして横に立つ女性を見て千春は笑みを投げる。
「ヘリンさん!おひさー♪」
「はい、お久しぶりですチハル様♪」
「王妃様慣れた?」
「まだ勉強中で御座います。」
ヘリンが頭を下げ答えると、ジーアスはヘリンに視線を移し答える。
「良くやってくれている、十分王妃として動けております。」
「そっか、よかったね♪」
千春が微笑むと、ヘリンも微笑む。
「それで・・・王妃と女王が揃って如何なされたので?」
ジーアスはマルグリットに問いかける。
「挨拶に来たのよ、外にドラゴンが居たでしょう?」
「ええ、沢山居ました。」
「これから同盟国にドラゴンが往来する事になるの。」
「ほお、それではデサッバ・ルブ王国にも来るという事で?」
「ええ、遊びに来ると思うからよろしくね。」
「わかりました、ドラゴンが来れば歓迎いたしましょう、何かご準備する事は?」
当たり前の様に話が進む、千春は不思議そうに王と王妃たちを見る、そしてドラゴンが来た際の休む場所や、王都でも買い食い、その他にも色々と話し合いが進む。
「王様、ドラゴン来ても驚かないね。」
日葵は平然と話を進めるジーアスを見て呟く。
「だね、もっと驚くと思ったのに。」
つまんないと言わんばかりに千春も呟くと、ジーアスが千春の方を見る、千春は思わず微笑み返し誤魔化すが、ジーアスが答える。
「聖女チハル様、最初に来られた時を覚えて無いのですか?」
「・・・あ。」
千春はデサッバ・ルブ王国へ乗り込んだ時を思い出す。
「大量のドラゴン軍団に黄金のパパドラが王都を突撃したんだったわ。」
はははと思わず空笑いする千春と日葵。
「この国の者は聖女、そしてドラゴンを神聖視しておりますからな。」
「え?神様は別にいますけど?」
「いえ、この国を立て直す切っ掛けを作っていただいた聖女様、そしてドラゴンを敬っております。」
「あら~、そうなんだ。」
「良いじゃん、チハルの称号は神聖女だし神様みたいなもんじゃん。」
「なんですと!?」
日葵の言葉にジーアスが叫ぶ。
「いやいや、人ですよ!?ちょっと色々あって称号付いただけですからね!?」
気付けば膝をつき千春の前に伏せるジーアスとヘリン。
「あの、その、ちょっと座って下さいっ!」
「はっ!」
千春が言うと、返事を返し、ソファーに座るジーアス。
「・・・いや、命令じゃないからね?」
クスクスわらう日葵に千春が言う、気付けばマルグリットたちも笑っていた。
「ジーアス王、そう言う事だから、これからよろしくお願いね。」
「マルグリット王妃、確かにお願い承ります。」
王と女王、そして各王妃の話はすんなりと通り、一息つく。
「やっぱり改めてデサッバに遊びに来たいなぁ。」
千春が言うと、ヘリンが両手を組み、祈るように千春を見る。
「本当で御座いますか?!是非御出で下さいませ!」
「はい♪フルーツ一杯だし、色々つくれるなぁ♪」
「チハル、カレー聖女も呼ばないとうるさいかもよ。」
「ミオも呼ぶよ、っていうかみんなで来たいよね♪」
千春の言葉にヘリンが一瞬だけ視線を動かす、視線の先はジーアスだ、しかしジーアスは一度だけ首を振る。
「・・・ん?どうしたの?ヘリンさん。」
「い、いえ、なにも。」
「・・・ん-、チハル、何か悩み事じゃない?」
日葵はヘリンを見ながら言うと、ヘリンはふと目を逸らす。
「なんかあるね、言ってみて♪私に出来る事?」
千春はグイっと顔を近づけると、ヘリンはもう一度ジーアスを見る、ジーアスは頷くと口を開く。
「その、領都で・・・疫病が流行り始めたのです、教会の者の話では高位回復魔法ならば治せるかもしれないと・・・」
ジーアスが言うと、ヘリンもコクリと頷く。
「疫病・・・どんな症状です?」
日葵が問いかけると、ジーアスが答える。
「この疫病は発熱、咳、極端な疲労感、そして体が衰えて行きます。」
「・・・インフルエンザかな?」
「どうだろ、インフルエンザウイルスがいるのかな?」
「うーん、インフルエンザってウイルスだから回復魔法って効くのかな。」
「どうだろ・・・教会の人は治せるって。」
「ヒマリ、治せるじゃないよ『治せるかもしれない』だよ。」
「あ、そっか、んじゃダメかもしんないね。」
2人はそう言うと頷く。
「呼んだ方が早いね。」
「そうだね、わかんないなら聞いた方が良いよ、変に私達だけで考えたらヤバいわ。」
2人はそう言うと名前を呼ぶ。
「「アイトネ様~♪」」
『は~い♪』
「アイトネ様~これ、後で食べようと思ってたお菓子です~♪」
千春はアイテムボックスからコンビニで買ったマドレーヌを取り出す。
『美味しそう♪その疫病は「影瘴病」よ♪』
「えいしょうびょう?」
『そう、瘴気由来の魔素細菌♪』
「何それ怖い、回復魔法で治せる?」
『回復魔法だと細菌が刺激されて増殖しちゃうわね、チハルの聖光浄化で病原体を消滅できるわよ♪』
「アイトネ様、私も使えます?ソレ。」
『ええ、聖女なら使えるわ♪あ~ん♪おいひぃ~♪』
アイトネに話を聞いた2人は頷く。
「うん・・・皆に手伝ってもらおう。」
「だね。」
「お母様、ドラゴンの件の話は終わったんですよね?」
「ええ、終わったわよ、チハルは治療に行くの?」
「はい。」
「・・・一度ジブラロールに戻る事は?」
「えっと、急いで治療必要ですよね?」
千春はジーアスに問いかける。
「今すぐという事は・・・無いと。」
「悩むって事は急いだ方が良いですよね?」
「・・・はい。」
「チハル。」
「はい!」
「気持ちはわかるけれど、一度ジブラロールに戻って準備をしてから、良いわね?」
「はい・・・」
マルグリットに言われ千春は頷き答える。
「それじゃ一度ジブラロールに帰りましょう。ルイーズ達も一緒に行きましょう。帰りは妖精たちが送るわ。」
そう言うとマルグリットは立ち上がる。
「ジーアス王、追って連絡致します、時間はかからないと思うから準備だけしておいてくださる?」
「わかりました、聖女チハル様、よろしくお願いします。」
「まかせてください!」
千春はサムズアップし答えると、マルグリットたちとフェアリーリングへ向かう。
「お母様、準備って?」
「準備は準備よ、今チハルたちだけで行っても限界があるわ、それに疫病となると行く人間も感染するかもしれない、そして帰って来ればもっと疫病が広がるの、しっかりと対策をしてから行動する、大事な事よ?」
「はい!」
マルグリットは千春の返事を聞くと微笑み頷く、そしてフェアリーリングに入ると皆はジブラロール王国へ戻った。
-------------------------
「ただいまああ!!!ヨリ!!!ミオ!!!レナ!!!ソラ!!!ダイア!!!カノン!!!お願いがっ!!!・・・なんでみんなローブ着てんの?」
「ほーらね、何があったか言ってみ?」
「くそう、ミオ、はい、負けたわ。」
「はっはっは!絶対何かあるんだってば♪」
「まぁチハルだもんなぁ。」
「で?チハルなにがあったの?言ってみ?」
「ま、協力するんだけどね♪」
聖女達はポカンとした顔で皆を見る千春を笑いながら問いかけた。
ロラカリアへ行き、チェリーサ・モン・ロラカリア女王と話をした一行は、その足でデサッバ・ルブ王国へ向かった、そしてフェアリーリングから現れた王妃、女王を見た兵士は膝をつく。
「デサッバ王はいらっしゃるかしら?」
「はっ、こちらへ。」
兵士は頭を上げる、その時千春と目が合うと、もう一度頭を下げる。
「・・・こちらへ。」
立ち上がる兵士はチラリと千春に視線を動かすと、城へ皆を迎え入れる、他の兵士は城内を走り伝令に向かう、その姿を見てマルグリットはフフッと微笑む。
「この国も変わったわね。」
「そうですわね♪」
マルグリットの言葉にロラカリアの女王、チェリーサが面白そうに微笑む、見た目が10歳ほどの少女に見えるが、もうすぐ三十路を迎えるチェリーサ女王には威厳が見える。
「こちらへ。」
兵士が扉を開けると、中には執事と侍女が並び皆を出迎える。
「おぉぅ。」
思わず声が漏れる千春に日葵がポンと腰を叩く。
「ほら、聖女筆頭なんだから堂々としてよね。」
「えぇ~、勝手に筆頭にしたのはみんなじゃん。」
「誰が何と言おうとチハルは筆頭なの、ほら。」
腰を押され千春は部屋に入る、侍女達は頭を下げ、執事がソファーに促す。
「国王陛下をお呼び致しております、少々お待ちくださいませ。」
マルグリットは微笑み頷くとソファーに座る、侍女達が動き出すと、お茶やフルーツが並べられる。
「わっ、美味しそう。」
「そう言えば前来た時って買い物出来なかったっけ。」
「そうなの!」
千春は思わず叫ぶ、目の前の籠に入った沢山のフルーツを1つ手に取る。
「・・・ぱいなっぽー!」
「そちらはフェニクシスと言う果物で御座います。」
執事が微笑みながら答える。
「これは?」
日葵はパッションフルーツの様な果物を手に取る。
「それはエスフィリアで御座います、お食べになりますか?」
「「はい!」」
千春と日葵が即答すると、マルグリット、ルイーズ、イショナ、チェリーサは微笑む。
「んまぁ!パイナップルだよねコレ。」
「こっちはモニョモニョしてる。」
「なんだろね、でも美味しいよ。」
切られたフルーツをパクパクと食べる千春と日葵は満足そうに答える。
「これっ!マンゴーっぽい!」
「そちらはルナミアと申します。」
「・・・うん、これはもう改めて王都に遊びに来るべきだね。」
「はい、クゥクゥ。」
「おいしいわぁ~♪」
妖精クゥクゥは幸せそうにフルーツに齧り付く。
「妖精達連れてきたらヤバい事になりそうだね。」
「フルーツ王国らしいからね。」
2人が話をしていると扉のノックが鳴る、侍女が扉を開けると男が入って来る、その後ろには女性が続く。
「お待たせしました、聖女チハル様、マルグリット王妃殿下。」
「ようこそデサッバ・ルブへ。」
千春とマルグリットに挨拶したのは、ジーアス・ルブ・デサッバ国王だ、そして横に立つ女性を見て千春は笑みを投げる。
「ヘリンさん!おひさー♪」
「はい、お久しぶりですチハル様♪」
「王妃様慣れた?」
「まだ勉強中で御座います。」
ヘリンが頭を下げ答えると、ジーアスはヘリンに視線を移し答える。
「良くやってくれている、十分王妃として動けております。」
「そっか、よかったね♪」
千春が微笑むと、ヘリンも微笑む。
「それで・・・王妃と女王が揃って如何なされたので?」
ジーアスはマルグリットに問いかける。
「挨拶に来たのよ、外にドラゴンが居たでしょう?」
「ええ、沢山居ました。」
「これから同盟国にドラゴンが往来する事になるの。」
「ほお、それではデサッバ・ルブ王国にも来るという事で?」
「ええ、遊びに来ると思うからよろしくね。」
「わかりました、ドラゴンが来れば歓迎いたしましょう、何かご準備する事は?」
当たり前の様に話が進む、千春は不思議そうに王と王妃たちを見る、そしてドラゴンが来た際の休む場所や、王都でも買い食い、その他にも色々と話し合いが進む。
「王様、ドラゴン来ても驚かないね。」
日葵は平然と話を進めるジーアスを見て呟く。
「だね、もっと驚くと思ったのに。」
つまんないと言わんばかりに千春も呟くと、ジーアスが千春の方を見る、千春は思わず微笑み返し誤魔化すが、ジーアスが答える。
「聖女チハル様、最初に来られた時を覚えて無いのですか?」
「・・・あ。」
千春はデサッバ・ルブ王国へ乗り込んだ時を思い出す。
「大量のドラゴン軍団に黄金のパパドラが王都を突撃したんだったわ。」
はははと思わず空笑いする千春と日葵。
「この国の者は聖女、そしてドラゴンを神聖視しておりますからな。」
「え?神様は別にいますけど?」
「いえ、この国を立て直す切っ掛けを作っていただいた聖女様、そしてドラゴンを敬っております。」
「あら~、そうなんだ。」
「良いじゃん、チハルの称号は神聖女だし神様みたいなもんじゃん。」
「なんですと!?」
日葵の言葉にジーアスが叫ぶ。
「いやいや、人ですよ!?ちょっと色々あって称号付いただけですからね!?」
気付けば膝をつき千春の前に伏せるジーアスとヘリン。
「あの、その、ちょっと座って下さいっ!」
「はっ!」
千春が言うと、返事を返し、ソファーに座るジーアス。
「・・・いや、命令じゃないからね?」
クスクスわらう日葵に千春が言う、気付けばマルグリットたちも笑っていた。
「ジーアス王、そう言う事だから、これからよろしくお願いね。」
「マルグリット王妃、確かにお願い承ります。」
王と女王、そして各王妃の話はすんなりと通り、一息つく。
「やっぱり改めてデサッバに遊びに来たいなぁ。」
千春が言うと、ヘリンが両手を組み、祈るように千春を見る。
「本当で御座いますか?!是非御出で下さいませ!」
「はい♪フルーツ一杯だし、色々つくれるなぁ♪」
「チハル、カレー聖女も呼ばないとうるさいかもよ。」
「ミオも呼ぶよ、っていうかみんなで来たいよね♪」
千春の言葉にヘリンが一瞬だけ視線を動かす、視線の先はジーアスだ、しかしジーアスは一度だけ首を振る。
「・・・ん?どうしたの?ヘリンさん。」
「い、いえ、なにも。」
「・・・ん-、チハル、何か悩み事じゃない?」
日葵はヘリンを見ながら言うと、ヘリンはふと目を逸らす。
「なんかあるね、言ってみて♪私に出来る事?」
千春はグイっと顔を近づけると、ヘリンはもう一度ジーアスを見る、ジーアスは頷くと口を開く。
「その、領都で・・・疫病が流行り始めたのです、教会の者の話では高位回復魔法ならば治せるかもしれないと・・・」
ジーアスが言うと、ヘリンもコクリと頷く。
「疫病・・・どんな症状です?」
日葵が問いかけると、ジーアスが答える。
「この疫病は発熱、咳、極端な疲労感、そして体が衰えて行きます。」
「・・・インフルエンザかな?」
「どうだろ、インフルエンザウイルスがいるのかな?」
「うーん、インフルエンザってウイルスだから回復魔法って効くのかな。」
「どうだろ・・・教会の人は治せるって。」
「ヒマリ、治せるじゃないよ『治せるかもしれない』だよ。」
「あ、そっか、んじゃダメかもしんないね。」
2人はそう言うと頷く。
「呼んだ方が早いね。」
「そうだね、わかんないなら聞いた方が良いよ、変に私達だけで考えたらヤバいわ。」
2人はそう言うと名前を呼ぶ。
「「アイトネ様~♪」」
『は~い♪』
「アイトネ様~これ、後で食べようと思ってたお菓子です~♪」
千春はアイテムボックスからコンビニで買ったマドレーヌを取り出す。
『美味しそう♪その疫病は「影瘴病」よ♪』
「えいしょうびょう?」
『そう、瘴気由来の魔素細菌♪』
「何それ怖い、回復魔法で治せる?」
『回復魔法だと細菌が刺激されて増殖しちゃうわね、チハルの聖光浄化で病原体を消滅できるわよ♪』
「アイトネ様、私も使えます?ソレ。」
『ええ、聖女なら使えるわ♪あ~ん♪おいひぃ~♪』
アイトネに話を聞いた2人は頷く。
「うん・・・皆に手伝ってもらおう。」
「だね。」
「お母様、ドラゴンの件の話は終わったんですよね?」
「ええ、終わったわよ、チハルは治療に行くの?」
「はい。」
「・・・一度ジブラロールに戻る事は?」
「えっと、急いで治療必要ですよね?」
千春はジーアスに問いかける。
「今すぐという事は・・・無いと。」
「悩むって事は急いだ方が良いですよね?」
「・・・はい。」
「チハル。」
「はい!」
「気持ちはわかるけれど、一度ジブラロールに戻って準備をしてから、良いわね?」
「はい・・・」
マルグリットに言われ千春は頷き答える。
「それじゃ一度ジブラロールに帰りましょう。ルイーズ達も一緒に行きましょう。帰りは妖精たちが送るわ。」
そう言うとマルグリットは立ち上がる。
「ジーアス王、追って連絡致します、時間はかからないと思うから準備だけしておいてくださる?」
「わかりました、聖女チハル様、よろしくお願いします。」
「まかせてください!」
千春はサムズアップし答えると、マルグリットたちとフェアリーリングへ向かう。
「お母様、準備って?」
「準備は準備よ、今チハルたちだけで行っても限界があるわ、それに疫病となると行く人間も感染するかもしれない、そして帰って来ればもっと疫病が広がるの、しっかりと対策をしてから行動する、大事な事よ?」
「はい!」
マルグリットは千春の返事を聞くと微笑み頷く、そしてフェアリーリングに入ると皆はジブラロール王国へ戻った。
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「ただいまああ!!!ヨリ!!!ミオ!!!レナ!!!ソラ!!!ダイア!!!カノン!!!お願いがっ!!!・・・なんでみんなローブ着てんの?」
「ほーらね、何があったか言ってみ?」
「くそう、ミオ、はい、負けたわ。」
「はっはっは!絶対何かあるんだってば♪」
「まぁチハルだもんなぁ。」
「で?チハルなにがあったの?言ってみ?」
「ま、協力するんだけどね♪」
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